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変わらない価値のあるもの

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2018年10月の活動報告

 今世紀最大のショッキングなニュースが飛び込んできました。

 【全体機能】 メディアマーカーを終了します。

 私は2015年の秋から、本やゲーム、観た映画から聴いた音楽、あとエロイものなんかも……「買ったもの」「その日付」「その金額」「読み終わったり遊び終わったりした日」「その感想」などをすべてこのメディアマーカーというサイトにメモっていました。そのアイテムは3年間で1564件
 それらのアイテムは「買った日」「読んだ日」などが記録されるので、例えば「2016年4月に読んでた本は何かなー」とか「2017年に買ったゲームの合計金額はいくらだ」みたいなことがすぐに調べられるのが重宝していました。

 それらが全部消えるのです。
 そして、それ以上に「今後そういう記録ができる場所がなくなる」のがショックです。


 これらのデータを移行して、今後も記録できるサービスはないかと探したのですが……

・「本」以外も記録できる
・Amazonで売っているものではない「3DSダウンロードソフト」みたいなものも記録できる
・「買ったもの」で、「まだ読んでいないもの」などもメモれる
・「買ったもの」も「その感想」も、あくまで自分用のメモであって非公開にできる
・「買ったもの」の合計金額を月別に記すことができる


 私が最低限求めているこれらの機能を持ったサービスは、メディアマーカー以外に見つからないのです。


 これは今後のブログ記事執筆にも大打撃です。
 例えば、この「○月の活動報告」という記事は「1ヶ月間に遊んだゲームの感想」を羅列しているのですが、それが書けたのはメディアマーカーに感想をメモっていたからです。メディアマーカーがなければ感想どころから「今月のはじめって何のゲームを遊んでたっけ」なんてことすら思い出せません。

 また、メディアマーカーが集計してくれていたから「今月買った本・ゲームの数」「今月買った本・ゲームの金額」「今月読んだ本・遊んだゲームの数」を載せることが出来ていたのですし、メディアマーカーが自動生成してくれる棒グラフがあったからそれらを視覚的に見せることが出来たとも思うんですね。


 なので、この「○月の活動報告」という記事で今まで書いてきた「今月買った本・ゲームの数」「今月買った本・ゲームの金額」「今月読んだ本・遊んだゲームの数」のコーナーは先月を持って最後とさせていただきます。数だけならエクセルにメモって集計することも出来るんですけど、毎月毎月数字だけ書いて終わりというのも面白くなさそうですし。

 んで、「今月買った本・ゲームの金額」の合計から「節約したお金」を計算して、それを新PC購入のための資金にする―――というコーナーも続けられなくなったため、新PCの購入も断念します。
 もちろんいつかはPCを買い替える時は来るのでしょうし、その時はそこそこのスペックのものを選ぶと思うのですが、そのお金をどうやって貯めるのかという計画は完全凍結させます。

 「どうしてハイスペックPCが欲しかったのか」というと、ゲーム実況の解像度なり何なりを上げたかったからなのですが、当面はずっとこのままになると思います。
 それに伴って「挑戦するゲーム」のラインナップも変わっていくことでしょう。「どうせなら新PCを購入して解像度を上げられる状況が揃ったら実況したいな」と思っていた比較的新しめのゲームにも、今後は(このへぼいPCと解像度で)挑戦していくことにするかも知れません。


 そして、この「○月の活動報告」という毎月末に書いている記事なのですが……
 とうとうコーナーが「1ヶ月間に遊んだゲームの感想」を羅列するのと、漫画・イラスト・小説などを私がどれだけ1ヶ月間で描いたかを報告するものの2つとなってしまいました。しかも、「1ヶ月間に遊んだゲームの感想」もメディアマーカーがないとすっごく書きづらいですし。

 ということで……恐らくこのブログを始めた当初から毎月末に書いてきたであろう「○月のまとめ」および「○月の活動報告」という記事は、今月を持って最後にしようと思います。


 元々「書かなきゃいけない義務のような記事」をなくしていきたいと思っていたところでしたし。
 その代わり、来月以降は1週間ごととか10日ごととか、不定期で、私が書きたいタイミングで「最近遊んでいるゲームはこれ!」とか「今キンドルで○○がセールやっているからみんな買うんだ!」とか「今季のアニメは××が面白いぞ!」みたいな、近況報告というか日記みたいな記事を気楽に書いていこうかなと思っています。

 これならばメディアマーカーがなくても、「はて……今私が遊んでいるゲームは何だったっけ……?」と忘れてしまうことはないでしょうし!多分!




<今月のゲームプレイ日記>
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<画像はファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>

 今月にゲーム実況で挑戦していたソフトは、「ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online」でフレンドと一緒に遊ぶ『スーパーマリオブラザーズ3』でした!

 先月から始まった「ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online」はファミコンのゲームをオンライン対応にしてフレンドと一緒に遊べるというサービスなのですが、「2人交互に遊ぶ協力プレイ」という独特な魅力を持った『スーパーマリオブラザーズ3』で、かつ「昔熱心に遊んでいた人も多い」「この作品は遊んだことがない人でもマリオの名前は当然知っている」有名作で、“昔熱心に遊んでいた人”でも苦戦するけれどどうにもならないほどではない絶妙な難易度な上に、私が長年ライフワークとして続けてきた「Bダッシュをしない方がマリオは簡単なのか」という検証をまだやっていない作品で―――

 こんなにもみんなで生配信で遊んで楽しいゲームもないんじゃないのかというくらい楽しみましたねぇ。
 個人的には、毎回毎回別のフレンドが助っ人としてやってくるというのも感慨深かったです。長年コメントとかTwitterとかでは交流していたけど、ゲームプレイは初めて観る人とか。『Splatoon』では腕前を拝見させてもらっている人がやっぱり『マリオ』も上手いことに驚いたとか。みんなすげー個性的で面白かったですねぇ。
 絵合わせを外した時のチーフのコメントで大笑いして、「発売から30年経ったマリオ3の絵合わせで未だに爆笑したりするのか」と思いましたよ(笑)。


 後半の難易度は心をへし折るものなので「アクションゲームが苦手でも楽しめるよ!」とはなかなか言いづらいのですが(続編の『スーパーマリオワールド』の方がアクションゲームが苦手な人への救済措置が多い)、序盤のステージを遊ぶだけでも楽しいと思いますんで、全人類にオススメです!

→ クリア!(クッパ倒したのは私じゃないですけど・笑)



魔界村
<画像はファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online版『魔界村』より引用>

 「ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online」で遊び放題になっているゲームはなるべく遊びたいと、1人用のゲームは『マリオ3』を始める前にチョコチョコとプレイしていました。まずは『魔界村』!「ふざけんな!」というくらいにムズイ!

 無限に押し寄せてくる敵、あっという間に過ぎる制限時間、見づらい敵の攻撃、貧弱な装備……攻略サイトを熟読してもなお、1面のボスにすらたどり着けません。ステージセレクトの裏技もあるのだけど、いきなり最終面に行っても「ラスボスを倒せる唯一の武器」を持っていないので絶対に勝てないという。そんなに甘くないかー。

 私はあまり詳しくなかったんですけどネット上の情報を見ると、『魔界村』のファミコン版は元のアーケード版とは随分ちがうところがあって、質の悪い移植で難易度が上がっちゃった典型例なんですってね。でも、発売が『スーパーマリオ』1作目とほぼ同時期の1985年9月ということもあって、ファミコンブームの勢いで100万本を超える大ヒットを記録します。そのせいで「魔界村=激ムズ」という世間一般のイメージが出来ちゃったのだとか。

 でも、スーファミの『超魔界村』とかもスーパー難しかった記憶がありますよ!
 激ムズのゲームが好きな人にはオススメです。

→ ギブアップ




グラディウス
<画像はファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online版『グラディウス』より引用>

 こちらも「ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online」で遊び放題になっているゲームで、『マリオ3』配信の前にチョコチョコと遊んでいました。ファミコン版『グラディウス』!兄貴からもらったWiiに入っていたからWii Uに移したPCエンジン版をバーチャルコンソールで持っているのに、敢えてこっちを遊ぶ理由はあるのか!?

 これも難しいゲームですね。
 「パワーアップカプセルを1面で全部回収できるようになれば、その後は楽に進めるようになるゲーム」と攻略サイトに書いてありましたが、その前提条件が途方もなさすぎる。2Dシューティングゲームは不得意ジャンルなので、ゲーム実況配信でいつか挑戦したいジャンルなんですが、「がんばれば私にもクリア出来そうな作品」が分からないんですよねぇ……全部難しく思えてしまう。

 シューティングゲーム好きだけど、『グラディウス』は1本も持っていないという人にはオススメです!

→ ギブアップ



ソロモンの鍵
<画像はファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online版『ソロモンの鍵』より引用>

 こちらも「ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online」で遊び放題になっているゲームで、『マリオ3』配信の前にチョコチョコと遊んでいました。私の一番好きなジャンル、アクションパズルゲームですよ!『ソロモンの鍵』!

 ということで、こちらは配信関係なくガッツリ遊んでいきたいゲームではあるのですが……最近のアクションパズルゲームのように「解法が分かるまで何回でも同じステージをやり直すことが出来る」みたいな生ぬるいゲームではなく、スタートは毎回1面から!残機も少ない!ステージセレクトなんかあるワケない!という熱湯のようなゲームになっています。

 まぁ、「ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online」はどこでもセーブが出来るので、「各ステージ最初にセーブ」→「解法が分かるまで何度でもやり直す」→「解法が分かったらノーミスでクリア出来るまでロードを繰り返す」という卑怯な方法を使ってでもクリアを目指すかなぁ。

 アクションパズルが好きな人ならオススメかな!一緒にクリア目指そうぜ!

→ プレイ中断中



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<画像はWiiバーチャルコンソール版『イースI・II』より引用>

 ここからは積みゲー消化のターン!
 「Wiiショッピングチャンネル終了で買えなくなってしまうソフト」として昨年11月に買っていた『イースI・II』です。元々は1987年と1988年にパソコン用に発売されたアクションRPGをセットにして、1989年にPCエンジン CD-ROM2用に発売したものをWiiのバーチャルコンソールでダウンロード販売したものです。これは誰かに勧められたのではなく、「こんな有名作をやっていないのはマズイかな」と自分で判断して買いました。

 うーん……

 リアルタイムでは知らない古いゲームを遊んだときに「当時の人にとっては衝撃だったんだろうけど、今ではその魅力がサッパリ分からんなー」というポイントは、グラフィックはすごく分かりやすいと思うんですね。ゲームのグラフィックはものすごい速度で進化しているので、今『マリオ64』とか『FF7』を遊ぶと「うわぁ!カクカクしてる!」と思ってしまいます。当時は感動したグラフィックだったとしても。

 しかし、今回新たに気付いたのですが、「当時の人にとっては衝撃だったんだろうけど、今ではその魅力がサッパリ分からんなー」というポイントに難易度も挙げられるなと思いました。このゲーム、当時のRPGが「難しさ」をウリにしていたところに逆行して「誰にでもクリアできる優しさ」をウリにして大ヒットしたゲームと言われているんですね。

 『ドラクエ』とか『ゼルダ』が1986年に出ているのに、“当時のRPGが「難しさ」をウリにしていた”とは一体……?と思わなくもないし、つい最近「『ドラクエ』1作目が出たときには既にRPGは難しさをウリにすることはやめていた」という話が話題になっていた気もしますが。


 まぁ、ともかく『イース』は「難易度を抑えてストーリーを楽しむゲーム」「PCエンジン版はボイスやムービーも入っている」くらいの知識で始めたんですが……これが、すっげえ難しくてね。
 ノーヒントでは厳しいし、だだっ広いフィールドを駆け回らなくちゃいけない謎解き。雑魚敵が画面外から高速でタックルしてきて油断すると1秒でゲームオーバーになるダンジョン。シューティングゲームのような覚えゲーになるボス戦……

 途中までは自力でプレイしていたのですが『I』の終盤からはどうにもならなくなって攻略サイト頼みになったのですが、それでも『II』の中盤くらいから攻略サイトに書かれている通りに攻撃してもダメージを与えられないボス敵がいて。どうも、このボスにダメージを与えるには「○レベル以上」になっていないとならないという条件があったらしくて、当然そんなものはゲーム内にヒントなんてないし、ネット上を検索しまくっても出てこなくて、レベルが達していない私は延々と効かない攻撃を繰り返していたという……

 あと、先月の『UNDERTALE』に引き続いて、まさか2ヶ月連続で「どうしてRPG遊んでいるのにシューティングゲームのスキルが求められるんだよ!」と言うことになるとは(笑)。当時のゲーマーはシューティングゲームは当然通過しているものということで、こういう要素が入ってくるんですかねぇ。

 私は正直楽しめませんでした。
 「こんな有名作をやっていないのはマズイかな」という理由で昔のゲームを遊ぶのは良くないですね……

 「レトロゲームが好きだとか言っているくせにイースもやったことないの?」とか煽られるのはもうイヤだという人にはオススメです!

→ クリア!(攻略サイト頼みでしたが)



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<画像はWii Uダウンロードソフト版『TENGAMI』より引用>

 こちらは2年半前に買っていたのだけどずっと積んでいた『TENGAMI』です。
 元々はスマートデバイス向けのゲームですが、私がプレイしたのはWii U版(Wii U版は既に配信終了になっています)。

 元々がスマホのゲームなので、タッチしたところに主人公が進み、特定の場所ならば画面を「めくる」ことによってフィールドが切り替わるという「タッチパネルで遊ぶアドベンチャーゲーム」ですね。敵と戦うみたいなアクション要素はなし。他のゲームならば「Aボタンを押して扉に入る」アクションに当たる部分が仕掛け絵本をめくるようなアクションなのが楽しいですし、後半はそれを活かした仕掛けもあります。

 ただ、アドベンチャーゲームとしてはダメなところも多くて、何といっても移動がクソ遅いのです。色んなところを探さなくちゃいけないゲームで、これはつらい。そして、終盤の謎解きは「小さな画面」で「暗い画面」では難しいです。私はゲームパッドの画面でプレイしていたのですが、これはつらいと終盤はテレビ画面を付けたのですが、それでもよく見えずに最後は攻略サイトを使いました。

 うーん……まぁ、仕掛け絵本のような雰囲気は最高なのでそこを重視する人にはオススメかな!

→ クリア!(攻略サイト頼みでしたが)



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<画像はNintendo Switch版『白衣性愛情依存症』より引用>

 こちらも一応積みゲーでした。『白衣性愛情依存症』。
 元々はPlayStation Vita用に発売されたパッケージソフトの百合系アドベンチャーゲームで、後にPC用にも発売され、今年の5月にはNintendo Switch版がダウンロード専用で発売されました。定価はパッケージソフト並の4800円ですが、当初は「Nintendo Switch参入記念キャンペーン」をやっていたので半額の2400円で買っていました。

 来月は『サクラ大戦』挑戦に合わせてドリームキャストに専念するつもりだったので、今月中にクリアしたかったのですが……(恐らく)8つあるエンディングの内の3つに到達するのが精いっぱいでした。ルート分岐の法則は多分つかんだので、『サクラ大戦』開始までにはクリア出来そうですけど……


 このゲーム、クリアしたら紹介記事を書くつもりだったんですけど……正直「やめた方がイイかな」と悩んでいます。というのも、バッドエンドがかなり強烈な上に、初見プレイだとかなりの確率でバッドエンドになっちゃうんですね。

 『俺屍』配信の時にチラッと雑談したことがあるんですけど、私は基本的にゲームって「自分が遊んだ1周目が正史になる」と思っているんですよ。
 例えば『ファイナルファンタジー』シリーズとかで、手順を踏めば隠し要素で助けられるキャラがいたとしても、それを知らずに助けられなかった1周目が私の中で正史になっているんです。攻略サイトを見ながらそのキャラを助けた2周目をプレイしても、それは正規ルートじゃない世界線なんです。

 これがギャルゲーにも当てはまっちゃって、1周目にくっついたヒロインが私の中では「このゲームの正ヒロイン」になるし、1周目に孤独エンドだったゲームはその後の周回プレイで誰とくっついても「孤独エンドが正史」になってしまうのです。

 それで―――私がこの『白衣性愛情依存症』で最初に到達したエンディングは、狙っていた妹ルートじゃなくて、全然興味のなかった先生ルートになってしまった上に。
 先生ルートの中でもバッドエンドで、これがすっげダメージの来るエンディングだったんですね。ネタバレになるので文字反転させますが、<以下ネタバレ>憧れの先生に告白されて付き合うことになる主人公は幸せな日々を過ごすのだけど、先生が昔付き合っていた彼女が今も先生を想っていることを知る。結局、先生は彼女と復縁するのだけど、先生と体の相性が良かった主人公はセフレとして体だけの関係を保つことになる。先生と心を重ねることはできないと分かりつつ、せめて体だけでも重ね続けようとする主人公は自分の涙の意味に気づいていないのであった……</ここまで>

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<画像はNintendo Switch版『白衣性愛情依存症』より引用>

 そういう話を、こんなふわふわとした可愛らしい絵柄でやるんですよ!?

 まぁ……(恐らくは)あと5つ残っているエンディングを観てから紹介記事を書くかを決めるんでも良いとは思いますが、現状で書くかどうかは50:50です。「バッドエンドでショックを受ける」というのは、ゲームとしてはよく出来ている証明ではあるんですけどね。

 女の子が悲惨な目に合っても大丈夫という人にはオススメです!

