何故ぼくはそのゲームを途中でやめてしまったのか
元々は『ゼビウス』や『ドルアーガの塔』で知られる遠藤雅伸さんが行っている調査で、ゲームデザイン論の論文や研究発表大会に活用されるとか。調査に協力するためには、こういう記事で書くのではなくて氏のブログに短くまとめてコメントする必要があるので、記事が書き終わった後にやろうと思います。
人はなぜゲームをやめてしまうのか?
プレイヤーが途中でゲームをやめる理由調査(続報)
理由が思い出せる限り、なるべく列挙します。
「このゲームは途中でやめた」と書くと「途中でやめた分際で語るんじゃねえ!」「最近の若者はすぐに投げ出す!」と怒られるのがインターネットですが、こういう機会があると「やめた理由」を堂々と語れるのでありがたいですね!
○ 『ゼルダの伝説』(ファミリーコンピュータ)
ゼルダの伝説 【ファミコンディスクシステム】

実機ではなく、Wiiのバーチャルコンソールでプレイして挫折しました。20代後半。
自分の初ゼルダはスーファミの『神々のトライフォース』で、その後に『夢をみる島』『ふしぎのぼうし』とプレイしてクリアしていて「ゼルダ大好き!」と公言していたほどでした。なので、未プレイだった初代『ゼルダの伝説』をバーチャルコンソールでプレイしてみたのですが……
『神トラ』以後のゼルダシリーズとは全然違うんですね。
当時のゲームはそういうゲームが多かったのですが「友達同士で情報を交換して進む」ことが前提なので、まずどこに行けばイイのかがさっぱり分かりませんでした。その辺はもう割り切って攻略サイトを見ながらプレイしてみると、今度はアクションゲームとしての難易度の高さに唸らされます。
それでも何とか後半までは進めたのですが、盾が喰われたり薬をガンガン使わなくちゃならなかったりで、とにかくルピー(お金)が足りなくなってしまいました。セーブも死んだ時にしかできないシステムだったので、「盾喰われたからリセットだー!」とか出来ませんでしたし……地道にルピーを稼ぐというのも手でしたが、当時色々と時間がない時期だったので面倒くさくてやめてしまいました。
今検索してみると、ルピーを増やす裏技や、どこでもセーブできる裏技があったそうで。その辺も「友達同士で情報交換すると楽になる」当時のスタンダードだったのかなぁと思いました。それこそ『スーパーマリオブラザーズ』だってワープ土管なしでクリアするのは大変ですし。
Wii Uのバーチャルコンソールならば「まるごとバックアップ」もありますし、いつかリベンジしたいなーと思っています。
理由:死んだ時にしかセーブできないシステムゆえに、慢性的なルピー不足で力尽きた
(関連記事:『ドラクエ』以前のRPG:『ゼルダの伝説』紹介)
(関連記事:自由度を捨てて、『ドラクエ』や『ゼルダ』が得た“遊びやすさ”)
(関連記事:昔の名作ゲームを今遊んでも100%の面白さを味わえるワケがない)
○ 『ファイナルファンタジー』(ファミリーコンピュータ)
ファイナルファンタジー

これもリアルタイムでのプレイではありません。
ファイナルファンタジーシリーズは、ファミコン時代は『II』と『III』を兄がプレイしているのを見ていて「とにかく難しいゲーム」という印象があって。スーファミ時代の『V』と『VI』を自分で買ってプレイしたらものすごく面白くて、ちゃんと最後までプレイできて―――じゃあ!ファミコン版の『I』からプレイしてクリアしていこう!と思い、高校生の頃に友達に借りて実機でプレイを始めました。
2番目の町で挫折しました。
このゲームは「セーブ」をするためには「宿屋」に泊まらなければならず、「宿屋」に泊まるためにはお金がかかります。ちょっと10分プレイしようかなーと起動して、レベル稼ぎ&資金稼ぎをしてセーブしてやめようとすると、宿屋に泊まる分のお金を取られるのでちっともお金が貯まらず挫折してしまいました。
↑の初代『ゼルダ』もそうですが、家庭用ゲーム機に「ゲームの進行状況をセーブする」というシステムが加わった初期の頃はセーブシステムがまだまだ不完全ですから、今のように「ちょっと10分プレイしてセーブしてやめよう」って遊び方ができなかったんですね。
なので、こちらもバーチャルコンソールでいつかリベンジしたいと思っています。
理由:「ちょっと10分のプレイ」では、セーブするためにどんどんお金がなくなってしまったから
○ 『ロマンシング サ・ガ』(スーパーファミコン)
ロマンシング サ・ガ

これはほぼリアルタイムのプレイです。小学生の頃かな。
スーパーファミコンを『ストリートファイターII』のために買ってしばらく経ってから「何かRPGを1本遊びたいなぁ……」と、中古屋さんで迷いに迷って選んだのがコレでした。なので、発売から1~2年は経過していたと思います。
どうもバッテリーバックアップの電池がイカレてしまっていたのか、セーブデータが恐ろしく消えやすくてほとんど進めませんでした。以後「中古でゲームを買う」のを好まなくなったのは、これが理由です。
また、ゲームシステム自体も全く理解していなかったので、「がむしゃらにレベル上げしていると敵も強くなって逆効果」というのはこのブログを始めてから教えてもらって知ることが出来ました。思った以上に深いゲームだったんだなぁ、とこれもまたバーチャルコンソールでいつかリベンジしたいと思っています。
理由:中古屋で買ったらセーブがマトモに出来ない状態だった
○ 『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』(スーパーファミコン)
ファイアーエムブレム 聖戦の系譜

