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2015年12月のまとめ

 2015年、最後の更新です!
 このブログでは毎年最後に「その年に遊んだゲーム」の中から「好きな順」「面白かった順」「素晴らしかった順」に並べてランキング形式で発表していまして、それを今年はどうにか改革したいなと思って色々なことを1年間試したのですが……ゲームのランキングはもう辞めることにしました!今後もう、一切やる気ないです!

 辞めるのはただ単に「下手くそな自分にはゲームを評価する資格はない」と思っているだけなので、「ランキング形式で発表している他の人達」への批判ではありません。そういう人達の記事は楽しく私も読んでいます。でも、私はそれをするべきではないと思ったので、今年からはもう辞めます。



 その代わり、今年自分が遊んだゲームを「クリアしたもの」も「クリアしていないもの」も含めて一覧に並べようと思います。体験版とか、「Free to Start」で無料分のみ遊んだものや、昨年から継続して遊び続けているもの、任天堂ゲームセミナーの作品などは省きました。
 今年発売されたパッケージソフト(DL版も含む)は「☆」、今年発売されたダウンロード専売ソフトは「◇」、今年バーチャルコンソールなどで配信された過去ソフトは「△」、昨年以前に発売されたパッケージソフト(DL版も含む)は「★」、昨年以前に発売されたダウンロード専売ソフトは「◆」、昨年以前にバーチャルコンソールなどで配信された過去ソフトは「▲」で分類しました。



◆ 3DS『ラビ×ラビ えぴそーど3』(シルバースタージャパン)
▲ FC『いけいけ!熱血ホッケー部 「すべってころんで大乱闘」』(テクノスジャパン)
◆ Wii U『@SIMPLE DLシリーズ for WiiU Vol.2 THE 密室からの脱出2 ~消された19の記憶~』
◆ 3DS『クラブニンテンドーピクロス+』(任天堂/ジュピター)
◇ 3DS『ニッキーの旅するクイズ』(任天堂)
◆ 3DS『@SIMPLE DLシリーズ Vol.15 THE 麻雀』(ディースリー・パブリッシャー/悠紀エンタープライズ)
◇ Wii U『Little Inferno』(任天堂/Tomorrow Corporation)
△ Wii『スーパーマリオギャラクシー2』(任天堂)
☆ Wii U『Splatoon』(任天堂)
◆ Wii U『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』(ケムコ)
△ SFC『ライブ・ア・ライブ』(スクウェア)
★ Wii U『The Wonderful 101』(任天堂/プラチナゲームズ)
☆ Wii U『スーパーマリオメーカー』(任天堂)
◆ 3DS『マンションパーカッション』(ポイソフト)
◇ 3DS『 『魔神少女エピソード2 願いへの代価』』(フライハイワークス/INSIDE SYSTEM)
◇ Wii U『U-EXPLORE SPACE ADVENTURES』(レイニーフロッグ/KnapNok Games&Nifflas’ Games)
▲ GB『カエルの為に鐘は鳴る』(任天堂)
◆ 3DS『スチームワールド ディグ』(インターグロー/Image & Form GAME)
△ Wii『ドンキーコングリターンズ』(任天堂/レトロスタジオ)
☆ Wii U『幻影異聞録♯FE』(任天堂/アトラス)

 全部で20本。
 新作のパッケージソフト3本、新作のダウンロード専売ソフトが4本、今年配信開始された過去のソフトが3本―――合わせて10本とちょうど半数になりました。
 昨年以前に発売されたパッケージソフトは1本、昨年以前に発売されたダウンロード専売ソフトが7本と最多、昨年以前に配信開始されていた過去のソフトが2本―――合わせて10本ですね。積みゲー消化は「まぁまぁ進んだ」ってとこですかね。


 今年の終盤からメディアマーカーを始めて「買ったゲーム」も「遊び終わったゲーム」もその都度記録するようにしているので、来年は「1年間で買ったゲーム」と「1年間で遊び終えたゲーム」のどちらが多いかを調べることが出来そうですね。積みゲーを減らすためには後者の数字が多くないとならないんですけど。新春セールで買おうと思っているダウンロード専売ソフトが既に3本あるんですが、大丈夫でしょうか。

 ジャンルの内訳で見ると、アクション系が12本。その内、アクションパズル2本、2Dアクション4本(マリオメーカー含む)、スポーツ1本、3Dアクションが3本、アクションアドベンチャーが1本、壁ドンが1本でした。
 非アクション系は8本で、脱出、麻雀、パズル、クイズ、暖炉、ノベル、RPGが2本という内訳になりますね。

 機種別で見ると、Wii Uのゲームが8本、3DSが7本、バーチャルコンソールなどの過去ソフトの配信が5本でした。Wii Uソフトが多いのには理由があって、私は今年の年末商戦でWii U本体が値下げすると予想していたんですね。なので、それに合わせて「本体値下げした今だからこそオススメしたいWii Uソフト10本」みたいな記事を書くつもりで、Wii Uソフトを優先的にプレイしていました。


 そしたら値下げしないでやんの!!

 なので、その記事もお蔵入りになりましたし、Wii Uソフトを優先してプレイするのも辞めました。「絶対面白いに違いない」と思っているソフトをまだ開封していないので、「書いてください!」と言われてもまだ書けません。NX(仮)にWii Uソフトの互換機能があったら、その時に書くかもですが。


 私個人のトピックとしては、今年は「ゲーム紹介の記事を書くのを辞める」と宣言したことでノビノビとゲームが遊べるようになって、宣言後の2ヶ月間で6本のゲームを遊んでいることを考えると―――如何に「ゲームレビューを書く」という行為がゲームを遊ぶことを阻害していたのかを痛感した1年でした。

 おかげさまで今はゲームが楽しいです。
 「クリア出来なくてもイイや」「飽きたら辞めればイイや」と思って気楽に遊べていますから!今までの日々は何だったのでしょう!