→ プレイ継続中



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<画像はアーケードアーカイブス版『ドンキーコング』より引用>

 『スーパーマリオブラザーズ3』の紹介記事を書く際に、どうしてもスクリーンショットが欲しい!出来れば、既にWii Uバーチャルコンソールで持っているファミコン版ではなく、文脈上アーケード版のスクリーンショットが欲しい!
 という理由だけで、わざわざ800円払ってアーケードアーカイブス版を買った『ドンキーコング』も、せめて1周くらいは遊ばないとと1周だけクリアしました。

 私と『ドンキーコング』の思い出を語ると、2012年に3DS向けにキャンペーンで配信されていた『Original Edition』を某氏からいただいて、そこで初めてプレイしたんですね。それがアーケード版準拠だったため、後でファミコン版では2面がカットされていることを知って驚いたりして、レトロゲームにも進化の流れがあることを意識するようになり―――

 マリオのジャンプは如何にして「多機能」になっていったのか

 その2年後に、こういう記事を書くきっかけになりました。
 そういう意味では『ドンキーコング』は自分にとって思い入れのある作品ですし、その原点とも言えるアーケード版を自分のNintendo Switchで遊べるようになったという意味では800円払った価値はあったかなと思います。『Original Edition』には入っていなかったステージ開始前のデモとかも入っていますし。

 まぁ、ファミコン版なら「ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online」で遊べちまうんですけどね……(笑)
 「ドンキーコングが全4面だったから、ドンキーコングJr.も全4面だし、スーパーマリオブラザーズも1ワールド4面ずつになったんだ!スーパーマリオブラザーズの1ワールド4面ずつがパックランドのパクリというなら、パックランドがドンキーコングのパクリじゃないか!」と主張したい人にはオススメです。

→ クリア!



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<画像はドリームキャスト版『リアルサウンド ~風のリグレット~』より引用>

 ここからは11月に向けてドリームキャストのテスト配信に使ったゲーム達です。いずれもテスト配信後は1回も起動していませんが、11月になったら始める予定です。まずはセガサターンでも発売されたソフトの移植『リアルサウンド ~風のリグレット~』です。『Dの食卓』の飯野賢治さんによるアドベンチャーゲームです。

 このゲーム、セガサターン当時に買うかどうか悩んだのだけど買わなくて、それがずっと気になって「いつか遊んでみたい」と思っていたところ今年のバレンタインにプレゼントしてもらったのです。無茶苦茶嬉しかったのだけど、生配信で喋りながら遊ぶのは向いていないな!(笑)

 『白衣性愛情依存症』をクリアしたら次はこれを遊びます!
 ゲームは黙って一人で遊ぶものだという人にはオススメです!

→ プレイ中断中



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<画像はドリームキャスト版『ゲットバス』より引用>

 『ゲットバス』は元々は釣りコントローラーが備え付けられていた筐体のアーケードゲームで、その移植となるドリキャス版は釣りコンに対応しているそうです(もちろん持っていません)。『サンバDEアミーゴ』とかもそうですけど、セガは特殊筐体によるアーケードゲームが人気で、その専用コントローラと一緒にドリキャスに移植するみたいなことがこの時期は多かったんですよね。後のWiiやNintendo Switchに通じるものがある。

 なので、この『ゲットバス』はリアルさよりも短時間で味わえる爽快さをウリにした釣りゲーなのだとか。専用コントローラがないので程々にしますけど、来月になったらもうちょっとちゃんとプレイしましょうかね。

 ドリームキャストの釣りコンを持っている人ならオススメです!

→ プレイ中断中



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<画像はドリームキャスト版『My Merry May』より引用>

 こちらもバレンタインでもらったアドベンチャーゲーム『My Merry May』です。今はもうなくなってしまったKIDというメーカーから発売されていたゲームなのですが、「友達がくれたドリキャスソフト」や「駿河屋の福袋で出てきたサターンソフト」でたくさん出てくるので、もうKIDという名前はすっかりお馴染みになりました。まだ1本もちゃんとプレイしていないのに!(笑)

 こちらは『風のリグレット』をクリア後にプレイしようと思います!
 まだ始めたところなので感想は言いづらいんですけど、ストーリーの出だしのツカミはなかなか衝撃的でしたね。生配信では「絵柄が古い」的なコメントをしている人もいましたが、私は古い絵柄もそれはそれで好きなので気になりません。絵柄の新しさ・古さを気にしない人にはオススメです!

→ プレイ中断中



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<画像はドリームキャスト版『グランディアII』より引用>

 ようやく今月ラストの1本です!
 『グランディアII』、セガサターンなどで発売して大人気だったRPG『グランディア』の続編です。偉大なる前作と比較されてあーだこーだ言われることが多いみたいですが、前作を意識しなければ普通に良作という声も聞くので、前作がセガサターン福袋から出てきましたがすっかり忘れているので、敢えてこっちからプレイしようと思います!

 そういや、海外では『グランディアI&II』がNintendo Switch用ソフトで発売予定なんですよね。日本でも発売されるのなら、それに合わせて『II』の紹介記事を書くべきか……それまでにクリアできるか?

 前作を意識しない人ならばオススメだそうです!

→ プレイ中断中



<クリア:4>
・『スーパーマリオブラザーズ3』
・『イースI・II』
・『TENGAMI』
・『ドンキーコング』

<ギブアップ:2>
・『魔界村』
・『グラディウス』

<プレイ継続中:1>
・『白衣性愛情依存症』

<プレイ中断:5>
・『ソロモンの鍵』
・『リアルサウンド ~風のリグレット~』
・『ゲットバス』
・『My Merry May』
・『グランディアII』


 4勝2敗6分で、クリア率は66.666666666…%でした。年間通して75%くらいを維持したいのですが、今月はノルマまで届きませんでした。2本ギブアップしてしまうと、最低でも6本はクリアしないと75%を下回ってしまうんですよね……地味に「ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online」がキツくのしかかってきます。

 今月遊んだゲームの中でオススメは……
 『スーパーマリオブラザーズ3』かなぁ?
 紹介記事も書いたので今更言うこともないんですけど、これ以外のゲームはどうにも一長一短だったので。来月からはこの「オススメのゲームを一つ挙げる」コーナーもなしでいいかな……?


<2018年10月の積み>
【紙の本】
・漫画:所有742冊、未読43冊
・小説:所有14冊、未読3冊
・その他:所有12冊、未読0冊
→ 積み本(紙)合計:46冊<先月:44冊>
【自炊済】
・漫画:所有260冊、未チェック0冊
・小説:所有19冊、未チェック0冊
・その他:所有27冊、未チェック0冊(+2冊)
→ 自炊の未チェック合計:0冊(+2冊)<先月:12冊(+2冊)>
【電子書籍】
・漫画:所有784冊、未読217冊
・小説:所有85冊、未読38冊
・その他:所有39冊、未読3冊
→ 積み電子書籍合計:258冊<先月:249冊>

【Nintendo Switch】
・所有29本、未起動5本、未クリア&未ギブアップ3本
【Wii U】
・所有24本、未起動2本
【Wii】
・所有62本、未起動12本、未クリア&未ギブアップ2本
【ゲームキューブ】
・所有2本、未起動1本、未クリア&未ギブアップ1本
【スーパーファミコン】
・所有37本、未起動19本
【ファミリーコンピュータ】
・所有53本、未起動14本
【ニンテンドー3DS】
・所有64本、未起動5本、未クリア&未ギブアップ1本
【ニンテンドーDS】
・所有36本、未起動1本
【ゲームボーイアドバンス】
・所有4本、未起動1本
【ゲームボーイ(カラー)】
・所有17本、未起動3本
【プレイステーション】
・所有43本、未起動6本
【ドリームキャスト】
・所有12本、未起動8本、未クリア&未ギブアップ4本
【セガサターン】
・所有49本、未起動40本
【メガドライブ】
・所有3本、未起動2本、未クリア&未ギブアップ1本
【PCエンジン】
・所有10本、未起動1本
【アーケード】
・所有6本、未起動1本、未クリア&未ギブアップ1本
【スマートデバイス】
・所有115本、未起動2本
【PCゲーム】
・所有31本、未起動12本、未クリア&未ギブアップ1本

→ 未起動135本、未クリア&未ギブアップ14本
→ 積みゲーの合計は149本<先月:110本>

 ギリギリ150本は切りましたね!
 2ヶ月前は90本台だったのに、一体どうしてこんなことに……

 この「積み本」「積みゲー」の数公開は来月以降も続けていこうと思います。これを記録していかないと減っているという実感が湧きませんからね。いや、実際にも減っていないんですけど(笑)。




<2018年10月の創作活動報告>
・キンドル無料漫画本『モテ学』、表紙完成→公開完了
・Twitterに投稿する用の1~2ページ漫画、4本完成
・小説6作品目、キャラクターデザイン終了
・小説6作品目、コンテは2章まで終了


 ということで、創作活動の報告も今月をもって最後とさせていただきます。来月からの近況報告には書きません。

 まぁ、そもそも今までどうして書いてたんだって話ですからね。「作品」に興味を持ってくださる人も、「作品が出来るまでの愚痴」なんて読みたくないでしょうし(笑)。


 この流れで書きづらいんですけど、キンドル本の書き下ろしになる予定の小説は「ものすごく面白い話」だと思うんですが「それを小説に落とし込む」のに大苦戦しています。
 過去に要望のいただいた「本格ミステリー」に挑戦しているんですけど、「犯人はこの中にいる!」的な「本格ミステリー」は登場人物をたくさん出さなくちゃいけないのに、私の今まで書いてきた小説って登場人物が2~3人のものばかりなんですよね。大人数を文章で説明するのが大変!

 でも、今後「定期的に小説を書いていく」つもりなら絶対に避けて通れない道だと思うので、うめき声をあげながら頑張って書いています。予定では今月中に全部執筆し終わっていて、11月はイラストに専念する予定だったのに……果たしてキンドル本は今年中に出せるかな??


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高い……(´;ω;`)

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『スーパーマリオブラザーズ3』紹介/新ディレクターによって、シリーズは新たな領域へ

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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>

【これさえ押さえておけば知ったかぶれる三つのポイント】
砂漠の国、海の国、空の国……世界中を冒険する旅がここから始まる!
新変身はアクションが苦手な人の救済を兼ねるシリーズ伝統の始まり
以後のシリーズには受け継がれなかった2人協力プレイの面白さ


『スーパーマリオブラザーズ3』
・発売:任天堂、プログラム:SRD
 ファミリーコンピュータ用ソフト:1988年10月23日発売
 ゲームボーイアドバンス版:2003年7月11日発売 ※リメイク
 Wiiバーチャルコンソール版:2007年12月11日配信開始
 3DSバーチャルコンソール版:2013年1月1日配信開始
 Wii Uバーチャルコンソール版:2013年12月25日配信開始
 GBA版のWii Uバーチャルコンソール版:2015年12月29日配信開始 ※リメイク
※その他、ニンテンドークラシックミニファミリーコンピュータに収録されていたり、『ファミリーコンピュータNintendo Switch Online』で遊べるラインナップだったりする他、スーパーファミコン用ソフト『スーパーマリオコレクション』そのWii移植版にもリメイク版が収録されています
・横スクロール2Dアクションゲーム
・セーブ機能やパスワードコンティニューはなし
(原作は。リメイク版やバーチャルコンソール版などの移植には追加されている)


※ 紹介映像はニンテンドークラシックミニ版のもので期間限定公開だそうです

 全ワールドクリアに私達がかかった時間は約12時間でした
 ※ネタバレ防止のため、読みたい人だけ反転させて読んでください
↓1↓

◇ 砂漠の国、海の国、空の国……世界中を冒険する旅がここから始まる!
 「マリオ」というキャラクターとシリーズが世界中で大人気になっていくシンデレラストーリーは、元々はデザイナーとして任天堂に入社していた宮本茂さんがゲームディレクターとして大活躍していくストーリーにシンクロしています。

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<画像はアーケードアーカイブス版『ドンキーコング』より引用>

 1981年、宮本茂さんのデビュー作となるアーケード版『ドンキーコング』は、同時に「マリオ」のデビュー作でもありました(当時はまだマリオという名前も付いていませんでしたが)。「ジャンプというアクション」を軸に「全4面」のバラエティに富んだステージに挑む作品は世界中でヒットして、ゲームディレクターとしての宮本茂さんのキャリアが始まります。
 1982年、今度はマリオを敵にして、前作のジャンプアクションに「ツルの昇り降り」という新アクションを加えたアーケード版『ドンキーコングJR.』が稼働し。
 1983年、横井軍平さんとの合作で2人同時プレイが可能な『マリオブラザーズ』がアーケード版とファミコン版で出てきました。

 そして、1985年―――『スーパーマリオブラザーズ』が「ファミコンROMカセットの集大成」という一大プロジェクトとして作られて、全世界的に超大ヒットします。


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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ』より引用>

 しかし、世界中で大ヒットして『スーパーマリオ』が「任天堂の顔」どころか「ファミコンの顔」「ゲームの顔」とすら言えるようになったタイミングで、「マリオ」シリーズは若手に引き継がれるのです。
 1986年に発売されたディスクシステム用ソフト『スーパーマリオブラザーズ2』が、当時まだ入社3年目とかの手塚卓志さんのディレクターデビュー作ですからね。

 『スーパーマリオブラザーズ2』は、「1作目の素材を活かして上級者向けに作った」高難度版なので、まだ若手に任せることが出来た―――と考えることも出来ますが、完全新作となるこの『スーパーマリオブラザーズ3』も引き続き手塚卓志さんがディレクターを務めることになります。
 しかも、「宮本さんがアイディアを出すから手塚さんはそれをまとめるだけ」みたいなことではなく、宮本さんに反対されながら当初は俯瞰視点のゲームにしようとしていたとか、全体的に絵柄が可愛くなったとか、手塚さんは独自色をどんどん入れていったんですね。

 もちろん手塚さんは元々1作目の頃からスタッフとして参加していましたし、宮本さんも『3』の開発後半には各要素をまとめるために現場に入ったみたいなんですが……『スーパーマリオブラザーズ3』『スーパーマリオワールド』の頃の「マリオ」シリーズって、実は宮本茂さんよりも手塚卓志さんのテイストが強い作品なんです。


<以下、引用>
 こうしてマリオとゼルダの二大シリーズを手がけることになった宮本氏だが,会社組織的にも個人のモチベーションを持続するうえでも,そればかりをやっているわけにはいかない。そこで,それまで務めていたディレクターを他者に譲り,自分は直接開発に携わらずに,プロデューサーとして複数のタイトルを同時に手がけることになっていく。
</ここまで>

 「人生に無駄なし」「チャレンジしていれば悩まない」──任天堂 宮本 茂氏,30年にわたる自らの仕事史を振り返る

 この記事は2009年10月の「DIGITAL CONTENT EXPO 2009」というイベントの宮本茂さんの講演をまとめたもので、“直接開発に携わらずに”というのはスーパーファミコン以降の話として語られたみたいなのですが、タイミング的にはファミコン後半のこの時期にはもう「若手への切り替え」を始めていたのかなぁと思います。


 「漫画は作者のもの」「映画は監督のもの」といった考え方を拡張して、「ゲームはディレクターのもの」とついつい私達は考えてしまいがちですし、それも一つの考え方だと思うのですが。
 任天堂はこの頃も今も「生まれたシリーズはディレクター一人の作品」とは考えていないと思うんです。『ゼルダ』をカプコンに作らせたり、『スターフォックス』をナムコに作らせたり、『メトロイド』をテクモに作らせたり、むしろ新しい風を取り込むことを重視していて……最近でも『Splatoon』1作目の功労者である阪口翼さんが、2作目ではディレクターから外れていてどうしたのかと思ったら段ボールを作ってたみたいな会社ですからね。

 だから、「マリオ」という看板タイトルであっても「宮本茂という一人の天才」に背負わせ続けるのではなく、若い開発者達が作る体制を作れたのかなぁと思います。


<以下、引用>
宮本「そうなんですよね。だから、そこは説明が難しいところなんですけど、『Wii Fit』にしろ『マリオギャラクシー』にしろ、直接ぼくがつくっているところって、ないんです。
 だから、こういうところでこうしてしゃべると、「あなたはなにもつくってないんじゃないの?」というふうに言われるようなこともある。たしかに、それはそのとおりなんです。でも、ぼくが決めることを決めてないと、これはできていないぞ、というプライドもあって。」

糸井「それはそうでしょう。」

宮本「その意味からいうと「これはぼくがつくりました」なんですが、じゃあ物理的にどこをつくったかと言われると「すいません、なにもつくってません」っていうことになる。」

糸井「ああ、わかる、わかる(笑)。」

宮本「ファミコンのころのゲームならね、細かいデータも自分で決めたし、仕様も全部自分で書きましたから、ある程度「つくりました」と言えたんですけど、もうここ15年くらい、自分で直接は作業してないですからね。
 でも、どっちにしろゲームって組織じゃないとつくれないし、たったひとりが欠けてもそれは完成しない。そういうものをつくってるわけです。
 そうなると、全員のクリエイティブをどれだけ引き出すかというのがやっぱり自分の大切な仕事になるんです。」

糸井「そうですね。」

宮本「現場が淀まないように見渡しながら、「淀まないためのクリエイティブ」をやる、みたいなところがぼくの仕事で、それは、ネタ出しもあるし、肩もみもあるし、日によって変わってきますね。」

糸井「「ちゃぶ台返し」も(笑)。」

宮本「「ちゃぶ台返し」もあるし(笑)。
 そういうことをやってるねんな、と自分では分析しているんですけど、なかなかうまく説明できなくて、で、久しぶりに会う人なんかから「最近、つくってないですね」って言われると、「ああ、そう言われるとつくってないですね」って、しょうがなく答えたりして。」

糸井「つまり、プレイング・マネージャーじゃないと、「つくっている」と思わないタイプの人がいるんですよね。」

宮本「そうなんですよね。
 だから、最低限のこととして思うのは、開発チームの中心メンバーがぼくを「いてくれてよかった」と思っているかどうか。ま、そこが、ぼくの存在価値かな(笑)。」

糸井「わかる、わかる(笑)。」

宮本「ただ、うちの組織としては、もう、ぼくがいなくてもできる組織にせなあかんので、そこが悩みどころなんですけどね。」

</ここまで>
※ 改行・強調など一部手を加えました

 「ディレクターではなくプロデューサーを続けている」ことについて、宮本さんは10年前の『ほぼ日刊イトイ新聞』で糸井さんと話されています。プロデューサーとして関わっているものすべてを「宮本茂が作ったゲーム」と評されるのも、かといって「宮本茂は何もしていない」というのもちょっとちがう、複雑な立ち位置が垣間見える対談ですよね。



