極端な話、日本ではFPSがこのまま流行らなければイイナと思う
なので、今日のこの記事はその事件とは完全に無関係な話ですし、ゲームの規制うんぬんとかを語るつもりはありません。記事タイトルを読んでそっち(=ゲームの規制うんぬんの話)を期待した方がいらしたら、申し訳ないです。
さて、ここからが本文。
記事タイトルの「思う」というのは、「僕の意見では」という話。
「色んな考えを持った人間がいるから世界は面白い」が心情の僕としては、自分の譲れない意見を持ちつつも、自分とは違う意見も「へぇ~、そういう考えもあるんだなぁ」と学ぶところがあると思っています。
一つしかない正解を導き出すのではなく、一人一人の解答こそが大事。
それを前提にした話を今日はしたいと思います。
先週、『メタルギアソリッド4』のCMに関する記事を書きましたが……そのコメント欄にて、“僕の意見とは違うけれど”“興味深い意見”を頂きました。
勝手に要約させてもらうと、こういうカンジ。
「海外では人気のFPSのようなゲームが日本ではほとんど売れず、日本の市場は世界の中でも独自な道を進んでいる。開発費の高騰で世界市場を相手にしなければ日本のゲーム会社に未来がないのに、日本市場が世界の中でも浮いた存在なのはマズいのでは」
意味がズレてしまっていたらゴメンなさい。
FPSがなんのこっちゃ分からない人に説明すると……
ファースト・パーソン・シューティングゲームの略で、3Dで一人称視点のシューティングゲームってことです。主人公が画面に映っていないのがFPSで、主人公が画面に映っているのがTPS(サード・パーソン・シューティングゲーム)だと思います。多分。
『バーチャコップ』のようなガンシューティングに移動の概念を加えたもの、と説明すれば分かりやすいでしょうか。
移動と照準の両方を操作しなければならないこと。
元々PCゲームから発達したジャンルであること。
日本ではアナログスティックを苦手とする層が大勢いること―――日本で流行らない理由は山ほど出てきますね。むしろこれで流行る方がおかしい。RPGにおける『ドラゴンクエスト』とか、アクションゲームにおける『スーパーマリオブラザーズ』のような草分け的なソフトが日本にはなかったことも一因かも知れません。
もちろん海外では人気のジャンルなので、『Halo』や『Gears of War』などを抱えているXbox360の人気が高いのも納得(日本でXbox360が売れないのも納得)。
サードメーカーのFPSはPS3とのマルチタイトルのものも多いそうですが、マイクロソフトが抱えているXbox360独占ソフトの分、日本でもFPS好きはXbox360を買う人が多いみたい(ハイスペックPC一択という人もいますが)。
実を言うと……この手の「日本市場でFPSが売れないのはマズいのでは?」という意見は各所で見かけたことがありますし、確かにそれなりの説得力があるとは思います。
1.日本のゲーム市場には限界があるが、海外の市場はこれからも伸びていく
2.日本の市場と海外の市場では売れるものが異なってしまっている(一番分かりやすい例はFPS)
3.ゲームの開発費が高騰しているため、海外市場で売れなければ日本のゲーム会社も厳しい
4.なのに、FPSのような“海外で売れるゲーム”を「日本では売れないから」と日本の会社は作ってこなかった(カプコンの『ロストプラネット』のような例外はある)
5.このままじゃ海外のゲーム会社に勝てない!
多分、「日本市場でFPSが売れないのはマズいのでは?」派の意見はこんなカンジだと思うのです。
でも、僕は全く別のことを思うんですよ。
なら、尚更日本のゲーム会社はFPSを作っちゃいけないな、と。
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「世界で売れているのはFPSだから」なんて理由で、今までFPSを作ってこなかった会社がFPSを作ってみたところで―――『脳トレ』が売れているからって理由で作られた各会社の類似商品が碌なもんじゃなかったのと変わらないと思うんですよ。
各国の各ゲーム会社で得意分野は違うワケですからね。
ムリして「今はアレが売れているから……」とFPSを作ったところで、今さら海外製のFPSに太刀打ちが出来るとは思えません。カプコンは『ロストプラネット』を成功させましたけど、「カプコンが出来るなら他の会社でも出来るんじゃね?」と思うならまず『モンスターハンター』の次に繋がるPSPソフトを国内で出してくれ。
じゃあ、日本人の感性で「日本人に向けたFPS」を作ればイイんじゃないかと思うかも知れませんし、堀井さんが『ドラゴンクエスト』を成功させてRPGを一大人気ジャンルにしたようなことがFPSでも起こり得るのかも知れませんが……
ぶっちゃけ、日本のゲーム会社からすると、“日本人がFPSを遊ぶようになると”海外製のFPSを遊ぶ人が増えてしまって、日本製のゲームの売上げが落ちる危険性を抱えているんですよね。日本のゲーム会社にとっては、デメリットの方が大きいワケです。
この辺……実は、任天堂が日本でのザッパー展開に消極的だった理由なんじゃないかと思ったりもするんですけど。まぁ、今のはただの推測です。
んで、こんな風に「日本のゲーム会社はFPSを作るべきじゃない」と僕が主張すると、今現在FPSを楽しんでいる日本のファンが怒るかと言うと―――
そうしたFPSファンこそが一番「日本のゲーム会社がFPSを作っても海外には適わない」と分かっているんじゃないですかねぇ。だって既に海外製のFPSを楽しんでいる人達ですもの。