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 「2015年12月のまとめ」は私事・創作活動の報告などが大半なので、今月も読みたい人だけ「続きを読む」をクリックして下さいな。

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| ひび雑記 | 17:45 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

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『幻影異聞録♯FE』1stインプレッション/無茶なコラボかと思いきや、生まれたのは堅実なRPG

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 7時間ほどプレイした感想になります。第1章クリアまで進みました。
 設定などを説明するために、この記事では「第1章前半までのネタバレ」を含みます。



 『幻影異聞録♯FE』は2015年12月26日に任天堂から発売されたWii U専用ソフトです。開発はアトラス。
 ソフト単品の通常版の定価は7236円、アートブックやボーカルCD・オリジナルコスチューム3種のダウンロード番号などが付いてくる数量限定特別版「Fortissimo Edition」の定価は9698円、「Fortissimo Edition」にWii U本体とキャラクター歌詞カード・ステッカー・サポートクエスト3種のダウンロード番号を含めた本体セットの定価は40824円。詳しくはこちらのページをご覧下さい。

 私はボーカルCDが欲しかったので「Fortissimo Edition」を買いましたが、「ダウンロード版の方がロード時間が短い」という説を聞いて「マジかー」と思っているところです。



 このソフトは2013年1月のニンテンドーダイレクトで発表された『真・女神転生meetsファイアーエムブレム』というコラボレーションタイトルです。
 任天堂は、自社が苦手とするジャンル・客層の人気シリーズを、実績のあるメーカーに開発させて任天堂から発売するという施策をよく使います。NINTENDO64の頃は『シレン2』とか『オウガバトル64』とか、ゲームキューブだったら『バテン・カイトスII』とか、Wiiだったら『零』や『ゼノブレイド』、Wii Uなら『ベヨネッタ2』なんかもありますね。これらは任天堂が自社開発で開発するのは苦手なタイプのゲームだと言えます(※1)

 しかし、この方法だと「固定ファンのいる人気シリーズを自社ハード独占で発売できる」一方、(細かい事情はソフトによって違いますけど)元々はソフトメーカーのシリーズだったものなので「どうして他機種で遊べないの?」「待ってれば他機種に移植されるでしょ?」と言い出す人もいたんですね。『ラストストーリー』も『ゼノブレイド』も『ベヨネッタ2』も、その手の話はよく目にしました。

 そういうこともあってか、最近の任天堂は「固定ファンのいる人気シリーズ」をそのまま持ってくるのではなく、「自社IP」を「実績のあるソフトメーカーに預けて開発してもらう」コラボレーションタイトルに力を入れているのかなと思います。
 『ゼルダ無双』だったり、『ポッ拳』だったり、広義で言えば『スマブラ』最新作もバンダイナムコによる開発ですし、過去に遡れば『マリオ&ソニック』とか『マリオバスケ』とか『ダンスダンスレボリューションwithマリオ』とかもありましたね。かつてはマリオがキティちゃんばりに色んなソフトとコラボしていたのが、他の任天堂IPも積極的に行うようになったと言えるのかも知れません。


 この『幻影異聞録♯FE』も、紆余曲折はあったみたいですが、『女神転生』や『ペルソナ』シリーズといったRPGを開発してきたアトラスが、『ファイアーエムブレム』のキャラを使って完全新作のRPGを作ったという分かりやすいコラボレーションタイトルになっています。『ゼルダ無双』や『ポッ拳』に比べてタイトルは分かりづらいですけどね!もうちょっと分かりやすいタイトルはなかったのでしょうか。

(※1:『ゼノブレイド』は、『ゼノギアス』や『ゼノサーガ』と繋がっているワケではないんですけどね。)


◇ そう言えば、最近「RPG」ってやっていなかったなぁ……という話
 なので、この『幻影異聞録♯FE』―――Twitterのタイムラインに流れてくる感想を見ると、「『ペルソナ』っぽい」「『ペルソナ』まんまじゃねえか!」「むしろ『ペルソナ』って名前で出せば良かったのに」という声が多いです。コラボレーションタイトルという経緯を考えれば、それはむしろ当然の話だと思うんですけどね。

 ただ、私は『ペルソナ』シリーズをプレイしたことがないので、どのくらい「『ペルソナ』まんまじゃねえか!」なのかは分かりません。というか、よく考えてみると私、21世紀になってからは数えるほどしかRPGを遊んでいないことに気付きました。
 母が買ったついででプレイしたソフトやバーチャルコンソールなど過去のソフトを除くと、多分PS2の『FF10』、DSの『キミの勇者』、Wiiの『ラストストーリー』の3本だけじゃないかと思います。1機種1本のペースです。PS3と3DSでは1本も遊んでいないことを考えると、1機種0.6本ペースか。これ、むしろもう「RPGは嫌いなジャンルだ」くらいのペースですよね。嫌いなジャンルと公言している3Dアクションですら年間2~3本遊んでいるというのに。


 この理由は「発売されるRPGの数が、昔(ファミコン~プレステ時代)に比べて減った」ということもあるのかも知れませんが、私の中に「RPGは最近ちっとも遊んでいないので、最近の作品にはもうついていけないんじゃないか」みたいな苦手意識があったのかもなぁと思います。
 『キミの勇者』は「昔懐かしいRPG」を売りにしたから買ったのですし、『ラストストーリー』も「坂口さんの作品ならそんなに最近のRPGっぽくないだろう」と思ったから買ったのですし(失礼だ)。『ペルソナ』シリーズも『3』や『4』の評判の高さは聞いていたので「プレイしてみようかなー」と考えたこともあるのですが、「それは最近のRPGについてゆける人にとって評判がイイだけであって、俺みたいなオッサンにはついてゆけないだろう」みたいな躊躇があったんですね。

 だって、他のジャンルは大抵そうですもん!
 3Dアクションとかさ、「このゲームはすごいよ!」「最先端だよ!」「絶対面白いから買ってね!」って熱烈なファンから勧められて、実際にお金出して買って遊んでも全然ついてゆけなくて、それを正直にブログに書いたら「オマエのセンスがないのが悪いんだ」「オマエのようなアンチはこのゲームについて二度と語るな!!」と炎上してさ!



 ということもあって、「最近のRPG」にはとんとご無沙汰だったワケですが……
 なので、『幻影異聞録♯FE』を初めて観た時、「チャンスだ!」と思ったんですね。
 『ペルソナ』と『ファイアーエムブレム』のコラボレーションタイトルを作るのならば、「『ペルソナ』は好きだけど『ファイアーエムブレム』はよく知らない人」も「『ファイアーエムブレム』は好きだけど『ペルソナ』はよく知らない人」も楽しませるものにしなくてはなりません。特に『ペルソナ』は、スピンオフの『Q』を除けば任天堂ハードで1作も出ていないシリーズで、そのコラボレーションタイトルを任天堂が開発させるのだから、「『ペルソナ』シリーズを1作も遊んだことのない人でも楽しめるように作ってあるはずだ!」と思ったのです。

 「最近のRPG」からとんと離れてしまった自分が、「最近のRPG」に挑戦する最後のチャンスかも知れない―――と思って買ったのです。ようやくここからが本題です。


◇ あまり変わっていなかった「RPG」というジャンル
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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 開発側も「RPGに慣れていない人も遊ぶはずだ」と分かっているからか、難易度選択が出来ます。イージーは「RPGに不慣れな人」、ノーマルは「RPGには慣れているけど初めてこのゲームを遊ぶ人」、ハードは「このゲームのシステムをよく分かっている人」が対象なのかなと思います。ストーリーはどれを選んでも変わらないそうです。