 ということで、ようやく『スーパーマリオブラザーズ3』の話に入れます(笑)。
 要は、この作品は「宮本茂のゲーム」であった「マリオ」シリーズが、「手塚卓志のゲーム」ないしは「任天堂のゲーム」へと切り替わったターニングポイントの作品なんですね。そして、以後(『スーパーマリオ64』を除けば)「マリオ」シリーズは様々な若いディレクターが担当していくことになるという。

 しかし、こういった形で「一人の突出した超天才が作り上げたもの」を「他の人に引き継がせようとする」と、原作の劣化コピーが延々と続くだけだったり、原作の良さを全く理解していないものが出来上がったりしてしまいがちなのですが……ところがどっこい、後を引き継いだ手塚卓志さんもまた超天才だった上に、『スーパーマリオ』1作目からスタッフとして参加していたこともあって「スーパーマリオの面白さのツボ」を熟知していたんですね。


 そのため、この『スーパーマリオブラザーズ3』は『スーパーマリオ』1作目の面白さを分析してそれを拡張させつつ、1作目にはなかった新要素を次々と取り入れていて、以後のシリーズに引き継がれる“新たな原点”になったところが多々あるのです。
 ここが任天堂の恐ろしいところなんですよ!宮本茂を倒しても(倒れてません)、手塚卓志が出てくるし、どんどん才能ある若手が出てくるという……この辺が「宮崎駿の後継者を作れなかったジブリ」と対照的だと思うのですが、その話は流石に横道にも程があるのでこの記事では触れません。



 では、『スーパーマリオ』1作目にはなかったけど、『スーパーマリオ』1作目の魅力を拡張していった新要素とは何なのか―――この記事はそれを紹介していこうと思います。まずはこれ。

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 砂漠

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 海

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 巨大

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 空

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 氷

 「世界中を冒険するゲーム」になったところです(画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用しました)


 『スーパーマリオブラザーズ』1作目の特徴は、全32ステージという数もさることながら「地上」「地下」「水中」「アスレチック」「敵の城」といった様々なシチュエーションのステージを進むバリエーションの豊富さがあるんですね。同時期のファミコン版『スペランカー』なんて、全4ステージな上に全部「洞窟」でしかないのに!(笑)

 というのも、『スーパーマリオブラザーズ』というゲームの開発コンセプトは「大型のキャラクターを使って、陸・海・空を舞台にしたアスレチックゲームをつくりたい」から始まったらしいんですね。
 陸は分かるでしょう。海もありました。あの面だけ操作がちがうので子供の頃はすげー苦手意識ありましたねぇ。空は……というと、元々は「マリオがロケットや筋斗雲に乗ってビーム銃を撃つ」シューティングゲームみたいなステージを入れるという構想があったのだとか。しかし、メモリの関係で没になって、その代わり「豆の木」による空中ボーナスステージが出来たという

 この「ステージごとに全くちがうゲームになる」ところは『ドンキーコング』の全4面の話にも通じますし、シューティング面があるのはゲームボーイの『スーパーマリオランド』で実現しているけれどスタッフは共通じゃないよなぁ……とか、いろいろなことを思うのですが。


 その「陸・海・空を舞台にしたアスレチックゲーム」という1作目のコンセプトを引き継いでパワーアップさせたのが、「色んな国を冒険するゲーム」という『スーパーマリオブラザーズ3』なのです。
 1作目の舞台になった「キノコ王国」は、実は「キノコワールド」という大きな世界の入口の国にすぎませんでした。その奥には、砂漠の国、海の国、巨大な国、空の国、氷の国……と様々な国があって、クッパ軍団がそこで大暴れしているので助けに行かなくては!といったストーリーが説明書には書かれています。


 こうして『スーパーマリオ』シリーズは旅行記のように様々な場所を訪れつつ、そこで様々なアスレチックステージに挑むシリーズになっていったんですね。
 続編の『スーパーマリオワールド』は謎に満ちた「恐竜ランド」を開拓していくというゲームで、ドームがあったり、迷いの森があったりと様々なロケーションのステージが待っています。『スーパーマリオ64』ではキノコ城の中にある様々な「絵の世界」に飛びこむという設定で、海賊の入り江や空中に浮かぶ雪山など様々な場所を舞台にして冒険します。『スーパーマリオギャラクシー』は様々な惑星が舞台で、『スーパーマリオオデッセイ』は様々な国を冒険していく旅行記で……と、この流れは『スーパーマリオブラザーズ3』が作ったのです。


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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>

 そして、ただ単に舞台が様々な国になっただけでなく……
 ステージも「スクロール」が自由になったことで「上にスクロールするステージ」や「迷路のようにゴールを探すステージ」など様々なものが生まれ、更には「強制スクロールのステージ」もあったりで、“バリエーションの豊富さ”がとてつもなくなりました。その分、1ステージあたりの長さはそんなでもない印象なのですが、ステージ数はなんと90!(多分)

 1作目が32ステージだったことを考えると、ほぼ3倍な上に、同じようなステージの使いまわしはなく、1つ1つのステージに「このステージにしかない遊び」が詰まっているのがすごいです。


 しかし、欠点はその裏返しで……
 そんな大ボリュームのゲームなのに「セーブ機能」も「パスワードコンティニュー」もありません。実機では電源を入れたら毎回1-1から始まります。そのために「笛」というアイテムを使ってワールドをすっ飛ばせるようになっているのだけど、「笛」は隠しアイテムだし、「笛」で一気に最終ワールドに進むとアイテムをあまり持っていないので苦しむことになったりもします。

 また、後の『スーパーマリオワールド』などでは「高難度ステージはエンディングとは関係のないやりこみ要素に」移動させられたのですが、まだそういう文化のなかった『スーパーマリオブラザーズ3』は「やりこみ要素クラスの高難度ステージ」がワールド7やワールド8のステージになっているため、エンディングを目指すだけでも難易度はかなり高いです。

 まぁ……今から遊ぶ人は、ほとんどの人が途中セーブの出来るバーチャルコンソールとかクラシックミニとかファミコンOnlineとかレトロフリークとかで遊ぶと思うので、欠点は克服されたとも言えるのですが。「マリオだから誰にでもクリアできるもの」なんて思ってプレイすると苦労しますよとは言っておきます。


↓2↓

◇ 新変身はアクションが苦手な人の救済を兼ねるシリーズ伝統の始まり
 『スーパーマリオブラザーズ3』と言えば、パッケージの絵やロゴにも入っている「しっぽマリオ」でしょう。1作目ではスーパーマリオ状態以上のパワーアップは「ファイアーフラワーを取ったファイアーマリオ」だけでしたが、今作は「スーパーこのはを取ったしっぽマリオ」が加わりました(この2つは併用できません)。

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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>


 「しっぽマリオ」と言えば、Bダッシュジャンプ後にAボタンを連打することで「空中を飛べる」ことと。Bボタンを押すことで「敵を攻撃できる」ことが、分かりやすい新アクションと言えます。
 前者は1作目ではメモリの関係で没にせざるを得なかった「空中ステージ」へのリベンジと言えますし、後者はどうやら「俯瞰視点」で開発していた時に自分の周囲を攻撃できるアクションとして考えられたようで、1つの変身でその両方の新アクションが出来る―――というのがポイントだったみたいなのですが。



 「ファミリーコンピュータNintendo Switch Online」で遊べるようになった今回、私は生配信でプレイしながら「Bダッシュをしない方が『スーパーマリオブラザーズ3』は簡単なのかを検証する」ということをやって、しっぽマリオの本当のすごさは「ジャンプ後に下降する際にAボタンを連打すると落下スピードが落ちる」ことにあると実感しました。
 それを利用して「狙ったところに着地しやすくなる」というのももちろんあるのですが、「単純にジャンプの飛距離が伸びる」んです。

 その結果―――本来なら「Bダッシュジャンプをしないと届かない距離」であっても、しっぽマリオでしっぽを振りながら落下すれば届いてしまうため、Bダッシュジャンプが出来ない人への救済措置になっているのです。

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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>


 アクションゲームの続編が出る際、新たなアクションが加わったことをウリにするゲームは多いです。前作までには出来なかった「タメ撃ちが出来るようになったよ」とか「上方向への攻撃が出来るようになったよ」とか。
 しかし、じゃあゲームとしてプレイヤーに有利になるかというと、「タメ撃ちを使いこなさないと倒せない固い敵」が出てきたり、「上方向に攻撃しないとどうにもならないくらい四方八方から敵が押し寄せてくる」とかだったりで、ゲームが複雑になってプレイヤーに求められるスキルが増えるだけということも多々あります。「最近のゲームは難しいと思いませんか?」ってヤツですよ。

 しかし、『マリオ』シリーズの場合はちょっと特殊で……基本的には(※1)全てのコースは、変身を使わない「チビマリオ」の状態でクリアできるようになっているんですね。新変身によって追加された新たなアクションを駆使しないとどうにもならないゲームにするのではなく、「チビマリオ」のままでもクリア出来るけど「しっぽマリオ」だとちょっと楽になるというバランスにしてあるのです。

(※1:「しっぽマリオ」で空中を飛ばないとクリアできないステージは実はいくつかあるし、変身関係ない「モノを持って投げる」アクションが必須のステージもありますが)


 「Bダッシュジャンプが苦手な人への救済措置」というのは、後のシリーズにも引き継がれていて……『スーパーマリオワールド』の「マントマリオ」は「しっぽマリオ」とほぼ同じ能力なので当然として、『スーパーマリオワールド』では「ヨッシーを切り離す2段ジャンプ」が出来ますし、DSの『Newスーパーマリオブラザーズ』ではBダッシュジャンプをしなくてもジャンプの飛距離が伸びる「マメマリオ」という変身があります。

 『マリオ』シリーズにおける、新変身は「アクションゲーム上級者のため」だけではなくて「アクションゲームが苦手な人のためにある」というスタンスはこの時に固まったのかなと思います。



 とは言え、理論上は「Bダッシュジャンプをしなくてもしっぽマリオなら届く」と言われても、アクションゲームが苦手な人はしっぽマリオを維持するのが難しいでしょう。
 『スーパーマリオワールド』以降のように、既に1回クリアしたステージをやり直してアイテムを取ってくるということが『3』では出来ませんし、ステージ中にいつでも出せる「ストックアイテム」も『3』にはありません。なので、『3』では必要な時にしっぽマリオを使うということが(後のシリーズに比べて)難しいんですね。

 逆に考えれば、『3』の仕様では「アクションゲームが苦手な人への救済措置」としては不十分だということで、『スーパーマリオワールド』以降は「1回クリアしたステージもやり直せる」「ストックアイテムでステージ中いつでもアイテムを出せる」仕様になったとも考えられます。
 そういう意味では、この「アクションゲームが苦手な人への救済措置」は続編の『スーパーマリオワールド』で完成するのであって、『3』ではまだ(救済措置という点では)プロトタイプのような形に留まっていると言えるのかも知れません。


↓3↓

◇ 以後のシリーズには受け継がれなかった2人協力プレイの面白さ
 ここまでは「以後のシリーズの定番となった“様々な世界を冒険する”要素」と、「以後のシリーズのプロトタイプとなった“アクションゲームが苦手な人への救済措置としての新変身”」について語ってきました。以後のシリーズの原点になっている要素が『3』には多いという話ですね。

 ただ、そうすると「じゃあ別にわざわざ『3』やらなくてもイイんじゃない?」「『スーパーマリオワールド』はやったことあるから似たような『3』はやらなくてイイかな」と思ってしまった人もいるかも知れません。ということで、最後の項目は「以後のシリーズには引き継がれなかった要素」に敢えて触れることで、『マリオ』シリーズの中でも『3』だけが持っている魅力を語ろうかなと思います。


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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>

 ただ、その前に基本的な情報を先に書いておきます。
 『マリオ』シリーズの中でも、「次に遊ぶステージ」を「すごろくのようなフィールドマップ」を歩いて選ぶスタイルが初めて採用されたのはこの『3』です。
 『スーパーマリオブラザーズ3』以前にもこういう「フィールドマップから次に遊ぶステージを“選ぶ”」ゲームはあったのかなとTwitterで情報を募ったところ、1985年の『ドラゴンバスター』(ナムコ)がそれっぽいですね。フィールドマップがあって、ゴールがあって、それに向かってどちらのルートに進むか選べる2Dアクションゲームです。任天堂のゲームで言えば1987年の『リンクの冒険』のようなアクションRPGもそれっぽい気もします。


 しかし、それらのゲームと比べても『スーパーマリオブラザーズ3』の「すごろくのようなフィールドマップ」はものすごくよく出来ていて……例えば上のワールド1のマップを見れば分かるように、「1-3」と「1-4」は特にクリアしなくても良いステージなんですよね。でも、どちらか片方をクリアすれば「キノコハウス」に着いてアイテムがもらえるという……つまり、クリアには関係のない「寄り道」と、どちらのステージを選んでも良い「分岐」が最初の3ステージ目で既に提示されているという。




 そして、ここからが『スーパーマリオワールド』以降には引き継がれなかった『3』にしかない要素ついての話です。

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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>

 この『スーパーマリオブラザーズ3』では、クリアしたステージは「マリオならM」「ルイージならL」のマークが付いてステージの上を通過できるようになります。しかし、残機がなくなってゲームオーバーになってしまった場合、そのプレイヤーがクリアしたステージは復活するようになっています。

 ただし、「砦」や「ハンマーブロス」など特定のステージはゲームオーバー→コンティニューでも復活せず、「砦」をクリアすると扉が開いてショートカットの道が出来ることが多いので、『スーパーマリオワールド』以降の「ゲームオーバーになったらセーブしたステージからやり直し」と同じようなものかなと思います。
 またワールド7までの各ワールド最終面は「飛行船」となっていて、クリアできないとその度にフィールドを逃げ回るので、ゲームオーバー→コンティニューで復活してしまったステージの間に逃げ込まれるとまた同じステージをクリアしなくてはならないのが厄介です。

 この辺の仕様は、面白かったんですけどアクションゲームが苦手な人の心を折る仕様とも言えるので、以後のシリーズには引き継がれなかったのだと思われます。


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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>

 さて、ここまでの仕様……「確かに『スーパーマリオワールド』以降とは細かいところがちがうけど、そこまで突出した魅力じゃなくない?」と思われたかも知れません。実際、1人用を遊ぶだけなら『スーパーマリオブラザーズ3』も、『スーパーマリオワールド』以降のシリーズもあまり変わらないと私も思います。

 『スーパーマリオブラザーズ3』が化けるのは2人用で遊んだ時なんです。

 プレイヤーは「1Pのマリオ」「2Pのルイージ」が交代でステージに挑むのですが、フィールドマップは共通なので1Pがクリアしたステージは2Pがクリアする必要がありません。
 ファミコン時代はコントローラがデフォルトで2つ付いていたため、ゲーム開始時に「1人で遊ぶ」「2人で遊ぶ」を選べるゲームが多かったのですが、初期の画面固定アクションならともかく、『スーパーマリオブラザーズ』のような横スクロールアクションゲームが主流になっていくと「2人同時に遊ぶ」ことがマシンスペックの問題で難しくなっていきます。そのため、「2人で遊ぶ」を選んでもただ単に1Pと2Pが交互に遊ぶだけのゲームが結構あったんですね。

 『スーパーマリオブラザーズ3』開発時も2人同時プレイが出来ないかと模索したらしいのですが、実際に2人同時プレイを実現した『スーパーマリオ』シリーズはWiiの『NewスーパーマリオブラザーズWii』が最初なのでファミコンのスペックじゃとてもじゃないが無理でした。そこで出てきたのが「フィールドマップを交代で進めていく」この仕様です。

 『スーパーマリオブラザーズ』1作目は1Pも2Pもそれぞれ1-1から別々にスタートするので、例えば「ゲームが上手いお兄ちゃん」はサクサク進んで8-2とかまで進んでも、「ゲームが下手な弟」はいつまでも1-1から先に進めなかったりしたものです。
 しかし、『スーパーマリオブラザーズ3』は「お兄ちゃん」がクリアしたステージは「弟」はもうプレイしなくて構わないので、極端な話「弟」が1面もクリア出来なかったとしても、「お兄ちゃん」と一緒にどんどん先のステージ・先のワールドを遊ぶことが出来るのです。

 もちろん同じくらいの実力の人でも「得意なステージ」「苦手なステージ」がちがうでしょうからそれを補ったり、1Pがミスしたのを見て2Pがそこを注意して突破したり、「1Pと2Pが交互に遊ぶだけ」なのにちゃんと協力している感があるんですね。


 そして、『スーパーマリオブラザーズ3』特有の「アイテムがもらえるキノコハウス」や「残機が増える絵合わせ」など、1人が入るともう1人は入れないボーナスステージもあるので、譲り合いだったり奪い合いだったりになることもありますし。
 先ほども書いたように、このゲームは「残機がなくなってゲームオーバーになってしまった場合、そのプレイヤーがクリアしたステージは復活する」上に、「各ワールド最終面は「飛行船」となっていてクリアできないとその度にフィールドを逃げ回る」ため、どちらがステージをクリアしたのかが後々に重要になっていくんです。


 生配信した際のアーカイブのスクショなので、ちょっと画面がクッキリしていないんですが御勘弁を。

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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>

 やっとの思いでワールド5の最終面までたどり着いたのに、飛行船を1発クリアできなくて、復活してしまった5-4と5-5の間に逃げ込まれるの図!5-4もものすごく苦戦してやっとの思いでクリアしたのに、またクリアしなくちゃいけないのか……


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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>

 やっとの思いで再び5-4をクリアしたのだけど……


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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>

 またも飛行船をクリアできずに、逃げられる――――!