これは発売日に買ってプレイしていました。恐らく中学生の頃。
前作『ファイアーエムブレム 紋章の謎』が大好きで大好きで大好きだったため、念願のシリーズ最新作だぞー!と情報を入れずに発売日に購入してプレイしたのですが……システムが大幅に変更になっていたため、『紋章の謎』が大好きだった自分にとってはコレジャナイ感が強かったのです。
ただ、そうは言っても3章クリアくらいまではプレイしていました。
倦怠感を覚えたのは仲間が増えてきたから。『紋章の謎』のように「使用キャラ」を絞って出撃させるのではなく、仲間全員出撃させて移動させるとか、仲間全員を闘技場でレベルを上げるとか、仲間が増えれば増えるほどプレイに時間がかかるようになってどんどん面倒くさくなってきてしまったのです。
ゲーム自体にハマっていればまた違ったんでしょうが……「面倒くさい」という理由で投げ出してしまった、恐らく私にとって初めてのゲームです。機会があればこれもバーチャルコンソールで……ってフォローが続きすぎて、「それホントに思ってんの?」と思われてそうですね(笑)。
理由:大好きだった前作との違いと、とにかくたくさんのキャラを動かす面倒くささゆえに
○ 『ファイアーエムブレム トラキア776』(スーパーファミコン)
ファイアーエムブレム トラキア 776

『聖戦の系譜』をコレジャナイ感で脱落した数年後、大学生になって友達の家に遊びに行ったら置いてあったのがこのゲームでした。「ファイアーエムブレム好きなの?俺も好きなんだ!貸してよ」とコミュニケーションの一つで借りて帰りました。次の日、泣きながら返しました。あまりの難易度の高さに「俺が悪かった」と。
システムは『紋章の謎』の頃に近くなったので「コレだよ!これこれ!」と思いながら1面クリア。2面で早速仲間が死ぬ→リセット→やり直したらまた仲間が死ぬ→リセット→やり直したらまた仲間が死ぬ→リセット……『紋章の謎』をクリアしたくらいで「俺もファイアーエムブレム好きなんだ!」とか言っててごめんなさいと思いました。
これはマジで「まるごとバックアップ」のあるWii Uのバーチャルコンソールでリベンジしたいですねぇ。その前に『聖戦の系譜』やらないとストーリー分からなさそうですが。
理由:とにかく難しくて2面から先に進めなかった
○ 『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』(ゲームキューブ)
ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡

これはWiiが出てから、ゲームキューブ互換機能でプレイしました。20代の頃。
『紋章の謎』に近いシステム、簡単すぎず難しすぎない難易度、可愛い女性キャラクター……と、私の思い描いた理想のファイアーエムブレムだ!と楽しくプレイを続けていたのですが。
途中どうしても仲間にならないキャラがいて(ジルという女性キャラクター)……「ストーリー上まだ仲間にならないのかな」と気にせずに進めていたら、もうそのキャラは出てこなくて、なんかそのコの親とか上司とかも対戦することになって。よく分からなくて検索してみたら、「ストーリー上まだ仲間にならないのかな」と思った面で相手から話しかけられると仲間になるという条件だったそうで。
「仲間にならなかったキャラがいる」のと、「それは女のコから話しかけられなかったからだ」というのとで、気持ちの糸が切れてしまいました。攻略サイトを見ないと「どうやれば仲間になるのか」が分からないキャラがその後も出てきたので、もうそこでやめてしまいました。
理由:攻略サイトを見ないと「どうすれば仲間になるのか」が分からないキャラが出てきてしまい、攻略サイトを見たくない自分はそこで投げてしまった
○ 『サカつく2002 Jリーグ プロサッカークラブをつくろう!』(PS2)
サカつく2002 J.LEAGUEプロサッカークラブをつくろう!

理由:何年かけても、J2の最下位争いが続いたから
○ 『ポケットサッカーリーグ カルチョビット』(ニンテンドー3DS)
ポケットサッカーリーグ カルチョビット

理由:N1リーグに上がるまでは順調だったのだけど、N1では何年も残留争いが続いていたのでやめてしまった
シミュレーションゲームは、私にとって「好き」なんだけど「クリアできたことがない」ジャンルです。ゲームによってどこで壁が来るのかは違うのですが、ガムシャラにプレイしているとそれ以上進展しなくなってしまう場面が出てきて、そこから先はどうすればイイのか分からなくなってしまうのです。
シミュレーションゲームのセンスがある人はまた違うのでしょうし、ないならないなりに攻略本や攻略サイトを見て研究すればイイのですが……なるべくそうしたものを見たくない自分は途中で挫折してしまうことがほとんどです。また、ジャンルとしてとても時間がかかるというのも大きいかな。
○ 『レゴ® シティ アンダーカバー』(Wii U)
レゴ(R)シティ アンダーカバー

