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やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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ゲームの「クリア率」って、「購入するかどうかの参考」になりますか?

 漫画『ドラゴンボール』に出てくる、戦闘力を測定する機械「スカウター」―――
 この「スカウター」及び「戦闘力」のシステムの何にワクワクしたかというと……

 それまで読者が「ヤムチャとクリリン、どっちが強い」とか「天津飯はどのくらいの立ち位置か」みたいに勝手にあーだこーだ言っていたところに、「戦闘力」という(一見)客観的な数字で強さを表現したところと。

 実はこの「戦闘力」は味方サイドだけ可変させられるので、データ上は敵わない相手にも勝てる=数字だけでは勝ち負けは決まらないと描いたところだったと思うんですね。このシステムを活かすために、戦闘力を何倍にも出来る「界王拳」なる技があったり、ストーリーが進むと敵も「変身」するようになったりするのですが……


 要は、「強さの数値化」と「数字だけでは決まらない勝敗」を両方同時に出してきたことに『ドラゴンボール』の偉大さがあると思うのです。



◇ 「ゲームの難しさ」は数値化できるか?


 最近、私は『Raft』というSteamのゲームをクリアしました。
 あまりの難しさに、難易度を一番下(ピースフル)にして、攻略サイトを見ながらプレイしたのですが……それでもまだなお難しく、クリアした際には「これはクリア率0.5%くらいだろ」と思いました。

 ご存じの方も多いと思いますが、Steamにはゲームの条件を達成した際にもらえる「実績」を「プレイヤーの何%が達成したか」を調べる機能があります。クリア時にもらえる「実績」の達成率を見れば、このゲームのクリア率が分かるじゃんと調べてみると……


 『Raft』グローバル実績

 クリア条件はネタバレだと思うので、クリアした際にもらえる「実績名」と「%」だけ記載しますね。

 「There Is A Utopia!」
 達成率:11.6%


 嘘でしょ?
 こんな激ムズゲームを、10人に1人以上の割合がクリアしてるの??

 いや、単純に「難しい」だけじゃないんですよ。
 このゲーム、メインの遊びは「自由にイカダをカスタマイズできる」「マルチプレイでいっしょに遊べる」ゲームで、『マインクラフト』や『どうぶつの森』に近いものだと思うんですね。なのに、ストーリーは『ゼルダ』のダンジョンや『バイオ』のようなアクションアドベンチャーをやらされる……言ってしまえば別ジャンルのゲームなので、ストーリーなんか進めていない人や、そもそもストーリーやクリアの概念があるゲームだって知らない人も多いと思うんです。

 また、このストーリーのボリュームも相当長く、攻略サイトを見ながらでも私は50時間くらいかかりました。自力でプレイしようとしたらその5~6倍はかかったと思います。

 更に、このゲームは元々2016年にitch.ioにてプロトタイプが公開されたゲームで、2018年5月にSteamのアーリーアクセス版が販売開始、アップデートを重ねて、ストーリーが完結したのは2022年6月だったそうなんですね。アーリーアクセス版の最初の頃にめっちゃ遊んだという人も、最後のアップデートの頃にはもう遊んでいないってケースも多いと思うんですよ。


 それらを差し引いて考えて、クリア率11.6%ってのはむちゃくちゃ高いと思ったんですね。

 そして、ここで私は「クリア率」って「戦闘力」みたいだなって思いました。
 そのゲームの難しさを客観的な数字で見せてくれる一方、「数字だけでは決まらない」要素もあるんだなと思うんですね。



 試しに、世間的に「難しい」とよく言われるフロムソフトウェアのゲームのクリア率を見てみましょう。


 『DARK SOULS™: REMASTERED』グローバル実績

 「火を継ぐ者」
 達成率:28.4%

 「闇の王」
 達成率:18.4%


 『Sekiro™: Shadows Die Twice』グローバル実績

 「不死断ち」
 達成率:23.8%

 「竜の帰郷」
 達成率:18.8%

 「修羅」
 達成率:18.6%

 「人返り」
 達成率:16.0%


 『ELDEN RING』グローバル実績

 「星の世紀」
 達成率:26.9%

 「エルデの王」
 達成率:20.8%

 「狂い火の王」
 達成率:14.2%


 私はこれらのゲームをプレイしていないので「どの実績がクリアした時にもらえるものか」を調べての記載になります。『Raft』の11.6%に比べるとみんな結構高いですね。しかし、「Raftよりクリア率が高いんだから簡単なゲームなんだろう」とは思いません。攻略サイトを見たところで、私には『SEKIRO』はクリアできないと思います。