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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>

 飛行船を追って、地上まで降りてきました!3度目の挑戦!


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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>

 また逃げられる―――!
 各ワールド序盤のステージは難易度はそこまで高くありませんが、序盤のステージほど「ゲームオーバー→コンティニュー」で復活している確率が高いので、逃げ回られると復活したステージの間に入りやすいってことですね。


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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>

 とうとう一番端まで逃げられた!

 ……ここのワールドの飛行船、確か40分くらい苦戦していましたよね。
 でも、この独特の緊張感は後のシリーズにはない『3』ならではの魅力だと思うんです。フィールド全部を使って、逃げ回る飛行船を追いかけるのはむっちゃ楽しかったです。


 また、このゲームは全体的には難易度は高いんですが……「キノコハウスなどでもらえる所持アイテム」を使うことで、正面からクリアしなくても何とかできるという救済措置もあります。
 1ステージだけすっとばせる「ジュゲムの雲」、フィールドマップ上のブロスorパックン面をスルーできるようになる「オルゴール」、1ステージだけ空中を飛び続けられる「パタパタの羽」など――――昨今のシリーズの「同じステージで何度もミスしているとクリア扱いにしてくれる救済措置」に通じるものがありますが、アイテムを使うタイミングを考える戦略性がある分『スーパーマリオブラザーズ3』の方がゲームシステムの中にきっちり組み込まれているようにも思えます。


 ということで、初めて『マリオ』シリーズで「フィールドマップ」を採用した作品にも関わらず、2人協力プレイや、逃げ回る飛行船、所持アイテムを使う戦略性などなど……後のシリーズのどの作品よりも、「フィールドマップ」を活かした色々な遊びが詰め込まれているのです。
 「アクションゲームが苦手な人への救済措置」「万人向けゲーム」にならなくてはならないシリーズとしては仕方がないことなんですけど、それ故に『スーパーマリオブラザーズ3』は未だに「同じようなゲームが存在しないオンリーワン」として輝き続けているのです。


◇ 結局、どういう人にオススメ?
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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『スーパーマリオブラザーズ3』より引用>

 『マリオ』シリーズが更に一段階高い領域に上がって、新たな基準となった一作。

 1人で遊ぶのでももちろん面白いのですが、2人プレイで遊べる環境にある人には是非2人プレイで遊んで欲しいですね。同時プレイを実現したWii版以降とはまたちがう面白さの協力プレイだと思いますし、Nintendo Switchならオンライン越しで一緒に遊ぶことも出来ます(アプリを使えばボイスチャットも可能です)。

 30年前のゲームなんですけど、同じ1988年のファミコンタイトルと比べても未だに古さを感じさせない色あせない名作です。触れたことがないという若い人も是非どうぞ!



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キンドル無料漫画本にて『モテ学』を配信開始しました!初公開作品です!

 誰でも無料で読めるキンドル本(ただし漫画に限る)を出版できる新サービスにて、2013~2014年に描いた『モテ学』を配信開始しました!今回が初公開となる作品です。

モテ学 やまなしレイ無料漫画短編集その6

 8本の読切漫画を収録した『春夏秋冬オクテット』を電子書籍で発売した後、「さて、これからどうするかな……」と新しい一歩のつもりで描いた読切漫画でした。
 この辺を詳しく説明するとややこしくなっちゃうのですが、当時キンドルで漫画を出そうとしたら厳しい容量制限がありまして……「このページ数なら読切3本収録するのが限界かな」と、同じテーマ3本の読切漫画を描いて短編集として出すつもりだったのです(その計画も頓挫していたため、この作品はずっと公開されずに眠っていたんですけどね)

 1本目がコレ。
 2本目は『Re:Birth』というタイトルで、これはお蔵入りになりました。
 3本目のアイディアが「これは短編じゃムリだな、長編にして描こう」ということで、『その日 世界は…』になっていったというとすごくキレイな話のようですが。実際にはもっと紆余曲折があったようにも思います。

 共通するのは「人生を描く漫画」です。
 『春夏秋冬オクテット』が「罪」をテーマにしていたように、次の短編集は「人生」を描こうとしたんですね。「人間が生きなければいけない理由は何だろう」という、私自身が未だによく分かっていない壮大なテーマをこれらの漫画を描いている間に分かるんじゃないかと描いてみたくなったのです。


 ということで、「人生を描く読切漫画」第1弾となるこの『モテ学』という作品は―――
 一言で言ってしまえば「モテナイ男の人生を描いた作品」なのです。


 「日本一モテナイ男」を自称してきた作者が描く、「本当にモテナイ男」を主人公にした作品だと思ってください。「モテナイ男が主人公」という設定なのに、なんだかんだ主人公を好きな女性が出てくるとか、作中では確かにモテていないけどなんだか格好良いから女性読者からは愛されるとか、そういう「似非モテナイ男」とはちがう「本当にモテナイ男」の物語を見せてやるぜ!

 まぁ、とにかく無料だから読んでください!


 7月から続けてきた「過去作をキンドルの無料漫画本としてアーカイブ化する」活動は、これにて最後となります。手を抜いて描ける漫画なんてありませんから、7本とも作者にとっては愛着のある漫画です。読んでくださった人に愛してもらえたなら幸いです。

| それ以前の短編漫画 | 19:55 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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【跡地】『スーパーマリオブラザーズ3』は本当にBダッシュを使わない方が簡単なのか?を検証する配信を行っていました

 昨年の夏にDS版の『Newスーパーマリオブラザーズ』で行ったアクションゲームが苦手な人に『マリオ』を勧める場合、「Bダッシュなしのプレイ」を勧めるべきか―――という検証プレイが帰ってきました!今回行うのは『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』のラインナップに入っている『スーパーマリオブラザーズ3』です!

<ルール1>
・「Bダッシュ」は使わない
・「物を持って運ぶ」のも、「ダッシュ」と同様の操作なので使わない
・「ファイアーボール」や「しっぽ攻撃」は“速くなることでミスする可能性が高くなる”ワケではないのでOK
・「Bダッシュ」なしではクリアできないコースがあった場合、そこのコースを「Bダッシュなしではクリアできないコース」と記録した上で、別のルートに向かう
・どうしても「Bダッシュ」なしではそのワールドがクリアできない場合「Bダッシュなしではクリアできないワールド」と記録した上で、その場所のみ「Bダッシュ」を使用して良い
・パタパタの羽は「最後の手段」なので、生配信中に使ってイイか要相談



 また、『スーパーマリオブラザーズ3』は「1P」と「2P」が交互にコースをプレイして進める協力プレイが可能なため、『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』の機能を使って毎回「2Pをプレイしてくれる助っ人」を募集します!
 私一人では恐らくクリアできないから、フレンドの力を貸してもらいます!……逆に、「やまなしさん、ゲームが下手だ下手だといつも言っていますが、私の方が下手ですよ!真に下手くそなプレイを見せてあげますよ!」という人もこの機会にどうぞ!キャプチャーボードを持っていない人でも、Nintendo Switchから生配信ができる貴重な機会とも言えますからね。

 私がゲーム実況の生配信をやっているのは、元々「週末に友達の家に寄ったらみんなでワイワイ集まってゲームやってたから自分も混じった」みたいな体験をオンライン越しに疑似再現したかったからなのですが、今回の企画でようやく「視聴者とコントローラを交代しつつ遊べる」ようになったとも言えますね。

<ルール2>
・毎回「2P」はフレンドの助っ人を借りてプレイ
・もちろん「2P」の人もBダッシュは使わないでください
・毎回ちがう人が来てくれて構わないし、途中抜けや途中合流もアリで、「友達の家に寄った」みたいな気軽なカンジでどうぞ
スマホアプリを使ったボイスチャットは毎回用意しておきますが、ボイスチャットは別に使わなくても構いません。配信に声が流れるのはイヤだって人もいるでしょうし、交代でプレイする『マリオ3』ならコメント打つ余裕もあるでしょうし
・パスワードは「139」です。「139」→「B9」→「Bナイン」→「Bない」→「B(ダッシュは使わ)ない」です!厳しい!



 アクションゲームが苦手な人に『マリオ』を勧める場合、「Bダッシュなしのプレイ」を勧めるべきか―――という検証プレイなので、「1ワールド」から「8ワールド」まで笛を使わずに全ワールドのクリアを目指します。ですが、あくまで「全部のワールド」を検証することが目的なので、事情があって例えばワールド5までクリアしてワールド6をプレイ中に「最初からやり直した方が良さそうだ」となった場合は笛を使ってワールド6まで進んで良いものとします。

<ルール3>
・「1ワールド」から「8ワールド」まで全ワールドを検証
・ただし、1ワールドからやり直した方が良いと判断した場合、検証済のワールドは笛を使ってすっ飛ばして良い
・また、既に検証済のコースで「すっ飛ばすための笛」を得るためにBダッシュを使うのはOK


 あくまで「Bダッシュを使わない方が簡単というのは本当なのかを検証する配信」なので、「Bダッシュ禁止の縛りプレイ」とはちょっとちがうことをご理解ください。


【1日目】
 今回の相棒:@tatanga_pabloさん



【2日目】
 今回の相棒:@kgha10さん、@norinironさん



【3日目】
 今回の相棒:@norinironさん



【4日目】
 今回の相棒:@captainchief64さん



【5日目】
 今回の相棒:@yukiwo222さん


パオキントンさんによる副音声はこちら



【6日目】
 今回の相棒:@game33Nさん



【7日目】
 今回の相棒:@kgha10さん



 以下、「本当にBダッシュを使わない方が簡単なのか?」の検証結果はネタバレになるので格納しておきます。

≫ 「続きを読む」

| ゲーム実況 | 20:00 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

実際に視聴して自分が面白かった2018年の秋アニメ(第3週)

 新アニメが始まる前に「面白そうな作品」を紹介するだけではなかなか興味を持ってもらえない!ということで、新アニメが始まる前に「すべての作品」を紹介して、みんなで注目作品を語り合う配信もやって、その中から自分が選んで観た作品の中で「実際に面白かった作品」を毎週紹介していきます。

 特徴は……
 「ストーリーのネタバレは書かない」ということと。
 「この記事で初めて興味を持った作品も追いかけられるように、ネット配信をしているサイトを記載する」ということです。

 「ネタバレ度は30くらい」のつもりで書くので、それも知りたくないという人は冒頭に「どの作品が面白かったから感想を書く」と記すんでそこだけ読んで引き返してください。


 今回紹介するのは『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第3話『やがて君になる』第3話『SSSS.GRIDMAN』第3話の3作品です。対象は土曜日に放送された作品までです。


◇ 『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第3話紹介
 <公式サイト

 第3話はアニメにとって「視聴継続か切りかを判断される回」と言われていて、3話目を「最初の山場」として一区切りにしたり、衝撃的な展開にしたりしてくる作品が多いです(最近は見放題サイトの普及もあってか、その傾向は以前よりは弱くなって、4話目を一区切りにする作品も少なくないですけど)

 この『青春ブタ野郎~』も第3話を「最初の山場」としているのですが、それはすなわち「第1話のアバン」に話がようやくつながって「こういうことだったのか」が分かる回なのです。

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<画像はアニメ版『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第3話より引用>

 大垣への逃避行から帰ってきた咲太と桜島先輩。
 「学校の生徒達は桜島先輩を忘れていない」と思われた前日から打って変わって、咲太と双葉以外の全生徒が桜島先輩のことを忘れてしまっていることに気が付きます。


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<画像はアニメ版『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第3話より引用>

 思春期症候群がどうして起こるのか。
 咲太と双葉だけは桜島先輩を忘れていないのは何故なのか。

 そして、咲太もまた桜島先輩を忘れてしまうのか――――

 ここでこの『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』という作品名の意味が、視聴者にようやく分かるという。

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<画像はアニメ版『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第3話より引用>

 そして、咲太は「第1話のアバンに出てきた日記」を書きます。
 「桜島先輩に関する記憶を失うであろう、未来の自分」にメッセージを送るのです。


 こういう「桜島先輩に関する記憶を失う」という未来を先に見せられる構成じゃなかったら、いつもテンション低い主人公である咲太のことも、プライドが高くて口が悪い桜島先輩のことも、こんなに応援したくはならなかったかも知れません。
 でも、「第1話のアバン」を先に見たおかげで、咲太が必死に「未来の自分」に向けて日記を書いたことも、桜島先輩が窮地に陥ることも先に分かっていて―――だから、2人のことを応援したくなる見事な構成だったと思います。


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 各サイト、テレビ放送の翌日には早速「最新話」が配信されるのですが……その結果、今からだと第2話の無料期間が終わってしまっているんですよね。今から第1話から観たい人は「見放題サイト」に登録するしかないのかー。
 と思いきや!ニコニコ生放送で第1話~第3話の振り返り上映会が行われます!この機会に是非どうぞ!



◇ 『やがて君になる』第3話紹介
 <公式サイト

 2週目は紹介しませんでしたが、『やがて君になる』も推していきたい!
 しかし、この作品……ネタバレなしで紹介するのが難しい作品なんですよねぇ。この作品の魅力って「このシーンが後のあのシーンにかかってきてこういう効果を生んでいる」とか「このシーンの何気ないこの表情変化が後にこういうところに活きてくる」みたいな、ストーリー全体を説明しないと見えてこないところにあると思うので……ネタバレを書かずに魅力を紹介するというこの記事にとっては、すげえ難易度が高いんですね。

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<画像はアニメ版『やがて君になる』第3話より引用>

 なので、開き直って登場人物を紹介しようと思います!

 右側がこの作品の主人公:小糸侑さん。高校1年生。
 左側がこの作品のもう一人の主人公:七海燈子さん。高校2年生。

 先輩・後輩の百合ものと言えば、「新入生の主人公」が「完璧な上級生」に憧れる―――みたいなのがド定番だと思われます。実際、七海先輩は才色兼備で学校中からの信頼を集める「憧れの先輩」像のキャラです。第1話で「女の子からも告白されたことがある」と言われていましたし、七海先輩は典型的な百合モノの「憧れの先輩」キャラなんですね。

 ただ、この作品の主人公:小糸さんは七海先輩を尊敬はしていても百合のような感情は抱いていません。そもそも小糸さんは相手が男だろうが女だろうが「恋愛感情というものを持ったことがない」キャラなんです。



 んで、この作品の場合「完璧な上級生」である七海先輩の方が、「新入生の主人公」である小糸さんに惚れてしまうという話なんですね。本来なら主人公が憧れるべき先輩なのに、力関係が逆転してしまっているところに面白みがあるという。

 先ほども書いたように小糸さんの方は「恋愛感情というものを持ったことがない」キャラなので脈はなくて、隠しきれていない七海先輩の好き好きオーラを察しつつサバサバと受け流していく様が面白いのです。
 その様子は下手すると「冷たい」と思われそうなのですが、小糸さんを演じる高田憂希さんの優しい声が上手く緩和してくれて、ニヤニヤ度の高いラブコメになっていると思います。


 『やがて君になる』以前に「憧れるべき先輩に惚れられてしまう百合作品」がなかったとは思わないんですけど(ていうか、最終的には先輩の方がガチになっていくのが定番な気もする)、百合の面白さとは何かを考えて、百合を分解・再構築して新たなスタンダードに到達したみたいな作品なので―――百合界の『スマッシュブラザーズ』みたいな作品と言えるのかも知れません。絶対に誤解されるわ、その表現(笑)。


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 1週目にも書いた通り、dアニメストア以外は1週間遅れです。
 逆に言えば「最新話1週間無料」のサイトでも、今ならまだ第1話から追いかけられるタイミングだと言えますね。1週間遅れなことを活かして、まだ観ていないという人は是非!



◇ 『SSSS.GRIDMAN』第3話紹介
 <公式サイト

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<画像は『SSSS.GRIDMAN』第3話より引用>

 出ました、“FOOD理論”。

 “FOOD理論”とは、フィクションにおいて「食事をしているシーン」を描くことでそのキャラクターの特性や心情を描いていると“読み解ける”理論です。「善人は美味しそうにご飯を食べる」とか「悪人は食べ物を粗末にする」みたいな話ね。

 『SSSS.GRIDMAN』第3話を“FOOD理論”で見ると、説明台詞がほとんどないのにそのキャラクターの立場だったり心情だったりを「ご飯をどう扱っているのか」だけで説明できていることが分かります。第3話の前半部分だけで言うと……

・アカネが少年にコンビニ弁当を渡す
→ 2人の主従関係が分かる
→ 加えて弁当は「手作り」などではなく「買ったもの」なところにアカネ側のドライな感情が分かる

・それを雨の公園で一人で食べている少年
→ 孤独さ・行く場所がないことを示唆
→ 美味しそうというよりガツガツ食べて、必死さや弱さ・哀れさを感じさせる
→ 箸を使わずに直接口で食べていることで、ちゃんとした教育を受けていないのだと思わせる

・それを放っておけない六花
→ 弱者を見過ごせない性格
→ 渡そうとした弁当は「買ったもの」ではなく、(母のであったとしても)「手作り」でかつ自分のためのもの。それを分け与えようとした。アカネとの対比。
→ もしこれが少年の手に渡っていたら、物語は変わっていたのに……と思わせる


 ネタバレになるので詳しくは書きませんけど、後半も“FOOD理論”で観ていくと前半と対比になっているところが多いのが面白いです。ラテのくだりとか、すごく上手い。


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<画像は『SSSS.GRIDMAN』第2話より引用>

 さてさて。第2話が放送された後、ちょっと話題になったのですが……
 第2話のこのカットを見ると、「六花の家」と「アカネの家」はむっちゃ近いみたいなんですね。なので、第3話で六花が少年に出会ってしまうみたいなエンカウントが起こるという。そして、六花とアカネはEDでむっちゃイチャイチャしている割に、(第3話までの)作中では一度も会話していないどころか、どちらも互いを言及したことすらないんですよね。


 そういやちょっと話が変わるんですけど、EDの六花とアカネが百合っぽかったからなのか、第2話の放送後に百合好き界隈から「『SSSS.GRIDMAN』を勧められたのだけど百合アニメなの?」という声が揚がっていたんですけど、流石に百合アニメとして観るのはオススメしませんよ!少なくとも現状は(笑)。

 六花とアカネの関係は意図的に明かさないようにされているように思いますし、弁当の件や家族の件など対比されて描かれているように思えます(第1話だったか裕太が六花に「家族と仲いいんだね」と言っていた)
 この辺の考察の余地の残し方が、みんながアレコレ考えて語りたくなる絶妙さなんですよねぇ。そういう意味では「リアルタイムで観てこそ」盛り上がる作品だと思うので、全話終わってから一気に観るよりも毎週毎週1話ずつ観ていくことをオススメします!