 私は難易度選択は「最初からカーソルが合っているものをそのまま選ぶ」ことにしているので「ノーマル」で始めました。まだ第1章をクリアしたところですが、ワイルドエネミー(たまに出てくる強力なザコ敵)に遭遇すると仲間が瞬殺されるレベルです(笑)。まぁ……「イベント中やバトル中を除けば、どこでもセーブ&ロードが出来る」ため、小まめにセーブしていれば取り返しの付かない事態にはならないと思いますが。


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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 このゲームの主人公は、「蒼井樹」と「織部つばさ」という日本の高校生です。
 渋谷など、実在の街も舞台として登場します。まだ第1章だからかも知れませんが、「実在の街を自由に歩きまわれる」ってほどではなく、歩ける場所はすごく限られていますね……

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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 色々あって二人は「イドラスフィア」という謎空間で、「ミラージュ」という「異世界の英雄」を武器にしてその力を使うことが出来る「ミラージュマスター」に覚醒します。
 この「異世界の英雄」というのが、恐らく過去の『ファイアーエムブレム』シリーズに登場するキャラクターなんですね。「蒼井樹」は『ファイアーエムブレム覚醒』の「クロム」の力を借り、「織部つばさ」は『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』の「シーダ」の力を借りて戦います。

 ただ、この「ミラージュ」達は記憶を失っているみたいで、原作で一緒の部隊として戦ったキャラ同士でも「はて……?初めまして……」というボケ老人だらけの同窓会状態なので、ぶっちゃけ原作の『ファイアーエムブレム』シリーズを知らなくても何の問題もないと思います。

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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 クロム「気づいたら剣になっていた…」




 ものすごくややこしい設定に思えるかもですが、この設定は「普通の高校生」である主人公達が「剣や魔法を使って戦うことが出来る」という理由付けをしているだけですし、渋谷などの実在の街は「普通のRPGでいう町」で、謎空間イドラスフィアは「普通のRPGでいうダンジョン」というだけなんです。
 やることと言えば、「町」でアイテムを買ったりクエストを頼まれたりして、「ダンジョン」に潜ってザコ敵と戦ってボス敵と戦ってストーリーを進める―――突飛な設定のようで、プレイヤーがやることは「オーソドックスなコマンドバトル式RPG」なんだなぁと思いました。それこそ私がRPGをたくさんプレイしていたスーファミ時代とゲームの構造はあまり変わらなくて、「最近のRPGはきっと複雑でついてゆけないはずだ」と不安だった自分がバカみたいだと思ったほどです。


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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 設定が独特なところと言えば……同じように「ミラージュマスター」となって悪のミラージュと戦っている仲間の組織が、芸能事務所なところ。

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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 日本古来の芸能は「神降ろし」とも言われる行為なため、芸能活動を頑張れば「ミラージュマスター」としての力も付いていくはず―――ということで、主人公達もアイドルなどの芸能活動をしていくことに……って、どういう理屈だこれ!こういうノリは嫌いじゃないです。

 自分はプレイしていないので聞きかじっただけですけど、『ペルソナ』シリーズは確か「学園生活」と「バトル」を交互にプレイしていくみたいなカンジだったと思います。『幻影異聞録♯FE』もそれを踏襲していて、恐らく「芸能活動」と「バトル」を交互にプレイしていくカンジになるのかなと思います。


◇ このゲーム独特のシステム
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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 システム面での「このゲームならでは」の特徴も幾つか紹介しようと思います。
 まずはWii Uゲームパッドの使い方。

 このゲームではWii Uゲームパッドの画面を主人公が持つスマートフォンに見立てて、『LINE』のようなアプリ『TOPIC』で各キャラクターと会話することができます。この届くメッセージはストーリーを進めるものや攻略のヒントなどもありますが、キャラクターとの他愛もない会話も多いです。『ドラゴンクエスト』における「仲間との会話」システムみたいなものですね。

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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 スマートフォンなので、その場にいないキャラからもメッセージが届きます。
 ダンジョンの奥でもチキからの応援メッセージが!!!スタンプも付いている!!!!
 よーし!結婚しよう!!


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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 また、Wii Uゲームパッドの画面はマップにすることも可能です。
 自分は超絶方向音痴でザコ戦が終わるたびに自分がどっちから来たかが分からなくなってしまうので、この仕様は助かりました。

 ただ、こうして「Wii Uゲームパッドをサブ画面としてフル活用する」ゲームなため、テレビ画面を使わないでWii Uゲームパッドの画面だけで遊ぶことは出来ません。使えるコントローラはPROコントローラにも対応していますが、ボタンやスティックの操作をPROコントローラでも動かせるだけで、Wii Uゲームパッドは必須だと公式サイトには書いてありますね。『TOPIC』が読めないからストーリー進まなくなっちゃうのでしょう。


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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 戦闘はシンボルエンカウントで敵に接触すると始まります。
 ただ、Xボタンを押して剣を振るうことが出来るので、これで敵を吹っ飛ばして倒れている隙に横を通れば戦わずに済みますし、倒れている敵に接触すると「先制攻撃」になりやすいそうです。

 ということで「ゲームパッドのマップ画面だけ見て進む」のは難しいみたいですね(笑)。


 1回の戦闘はロード時間も含めて結構時間がかかるのだけど、敵は1回シンボルエンカウントで戦闘をすると現れてた敵が一旦全て消えるので、連戦にならずにストレスなく探索できるのが好きなところです。


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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 イベントシーンはフルボイスですが、台詞を聞き終わるまで待てなければAボタンを押せば先に進みます。「オート」や「早送り」も可能、Rボタンの「MWオフ」は「メッセージウィンドウをオフにする」という意味です。

 私は男のボイスはガンガン飛ばしてしまいますが、ヒロインのボイスだけはCV.が水瀬いのりさんなのでじっくりと聴いています。ちなみにヒロインが水瀬いのりさんで、そのお姉ちゃんが茅野愛衣さんなので、2015年を象徴するキャスティングだなぁと思いました。


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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 ストーリーの節目にはアニメーションも流れます。
 オープニングのスタッフクレジットを見ると、アニメーション制作は「株式会社アニマ」と「STUDIO4℃」の二社で作っているみたいですね。アニマは『ファイアーエムブレム覚醒』や『if』のムービーパート、4℃は『キャサリン』のムービーパートや『新パルテナ』の短編アニメの一つを制作していたので、両社とも任天堂やアトラスと過去に仕事をしていた会社です。



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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 戦闘はシンプルなコマンド選択式のバトルです。
 戦闘に入る前のシンボルエンカウントにはアクション要素があることを先に書きましたが、戦闘自体にアクション要素やリアルタイム要素はありません。「ATTACK(攻撃)」「SKILL(魔法)」「GOODS(アイテム)」などを選んで戦うオーソドックスなコマンド選択式のバトルだと言えます。