理由:進行不能バグで、終盤まで進めたセーブデータが使えなくなったから
○ 『新・光神話 パルテナの鏡』(ニンテンドー3DS)
新・光神話 パルテナの鏡

このゲームについて語るのは気が重いので避けていました。
元々すごく「賛否両論」なゲームではあると思います。それまでの3Dアクションシューティングの操作体系を根本から見直した分、「今まで通りでイイのに!」と思う人と、「今まで遊びづらかったから助かる!」と思う人がいて当然だと思います。私は断然後者です。それまでの3Dアクションシューティングがボタンやスティックをたくさん使うから苦手だったのに比べて、ものすごく操作しやすいゲームだったと思います。
でも……どんなに操作しやすくても、「3Dアクション」ゲームには違いないんですね。
私が「3Dアクション」のゲームが嫌いな理由は、「カメラの映っていないところを脳内補完するのが苦手」なため「画面外から攻撃されて死んでも理不尽だとしか思わない」し「敵を倒しても何故倒せたのかがよく分からない」からなんです。それは操作しやすくなった『新パルテナ』でも一緒でした。
(関連記事:3Dアクションゲームが苦手です)
ゲームとしては「簡単だ」とは言いませんが、難易度調整で下げれば多分最後までプレイは出来たんじゃないかと思います。でも、遊んでいて「何が楽しいのかが分からない……」と思いながらプレイしていたので、5面クリアのところでやめてしまいました。
「3Dアクション」のゲームを好きな人には「また言ってやがるよ!」と思われているでしょうから本当に申し訳ないのですし、だからなるべく語らないようにしていたのですが……語らないと今後も「どうしてこんなに面白いゲームが売れないんだ!」という嘆きがなくならなさそうだったので、この機会に語っておきました。
理由:カメラを自分で制御するゲームは、敵が見えないのでゲームオーバーになった時もクリアした時も納得がいかない
◇ まとめ
『どうぶつの森』や『ラブプラス』など「終わりのないゲーム」はどこかで飽きてやめるしかないので、わざわざ書くこともないかなと省きました。
この他にも「何となくやめてしまったゲーム」はたくさんあります。特に友達に借りたけどすぐにやめてしまったゲームを入れたらキリがないので、ブログで話題にして面白そうなものを優先して書きました。
傾向を見てみると……「セーブが壊れている」「バグでセーブデータが使えなくなった」という二例はもうしょうがないとして、多いのは「どうすればいいのか分からなくなってやめた」という理由ですね。ルピー不足に音をあげた『ゼルダ』、半端ない難易度で打ちのめされた『トラキア』、仲間になるキャラを仲間に出来ずに気持ちが切れてしまった『蒼炎の軌跡』、途中で壁にぶつかってしまうシミュレーションゲーム……
これらのゲームは、攻略本や攻略サイトを見て「どう遊べばイイのか」を調べてから進めば良かったものも多いと思います。実際、『ゼルダ』や『サカつく』は攻略サイト見ましたし、『蒼炎の軌跡』もやめる前に攻略サイトを読みました。でも、そうすると「攻略サイトに書かれていることを実行するだけ」で楽しくなかったんですね。
恐らくこの記事を読んでいる人の中には「文句を言わずに攻略サイトを見りゃイイじゃん」「下手くそなくせに攻略サイトを見たくないとか我侭言うな」と思った人もいらっしゃると思います。作っている人達からしても、攻略本や攻略サイトを前提に考えて作っているゲームもあると思います。
なので、本当の理由は「私が“攻略本や攻略サイトを見ながらプレイする”ことが嫌いだから」なんだと思うのです。それらを見ながらでも楽しめる人には絶対に理解されない理由だと思いますし、「見ればイイじゃん」「それじゃ楽しくないんだもの」と議論が平行線になってしまうことでしょう。それはやはり自分がゲームに何を求めているかという話ですからね。
あとはまぁ……「シリーズ作品だから手を出す」と挫折することが多いですね。
『神トラ』好きだから初代『ゼルダ』手を出したら全然違うゲーム過ぎて挫折。スーファミ時代の『FF』が好きだからファミコン時代の『FF』に手を出したら難しすぎて挫折。『紋章の謎』が好きだったから『聖戦の系譜』に手を出したらシステムが根本から変わっていてコレジャナイ感が強くて挫折。
好きなゲームから過去作に遡ると「不便」だったり「未完成」だったりを感じてしまうのに、好きなゲームの続編をプレイすると「余計なものを足すんじゃねえ!」と思ってしまうのだから、人間の好みって難しいです。
「私の傾向」を「みなさんもそうでしょ?」なんて言う気はありません。こうやって自分の傾向を見てみることで「自分がどんなゲームを欲しているのか」が見えてくるんじゃないかと思うのです。みなさんも時間のある時にでもどうぞ。遠藤氏の調査に協力する人は、遠藤氏のブログにてどうぞ。
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| ゲーム雑記 | 17:58 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑
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