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 (10/28 0時~)
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 (10/27 23時30分~)

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 (10/21 12時~)
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 (10/21 12時~)
バンダイチャンネル
 (10/21 12時~)

 と言いつつ、「最新話1週間無料」は1週間遅れなんですよねぇ……
 しかし、逆に考えれば今からならまだ第1話から後追いすることが出来るということです!1週間遅れなことを活かして、まだ観ていないという人はとりあえず第2話まででも観てみましょう!




 さて、昨年の秋アニメから続けてきた「実際に視聴して自分が面白かったアニメの紹介」記事ですが、今回を持って最後とさせていただきます。

 終わりにする理由は、「とりあえず第1話だけでも」と視聴する作品が増えたことでスケジュールが厳しくなってつらくなったことと、「書かなきゃいけない記事」と義務化している記事は極力なくしていきたいこと、視聴している作品の中から紹介する作品を「選ぶ」というのは優劣を付けているみたいで自分のやりたいコンセプトと合わないなと思ったことなどなどです。

 「アニメが始まる前に全作品紹介する記事」と「それを紹介する生配信」は今後も続けますし、そちらを軸にしていきたいですし。
 詳しくは月末に書きますけど、来月からはもっと気楽に「今このゲームやってます」とか「今キンドル本でこれがセールになっているからオススメ」みたいな“日記みたいな記事”を書いていきたいので、ハマったアニメがあったらそっちで紹介していこうと思います。

 ではでは、1年ちょっとの間でしたがありがとうございました。




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『朝が来る』に続いて、秋葉原クリエイティ部さんによって『モテナイ4コマ』をボイスマンガにしてもらいました!

 8月の『朝が来る』に続いて、秋葉原クリエイティ部さんが私の漫画『モテナイ4コマ』をボイスマンガにしてくれました!(もちろん事前に許諾しています) キンドル本同様に無料で観られるのでみなさんもどうぞ!!



 4コマ漫画というのは「間」や「テンポ」が重要で、それを読者がコントロールできる“漫画”を、作り手が決めなくちゃいけない“動画”にするのは無茶苦茶大変だと思うのですが……演出の力だったり、役者さんの力だったりで、見事な作品に仕上がっています!
 主演の2人の労力は凄まじかったことでしょう!作者としては、弘務の声優さんを『朝が来る』と同じ方に演じてもらえたのが嬉しかったです。もう弘務の声と喋り方は、この方以外はイメージできない!

 山倉裕美子や、チラッとだけ登場する川崎さん(後に『オレは貧乳が好きなんだ!』のヒロインになるコ)などにも声が付いたのも、長くこのキャラ達を描いてきた身としては感動しますねぇ……そして、恒例のEDクレジットを見て、「村川くんを演じた方と、『朝が来る』で理世を演じた方が同じ」で驚くターン!クレジットミスではないのか。“声”を自在に操る人達の能力は、とてつもないですわ……



 原作のキンドル本も無料でダウンロードして読めるので、こちらもどうぞ!

モテナイ4コマ やまなしレイ無料漫画短編集その4

| それ以前の短編漫画 | 21:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「バトルロイヤル」のブームは、ゲームの歴史の中でどんな意味を持つのか

 「バトルロイヤル」というジャンルのゲームが人気です。

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<画像はNintendo Switch版『フォートナイト バトルロイヤル』より引用>

・オンライン上に集められた同時接続のプレイヤーが多数(例えば100人とか)
・そこそこの広さを持ったフィールドを舞台に(例えば孤島とか)
・全員ほぼ丸腰の状態から始まり、現地で武器やアイテムを集めて
・最後の1人になるまで戦う(チーム戦やコンビ戦もある)


 定義としてはこんなカンジですかね。
 元々は、2012年~2013年頃にサンドボックスゲームである『Minecraft』やFPSである『ARMA2』用に作られた改造データMODが始まりらしいですね。要は「それ用に作られたワケではないゲームを、変わったルールで遊ぼう」から発展していったとか。

 2017年3月、バトルロイヤル用に作られたゲーム『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS』(以下『PUBG』)の早期アクセス版がSteamで配信開始になり、瞬く間に話題になりました。
 2017年9月、既に早期アクセス版がリリース中だった『Fortnite』に「Battle Royale」のモードが追加され、日本版は『フォートナイト バトルロイヤル』として2018年3月に配信開始されました。サッカーW杯の決勝でゴールを決めた選手がこのゲームのエモートダンスを踊ったことでも話題になりましたね。
 2017年11月にはスマホで遊べる&基本無料で遊べる『荒野行動』が配信開始になって、(『PUBG』に似ていることで)著作権侵害の訴訟なんかもありましたが、こちらも大人気になりました。


 私は「3Dアクションゲームが嫌い」「オンラインゲームが嫌い」「そもそも対戦ゲームが嫌い」な人間なので、この「バトルロイヤル」のブームにもさほど興味はなかったのですが……
 たまたま『フォートナイト バトルロイヤル』をフレンドと一緒に生配信で遊んで、その後もチラホラ一人で遊んで、「なるほど、これは流行るのも分かるわ」と思いましたし、10年以上ブログで「ゲームについて」語ることをライフワークとしてきた身としては語っておかなくちゃいけないと思いました。


 「ゲーム」を「遊び」と捉えたなら、これは「遊びとしてのゲーム」の進化の最先端だと思うんですね。正直「語るのは今更なのでは?」とも思ったのですが、来年よりかは2018年の今語っておいた方がイイだろうと思って、今現在でも「バトルロイヤル」のゲームに全然興味がない人にも説明しておきたいと思ったので書いておきます。



◇ 「オープンワールド」のその先
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<画像はNintendo Switch版『フォートナイト バトルロイヤル』より引用>

 「バトルロイヤル」というゲームのジャンルが生まれる前から、「最後の1人になるまで戦う」というゲームはたくさんありました。それこそ『ストリートファイターII』のような格闘ゲームだって「最後の1人になるまで戦う」ゲームですからね。

 「2人中最後の1人」ではバトルロイヤルとは思えないというのなら、例えば『スマッシュブラザーズ』をストック制で遊んだならバトルロイヤルと言えますし、『ダウンタウン熱血行進曲』の「勝ち抜き格闘」やPCエンジン版の『ボンバーマン』なんかは元祖バトルロイヤルと言えるかも知れません。「勝ち抜き格闘」を元祖と言うなら、『熱血高校ドッジボール部』の「クラブ活動」の方が先か。
 初期のFPSと言える90年代初頭の『DOOM』なんかの時代には既に「デスマッチ」のモードがありましたし、『マリオカート』シリーズにも「レースの勝敗を競う」のではない「バトルモード」がありましたし……「生存競争」というか「殺し合い」というのは、対戦ゲームに当たり前に導入されてきた概念だと思います。


 ただ、この記事で言う「バトルロイヤル」のジャンルはそうしたものとはちょっと違っていて、「そこそこの広さを持ったフィールドを舞台に」していることにこそ特徴があるのです。

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<画像はNintendo Switch版『フォートナイト バトルロイヤル』より引用>

 「バトルロイヤル」のゲームのフィールドは、例えば「一つの島」のようにそこそこ広大で、家もあれば山もあります。家の中には入ることが出来て、その中でアイテムを物色したり、その中で敵を待ち伏せたりも出来ます。山の上に登って、上から敵を狙撃することももちろん可能です。
 例えば「100人」のような大人数が同時接続して遊ぶオンラインゲームなので、当然「家の中に入るだけでNOW LOADING……になる」といったこともなく、試合開始から試合終了までシームレスに進行していきます。



 つまり、ゲームの文法としては「オープンワールド」のゲームなんです。

 「オープンワールド」のゲームとは……という話をすると、また一つ記事を書かなくちゃならなくなってしまうのですが(笑)。簡単に言うと、1999年のドリームキャスト用ソフト『シェンムー』や2001年のプレイステーション2用ソフト『グランド・セフト・オートIII』あたりを始祖とした、予めローディングされた3D空間で(比較的)自由に遊べるゲームといったところでしょうか。

 ある程度のマシンスペックを必要とするためXbox360・PS3時代にどんどん増えてきて、2010年代になると「猫も杓子もオープンワールド」といったカンジのトレンドになっていきました。
 元々はオープンワールドではない日本製の人気シリーズも、『メタルギアソリッド』は2014年の『V』で、『ファイナルファンタジー』は2016年の『XV』で、『ゼルダの伝説』は2017年の『ブレスオブザワイルド』で、『真・三國無双』は2018年の『8』で、それぞれオープンワールド化しました。

 しかし、そもそも「オープンワールド」の定義自体が「予めローディングされた3D空間で(比較的)自由に遊べるゲーム」といったようなふわっとしたもので、人それぞれ考える「オープンワールド」の定義もちがったりする中、どんなゲームも「オープンワールド」になれば面白くなるワケではないし、「オープンワールド」のゲームがどれも面白いというワケでもありません。


 「オープンワールド」というのは、言ってしまえば「フィールドをどう表現するか」って手段に過ぎませんからね。
 「ベルトスクロール2Dアクションゲーム」とか「縦スクロール2Dシューティングゲーム」みたいな分類と一緒だと考えれば、「面白いベルトスクロールアクションゲームもあればつまらないベルトスクロールアクションゲームもある」のと同様に「面白いオープンワールドのゲームもあればつまらないオープンワールドのゲームもある」し、「これからはベルトスクロールアクションの時代だ!と、とりあえずでベルトスクロールにしたようなゲームは面白くない」のと同様に「これからはオープンワールドの時代だ!と、とりあえずでオープンワールドにしたようなゲームは面白くない」というのがイメージしやすいでしょう。



 確か『ドンキーコング64』が発売される頃に、宮本茂さんが「『マリオ64』が発売された1996年の頃とちがって、1999年の今はもう“3Dアクションというだけで面白がる時期”は終わった」仰ったみたいな話で―――
 「オープンワールドというだけで面白がってもらえた時代」などとうに過ぎて、「そのオープンワールドでプレイヤーに何をさせたら面白いのか」が重要になっていて、「オープンワールド」なんてものはもはやセールスポイントにならない時代にとっくに突入していて。


 「バトルロイヤル」というのは、そんな「オープンワールド」のゲームが当たり前になった時代に、そこでやったら面白い“遊びのルール”の発明だったんですね。それこそ『ボンバーマン』という元々は1人用のゲームのシステムを使って、5人対戦で遊ぶモードを加えたとか。『ダウンタウン熱血物語』のゲームシステムをそのまま使って、4人で遊べる運動会ゲーム『ダウンタウン熱血行進曲』を作ったみたいなことだと思うんです。
 そもそも始まりが『Minecraft』や『ARMA2』といった「本来はそう遊ぶゲームじゃないゲーム」を、「こうやって遊んだら面白そうじゃん」ってところから生まれたものですしね。

 なので、『フォートナイト』を始めとして「元々はバトルロイヤルのつもりで作っていなかったゲーム」も、その素材とシステムを活かして色んなゲームが次々と「バトルロイヤル」のモードを追加していっているという。
 もちろんプレイヤー数を確保できるのかとか、そもそも“遊びのルール”に著作権はないのかとか、いろんな問題はありますけど……妄想だけで言えば、私も『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』のシステムで「100人のリンクが一斉に降り立って戦うバトルロイヤルのモード」があったらなぁとか考えますもん。回復アイテムを確保するためには料理をしなきゃいけないのだけど料理をすると煙が出て位置がバレるとか、宝箱を取り合うみたいに逃げる鹿を奪い合うみたいな(笑)。


 ゼロ年代~2010年代の「これからはオープンワールドだ!」「とにかくオープンワールドにするんだ!」と広いフィールドを作ることに躍起になっていた時代はもう終わりで、「バトルロイヤル」ブーム以降は「その出来上がった広いフィールドで何をして遊ぶか」を考える時代になっていくんじゃないかと思うんですね。

 「フィールド」を作るのではなく、「遊びのルール」を作る時代だろうと。



◇ 日本では「リアルな銃」のゲームが受けない説
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<画像はNintendo Switch版『フォートナイト バトルロイヤル』より引用>

 これもちょうどXbox360やPS3の時代だと思うんですけど、海外ではFPSやTPSといった3Dアクションシューティングがバリバリで大人気なのにも関わらず日本ではほとんど売れなくて―――「開発費が上がったことで海外市場でも売れなければ赤字になっちゃうのに、海外と日本で売れるゲームがちがうのはマズイ!」みたいなことがよく言われていました。

 極端な話、日本ではFPSがこのまま流行らなければイイナと思う

 この記事を書いたのはちょうど10年前の2008年ですよ。
 その頃に言われていた風潮とは逆に、「日本人は日本人の感性にあったゲームを作るべきだ!」とか書いたら、ここから日本企業はソーシャルゲームに傾倒していくことになるのであーる……と、2018年の今読むと面白いところが満載なのですが。それはさておき。



 当時「どうして日本ではFPSやTPSが売れないのか?」という議論の中で、「日本では(アメリカなんかとちがって)銃が身近ではないからだ」という説がありました。剣とか刀を見ると侍の血がたぎるけれど、銃には「なんだかよく分からないけど怖いもの」という畏れがあるというか。迂闊に漫画とかイラストで描くと「この描写はおかしい!銃の構造も知らないで描くんじゃない!」と怒り出す人がいるから、漫画とかイラストに描けなかったりしますもんね。今のはただの恨み言です。
 そのためか、「リアルな銃ではないFPSやTPS」を日本人はこの10年の間にたくさん作ってきたんですよ。世界で人気のFPSやTPSで、それでいて日本人にもなじみのある題材にして、両方で売れるようにしようと目論んだゲームがたくさんありました。


 まずは水鉄砲
 ハドソンが2009年に発売したWiiウェア『バンバン☆キッズ』は、武器が水鉄砲や水風船のFPSでした。今はもうサービス終了していますが、当時は8人までのネット対戦に対応していました。
 今度Nintendo Switch版も出ますが、元々は2011年に発売されたWiiソフト『GO VACATION』には水鉄砲を作ったTPSである「ウォーターガン」というアクティビティがありました。

 あとは、これは別に海外市場を狙ってるワケじゃないと思いますがガンダム系
 2007年の『機動戦士ガンダム MS戦線0079』はWiiリモコンを活かしたFPSでしたし、2008年にはXbox360用のFPS『ガンダム オペレーショントロイ』が発売されました。2006年にアーケードで稼働開始した『戦場の絆』もFPSですし、TPSも含めるなら列挙するのがイヤになるくらいたくさん出てくると思います。「リアル銃に馴染みはないけど、ガンダムならニュータイプの感覚がたぎる」という日本人はたくさんいるでしょうしね。

 FPSというよりかはガンシューティングだと思うんですけど、「銃を他のもので代替しているゲーム」と言えば2011年から続いている『ぎゃる☆がん』シリーズもありますね。眼力(がんりき)によって女の子たちを昇天させていく3Dシューティングゲーム……という説明だけで、フェミニストの人達から怒られそう!