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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 このゲームならではの特徴としては、「弱点」のシステムが『ファイアーエムブレム』っぽいですね。「剣は斧に強く」「斧は槍に強く」「槍は剣に強い」三すくみや、「飛行ユニットは弓に弱い」特効といった『ファイアーエムブレム』ではおなじみのシステムがRPGっぽくアレンジされて入っています。

 敵を攻撃する際、それぞれの敵の「効果的に効く攻撃(弱)」「あんまり効かない攻撃(耐)」が表示されるので、効く攻撃を優先して使っていきましょう。どの敵も最初は「?」「?」「?」「?」「?」「?」「?」「?」「?」「?」となっているので、弱点を探りながらそれぞれのキャラで攻撃していくのが楽しいです。

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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 そして!何よりこのゲーム最大の魅力だと自分が思っているのが「セッション」システムです!前述したとおり、敵は「弱点」の属性を持っているので、こちらはその属性の「SKILL」を使って攻撃するのが基本なのですが、その際に他のキャラが「その属性の攻撃に合わせて連続攻撃をしかける」スキルを装備していると、セッションスタート!連続攻撃が始まります。

 次々と味方が攻撃を繋げてくれて、1回の行動と消費EPで最大3回分の攻撃を浴びせて敵を倒してくれるのが超気持ち良いです。また、「3回分のセッション」なのに1回目で倒してしまった場合は、「オーバーキル」として他の敵を攻撃してくれます。
 敵が複数出てくると「うへぇ……こんなに倒さなくちゃならないのかぁ……」と思うのだけど、セッションを上手く使って連続で攻撃したり、画面の上に表示されている行動順を見て優先して倒す敵を考えたりすることで、上手くやるとノーダメージで多くの敵をやっつけられるのがすごく楽しいです。



 「属性とかスキル装備とかよく分からないなぁ……」と思ってしまう人もいるかもですが、(少なくとも第1章は)覚えていくスキルをセットするしかないし、どの「SKILL」を使って攻撃すると「セッション」が起こるのか表示されますし、仲間が「それを使え!」と言ってくれるし、かなりの親切仕様だと思います。

 一つ一つのコマンドに「HELP」として「どんなことが起こるのか」が表示されるのもありがたい。アトラスと『ファイアーエムブレム』が合体したら、鬼のような難易度のゲームになりそうなものですが、難易度はともかく「ユーザーにとって親切なゲーム」であるようにところどころに気を遣っているのはポイント高いです。





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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 経験値が溜まるとレベルアップ!
 上がるパラメータとそうでないパラメータが分かれる辺りも『ファイアーエムブレム』っぽいですね。

 シーダの相棒なのに成長率悪いな、このヒロイン!


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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 防具やアイテムは街で買ったり宝箱から拾ったりしますが、『ファイアーエムブレム』のキャラが武器となって戦うゲームなため、武器の入手方法はちょっと特殊です。
 ユニティとかパフォーマとかカルネージといった専門用語が飛び交いますが、要は「モンスターを倒すなどして素材を集めると新しい武器を作れる」のです。一行で説明したら、ものすごく普通のシステムですね(笑)。

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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 全部が全部そうではないですが、登場する武器は『ファイアーエムブレム』を知っているとニヤリと出来るものが幾つかあります。あー、やっぱこの武器はこういう「SKILL」覚えるよね、ニヤリ、みたいな。


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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 説明が前後してしまいましたが、武器を装備して戦っているとゲージが溜まっていって、その武器固有の「SKILL」を習得していきます。キャラに覚えさせた「SKILL」は武器を変えても残ります。
 「SKILL」には、「回復魔法」「攻撃魔法」のようなもの、「力を2上げる」みたいな能力をアップさせるもの、「味方が剣のスキルで敵の弱点を攻撃した時にセッションで攻撃をしかける」といったセッションスキルなどがあり、それらをセットして使っていきます。


 まとめると……

・キャラクターは「敵を倒す」と経験値がもらえてレベルアップ
・武器は「使う」ごとに熟練度が上がって、スキルをキャラに覚えさせられる
・新たな武器は、敵を倒した時などにもらえる「素材」を使って作る


 こんなカンジですね。
 第1章の時点ではキャラも武器も限られているので「どう成長させていくのか」という選択肢はほとんどありませんが、セットできるスキルの枠には限りがあるので「これを覚えさせるためにこれは捨てよう」みたいな取捨選択が鍵になっていくのかなと思います。



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<画像はWii Uソフト『幻影異聞録♯FE』より引用>

 戦闘時の服は着せ替え可能です。
 特典や有料DLCで買えるコスチュームはコレですね。そうでない服も作中でガンガン手に入っています。見た目が変わるだけで能力は変わりませんし、「戦闘時の服」なので「シリアスなイベントなのに全員水着を着てる」みたいなことは起こらないと思います。



◇ どんなに人にオススメ?
 設定やコラボレーションの特異さに戸惑うかも知れませんが、遊んでみると「ものすごくオーソドックスなコマンド選択式バトルのRPG」なことが分かります。まだ第1章だからかも知れませんが、システムに分かりづらいところもないので、「スーファミ以来ほとんどRPGをやっていないから最近のRPGとかよく分からんなぁ」という人でも楽しめると思います。

 キャラがアイドルを目指して歌いだしたりするのにはビックリするかも知れませんが(笑)、ほら!スーファミのRPGでも『FF6』はオペラとかやっていましたし!それと似たようなものですよ!!

 それでいて……「仲間との会話」が『LINE』風のアプリで行われて、それが「次にどこに行くのか」のかフラグ管理になっていたり。敵の弱点を突いて次々と連続攻撃を繰り出すセッションみたいな気持ちの良いシステムがあったり。最近のRPGらしいシステムがしっかり面白さに直結していて、「RPGって面白いんだなぁ」とつくづく思いました。


 そもそもWii Uでは超貴重な「コマンド選択式バトルのRPG」ですしね。
 Wii Uで「コマンド選択式バトルのRPG」を遊びたい人には、そりゃオススメです!