もちろん、日本人のゲームクリエイターの中にも「俺はFPSを作りたいんだ!」と燃えている人はいるかも知れませんし、そんな人に向かって「作るな」とは言いませんけど―――少なくとも、「世界で売れているから」という理由だけで作ったところで、大したソフトにはならないと思いますよ。
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そもそも……
ゲームに限らず、僕は「日本人はもっと日本人の感性を信じるべきだ」と思うんですよ。
国によって文化が違うのは当然のことですし、文化によって売れるものが違うのは当然のことです。
アメリカ・ヨーロッパ・日本の三つで日本が特殊例になるのは、歴史的に見ても地理的に見ても当然のことですし。同じヨーロッパの中でもフランスとドイツで売れるものが違ったりするワケですからね。
海外で売れるものが日本では売れなかったり、日本で売れるものが海外では売れなかったりすることは普通のことです。「日本でも海外でも売れないと開発費の元が取れない」というのなら、片方の市場だけでビジネスになるレベルの開発費に抑えればイイじゃないですか。それが“商品を作る”ということですよ。
ついでに書いておきますけど。
最初から「海外市場を狙って作った」商品が日本で売れなかったからって「ゲームらしいゲームが日本では売れない!」と嘆くなんてチャンチャラおかしいね、と思いますよ。そっちこそ日本のユーザーをガン無視してゲーム作っておいて何言ってんの?と言いたい。
「日本市場は海外市場と違う」ことは、恥でもなんでもなく最強の武器ですよ。
日本人の感性で生み出された日本発祥の商品は沢山ありますし、ゲーム業界でも日本発進で世界に飛び立ったヒット商品は沢山あります。海外で売れているゲームはFPSだけじゃありません。むしろ、海外にも「FPS、あんま好きじゃないんだよなぁ……」と思っているゲーマーは確実にいるでしょう(日本にも『ドラクエ』や『ポケモン』や『モンハン』が好きじゃない人がいるように)。
日本市場の特徴として「洋ゲーが売れない」というものがあるのなら、それは「洋ゲーの侵略を気にせずにゲームを作れる」というメリットになります。
海外のメーカーは大変だと思いますよ。自分の国に巨大なゲーム会社があって、海外からもゲームがやってきてて、日本からはバシバシ凄いゲームソフトがやってくるんだけど自分達のゲームは日本では売れないワケですから。そりゃ文句も言いたくなりますよね。
Xbox360陣営の偉い人が「日本市場どころじゃねえ。こっちは自国で手一杯だっての」と思っていたとしても、仕方ありません。だからと言って、児ポ禁法から日本のヲタク文化を根絶やしにしようとするのはどうかと思いますけど。
確かに日本のゲーム市場は、今後は加速度的に人口が減っていくだろうことからも楽観視は出来ません。海外市場でもブランド力を高めていかなければならない危機感は、どこのゲーム会社も持っていることでしょう。
スクウェア・エニックスが『ドラクエ9』を1000万本売りたいと公言したのは、これまで海外ではあまり売れてこなかった『ドラクエ』シリーズを世界に通じるブランドにする目標があるからでしょう。日本市場だけならば歴代1位の『スーパーマリオブラザーズ』だって600万本クラスですからね。
カプコンが『モンスターハンター』をWiiで出すことにしたのも、“『モンスターハンター』の名前も知らない”海外市場に売り込む意図があるんだと思います。まぁ……新型PSPがあそこまで爆発するとは予想していなかったのもあるんでしょうが(公には、開発チームから「Wiiリモコンを使った新しい遊びを」と提案があったからだそうですけど)。
なので、「海外市場を考えるな」と言いたいのではなく、「日本市場の独自性を活かした上で海外市場と付き合っていけ」と僕は言いたいのです。
『メタルギアソリッド4』なんかは世界に轟く人気シリーズですが、「海外で売れること」と同じくらい「日本では競合する作品がないこと」も重要なことです。数字だけ見たら日本の売上げは物足りないかも知れませんが、この手のジャンルの中では日本では敵なしでしょうからね(これは『バイオハザード』とかもそうなのかな)。
もし、洋ゲーFPSが日本でもバシバシ売れるようになったら、日本のゲーム会社は大変なことになってしまうと思いますよ。現状、日本のゲーム会社が抱えている大きなアドバンテージを活かさなくてどうすると言うのでしょうか。
まぁ……確かに、今日の僕の文章は「日本のゲーム会社、頑張れ!」「海外のゲーム会社なんてどうなろうが知ったこっちゃない」と言っているのも同然なんですが(笑)。
ゲームとはどうあるべきかとか、何が流行るべきかとかではなくて―――面白そうと思ったものを一人一人が手に取った結果、日本ではFPSが手に取られなかった現状というのを、別に嘆くことじゃないとは思うのです。今後もし、日本人が「面白い!」「面白そう!」と思うFPSが出たのならそれでイイとは思います。
遊びたいゲームを遊べばイイじゃないですか。
今日の結論はコレ↑。身も蓋もねえ。
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| ゲーム雑記 | 18:07 | comments:36 | trackbacks:0 | TOP↑
































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