 フロムソフトウェアのゲームは「難しいと分かっていて買っている人」が大半でしょうから、一般的なゲームよりもクリア率は上がるんじゃないかと思うんですね。


 私はこのブログに「ゲームのレビュー」というか「ゲームの紹介記事」を書いているんですが、Steamでも出ているゲームは「クリア率」を載せた方が購入の参考になるんじゃないかと悩んでいます。ゲームを買うかどうか、楽しめるかどうかに、「自分に合った難易度かどうか」はかなり重要ですからね。

 しかし、一方で「クリア率」ってあんまり参考にならないよなーとも思うんですね。プレイヤーの客層によって変化するし、『Raft』のように「エンディングが実装されたのが最初に配信されてから4年後」みたいなゲームもあるワケですし。そもそもSteamの客層ってNintendo Switchとかに比べると「ガチゲーマー」率が高いでしょうしね。


◇ 「クリア率」と「難しさ」の体感のズレ

 フロムソフトウェアのゲームは私がプレイしていないので、私がプレイしたことのあるゲームのクリア率を片っ端から調べていきましょう。



 『Downwell』グローバル実績

 「いどばいばい」
 達成率:8.4%

 私が度々「クリア率が低いんだから俺がクリアできなかったのも仕方ない」と言っている『DOWNWELL』は、3年半前に漫画に描いた時は6.6%でしたが、現在(2023年10月)は8.4%まで上がっていました。

 『Raft』は攻略サイトを見ながらクリアした私ですが、『Downwell』はクリア出来なかったので、「Raftより低いクリア率」は納得感があります。難しさの種類がちがうとは思いますし、個人的には8.4%でも「そんなに高いの!?」って感想ですが。




 『Slay the Spire』グローバル実績

 「ルビー+」
 達成率:17.5%

 「エメラルド+」
 達成率:17.4%

 「サファイア+」
 達成率:15.1%

 私がクリアまでに半年かかった『Slay the Spire』は3キャラそれぞれにクリア実績があって、『Raft』より高いけどフロムゲーより低いくらいでした。
 “『Raft』より高い”は体感としては納得だけど、17.5%もクリアしてるの!? という驚きがあります。ローグライクゲーって「クリアせずに投げ出す」割合が高そうなイメージですが、みんな意外にクリアまで遊んでいるんですね……




 『Vampire Survivors』グローバル実績

 「Greatest Jubilee」
 達成率:11.3%

 『ヴァンサバ』のクリアとは一体どこだ?とも思いますが、この実績までにしました。

 『Raft』より低いクリア率!!?
 『ヴァンサバ』は時間さえかければ誰でもクリアできるゲームかなと思っていましたが、その「時間さえかければ」の時間が長いこと、進み方が分からないと「もういいかな」とやめてしまいそうな箇所がいくつかあること、価格が安いことで「とりあえず買ってちょっとだけ触ってみた」みたいな人が多そうなことから……想像以上に低いクリア率となっていました。


 『いっき団結』グローバル実績

 「一揆成功?」
 達成率:64.7%

 発売直後は「難易度が高すぎる」と言われた『ヴァンサバ』フォロワーのこのゲームですが、不慣れなプレイヤーもオンラインで引っ張ってもらえることから、ムチャクチャ高いクリア率となりました。これは体感としても納得の数字ですね。
 ちなみに、アプデで追加された裏クリアとも言える「百姓たちよ、永遠に…」は18.5%の達成率で、『Slay the Spire』が17.5%なのを考えると低いような気もしますが……「アプデされてから遊んでいない」って人も多いってことですかね。



 『クロノ・トリガー』グローバル実績

 「時の向こうへのエンディングを見る」
 達成率:15.0%

 RPG系はどうだろうと、私は最近クリアした『クロノ・トリガー』の実績を見てみました。『クロノ・トリガー』はマルチエンディングで、エンディングの数だけ実績があるみたいなんですが、普通にプレイしたら最初に見るであろうエンディングのみを選びました。その他のエンディングは2~4%台くらいですね。