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アニメ『うしおととら』各話感想メモまとめ(14話~26話)

 アニメ感想ツイートのまとめの記事、夏アニメまでは「自分が観ている作品は全作品」書いてきたのですが、今季からは「自分が観ている作品の中から2~3作品」を選んで書くことにします。
 例えば、今季で言えば『終物語』なんかは、今までのシリーズで感想をまとめていないのにいきなり『終物語』だけまとめても意味がないんじゃないのかと思いますし、私も過去の話をよく覚えていなかったりします。そんな状況で記事を書いてもファンの人には不快な記事にしかならないと思うんですね。

 なので、今季は「第2クール以降も(感想ツイートのまとめの記事を)続けて欲しい」というリクエストのあった『うしおととら』、ブログでもプッシュしていた『鉄血のオルフェンズ』の2作品にしぼって書こうと思います。

 アニメ『うしおととら』各話感想メモまとめ(1話~13話)

 こちらは1クール目の感想です。

<ルール>
・14話から26話までの感想ツイートを貼り付け
・“26話まで観終っている”現在の自分のコメントを補足
・なので、基本的に26話までのネタバレを含みます
・「まとめ」という記事タイトルですけど、まとめるのは「私の感想」だけです。「みんなの感想」をまとめるのが目的の記事ではありません
・私はまだ原作を読んでいないので、コメント欄などに原作のネタバレを書き込むのはやめてください
・思うがままに書いた感想なので、ところどころに間違いがあったりするでしょうが優しく許して下さいな


 今回の記事も長くなることが予測されるので格納しました。
 続きは「続きを読む」を押してもらえれば表示されます。ではでは。

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『Splatoon』は何故に大ヒット出来たのか

 ものすごーくひっそりと発表されたことですが、今年の5月に発売されたWii U用ソフト『Splatoon』の日本国内での販売本数が100万本を突破したというニュースがありました。このページの下の方にちょろっと書いてあります(笑)。


 『Splatoon』が嫌いな人には「100万本なんか大した数字ではない。世の中にはもっと売れているゲームがある」と言う人もいます。『Splatoon』が好きな人にも「100万本なんて通過点だ。もっともっとたくさんの人に遊んで欲しい」と言う人もいます。しかし、私にはこの「100万本を突破」を区切りに「『Splatoon』は大ヒットした」と言わなければならない義務があるのです。




 『Splatoon(スプラトゥーン)』が大ヒットするためには何が必要か

 2014年6月にこのブログで書いた記事です。
 2014年のE3で『Splatoon』が初お披露目されて、そこから数週間後に書きました。『Splatoon』のソフトが発売される約1年前に、私は『Splatoon』の大ヒットの定義を「日本国内で100万本を売り上げること」として「果たしてそんなことが起こりえるのか」という記事を書いていたのです。なら、世間で何と言われていようが、私だけは「『Splatoon』は大ヒットした」と言わなければならない義務があるのです。


 記事を読んでもらえば分かりますが、この頃の私は「『Splatoon』が日本国内だけで100万本を売り上げるなんてありえない」くらいに思っていました。「みんなそうやって騒いでいるけど、話題になっただけで実際には大して売れなかったゲームなんて山ほどあるでしょ?」くらいのテンションで書いています。
 面白いゲームであったとしても国内だけで100万本を超えることはとてもとてもとても難しいと、長いゲームの歴史の中で身に染みて思い知っている上……『Splatoon』は「売れない条件」を満たしたソフトだったのです。

 「日本ではTPSがあまり売れない」
 『バイオハザード4』は売れたじゃないかと言う人もいるのですが、『1』『2』『3』が100万本・200万本を売り上げていたバイオハザードシリーズも、TPSスタイルになった『4』は(評価に反して)国内で100万本は売れていないと思います。カプコンは世界累計販売数しか発表していませんが、ゲームデータ博物館さんによれば国内売上はゲームキューブ版が22万本、PS2版が45万本、Wii版が13万本だそうです。単独機種どころか3機種合計でも100万本に届いていなさそうですよね。

 大人気シリーズの最新作で、世界に大きな影響を与えたと言われる『バイオハザード4』ですら国内では100万本に届いていないみたいで、カプコンが発表している世界累計での販売本数を見るとゲームキューブ版が160万本、PS2版が230万本、Wii版が200万本だそうで……「海外に比べて日本ではTPSスタイルのゲームは売れない」と言うことが出来たと思います。

 「日本ではオンラインメインのゲームは売れない」?
 これに関しては線引きが難しくて、『モンハン』にも『マリオカート』にも『どうぶつの森』にもオンライン要素があるけど何百万本も売れているので「オンライン要素があるから売れない」なんてことはないのですが、それらのゲームはオフラインメインで遊ばれているという説もあって、正確なデータが分からないので何とも言えないところですね。

 ほぼオンライン専用MMORPGである『ドラゴンクエストX』は、複数機種および追加パッケージなども含めた数字だと思いますが、国内100万本を突破したと随分前に発表されています。「追加パッケージも含めたら1人で何本も買うんだから正確な人数ではない」とも言えますが、「月額課金のゲームでこれはすごい」とも言えますし、「オフラインの『ドラクエ』に比べれば人数は少ない」とも言えます。
 ただ、個人的には「『ドラクエ』すらオンライン専用の本編が出た」こともあって、ここ数年でオンラインゲームへの抵抗感が弱まった人達も多かったんじゃないかなぁと思っています。

 「新規IPのソフトが100万本を越えることは滅多にない」
 100万本を超えるソフトをバシバシ出している任天堂であっても、新規IPのソフトで国内100万本を売り上げた例は近年ではさほど多くありません。この記事を参照。『脳トレ』を始めとする“Touch!Generations”シリーズや『Wii ○○』、既に当時認知されていたMiiというキャラクターを使った『トモダチコレクション』を除くと……ゲームボーイの『ポケモン』まで遡らないとならないのか、これ?

 サードメーカーのソフトも、1作目から100万本を突破するシリーズというのは稀で。
 近年の国内100万本突破ソフトを見ても、『レイトン教授』はシリーズが何本が出たことによって「1作目も買おう」という人にジワジワと売れた結果、発売から4年後の100万本突破でした。そう考えると、アニメ化の力があったとは言え2作目が出る前に100万本突破していた『妖怪ウォッチ』は快挙だったんだなーって思いますね。


 しかし、何と言っても私は「Wii Uのゲームが100万本を突破するのは不可能だろう」と思っていたんですね(※1)

 申し訳ないですが、Wii Uは「負けハード」です。
 今日の記事は「国内で100万本を売り上げた」という話なので、国内に絞った話を書きますが……今世代の「勝ちハード」は、スマホ&タブレット端末などの「スマートデバイス」でしょう。“自然とソフトが集まってくるのが勝ちハード”の定義で言えば、これ以上の「勝ちハード」は存在しないと思います。
 続いて「ニンテンドー3DS」。「スマートデバイス」にはないボタンを持った機械なので、しっかり差別化されて固定ファンとキラーソフトを幾つも抱えています……って、順序が逆ですけどね(笑)。その次が「プレイステーションVita」かなと思います。PS3やPS4などとのマルチソフトも多いですが、発売されているパッケージソフトの数は2014年、2015年ともに3DSより多く、今世代で最もパッケージソフトが発売されているゲーム機と言えると思います。

 んで、Wii UやPS4は、その次の4位争い・5位争いだと私は思っています。どっちがどっちかは分かりませんが……ここにSteamが絡むとどうなるんでしょうね。Steamは単純に数字で比較できませんから難しいところ。まぁともかく、要は「日本国内だと携帯機でなければ3位以内も厳しい」と思うんです。