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<画像はニンテンドー3DS用ソフト『新・光神話 パルテナの鏡』より引用>

 そんな中、やはり語らなくてはならないのは『新・光神話 パルテナの鏡』です。
 世界的にスーパー大ヒットしていたニンテンドーDSの後継機であるニンテンドー3DSがE3で初お披露目された2010年、3DS専用の新作ソフトとして大々的に取り上げられたのがこのソフトでした。『星のカービィ』や『スマッシュブラザーズ』の作者である桜井政博さんが手がけたTPSです。

 マニアックになりつつあるジャンルを「分解・再構築」することに定評のある桜井さんなので、この作品も既存のFPS・TPSを「分解・再構築」することによって誰にでも楽しめるアクションシューティングの基準になろうとしたところが幾つも垣間見えます。

 一つ目は「操作の簡略化」です。
 右スティックがなかった3DSで遊べるアクションシューティングということで、操作は「スライドパッドで移動」「タッチペンで照準」「Lボタンで攻撃」に限定され、照準はきっちり合わさなくてもイイように補正されています。
 この「操作の簡略化」「正確にエイムしなくても照準を合わせてくれる」というのは、同じ2012年発売のカプコンのTPS『エクストルーパーズ』にも言えることなので、この時代に「日本で売れるFPS・TPSとは」を考えたら似たような結論に達したのかなぁと思ったり。

 二つ目は「アニメのようなキャラクター達」です。
 元々は海外で人気だった『パルテナの鏡』ですが、Wiiの『スマブラX』に出演したことでピット君の知名度は日本でも高くなりました。しかも、CV.が国民的名探偵と同じ人ですからね。パルテナ様、ナチュレ、ブラックピット……と、魅力的なキャラクターがたくさん登場して、シングルプレイの最中にもガンガン話しかけてくるというのは、「ストイックなゲーム」というイメージだったFPSやTPSのハードルを下げて「親しみやすいゲーム」にする狙いがあったんじゃないかと思います。

 プロモーションとしても、Production I.G、STUDIO 4°C、シャフトといった人気スタジオによるアニメ化が行われてニンテンドービデオにて配信されていました。『新パルテナ』について「任天堂が真剣にプロモーションしなかったから売れなかったんだ」みたいに言う人がいますけど、アニメって作るのにむっちゃ金かかるんすよ……そのやり方が正しかったかはともかく、「真剣にプロモーションしなかった」とは私は思わないです。

 そして、これが本題。三つ目が「リアル銃ではない武器」です。
 銃に馴染みのない人には「アサルトライフル」とか「サブマシンガン」とか言われてもさっぱり分かりません。『ドラクエ』やったことない人には「インパス」も「ニフラム」もどんな魔法なのかさっぱり分からないのと同じようなことが、銃にも言えるのです。

 なので、『新パルテナ』ではライフル銃のような「撃剣」、ソケット銃のような「狙杖」、グレネードランチャーのような「爆筒」といったカンジに、『パルテナ』の世界観に合わせたファンタジー武器になっているのです。近接武器も兼ねているので、近接時の攻撃がイメージしやすいというのもポイント。
 まぁ、その結果……「リアル銃」以上に、名前だけ聞いてもどんな武器だか分からないとも思いましたが(笑)。とにかく、このゲームも「銃を他のもので代替しているゲーム」だったんですね。



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<画像はWii U用ソフト『Splatoon』より引用>

 そして、2015年にはいよいよ『Splatoon』が出てきます。
 既に次世代機の開発が発表された状態の「負け確定ハード」と言ってイイWii Uで発売されたにも関わらず、国内だけで150万本以上、海外市場も含めれば500万本近く売れた日本製TPSです。続編の『2』はNintendo Switchで発売されたこともあって、国内で既に250万本を突破、海外市場も含めれば650万本以上を売り上げて、今でも売れ続けていますね。間違いなく、最も売れた日本製TPSでしょう。

 操作方法は『新パルテナ』や『エクストルーパーズ』とちがい、「しっかりエイムして照準を合わせなくてはならない」のですが。ジャイロセンサーによってスティックエイムが出来ない人でも直感的に操作ができる上に、ブキがインク銃のため外れても地面が塗られて相手を追い詰めることにつながるというのが特徴ですね。
 発射するのがインクなこともあって、ブキももちろん「リアルな銃」とは程遠く、水鉄砲のようなもの、筆のようなもの、バケツのようなもの……銃に詳しくない日本人どころか、子供にも馴染みのあるものなのも特徴ですね。

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 『バンバン☆キッズ』が元々ある「FPS」の武器をただ水鉄砲に替えたことだったり、『新パルテナ』が元々ある「TPS」の操作を簡略化させたことだったりに対して。
 『Splatoon』は、単にブキをインク銃に替えてジャイロ操作に対応しただけでなく、「インクの塗り合い」によってそれまでのFPSやTPSにはなかった“新しい遊びのルール”を生み出したのが大きいと思うのですが……今日の記事の主題ではないので、この辺にしておきます。




 とまぁ、こんな風に……この10年間、日本人は「日本で受けるFPS・TPS」を生み出すべく「リアルな銃ではない武器で戦うFPS・TPS」を作り続けてきて、実際に『Splatoon』みたいに「日本で大ヒットしたTPS」が出てきたワケなのですが。

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<画像はNintendo Switch版『フォートナイト バトルロイヤル』より引用>

 今、日本でも大人気の「バトルロイヤル」のゲームって、「リアルな銃で戦うFPS・TPS」なんですよね。

 近接武器がないワケでもないですが、『PUBG』も『フォートナイトバトルロイヤル』も『荒野行動』も、主な武器は「アサルトライフル」「ショットガン」「スナイパーライフル」「サブマシンガン」といったリアル銃ですからね。

 オイ!誰だよ!
 10年くらい前に「日本でFPSやTPSが売れないのは、日本では(アメリカなんかとちがって)銃が身近ではないからだ」とか言ってたヤツらは!
普通に大人気になってるじゃねえか!何のために10年間、日本の色んな企業が「リアルな銃ではない武器で戦うFPS・TPS」を作ってきたんだよ!


 もちろん「バトルロイヤル」のゲームの魅力は、「相手に見つからないように隠れる」ことだったり「フレンドと一緒に広大なフィールドを探索する」ことだったりするので、純粋なFPSやTPSとは言えないとは思うのですが……
 例えば、今週のゲーム売上ランキングを見ても分かるように、戦争をテーマにしているFPS『コール オブ デューティ』でも日本だけで初週20万本とか普通に売り上げるようになっているんですよね。『コール オブ デューティ』最新作には「バトルロイヤル」的なモードが入っているらしいのですが、前作の初週売上も20万本を越えているので「バトルロイヤルだから売れた」というワケでもなさそうですし。


 要は、10年前は「日本でFPS・TPSが売れないのはどうしてだ!これでは日本のメーカーが海外から遅れていってしまう!」みたいに言われていましたけど、今は「日本でもFPS・TPSが普通に売れるようになった」だけだと思うんですね。「リアルな銃」とか、「日本人の侍の血」とか、全然関係なかったんです。
 日本サッカーが海外に勝てなかった時代、「日本人は農耕民族だから狩猟民族の国には敵わないんだ」みたいなことを言う人がたくさんいたように―――上手くいかないことは全部「日本人の国民性のせい」にしてしまえば、誰も責任とらなくていいよねってヤツですよ。


 でも、ここから先はもう言い訳が効きません。
 日本でも「バトルロイヤル」のゲームが大人気になった以上、これから先「リアルな銃のゲームは日本では受けない」なんて言っても鼻で笑われるだけです。国民性なんて言い訳にならない――――それを証明してくれたのが、「バトルロイヤル」のブームだと私は思うのです。



◇ 「オンライン」必須のゲームがヒットする時代
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<画像はNintendo Switch版『フォートナイト バトルロイヤル』より引用>

 「バトルロイヤル」のゲームは大人数(例えば100人とか)で対戦するのが特徴なので、同じようなことをローカルプレイで実現させようとしたら相当大変です。学校で考えると、「一学年全員で行う行事」みたいなことですからね。

 ゲームがオンラインに繋がっていることが前提のゲームデザインなんですね。

 この「ゲーム」と「オンライン」の歴史は、このブログで繰り返し語ってきたことでした。

 ニンテンドーDSのWi-Fi対応ソフトのWi-Fi接続率は、ほとんどが2割台

 こちらは今から10年前の2008年の記事です。
 当時最も普及していたと思われるゲーム機ニンテンドーDSでは、オンライン対応のタイトルであってもオンライン接続率が3割に届かなかったという記事でした。オンラインにつなげられるゲーム機が普及しても、わざわざオンラインにつなげないって人が過半数だったんですね。


 ゲーム機をネットに繋いでいない人は「不完全版」しか遊べない

 そして、そこから4年後の2012年の記事です。
 時代はニンテンドー3DSの時代になっていて、3DSを外に持っていってつなげる「ニンテンドーゾーン」を展開したからなのか3DSのオンライン接続率は6割を超えていたそうです。コメント欄に寄せられていた話だと、「6割というのはPS3やXbox360より高い」「ただ、バリバリに3DSでオンライン対戦をしているのは1~2割では」という意見もありました。

 インターネットでゲームについて語っているとついつい「みんながインターネットにつながっている」ものだと思ってしまうのだけど、実際には家にインターネット回線がない人とか、回線があってもつなげていない人とかいるんですよね。
 同じ2012年にオンライン専用タイトルと言って良い『ドラゴンクエストX』が発売されるのですが、「オンラインになってしまったのは残念」とか「オンラインだから遊ばない」という声もたくさんありました(もちろん元々「1人で遊べるゲーム」の代表だった『ドラクエ』がってのも大きいですし、月額課金に対する抵抗も大きかったのでしょうが)。


 「フレンド以外との通信プレイ」を解禁した任天堂の未来は

 接続率の話じゃないけどこんな記事も。
 Wii U発売直後の2013年の記事ですね。任天堂はDS・Wiiの時代までは「フレンド」と「フレンド以外」のオンラインプレイを区別していたけど、徐々に「フレンド以外」ともいろんなことが出来るようになって、その集大成がMiiverseだよねって記事でした。ゲーム機をオンラインに接続しても出来ることが少なければ接続する人は増えない―――と、いろんなことが出来るようになりました。

 具体的な数字は分かりませんが、その成果なのか2014年5月の決算説明会で「3DSやWii Uのオンライン接続率」が過去のハードに比べて相当高くなっていることが語られています。

 そして、この1年後――――ほぼ「オンライン必須タイトル」とも言える『Splatoon』が発売されて、日本だけで150万本を売り上げます。しかし、このソフトが開発できた背景には「Wii Uのオンライン接続率が高かった」ことと、「オンラインに接続するからこそ面白いゲームが求められていた」ことの両方があると思うんですよねぇ。「もしWii Uのロンチタイトルに『Splatoon』があれば」なんてことを私も言ってしまったことがあるのですが、Wiiの頃のオンライン接続率のデータだったら開発が進まなかったと思うんです。



 閑話休題。
 「バトルロイヤル」のゲームも「オンライン必須タイトル」ですが、特にそれが障壁になることなく普通に受け入れられています。私はそれにビックリしました。ゼロ年代の頃は、ゲーム機をなかなかオンラインにつなげてもらえなかったり、オンラインゲームに対する偏見も強かったのに。2010年代になったら、「オンライン必須タイトル」でも普通に大ヒットするようになったんだなぁと。

 その理由に関しては、スマホの普及とか、ソーシャルゲームで「オンラインで知らない人とつながること」に慣れたとか、ゲーム実況の隆盛とかで、“インターネットにつながった向こう”との心理的な距離が近くなったからなのかなぁと思います。特に若い世代には、それが普通だって感覚の人が多いでしょうしね。


fortnite-8.jpg
<画像はNintendo Switch版『フォートナイト バトルロイヤル』より引用>

 敢えてここまで書かなかったんですけど、「バトルロイヤル」のゲームって「1人で100人の中から生き残る」モードだけじゃなくて、「2人で50チームの中から生き残る」モードや「4人で25チームの中から生き残る」モードなんかもあるんです。フレンドと一緒のチームになって遊ぶことも可能なんです。

 私が一番好きなのは「50人vs.50人」のモードです。
 こうなると超大規模なサバゲーみたいなもので、エイムが下手くそな自分でも瀕死になった味方を回復するために走り回って貢献できたりするのが楽しいのです。



 んで、『荒野行動』はもちろん、『フォートナイト バトルロイヤル』も『PUBG』も、後発でスマートデバイス版が出ているんですね。ゲーム機をオンラインにつなげるかどうかの話をさっきまで書いていて、実際につなげている率は上がっているみたいなのですが、ゲーム機をオンラインにつなげていない人&そもそもゲーム機を持っていない人でもそれらのゲームは遊べるのです。

 スマートフォンは言うまでもなく「どこでも起動できる」し、「どこでもオンラインに接続できる」機械です。
 恐らくですけど、これらのゲームがヒットした要因の一つに「スマホを持ち寄ってその場でみんなで一緒に遊べる」というのもあったんじゃないかと思うんですね。ゼロ年代では「PSPを持ち寄って『モンハン』をみんなで一緒に遊んだ」のと同じようなことで、最近では「スマホを持ち寄って『荒野行動』をみんなで一緒に遊んでいる」のかなぁと。私には友達がいないので分かりませんけど。


 加えて言うと、『荒野行動』や『フォートナイト バトルロイヤル』は「基本無料」で遊べるタイトルです。なので、気軽に友達を誘いやすいですし、異なる機種の友達とも一緒に遊べる「クロスプレイ」が最近ではトレンドになりつつあります。

 ゼロ年代~2010年代と「ゲーム」と「オンライン」の関係性にあれこれ語ってきた私からすると、この「バトルロイヤル」のブームっていろんなことの集大成のように思えるんですね。
 「基本無料」タイトルも、「アイテム課金」だ「ガチャ」だと色々騒いだ果てに「シーズンパス」というシステムにたどり着いたワケですし。
 ゲームハードがどうだとか、スマホとゲーム機は競合するのかとか、“派閥”で争ってきた果てに「どのハードでも一緒にオンラインにつなげて遊べるクロスプレイ」にたどり着いたワケですし。





 
 「オープンワールド」、「FPS・TPS」、「オンライン必須タイトル」
 そろそろ記事をまとめます。
 ゼロ年代の頃には「どうして(日本で)売れないんだ」と言われてきたこれらの要素を持ったタイトルが、2010年代になると「それがもはや当たり前」になりつつあって、それらの要素を全部持っていた「バトルロイヤル」のゲームがブームになるというのは2010年代を締めくくるこのタイミングを象徴するようなヒットのように思えるのです。

 ゲームの歴史の中で、2010年代最大のトピックと言えば『Minecraft』だと思うのですが、そこから生まれたというのも象徴的ですよね。


 そして、「オープンワールド」も「100人同時接続」も当たり前になったこれからの時代、これを基準にゲームが判断されるというのも脅威ですし楽しみでもあります。
 例えば、来年出る『どうぶつの森』はどういう形になるのか?って思うんですよ。「バトルロイヤル」のゲームが100人対戦をやっているのに、『どうぶつの森』で村に遊びに来れるのが自分含めて4人だけとかしょぼくない?みたいに思うんです。いや、100人のフレンドが一斉にウチの村に遊びに来て好き勝手荒らしていったら溜まらないんですけど(笑)、少なくとも前作が出た2012年の頃とは時代がうんと変わってしまったなぁと。


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| ゲーム雑記 | 17:59 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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キンドル無料漫画本にて『おっぱい泥棒vs.うんこマン』を配信開始しました!表紙は描き下ろしです!

 誰でも無料で読めるキンドル本(ただし漫画に限る)を出版できる新サービスにて、2015年に描いた『おっぱい泥棒vs.うんこマン』を配信開始しました!どうしてこれを配信ラインナップに入れちゃったの!?

おっぱい泥棒vs.うんこマン やまなしレイ無料漫画短編集その7

 元々は『マンガは描ける!絵が描けない人でも』を発売した際に、ブログの連載企画で「マンガが出来上がるまで」の見本として描いたショート漫画です。だから、「こんなしょーもないものでも漫画になるんだぜ」という作品だったのですが、それがまさかキンドル本の著作一覧に並ぶことになるとは……

 一応、当時の連載企画へのリンクを貼ってみました。

じゃあ、実際にマンガを描いてみよう!その1~企画を立てる編~
じゃあ、実際にマンガを描いてみよう!その2~プロット&シナリオ編~
じゃあ、実際にマンガを描いてみよう!その3~コンテ編~
じゃあ、実際にマンガを描いてみよう!その4~キャラクターデザイン編~
じゃあ、実際にマンガを描いてみよう!その5~ネーム編~
じゃあ、実際にマンガを描いてみよう!その6~下描き編~
じゃあ、実際にマンガを描いてみよう!その7~ペン入れ・画材編~
じゃあ、実際にマンガを描いてみよう!その8~ペン入れ・実践編~
じゃあ、実際にマンガを描いてみよう!その9~消しゴム&修正編~
じゃあ、実際にマンガを描いてみよう!その10~ベタ塗り編~
じゃあ、実際にマンガを描いてみよう!その11~トーン貼り編~
じゃあ、実際にマンガを描いてみよう!その12~スキャン&セリフ入れ編~
じゃあ、実際にマンガを描いてみよう!その13~完結編~

 しょーもない漫画ですが、無料なのでみなさん読んでください!



 それと……既に読んでくださった人にはもう分かったかも知れませんが、来週に配信開始予定の「最後の1冊」は今までどこにもお披露目したことがない作品となります。その名も『モテ学』
 「春夏秋冬オクテット」を出した後に描いた唯一のちゃんとした読み切り漫画なのですが、その後に『その日 世界は…』を描き始めてしまって、公開するタイミングがなくなっていたんですね。

 長くお蔵入りしていた作品ですが、私にしか描けない漫画だと自分では思っています。楽しんでいただけたら幸いです。

| マンガは描ける! | 21:36 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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実際に視聴して自分が面白かった2018年の秋アニメ(第2週)

 スケジュールがホントきっつい……
 金土で8本アニメを観て、それを日曜の夕方までに紹介する―――ってだけならともかく、今週は土曜日に野球のクライマックスシリーズがデーゲームとナイトゲームで2試合あって。全然時間が足りない!


 新アニメが始まる前に「面白そうな作品」を紹介するだけではなかなか興味を持ってもらえない!ということで、新アニメが始まる前に「すべての作品」を紹介して、みんなで注目作品を語り合う配信もやって、その中から自分が選んで観た作品の中で「実際に面白かった作品」を毎週紹介していきます。

 特徴は……
 「ストーリーのネタバレは書かない」ということと。
 「この記事で初めて興味を持った作品も追いかけられるように、ネット配信をしているサイトを記載する」ということです。

 「ネタバレ度は30くらい」のつもりで書くので、それも知りたくないという人は冒頭に「どの作品が面白かったから感想を書く」と記すんでそこだけ読んで引き返してください。


 今回紹介するのは『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第2話『RELEASE THE SPYCE』第1話『SSSS.GRIDMAN』第2話の3作品です。対象は土曜日に放送された作品までです。


◇ 『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第2話紹介
 <公式サイト

 世の中には、客観的評価とか理屈とか全部すっとばして、俺の主観が「大好きだ!」と叫んでしまうものが誰にだってあるはず!私にとってはこの作品がそれなんです。

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<画像はアニメ版『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第2話より引用>

 思えば『Just Because!』もそうだったんですけど、私は鴨志田先生の描く「男女の描き方」がすごい好きなんだと思い知りました。それがどのように好きかを分析しようにも……『Just Because!』の夏目さんと瑛太と、こちらの桜島先輩と咲太では全然ちがうので、理屈じゃないんですよね。ただ自分の好きな温度で、自分の好きな速度で、自分の好きな距離感で、人と人とが関係している世界が心地良いというか。


 だから……私、この作品はあまり客観的に見られません。
 すごい好きだから「みんなも観てね!」と言いたいのだけど、どういう人がこの作品を好きになるのか、逆にどういう人には向いていないのか全然分からないんです。客観的に考えると「第1話のアバン」の状態までなかなかたどり着かないことを、「テンポが悪い」と捉えてしまう人もいるのかも知れないと思うのですが……

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<画像はアニメ版『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第2話より引用>

 私は逆に「第1話のアバン」であの未来を見せられている分、このシーンもこのシーンもこのシーンも全部!咲太は忘れてしまうんだと、もどかしさと切なさでいっぱいになれるという。
 「あばたもえくぼ」と言うとちょっとちがうか。好きな作品は一生懸命観るのでその魅力の100%を堪能できるけれど、そこまでじゃない人に勧めてもこの面白さが分かってもらえるかが不安というカンジか。



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<画像はアニメ版『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第2話より引用>

 私の女性の好みを言うと、桜島先輩は特に好きなタイプの属性というワケでもないのですが……「余裕のある年上毒舌ヒロイン」のようで、化けの皮がすぐに剥がれるというのがイイですよね。この作品は恐らく「いろんな女の子が窮地に立たされるからそれを次から次へと助けていく」作品だと思うのですが、桜島先輩には咲太くんと幸せになって欲しいです。


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<画像はアニメ版『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第2話より引用>

 引きこもりの妹は私がもらっておくから安心したまえ!