 思ったより低いですが、過去の名作のリマスターだと「懐かしいから買ってみて、特にクリアを目指さない」みたいな人も多いでしょうからね。



 『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』グローバル実績

 「今の向こうへ」
 達成率:22.8%

 比較的最近のRPGはどうだろうと、アニメ化もされた『ライザのアトリエ』1作目の実績を見てみました。その後のやりこみ要素とかはかなーり大変みたいですが、ストーリーは1本道でエンディング分岐とかもなくて難易度も高くないので、多くの人がクリアまで遊べていることが分かります。
 でも、そう考えるとやっぱり『SEKIRO』とか『ELDEN RING』のクリア率、めっちゃ高くない!?



 『シロナガス島への帰還 -Return to Shironagasu Island-』グローバル実績

 「シロナガス島への帰還」
 達成率:59.6%

 ストーリーメインのアドベンチャーゲームはどうだろうと調べてみると、やはりアクションゲームやRPGのように「ゲーム部分が合わなくてやめた」って人が少ないのかむちゃくちゃ高いクリア率ですね。
 分岐があるアドベンチャーゲームの場合は、「このコのエンドだけでイイや」という人が多いのかクリア率は結構バラける印象はあります。


 7 Days to End with You

 Steam実績なし

 Steamの実績を片っ端から調べてて面白かったのはこちらのゲームです。
 このゲームは「プレイヤーのアナタが感じた物語がストーリーです」というスタンスなためか、実績を設定して「こうやって遊びなさい」と誘導したりはしていないみたいです。これはこれで、開発者の意図が感じられて良いですね。何も考えずに死ぬほどエンディングを作って、全部に実績をつけてくるゲームよりかは100倍好感が持てます。



 『LOOP8(ループエイト)』グローバル実績

 「二人だけの世界」
 達成率:14.9%

 「運命を変える者」
 達成率:13.7%

 「苦い終わり」
 達成率:9.1%

 「ベニエンド」
 達成率:2.8%

 「ミッチエンド」
 達成率:2.5%

 「イチカエンド」
 達成率:2.5%

 「マキナエンド」
 達成率:2.1%

 「サルエンド」
 達成率:1.9%

 「タカコエンド」
 達成率:1.6%

 「クニエンド」
 達成率:1.5%

 「テラスエンド」
 達成率:1.5%

 「ホオリエンド」
 達成率:1.5%

 「マックスエンド」
 達成率:1.3%

 「ナナチエンド」
 達成率:1.1%


 はい、これが今回のオチですー。

 1周あたりがそれなりに時間かかる上に、ノベルゲームみたいにスキップも出来ないRPG+アドベンチャーなのに、全NPCに個別エンドがあるという実績コレクターにとっては地獄のようなゲームが『LOOP8(ループエイト)』です。しかも、条件が結構厳しいため「何も考えずにプレイしたら個別エンドになりました」って人は少ないと思います(普通にプレイすれば一番上の「二人だけの世界」エンドになっちゃう)。

 個別エンドの最高達成率はベニの2.8%ですが、ナナチに至っては1.1%と「Raftクリアの10分の1」の達成率ですよ! 個別エンド全部達成した実績「ひとまずの終わり」は0.3%でした。

 そんな不人気キャラなんて可哀想、ナナチってどんなコなんだろう? と思った人のために、公式サイトへのリンクを貼っておきます。


 そもそも、ループさえすれば味方がガンガン強くなっていく低難度ゲームなのに、最も達成率が高いクリア実績が14.9%というのは……「クリア実績」って「難しいかどうか」だけじゃなくて「(クリアを断念するほど)つまんないかどうか」も大きく影響しているように思えますね。


◇ ゲームレビューに「クリア率」を載せるべきか

 今回載せたゲームの、最も達成率が高いクリア実績順に並べていきましょう。

・『いっき団結』 「一揆成功?」64.7%
・『シロナガス島への帰還』 「シロナガス島への帰還」59.6%
・『DARK SOULS™: REMASTERED』 「火を継ぐ者」28.4%
・『ELDEN RING』 「星の世紀」26.9%
・『Sekiro™: Shadows Die Twice』  「不死断ち」23.8%
・『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』 「今の向こうへ」22.8%
・『Slay the Spire』 「ルビー+」17.5%
・『クロノ・トリガー』 「時の向こうへのエンディングを見る」15.0%
・『LOOP8(ループエイト)』 「二人だけの世界」14.9%
・『Raft』 「There Is A Utopia!」11.6%
・『Vampire Survivors』 「Greatest Jubilee」11.3%
・『Downwell』 「いどばいばい」8.4%

 うーん、こう見るとフロムゲーってムチャクチャ簡単な気がしてくるな。
 絶対そうではないけど!!