(※1:『NewマリオU』や『マリオカート8』も100万本を突破していますが、アレらは「お得な本体同梱版」を含めた数字です。『Splatoon』も終盤は本体同梱版を出しましたが、「『マリオメーカー』セット」や「本体だけのセット」と併用して売られていて「必ずしもみんながみんな『Splatoon』同梱版を選ぶワケではない」という売り方でした。)


 閑話休題。
 Wii Uのようにハードのシェア争いに敗れた過去のゲーム機にも「存在感を見せた新規IPソフト」はありました。ゲームキューブで言えば『ピクミン』(本体404万台に対してソフト56万本)、ドリームキャストで言えば『シーマン』(本体280万台に対してソフト52万本)、『どうぶつの森』も1作目となるNINTENDO64では100万本は到達していません(本体554万台に対して32万本)。
※ 数字は全てWikipediaを参照しました

 Wii Uの国内普及台数は、ヒストリカルデータによると2014年3月の数字が181万台、2015年3月の数字が234万台だそうです。
 『Splatoon』も『ピクミン』や『シーマン』や『どうぶつの森』1作目レベルに収まるんだろうなと、2014年6月の時点では考えていたんですね。累計で50万本くらい売り上げて、「Wii Uにしては売れたね!」「新規IPでこれはすごいね!」「TPSなのにこんなに売れたんだ!」「オンラインメインでこれは快挙だ!」と称えて終わると思っていました。
 いや、もちろん50万本売るってものすごく大変だと思いますけど、「○○にしては売れた方だ」くらいの売上になると思っていたんです。「大ヒット=国内だけで100万本を売る」のはそれくらい難しいことですから。


 では、何故にこんなにも『Splatoon』は大ヒットしたのでしょうか?

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◇ スタートダッシュはそれほど売れたワケではなかった

 「スプラトゥーン」で14万4000体のイカがインクをぶちまけた「ゲームソフト週間販売ランキング+」

 上のリンクは『Splatoon』発売週のゲームソフト売上ランキングです。
 初週のソフト売上は14万本、Wii U本体の売上は1万7千台でした。

 当時「Wii Uにしては売れた!」「新規IPでこれはすごい!」「TPSなのにこんなに売れた!」「オンラインメインでこれは悪くない!」という声も確かにありました。ダウンロード版の数字は含まれていないので、実数はもっと多くなるかなとも思います。それでも私は、「あ……これは累計50万コースだ……」と正直思いました。つまり、『ピクミン』や『シーマン』くらいの盛り上がりで終わると思ったんですね。


 これは当日の私のツイートです。
 こういう時に自分の呟きを参照できるから、ツイセーブって便利ですよね!過去の呟きが拾われて炎上とかもしやすくなるのかもですが!!


 ともかく……この時点では「100万本は厳しいな」と思っていました。
 今「Splatoon 初週」で検索しても「爆死www爆死www」みたいに煽っている記事が出てきますが、そのくらい初週の売上はイマイチなものだったんですね。2014年6月の記事には「今『Splatoon』に注目しているのはよほどのゲーム好きだけだ」と書きましたが、まさにその状況の初週だったと思います。


◇ Wii Uを既に持っている人にアピールした完成披露試射会
 さて……2014年6月の記事では「今『Splatoon』に注目しているのはよほどのゲーム好きだけだ」と書きましたが、話はそこから「『Splatoon』が100万本売るためにはこれからどんどん知名度を上げていく必要がある」と続き、そこで任天堂が取ると予想された施策を3つ書いています。

1:「Nintendo News」や「ネコマリオタイム」など、“注目を集めているゲームの情報”と“まだ注目を集めていないゲームの情報”をセットで提供しようという試み
2:友達が自宅に遊びに来た時に一緒に遊べるようなオフラインのマルチプレイモード
3:何らかの形の機能限定版を無料でダウンロードさせて、そこから「追加でお金を払ってくれればパッケージ版と同じだけの機能になりますよ」とする「Free to Play」形式


 一番重要なのは「1」だったと思いますが、先に「3」から話します。
 実際の『Splatoon』は「ソフト買いきり」型で追加料金なしの“昔ながらの売り方”となりましたが、ソフト発売前の5月9日~10日に3回、アンコールとして5月24日に1回、「Wii Uを持っている人なら誰でも無料で『Splatoon』のオンライン対戦が遊べますよ」という1時間を提供する完成披露試射会が行われました。

 確かアンコール回がなかなか繋がらなくて延長するというハプニングもありましたが、Twitterでの話題の独占っぷりが凄まじかったのを覚えています。このプロモーションの上手さについてはN-Stylesさんが記事に書かれているので、どうぞ一読あれ。

 "Splatoon完成披露試射会"で見せた任天堂の新しい広告戦略

 また、同じようなことは発売後にも行われていて、8月3日~8月9日の間は「夏休み 子ども スプラトゥーン体験会」という「朝の9時~10時の1時間だけ無料で遊べる」版が配信されていました。
 「お盆で帰省する子どもがおじいちゃん&おばあちゃんにねだることが出来る」お盆直前の期間に設定してあるのが上手いですよねー。この話はまた後でも出てきます。


 言うなれば、単なる「体験版」なのですが……プレイ出来る時間が決まっていることで「お祭り」感が生まれ、Twitterなどでも話題にされやすく、Wii Uを持っている人なら「ちょっとやってみようかな」と思わせられるプロモーションだったと思います。
 かくいう私も、実は試射会までは「3Dアクション嫌いだし自分は楽しめないかもなぁ」と不安でしたもの。当日のツイートを読み返したら、試射会1回目はシューターを使ってイマイチな手応えで「買うかどうか悩むなぁ」と言っていて、2回目にチャ-ジャーを使ったことで「何これ!超おもしれえええ!」と叫んでいました。あの日からチャージャー人生が始まったのか……


 しかし、逆に考えると「体験版が効くのは“既にWii Uを持っている人”」だけなんですよね。実を言うと、初週売上のポイントはそこにあります。

 “ソフト売上は14万本、Wii U本体の売上は1万7千台”という数字、実はソフト売上の14万本は大した問題ではありませんでした。完成披露試射会をダウンロードした人はダウンロード版が安くなるキャンペーンがあったこともありますし、パッケージ版は消化率が高く品切れがちでしたし、恐らく他のソフトよりも「ダウンロード版を選んだ人」の割合は多かったことと思います。パッケージソフトの売上14万本という数字だけ見ても、販売実数は分からないんですね。

 問題はハードの方。
 『Splatoon』発売の前のWii U本体の売上は7000台付近で推移していました。1ヶ月前もそうですし、1週前もそうです。『Splatoon』の発売週には1万7千台になっているのだから「『Splatoon』が1万台牽引した」ということなのですが、逆に言うと『Splatoon』のためにWii Uを買った人は1万人しかいなかったということなんですね。