【今からでも第2話が観られる配信サイト(仮)】
<最新話1週間無料>
ニコニコ動画
 (10/14 12時~)
GyaO!
 (10/14 12時~)
AbemaTV
 (10/14 12時~)

<有料会員は全話見放題?>
dアニメストア
 (10/14 12時~?)
U-NEXT
 (10/14 12時~)
Hulu
 (10/14 12時~?)

 AbemaTVは生放送は月曜夜ですが、動画がアップされるのは日曜昼みたい?
 土曜夜にテレビ放送がされて、日曜昼にもうネット配信されるのはありがたいのですが……一斉に配信開始になる分「1週間無料」のサイトで観る場合は無料期間にお気をつけください。



◇ 『RELEASE THE SPYCE』第1話紹介
 <公式サイト

 『結城優奈は勇者である』のタカヒロさんがシリーズ構成、『ゆるゆり』のなもり先生がキャラクターデザイン原案のオリジナルアニメ―――ということで、これは絶対に「混ぜるとヤバイやつ」だ!アレとかアレとかみたいに!と警戒しまくりで第1話を迎えたのですが、第1話の段階だと割と普通に平和なスパイアクションものでした。

 いや、アレとかアレがヤバくなってきたのは3話とか6話とかからだったから……まだ私は警戒していますけども!!


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<画像は『RELEASE THE SPYCE』第1話より引用>

 本作の主人公:源モモちゃんは、警察官だった父親の影響で正義感がとても強い女の子です。でも、だからといってそれを行動に移せないのがコンプレックスだったところ、秘密情報機関ツキカゲにスカウトされて物語が始まっていきます。

 この「その辺にいる普通の女の子が主人公」「正義感は強いけど何の力も持っていない」「そんな子が正義のスパイになっていく」という超王道設定が良いですよね。勇者部も最初はそうだった気がする!でも、モモちゃんは勇者部以上に「その辺にいる女の子」っぽいのがイイですよね。


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<画像は『RELEASE THE SPYCE』第1話より引用>

 しかし、本当に「ただその辺にいる女の子」だったら主人公は務まらない―――ということだからなのか、「目」「鼻」「舌」がとてつもなく敏感なため、舐めただけで相手の体調が分かるという謎の能力を持っています。その能力、果たして役に立ちますかね!?
 スクショに撮ったら妙にエロイし、恐らく視聴者の8割くらいが「ブチャラティかよ!」とツッコんだと思うし、よりによって『ジョジョ』5部と同時期にアニメ始まるし、色々言いたいことはあるけれど!

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<画像は『RELEASE THE SPYCE』第1話より引用>

 おかげで、作中で「女の子が女の子を舐める」シーンが何度も出てくるアニメとなっていて、とてもイイと思います。これがもっとむっちゃ流行って、いろんなアニメで「女の子が女の子を舐める」シーンが描かれるようになると私が幸せです!


 というか、ナチュラルに女の子と女の子がイチャイチャする世界観がイイよね……このまま何事もなく平和に進んだなら、ひょっとしたら今季の日常枠になるのかも知れない。勇者部も最初そんなこと言われてた気がする!


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<画像は『RELEASE THE SPYCE』第1話より引用>

 スパイものの魅力と言ったら「面白ガジェット」でしょ!

 『キングスマン』だったら攻撃にも防御にも使える傘がムチャクチャ格好良かったし、『プリンセス・プリンシパル』は重力を操作できるCボールがワクワクするガシェットとなっていました。
 『RELEASE THE SPYCE』にもチラホラとスパイグッズが出てきてワクワクさせられます。これは他人の網膜をコピーするコンタクトレンズ、あとはリップスティック型の爆弾だったり、空飛ぶフクロウが空から情報を集めたり。作品のタイトルになっている「スパイス」は正直ガジェットとしては味気ないと思うんですけど、今後もっと変なガジェットが出てくることに期待します!


【今からでも第1話が観られる配信サイト(仮)】
<最新話1週間無料>
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 (10/7 23時30分~)
ニコニコ動画&生放送
 (10/9 12時~)
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Hulu
 (10/9 12時~)
Amazon プライム・ビデオ
 (10/13 12時~)
・バンダイチャンネル
 (10/16 120時~)

 最速ネット配信はAbemaTVで、地上波のテレビ放送と同時。
 その後、ちょっと遅れて「最新話無料」や「見放題」の各サイトでも配信されています。主要サイトは抑えてあるので、ネット配信でも非常に見やすい作品じゃないかと思います。




◇ 『SSSS.GRIDMAN』第2話紹介
 <公式サイト

 2週目に紹介する3作品目は、円谷プロによる1993年の特撮『電光超人グリッドマン』を基にTRIGGERが作ったオリジナルアニメです!
 ストーリーはつながっていないみたいですが、『電光超人グリッドマン』のWikipediaを読んだら「あ!読まなきゃ良かった!」と思ったので、元の『電光超人グリッドマン』を観ていないという人はわざわざ調べたりしない方がイイと思います!


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<画像は『SSSS.GRIDMAN』第2話より引用>

 長くウチのブログを見ている人にはご存知かも知れませんが、私はどうも昔っからTRIGGERの作品が何故だか肌に合わなくて、みんなが大絶賛している作品でもちっとも楽しめないということがずっと続いていました。食わず嫌いしているんじゃなくて、食った上で味が分からないというか。

 この『SSSS.GRIDMAN』も「緩急」というか「間」の取り方が自分に合わないと思うところはあって、どうにも引っかかるカンジがするというか、「自分の欲しいタイミングで画面が切り替わらない」とか「自分の欲しい絵にならない」とか……そういう意味では『青春ブタ野郎~』の真反対の話で、理屈じゃないのかなぁと思ったのですが。


 第2話を観て、第1話ではよく分からなかった設定とかキャラとかがようやく分かって、非常に魅力的な作品に思えてきました。

 第1話でぶっ壊れた街や建物が次の日には直っていたのだけど、死んだ人は元には戻っておらず、そして死んだ人のことを(主人公達以外は)誰も覚えていないという―――これは!思春期症候群!ブチャラティといい、これといい、今季「よりによってそのネタ被りをします?」という被り方をしますよね……(笑)。

 この設定で一気にストーリーに引き込まれましたし、つまりは(第2話にしてほぼ機能しなくなっている)主人公の記憶喪失というのもこれ絡みの現象というか、「誰にも覚えられていない」の逆で「誰のことも覚えていない」辺りに鍵がありそうだななんて思ったりするのですが。


gridman2-2.jpg
<画像は『SSSS.GRIDMAN』第2話より引用>

 そして、第2話にしてクラスのアイドル:新条アカネさんに本格的な出番が!
 放送前にPVを見たときから「可愛いコだなぁ」と思っていました!しかも、CV.が上田麗奈さんですよ!期待を上回るキャラだったので、このまま最後まで突っ走って欲しいです!


【今からでも第2話が観られる配信サイト(仮)】
<最新話1週間無料>
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 (10/21 0時~)
ニコニコ動画&生放送
 (10/20 23時30分~)

<有料会員は全話見放題>
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 (10/14 12時~)
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 (10/14 12時~)
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 (10/14 12時~)
バンダイチャンネル
 (10/14 12時~)

 「有料会員は全話見放題」はテレビ放送の翌日に早速配信開始ですが、「最新話1週間無料」はその1週間遅れというカンジですね。


 今週はなんとか3作品紹介できました。
 来週は土日に西武ライオンズのクライマックスシリーズがあって、『マリオ3』挑戦もする予定なので果たしてどうなる??

 しかし、視聴継続する作品はちっとも絞れていませんねぇ……どれも面白くて、でも全部観ようとすると他のことがなにも出来なくなりそうなスケジュールなので、ちゃんと選ばなくちゃならずに悩ましいところ。



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| アニメ雑記 | 17:53 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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駿河屋のネット通販で買った「ファミコンソフト福袋」+「スーファミソフト福袋」を友達と一緒に開封しました!

 2018年の8月に駿河屋のネット通販で入荷していた「中古福袋 じゃんく ファミコンソフト20本セット(税込1980円)」「中古福袋 じゃんく スーパーファミコンソフト30本セット(税込2780円)」を、自宅にインターネット回線のない友達の代わりに注文してあげて、友達と一緒に生配信で開封しました!

 駿河屋のネット通販は「入荷した時にお知らせメールが来る」設定に出来るのですが、一昨年の秋以来「ファミコンソフト福袋」も「スーファミソフト福袋」も入荷していなかったのが、ここ最近は何回か入荷しているみたいです。店舗が増えたおかげで買取数も増えた結果なんですかね。


 さて、ここからが本番です。
 いつもの通り、開封する様子は生放送で開封したものの動画と、その後にブログ用に書いたテキストの両方でお届けしますので、お好きな方でご覧ください。





 ↓ テキスト版はこの後です。
 発売日の情報はWikipediaかAmazonの商品ページを参考にしています

≫ 「続きを読む」

| ゲーム実況 | 17:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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キンドル無料漫画本にて『Re:Survival』を配信開始しました!表紙は描き下ろしです!

 誰でも無料で読めるキンドル本(ただし漫画に限る)を出版できる新サービスにて、2007年に描いた『Re:Survival』を配信開始しました!
 特にレギュレーションは発表されていないみたいですが、8月・9月も分配金が支給されていたみたいなんで、残りの3冊は毎週1冊ずつ配信していきます!

Re:Survival やまなしレイ無料漫画短編集その1

 『Re:Survival』は2007年に描いたバトル漫画です。
 漫画を描き始めたばかりの手探りな頃の作品なのでストーリー構成も絵も拙いところがあって、ホームページ閉鎖に伴って黒歴史のようにWEB上から姿を消していたのですが……ホームページを閉鎖する際に「復活させて欲しい」という声が多かったので、キンドルで無料漫画本が出せるようになったタイミングで復活させました。

 表紙は描き下ろし。
 当時の設定資料を引っ張りだしてきて13人全員を描きました。

 無料なんで、みなさん読んでください!

| それ以前の短編漫画 | 22:10 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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実際に視聴して自分が面白かった2018年の秋アニメ(第1週)

 新アニメが始まる前に「面白そうな作品」を紹介するだけではなかなか興味を持ってもらえない!ということで、新アニメが始まる前に「すべての作品」を紹介して、みんなで注目作品を語り合う配信もやって、その中から自分が選んで観た作品の中で「実際に面白かった作品」を毎週紹介していきます。

 特徴は……
 「ストーリーのネタバレは書かない」ということと。
 「この記事で初めて興味を持った作品も追いかけられるように、ネット配信をしているサイトを記載する」ということです。

 「ネタバレ度は30くらい」のつもりで書くので、それも知りたくないという人は冒頭に「どの作品が面白かったから感想を書く」と記すんでそこだけ読んで引き返してください。


 今回紹介するのは『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第1話『やがて君になる』第1話の2作品です。対象は土曜日に放送された作品までです。



◇ 『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第1話紹介
 <公式サイト

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<画像はアニメ版『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第1話より引用>

 はい、今季の推し作品はこちらです!
 アバンタイトル→オープニングまでの開始1分で、「あぁ…きっと俺はこの作品にハマる」と直感してしまいました。

 原作のライトノベルの作者は鴨志田一先生―――この「実際に視聴して自分が面白かったアニメ紹介」という記事は昨年の秋アニメから始めたのですが、その昨年の秋アニメで猛プッシュしていた『Just Because!』で全話脚本を書いていた人です。私は鴨志田先生の小説はまだ読んだことがないのですけど(『Just Because!』の小説版は買ったけどまだ読んでいない……)、よほど自分のツボにハマる人なのかなぁと思うんですね。他の作品も読んでみよう。


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<画像はアニメ版『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第1話より引用>

 私がこの作品にグッと来たのは、何といっても「冒頭」の掴みの構成です。
 朝、目覚めると机の上にノートが広げられている。そこに書かれていたのは「この先に記されていることは正直信じられないようなことだと思うけど、全部本当のことなので必ず最後まで読むように、必ずだ」から始まる自分の日記だった――――


 記憶にない、過去の自分からのメッセージ!
 すっげえワクワクする始まりじゃないですか!?


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<画像はアニメ版『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』オープニングより引用>

 そして、始まるオープニングで走る主人公!
 そういや『Just Because!』の主人公の瑛太もオープニングで走ってましたね。どちらもいわゆる「低テンション系の主人公」なんですけど、その中に眠る熱い感情をオープニングで見せているってことなんですかね。『Just Because!』はそのせいで後半どれだけヤキモキさせられたことか!

 また、『Just Because!』の舞台は神奈川県の鎌倉で、『青ブタ』の舞台は神奈川県の藤沢なので、すぐ隣!「ここ『Just Because!』にも出てきたなぁ」という場所がチラホラあるというか……『ハナヤマタ』とか『TARI TARI』とか、神奈川南部を舞台にしたアニメは開始10分でハマってしまうことが多い私は、ひょっとして場所で選んでいるのか?地元というほど近くもないんですけど。


 あと、すっかりノーチェックだったんですけど監督の増井壮一さんって『サクラクエスト』の監督さんなんですね。シリーズ構成・脚本も横谷昌宏さんなので、『サクラクエスト』コンビという。第1話を観た後に知ったことですが、確かにそんな雰囲気でした。『サクラクエスト』ファンも注目ですよ!


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 (10/7 12時~?)

 ネット配信はテレビ放送の翌日正午に一斉開始で、「1週間無料」のサイトも多いです。
 「見放題」サイトも観られるところは多く、Amazonプライムビデオやネットフリックスでは観られないみたいですが、dアニメやHuluで観られて、比較的「後からでも追いかけやすい」作品ですね。



◇ 『やがて君になる』第1話紹介
 <公式サイト

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<画像はアニメ版『やがて君になる』第1話より引用>

 大人気学園百合漫画のアニメ化です!
 期待を込めて全作品紹介では1発目に紹介していましたが、しっかり期待に応える出来で良かった……!


 この作品の原作は、どうしても「“百合漫画”の範疇に収まらない」みたいに語られがちで、それが「百合を下に見ているのか」とか「作者が百合を目指して描いているのにそんなことを言うのは失礼だ」みたいに炎上することも何度かあったのですが……
 今回アニメで初めて観た私は「“百合漫画”の範疇に収まらない」と言いたくなる人の気持ちも分かったというか、事前に「百合漫画だよ」とか「百合アニメだよ」と紹介しない方が良いんじゃないかと私も思いました。

 だって、「百合漫画だよ」と紹介されてから読み始め(観始め)たら、「あー、この女の子とこの女の人が恋愛するんだな」と分かっちゃうじゃないですか。それってネタバレじゃないですか。「百合」というカテゴリーに当てはめられた時点で、「女性同士の恋愛を描くんだな」と読者(視聴者)に予め分かってしまうんです。


 もちろん「最初から女性同士の恋愛を描く作品」ならば、「百合漫画だよ」と紹介するのもアリだと思います。その方が導入部分から入りやすいって作品もあることでしょう。でも、この作品はちがうんです。

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<画像はアニメ版『『やがて君になる』第1話より引用>

 この作品の主人公:小糸侑は、“女性同士の恋愛”どころか“恋愛”というものが分かっていない少女です。告白をされたけれども、それがイマイチ“恋愛”なようには思えないと悩んでしまう子なのです。


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<画像はアニメ版『『やがて君になる』第1話より引用>

 だから、恋愛話で盛り上がる友達とも距離を感じる―――
 そういう「青春からの疎外感」の中から始まる話なので、事前に「百合漫画だよ」と言って勧めてしまうと主人公の気持ちを正確に把握できないと思うんですね。「どうして“女性同士の恋愛”が始まるのか」が重要な作品なのに、下手すると「百合漫画だから“女性同士の恋愛”が始まるんだろうね」と思われかねない。実際、そういう感想を書いている人もTwitterのタイムラインでは見かけました。


 だから、あの……「やまなしさんが推しているのだから今からでも観てみよう」と思った人は、「百合アニメ」だと思わずに観始めてください。と言っても、もう遅いか(笑)

 なので、せめて「主人公の気持ちがどう動いているのか」と、それを色んな演出で表現していることに注目してもらえればなって思います。



【今からでも第1話が観られる配信サイト(仮)】
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・GyaO!
 (10/12 0時~)
ニコニコ動画&生放送
 (10/12 0時~)
・AbemaTV(?)
 (10/12 0時~) ※作品公式サイトには記述があるのだけど、AbemaTV公式には記述がない

<有料会員は全話見放題>
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 (10/5 22時~)
・NETFLIX
 (10/12 0時~)
・Amazon プライム・ビデオ
 (10/12 0時~)
・バンダイチャンネル
 (10/12 0時~)

 ネット配信はdアニメストアが地上波テレビ放送よりも早い最速配信で、それ以外は6日遅れってカンジです。「見放題」サイトを網羅しているので、後から追いかけやすい作品ではありますね。



 今週は2作品で申し訳ない。
 私が今季「1話だけでも観てみよう」とした作品が15作品あったのですが、その内の11作品が金土日に集中した上に、スタートが月曜日だったので月曜日以降に更新するワケにもいかなくて……日曜日分を来週にまわすことで「アニメを観る」ことはなんとかギリギリ間に合ったのですが、「紹介を書く」のは金曜から1作品・土曜から1作品の2作品が限界でした。

 来週はもうちょっと余裕があるとイイなぁ……



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『Ultimate Chicken Horse』紹介/これぞ対戦&協力型『マリオメーカー』の形!