 ただ、「クリア率=難しさ」だと考えなければ、「難しさ」と「面白さ」と「買った層」なんかを総合的に見ていくと割と納得な数字だと思えなくもないです。
 『Vampire Survivors』と『Downwell』はどちらも低価格なゲームなので、「とりあえず買ってみたけどクリアとか目指さなくてもイイやと頑張らなかった人」が多かったと捉えることができます。『シロナガス島』も安いけど、それは一先ず忘れよう。

 そう考えると、『Raft』の11.6%も高いワケではなくて、相対的に見れば納得のクリア率なのかなと思います。『LOOP8(ループエイト)』は単純に面白くなくて途中でぶん投げた人が多かっただけでしょう。



 んで、ここまで読んでもらったことを踏まえて相談なんですけど……
 今後このブログで「ゲームソフト個別の紹介記事」とか、「Nintendo Switchで遊んだ全ゲームの簡易レビュー記事」とかを書く際、「クリア率」を載せるのに賛成ですか? 反対ですか?

 一つのデータとして面白いと思うんですね。「クリア率自体がネタバレだ」って人がいらしたら、クリア時間と同様に文字色で隠してもイイと思いますし。
 ただ、この記事で散々書いたように「クリア率=難しさ」ではないので、それだけ書かれたところでピンと来ないという人も多そう。「ゲームソフト個別の紹介記事」に書くのではなく、「Nintendo Switchで遊んだ全ゲームの簡易レビュー記事」みたいに複数のゲームを一挙に紹介する時に比較できるように載せておくとかが現実的ですかね。

 この辺、コメント欄でご意見をいただけたらありがたいです。

| ゲーム雑記 | 18:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

私はやまなしさんの記事やレビューを楽しみにしているので、クリア率は記載してもしなくてもどっちでも良いです。

クリア率っていってもスチーム(パソコン)の奴だから任天堂や家庭用専用ゲーム(スイカゲーム)とかは分からないような気がします。

そもそもゲームをクリアまで遊ばない事の方が多いです。

やまなしさんはゲームレビューする時は、
クリアまで遊んでいるので、偉いと思います。

| ナポリ | 2023/10/27 21:46 | URL |

>ナポリさん

 なるほど、御意見ありがとうございます。

 コメントを読んでハッとしたのですが……私は別に「ゲームは楽しめればそれでイイ」「クリアなんてしたい人がすればイイ」と思っているのに、クリア率を記載するとあたかも「ゲームはクリアしなければならない」と言っているみたいになっちゃいかねないんですね。

 自分のポリシーとしてあまり合わないことだと思うので、とりあえずやめておこうかなと思います!

| やまなしレイ(管理人) | 2023/11/01 00:11 | URL | ≫ EDIT

Downwellこんなにクリアされてるんだ.....
4面にたどり着けたことすらないので、みんな上手いなあと感じます。
こうやって他のゲームと比較する記事は面白いですけど、単体でゲームレビューに載せられてもあまり参考にならなさそうですね。やまなしさんがどれくらい苦労したのかの情報があれば十分かなと思います。

| ああああ | 2023/11/27 21:00 | URL |

>ああああさん

いや、ホント……
安価なゲーム&頻繁にセールをするゲームの場合、「迂闊に手を出す人」が多くなって(私のことだ!)クリア率は下がりそうなものなんですが、それでも8%越えているんですよねぇ。

>こうやって他のゲームと比較する記事は面白いですけど、単体でゲームレビューに載せられてもあまり参考にならなさそうですね

まさに『Downwell』の例が的確で、「クリア率8.4%」だけ書いてあったら簡単なゲームだと誤解されかねないんですよね。実際には他のゲームと比較したら低い方なのに、という。

| やまなしレイ(管理人) | 2023/11/30 21:29 | URL | ≫ EDIT















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