 完成披露試射会で「既にWii Uを持っている人」には強くアピール出来たけれども、「まだWii Uを持っていない人」にはこの時点ではアピール出来ていませんでした。


◇ 『Splatoon』に興味のない人を巻き込む『Splatoon』シフト
 ということで、「まだWii Uを持っていない人に、Wii Uごと『Splatoon』を買ってもらうにはどうしたらイイのか?」という話になります。遊んでいる姿を見せることが出来る&みんなで持ち寄って遊ぶことが出来る携帯ゲーム機とちがい、据置ゲーム機は口コミで広がりにくいのをどう解決させるのか。
 2014年6月の時点での私は「友達が自宅に遊びに来た時に一緒に遊べるようなオフラインのマルチプレイモード」が鍵になると思っていました。Wiiの時の『Wii Sports』のように、「ウチに来たんだからちょっとやっていかない?」と『Splatoon』をまだ知らない人を巻き込んでいくことが鍵になるだろうと。

 実際に発売された『Splatoon』には、確かにオフラインで遊べる2人用の対戦モード「バトルドージョー」があります。Wiiリモコンプラスとクラシックコントローラ等を合体させて、無理矢理ジャイロ操作対応にする裏技もありました。しかし、あんまり話題になっていませんよね、このモード。オンラインで遊べる「ナワバリバトル」に比べると、イマイチだったという声も目にします。

 個人的には、「友達が遊びに来た時用の、NNIDを持っていなくても“ゲスト”としてオンライン対戦が出来る」仕様があれば良かったのになぁと思います。
 例えば『Splatoon』をやったことのない6歳の甥っ子がウチに遊びに来て「CMで見たイカのゲームやってみたい」と言い出しても、私のIDでオンライン対戦をやったら私と同じくらいの対戦相手にマッチングされるのでボコボコにされるでしょうし、かといって甥っ子のNNIDを取得してオンライン対戦をさせようとしたらものすごい時間がかかります。「試しにやってみる?」と言いづらいんですよね、『Splatoon』って。



 ということで、ようやく本題です。
 私は『Splatoon』が大ヒットした一つの要因に、ここ数年の任天堂が続けてきた“「Nintendo News」や「ネコマリオタイム」など、“注目を集めているゲームの情報”と“まだ注目を集めていないゲームの情報”をセットで提供しようという試み”があると思っています。

 「Nintendo News」は、現在はニンテンドーキッズスペースという名前に変わり、様々なソフトについての読み物、ペーパークラフトや塗り絵などの遊べるコーナームービーコーナーマンガコーナーなどを用意しています。
 大人向けの情報はトピックスという新たなページを設立し、例えば『マインクラフト』のWii U版の初報や『Splatoon』の国内100万本突破などのニュースはここから発信されました。

 ニンテンドーキッズスペースなんかは特にそうだと思うのですが、例えば『どうぶつの森』のマンガを読みたくてページにアクセスして、『マリオメーカー』の記事も面白そうだから読んでみようかな―――みたいに、「興味のある情報」と「まだ興味のない情報」をワンセットにして提供するプロモーションにこの1~2年の任天堂は力を入れてきたんですね。


 始まった時は「なんじゃこりゃ」と言われていたニャニャニャ!ネコマリオタイムもそうです。『スマブラ』や『マリオカート』の情報を知りたくて番組を見ている人に、当時はまだ知られていなかった『Splatoon』をアピールする場になっていたと思うんです。
 『Splatoon』がこの番組で初めて紹介されたのは、5月13日の回です。その後、5月27日6月10日7月8日8月5日8月19日と繰り返し特集されていました。「イカ博士への道」というコーナーを用意してもらい、冒頭の数分間を使ってゲームの基本的な情報を紹介してもらっていました。他のソフトの話に興味がある人も、まず『Splatoon』の話を経由するようにしてあったんですね。まぁ、動画なんで飛ばしたい人は自由に飛ばせてしまいますが。

 これらの話はもちろん「『Splatoon』のためだけに用意されたもの」ではありませんが、この1~2年の任天堂が力を入れてきたプロモーション活動が『Splatoon』で実を結んだと言えると思います。

 また、『Splatoon』単体でも多数のコラボを行っていました。
 ファミ通とは「あなたの考えた衣装がゲームに登場する」というコラボを、『侵略!イカ娘』とはお互いにイラストを描きあったり衣装がゲーム内に登場するコラボが、佐賀県とはイベントが行われたりフェスのお題になったりというコラボ「Sagakeen」が行われています。

 任天堂の他のゲームにもチョコチョコと登場していて、『ガールズモード』『バッジとれ~るセンター』『スマブラ』『ヨッシーウールワールド』『バンブラ』『どうぶつの森』『スーパーマリオメーカー』……と、登場の形は様々ですが、これだけのソフトにコラボとして登場しています。任天堂全体によって『Splatoon』の知名度を上げようとする“『Splatoon』シフト”を行っていたとすら言えるかも知れません。

 特に『バッジとれ~るセンター』は、5プレイ90円の課金以上に、「興味のあるIP」と「まだ興味のないIP」をワンセットにして提供するプロモーション活動になっていると思います。『マリオ』や『どうぶつの森』のバッジが欲しかったり、バイトの喋る戯言が読みたかったり、デコリスト職人の投稿が見たかったり、毎日の練習台だけでもプレイしたかったりで起動した人に、『Splatoon』という新しいゲームの存在を教えたと思うんですね。「こんなゲームがWii Uで出たんだ?」と。


 この1~2年の任天堂が力を入れてきたプロモーション活動で言えば、任天堂がニコニコ動画の「クリエイター奨励プログラム」に対応したのも昨年の12月でした。
 自分はニコニコ動画はあまり観ないので詳しくありませんが、「クリエイター奨励プログラム」に対応してからのこの1年間、『Splatoon』や『マリオメーカー』の動画について「ステマだ!」とか「問題だ!」とか騒ぐ人がいたくらいにたくさん投稿されたみたいですし、プロモーションとして成果が出ているのかなぁと思います。


 『Splatoon』は「超面白いゲーム」だと思いますが。
 「超面白いゲーム」を発売すれば自然と売れるワケではありませんし、この記事の前半で述べたように『Splatoon』は「売れない要因」を多数抱えていたゲームだったと思います。そんなゲームでも「超面白ければちゃんと売れる」ように、様々なプロモーションを行って大ヒットに導いたとも言えて――――TVCMだけではない、新たな時代のプロモーションに任天堂が成功した結果なのかなぁと思います。