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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

【これさえ押さえておけば知ったかぶれる三つのポイント】
みんなの思惑が交錯してできる「予測不能コース」を攻略せよ!
ルールもステージも自由にカスタマイズ可能だから、遊び方も自由!
見知らぬ人とのオンラインプレイだからこそ、「楽しく遊ぼうぜ!」と読む空気


『Ultimate Chicken Horse』
・開発:Clever Endeavour Games
 Steam版:2016年3月5日発売、1480円
 プレイステーション4版:2017年12月14日発売、1500円
 Xbox One版:2017年12月15日発売、1620円
 Nintendo Switch版:2018年9月25日発売、1480円
  ※ スクリーンショット撮影可能、動画撮影不可
・2~4人プレイ用の2D横スクロールアクションゲーム
・セーブスロット数:1


<PVはNintendo Switch版のものです>


<PVは2017年末のアップデート内容です>

<PVは2018年9月のアップデート内容です>
 
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◇ みんなの思惑が交錯してできる「予測不能コース」を攻略せよ!

 このゲームはカナダの小さなゲーム開発会社:Clever Endeavour Games(従業員は6人!)による2D横スクロールアクションゲームです。

 PC版が最初に発売されたのは2年半も前らしいのですが、PS4版が出た昨年末やNintendo Switch版が出た先月に合わせて全機種でアップデートして、様々な新機能や新ブロックなどが追加されたそうです。Nintendo Switch版から入った私からすると「この機能、今までなかったの!?」と思う部分もあるので、他機種版を随分前に遊んだっきりという人も久々に起動してみましょう!

 ちなみに「PS4版とPC版」「Nintendo Switch版とPC版」はクロスプラットフォームで遊べるそうです。過去のブログ記事ですが、Xbox One版は残念ながらクロスプラットフォームでは遊べないとの記述がありますね……


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 ゲームはまず、ツリーハウスに並ぶ「羊」や「アライグマ」、「馬」、「鶏」などの可愛らしい動物達の中から自分が操作するキャラクターを選びます。マルチプレイの時は、当然「他の人が既に選んでいるキャラクター」は選べません。


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 キャラクターを選んだらプレイ開始!
 操作方法は「Xボタンを押しっぱなしでダッシュ」「Aボタンでジャンプ」という『スーパーマリオブラザーズ』シリーズに似た形ですね。キーコンフィグは出来ません。キャラクターによる性能差もなし。
 『スーパーマリオワールド』の「Yボタンを押しっぱなしでダッシュ」「Bボタンでジャンプ」から一列ズレているので最初は戸惑いましたが、じきに慣れました。

 2Dアクションゲームとしての“触り心地”の特徴としては、キビキビ動く(慣性があまり付かない)のと、壁キックが自由に出来て「1つの壁だけで壁キックで登っていける」のが重要ですね。




 このゲームにはいくつかモードがあるのですが、メインモードと言って良いであろう「パーティ」「クリエイティブ」について説明します。これらのモードは2~4人による対戦モードで、ローカルプレイはもちろん、オンラインプレイにも対応しています。Nintendo Switchの場合は片方のJoy-Conだけで遊べるので、おすそ分けプレイも出来ますね。

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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 このゲームの基本は、「スタート地点」から「ゴール地点の旗」まで走って跳んでたどり着くだけ!その順位によってポイントがもらえ、それを例えば12ラウンド繰り返して、設定されているスコアに誰かが到達したら優勝です。


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 ですが、それだけだと当然ゲームにはなりませんよね。
 「パーティ」モードの場合は、与えられたパーツの中から1人1つずつを選んで……
 「クリエイティブ」モードの場合は、全てのパーツの中から自由に1人1つずつ……


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 好きな場所に設置することが出来ます。


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 設置が終わったら競争開始!


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 競争が終わったらまた設置。


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 設置が終わったらまた競争!

 というのを繰り返していくと………


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 最終的には、こんな殺意に満ちたコースになるという!



 このゲームは「ルールのカスタマイズ」が可能なので様々な遊び方が出来ますが、基本的には「自分が真っ先にゴールすればポイントになる」のと「自分の仕掛けたトラップで他のキャラを倒せればポイントになる」ため―――
 イジワルなトラップを仕掛けて「自分以外」を殺しに行くのか、はたまた凶悪なトラップをすり抜ける救済パーツを置いて自分が真っ先にクリアするのか、“「スタート地点」から「ゴール地点の旗」まで走って跳んでたどり着くだけ”のゲームなのに様々な思惑が交錯するのです。

 自分の仕掛けた弓矢のトラップが他の人のブロックによって防がれる、とか。
 せっかくゴールしやすくなるようにと置いた階段が爆弾で破壊される、とか。
 良かれと思ってワープ扉を置いたら、ワープ扉の向こうから延々と矢が飛んでくるようになった、とか。

 全員の思惑が交錯するからこそ、「俺の思ったようにならない!」という予測不能なコースが出来上がっていくという。


 遊んでいる感覚は『スーパーマリオメーカー』の100人マリオで出会った「クソコース」に頭抱えながら挑んでいるのに近いような、むしろ敢えて「クソコース」を作って相手を困らせるゲームのような、その「クソコース」に1つのパーツを加えて「自分だけ真っ先にクリアできるコース」に変えてしまうゲームのような……
 まだゲームがオンラインにつながる前の時代、ファミコンの『エキサイトバイク』や『レッキングクルー』で友達と一緒にアホみたいなコースを作って「こんなんクリアできないだろうガハハハハハ」と笑いあっていたのを、オンラインで世界中の知らない人と一緒に「ちゃんと競技として成り立つ形で」遊べるようにしたみたいなゲームかなと思います。


 オンラインプレイで知らない人と一緒に遊ぶのなら、『エキサイトバイク』や『レッキングクルー』並に何でもありになりがちな「クリエイティブ」モードよりも、最初の内は制限のある「パーティ」モードの方がオススメです。「どのパーツが与えられるか」というランダム要素が強いので、毎回ちがった展開になりますし、そのパーツの中で出来ることしか出来ないので空気を読む必要もありませんし(この辺は記事の後半に書きます)。


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◇ ルールもステージも自由にカスタマイズ可能だから、遊び方も自由!
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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 この機能はどうやらNintendo Switch版の発売に合わせた2018年9月のアップデートで追加されたそうで、私としては「こんな根幹に関わる機能が今までなかったの!?」と驚いたのですが……このゲーム、「どういうプレイをしたらポイントが入るのか」を自分達で自由にカスタマイズできるのです。しかも、「ON/OFF」だけじゃなくて、「ポイントの量」まで細かく調整できます。


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 ゲームで一番重要なのは、実は「ルール」です。
 例えば「サッカー」という競技は「相手のゴールにボールを入れたら1点が入る」というルールだから、みんなゴールに向かってボールを蹴るし、守備側はそれを防ぐために相手を密着マークしたりするのです。これにもし仮に「相手選手のパンツを脱がせても1点」というルールが追加されたら、守備側も密着マークなんか出来なくなりますよね。パンツを脱がされちゃうから。

 『スーパーマリオ』だって「横から敵に当たったらダメージ」というルールだから、プレイヤーは敵を避けて進むのであって。もし「敵に当たると敵が吹っ飛んでマリオのレベルが上がる」というルールだったら、逆に敵に向かってぶつかりに行くゲームになりますよね。『イース』みたいなカンジに。



 つまり、「ルールのカスタマイズが可能」というのは「遊び方を自由に変えられる」ということなんです。
 例えば、「自分の仕掛けたトラップで相手を倒した時のポイント」を高く設定したら、みんなこぞってトラップを仕掛けて、殺意に満ちたコースが出来上がっていくでしょうし。
 「コインを取ってゴールした時のポイント」を高く設定したら、一か八かでコインで大逆転できるギャンブル性の高いゲームになっていくでしょうし。
 このゲームのデフォルトルールだと「簡単すぎるコースはゴールしてもポイントにならない」のですが、私はそれだと序盤のラウンドが盛り上がらないと思って「どんなコースでもゴールすればポイントになる」ようにしています。


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 何点獲ったら優勝になるのか、の「獲得ポイント」。
 誰も優勝にならなかったらいつまで続けるのか、の「長さの制限」。
 パーツを置く制限時間、の「配置タイマー」。
 競争の制限時間、の「ランタイムリミット」。

 これらも自由に変更可能です。
 「ランタイムリミット」を短くするとレースゲーム的になりますね。

 「ダブルパーティボックス」はパーティモード時に、プレイヤーが少ない時に「1ラウンド2個ずつ」パーツが置けるようになるという機能です。これはオンの方がオススメ。

 クリエイティブモードは各ラウンドに1つずつ「好きなパーツ」を選んで置けるモードなのですが、1ラウンドごとに置ける個数を増やすと「パーツとパーツを組み合わせた大掛かりな仕掛け」を作る人も出てきて、よりガチ度の高い対戦型『マリオメーカー』っぽくなっていきます。


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 パーティモード時に出現するパーツの確率も1個ずつ細かく調整できます。
 例えば、「コインを取ってゴールした時のポイント」を高く設定したからコインの出現確率を低くしようみたいな遊び方が出来ますね。
 「出てくるパーツが全部ノコギリ」みたいなことも出来ますし、逆に人が死ぬトラップは1コも出ないようにしてゴールまでの競争を純粋に楽しむレースゲーム的な遊び方も出来ますね。


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 また、『マリオメーカー』のようにステージを自作してそれをインターネット上にアップロードしたり、誰かが作ったステージをダウンロードして遊んだりも出来ます。
 「敵キャラクター」や「パワーアップアイテム」などが存在しないゲームなので、『マリオメーカー』のような多彩なステージを作れると期待すると物足りないというか、「じゃあ『マリオメーカー』やればイイんじゃない?」となってしまうと思いますが……『マリオメーカー』とはちがって、このゲームでは4人まで同時プレイが可能なんですね。自分の作ったステージや、誰かが作ったステージを、オンライン・オフラインともに一緒に遊ぶことが出来るのです。


 先ほどまでに説明していた「パーティ」と「クリエイティブ」モードだけでなく、このゲームにはパーツを増やすことなく純粋にスタートからゴールまでのタイムを計る「チャレンジ」というモードもあります。これは1人から4人まで同時プレイが可能。
 つまり、誰かが作った凶悪なステージを、誰が一番早くゴールできるか―――みたいな遊び方も出来るんですね。

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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 遊び方は無限大!

 開発者の一人Kyler Kellyは、ブログにてこう書いています。「 I expect the community to find other interesting rulesets that we would have never imagined.」
 つまり、「開発者である私達が想像もしていないような面白いルールセットを、遊び手のみんなが思いついてくれることを期待しています」と。「こうやって遊んでね」と開発者の思った通りのレールに沿うのではなく、プレイヤー自身が楽しい遊び方を考えていくゲームなんですね。


 修正パッチが来てエラー落ちしにくくなったら、このゲームを特殊なルールで遊ぶ配信もいつかやってみたいですね。特殊ルールなので流石に野良の人は入れられないし、4人揃うかどうかが不安ですけど!

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◇ 見知らぬ人とのオンラインプレイだからこそ、「楽しく遊ぼうぜ!」と読む空気
 このゲームはオフラインでのローカルプレイでも4人まで一緒に遊ぶことが出来ますが、ここから先はオンラインプレイについての説明を書こうと思います。


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 自分で部屋を作る場合は「ゲームをホストする」。
 野良で、誰かの部屋に入って遊びたい場合は「公開ゲームを探す」。
 友達の部屋に入りたい場合は「招待コードを入力」です。

 ルールのカスタマイズは(多分)部屋を作った人にしか出来ないと思います。
 招待コードはプレイするごとに変わるみたいなので、リアルタイムに「部屋開くから来てね~、招待コードは○×△◇」と教えなきゃいけないのがちと面倒。


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 「公開ゲームを探す」を選ぶとこんなカンジ。
 ホストの人の地域(アジア、ヨーロッパ、アメリカ)や、どのくらい人が入っているのか、遊んでいるモードなんかが表示されますね。


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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 (Nintendo Switch版の場合)ZLボタンと右スティックの組み合わせで「定型文チャット」を送ることが出来ます。「定型文チャット」なので恐らく海外の人にも翻訳されて伝わっているので、言語を越えて「(こんなコース)無理!」と叫んだり、穴に落ちて「ハハハ!」と笑ったりするのが楽しいです。



 さて、ここからが重要な話。
 置けるパーツが決まっている「パーティ」モードだとあまり気にしなくてイイと思うんですが、好きなパーツが置けてしまう「クリエイティブ」モードの場合、「1位を目指す」だけでなく「みんなで楽しむために空気を読む」ことがある程度は必要になるかなぁと思うんですね。

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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 例えば、これは1ラウンドごとに5つ好きなパーツが置ける「クリエイティブ」モードの部屋だったのですが……
 一度に5つも好きなパーツが置けるので「大掛かりな仕掛け」を作る人がいました。右上の傘を指している犬(?)の人が、何ラウンドもかけて木材をつなげているなぁ……とは思ったのですが。

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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 なんと!このつながった木材、ベルトコンベアに溶接されていて、ゲーム開始から一定時間が経過するとステージを全部なぎ倒すように動いてくるという!(笑)


 「こんなんやったら誰もクリア出来なくなっちゃうじゃん」という仕掛け。
 でも、好きなパーツを置ける「クリエイティブ」モードだからって、例えば「爆弾」でその仕掛けをぶち壊したり、「ワープドア」でゴールまでショートカットしたりしちゃったら……勝ち負けにこだわってそんなことをしても面白くないよね!と、全員この仕掛けを残して活かした上でゴールを目指す方法を生み出すプレイを最後までしていました。みんな「空気を読んだ」のです。


 このゲーム……特に「クリエイティブ」モードの場合は、勝ち負けだけに執着したらきっと「凶悪なトラップは無効化する」方向に進んじゃって面白くなくなっちゃうんです。
 「勝ち負け」よりも「みんなが面白くなるためには」を考えて空気を読んでプレイする、良い意味での“緩さ”を楽しめる人に向いたゲームかなぁと思います。そういう意味では「対戦型『マリオメーカー』」というだけでなく、「みんなで一緒になって遊ぶ協力型『マリオメーカー』」でもあると思うんですね。



 なので、どのゲームもエンジョイ勢寄りの自分としては大好きなゲームなのですが……
 大きな難点が一つあります。Nintendo Switch版は「頻繁にエラー落ちする」のです。オンラインプレイをしようとすると3回に1回はエラー落ちするし、自分はエラー落ちしていなくても誰かはエラー落ちするので「4人全員がそろう」ことが本当に稀。

 公式もそのことを把握しているので、修正パッチを作っていることを公式発表しているのですが……「言語を日本語に変更するとクラッシュしにくくなるよ」と言っていて、こちとら最初から日本語でやっとんじゃーーい!とずっこけたので、修正パッチの完成を待つのにも若干の不安が(笑)。

 すっごい面白いゲームだと思うので、ここは残念ですね。
 修正パッチの完成、首を長くして待っています。



◇ 結局、どういう人にオススメ?
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<画像はNintendo Switch版『Ultimate Chicken Horse』より引用>

 記事内にも書きましたが……ファミコンの『エキサイトバイク』とか『レッキングクルー』みたいにステージエディットのあるゲームで、無茶苦茶なステージを作ってゲラゲラ笑っていたような人は絶対に遊ぶべきゲームです。それをちゃんと「対戦用ゲーム」として成立させているのが凄いです。

 また、「厳密な勝負にこだわる人」や「ストイックに上達を目指す人」よりも、「楽しいことを優先できる人」や「自分なりの遊びを考えたくなる」人にオススメで――――「本当の意味でのエンジョイ勢」向けのゲームですね。


 私はまだステージやキャラを全解放させていないんですけど、一旦プレイを中断して修正パッチが出るのを待とうかなと思います。エラー落ちが減ったら再開して、オリジナルルールでの対戦を生配信しながら遊びたいですね。修正パッチの完成が待たれる!


Ultimate Chicken Horse (Original Soundtrack)
Posted with Amakuri
¥1,600
売上げランキング: 21595
これはゲームじゃなくてサウンドトラックね

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アニメ版『ハイスコアガール』各話感想メモまとめ(1話~12話)

 3ヶ月に1回「その季で一番気に入っていた作品」の一本だけに絞って書いているアニメ感想まとめの夏アニメ編です!

 夏アニメもお気に入りの作品がたくさんありましたが、その中でも「ブログで語りたい」「Twitterの文字数では足りない」作品はこれかなと思って選んだのですが……最終話を見たら「いや!むしろ語りづれえ!」と、しばらく今季のアニメ感想まとめは休もうかなと悩んだほどです。

 でも、その辺の事情も語れればイイかなと思ったのでサクッと書いちゃいますよ!


<ルール>
・1話から最終話までの感想ツイートを貼り付け
・“最終話まで観終わっている”現在の自分のコメントを補足
・なので、基本的に最終話までのネタバレを含みます
・「まとめ」という記事タイトルですけど、まとめるのは「私の感想」だけです。「みんなの感想」をまとめるのが目的の記事ではありません
・私はまだ原作を読んでいないので、コメント欄などに原作のネタバレを書き込むのはやめてください
・思うがままに書いた感想なので、ところどころに間違いがあったりするでしょうが優しく許して下さいな


 今回の記事も長くなることが予測されるので格納しました。
 続きは「続きを読む」を押してもらえれば表示されます。ではでは。

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