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◇ 実は巧妙だった「5月末」という発売時期
 『Splatoon』大ヒットの要因を考えると、Twitterでのプロモーションも欠かせません。『Splatoon』のオンライン対戦は発売時にはステージ数も少なく、ブキも少なく、モードも少なかったのです。それらが徐々に追加されたり、フェスが発表されたりするたびに『Splatoon』のTwitterアカウントが告知をして、何千RTや何万RTされるのでした。
 後でまとめますけど、6月1日の「ホッケ埠頭」の告知ツイートのRT数は12月24日現在5000代ですが、8月20日の「ヒラメが丘団地」の告知ツイートのRT数は21000代です。12月3日の「マヒマヒリゾート&スパ」の告知ツイートのRT数は23000代です。

 普通ゲームの情報というものは「発売直前&発売直後」に一番需要があって、時間が経つにつれてプレイ人数も減るし興味のある人も減るものだと思うのですが……『Splatoon』の情報は「発売直後」より「発売から半年が経過した今」の方が4倍以上のRTを稼いでいるんです。それはつまり、『Splatoon』を遊んでいる人&興味のある人がそれだけ増えているということだと思います。


 『Splatoon』は「オンラインで徐々に要素が追加されていく」、「その情報がTwitterで拡散される」、「だからロングセラーになったんだ」―――これに関してはよく言われていることですし、間違いないことだと思います。ただまぁ、そんなことをこの記事の結論に書いても「予想がついてたわ!」と言われるだけでしょうから、新たなことを見つけられないかなと思ってちょっとやってみました。


 4Gamer.netさんが毎週発表している「ゲームソフト週間販売ランキング+」の中から、『Splatoon』の週販(とWii U本体の週販)だけを抜き出し、『Splatoon』のTwitter公式アカウントから「追加された要素」や「大きなプロモーション」などを抜き出し、『Splatoon』の売上の推移を見れば何かが分かるのではないだろうか?と。

 ※ 5月28日:ソフト発売
5月25日~5月31日14万4818本(1万7713台)
 ※ 6月2日:ホッケ埠頭追加
 ※ 6月2日:N-ZAP85追加
 ※ 6月2日:ガチエリア開始
 ※ 6月6日:パブロ追加
 ※ 6月6日:第1回フェス告知
6月1日~6月7日6万8913本(2万1169台)
 ※ 6月11日:モズク農園追加
 ※ 6月13日:シャープマーカー追加
 ※ 6月13日~14日:第1回フェス開催
6月8日~6月14日5万3198本(1万6413台)
 ※ 6月17日:L3リールガン追加
 ※ 6月17日:リッター3Kカスタム追加
 ※ 6月20日:ネギトロ炭鉱追加
6月15日~6月21日4万3653本(1万4616台)
 ※ 6月24日:ノヴァブラスター追加
 ※ 6月27日:カーボンローラー追加
 ※ 6月27日:デュアルスイーパーカスタム追加
 ※ 6月27日:第2回フェス告知
6月22日~6月28日3万7458本(1万3166台)
 ※ 7月2日:ガチヤグラ開始
 ※ 7月3日~4日:第2回フェス開催
6月29日~7月5日3万4135本(1万2781台)
 ※ 7月8日:ボールドマーカー追加
 ※ 7月8日:.96ガロンデコ追加
 ※ 7月11日:タチウオパーキング追加
7月6日~7月12日2万6136本(1万0780台)
 ※ 7月18日:ホクサイ追加
 ※ 7月18日:N-ZAP89追加
 ※ 7月18日:第3回フェス告知
7月13日~7月19日2万2557本(1万1028台)
 ※ 7月22日:3Kスコープ追加
 ※ 7月22日:シャープマーカーネオ追加
 ※ 7月25日:夏のアップデートのTVCM開始
 ※ 7月25日:モンガラキャンプ場追加
 ※ 7月25日~26日:第3回フェス開催
7月20日~7月26日2万4289本(1万1257台)
 ※ 8月1日:パブロ・ヒュー追加
 ※ 8月1日:ロングブラスター追加
7月27日~8月2日2万8256本(1万1938台)
 ※ 8月3日~9日:夏休みこどもスプラトゥーン体験会
 ※ 8月5日:3DSで「シオカラーズのテーマ」配信開始
 ※ 8月6日:夏のアップデート
 ※ 8月6日:バレルスピナー追加
 ※ 8月6日:バケットスロッシャー追加
 ※ 8月6日:イカリングのサービス開始
8月3日~8月9日3万5620本(1万3007台)
 ※ 8月15日:ガチホコ開始
 ※ 8月15日:第4回フェス告知
8月10日~8月16日4万1361本(1万6567台)
 ※ 8月21日:ヒラメが丘団地追加
 ※ 8月22日~23日:第4回フェス開催
8月17日~8月23日2万3874本(1万1302台)
 ※ 8月29日:14式竹筒銃・甲追加
 ※ 8月29日:L3リールガンD追加
8月24日~8月30日2万3403本(1万1781台)
 ※ 9月5日:スプラスピナー追加
 ※ 9月5日:第5回フェス告知
8月31日~9月6日1万8826本(1万0232台)
 ※ 9月10日:『スーパーマリオメーカー』発売
 ※ 9月12日:H3リールガン追加
 ※ 9月12日~13日:第5回フェス開催
9月7日~9月13日1万7490本(2万0891台)
 ※ 9月18日:マサバ海峡大橋追加
9月14日~9月20日1万6772本(1万6033台)
 ※ 9月23日:YOSHIKIさんニコ生で『Splatoon』体験
 ※ 9月26日:ヒッセン追加
9月21日~9月27日2万0736本(1万8024台)
 ※ 9月29日:LINEスタンプ配信
 ※ 10月2日:第6回フェス告知
 ※ 10月3日:カーボンローラーデコ追加
9月28日~10月4日1万4958本(1万2843台)
 ※ 10月10日:ロングブラスターカスタム追加
 ※ 10月10日:3Kスコープカスタム追加
 ※ 10月10日:設定資料集発売
 ※ 10月10日~10月11日:第6回フェス開催
10月5日~10月11日1万3186本(1万1594台)
 ※ 10月17日:Rブラスターエリート追加
10月12日~10月18日1万4680本(1万1658台)
 ※ 10月21日:オリジナルサウンドトラック発売
 ※ 10月24日:第7回フェス告知
10月19日~10月25日1万3159本(9961台)
 ※ 10月30日:H3リールガンD追加
 ※ 10月30日:ノヴァブラスターネオ追加
 ※ 10月31日~11月1日:第7回フェス開催
10月26日~11月1日1万1969本(9127台)
 ※ 11月7日:バレルスピナーデコ追加
11月2日~11月8日1万3891本(9935台)
 ※ 11月11日:ボールドマーカーネオ追加
 ※ 11月12日:本体同梱版発売
 ※ 11月13日:ニンテンドーダイレクト&秋のアップデート
 ※ 11月13日:第8回フェス告知
 ※ 11月14日:キンメダイ美術館追加
11月9日~11月15日2万1098本(1万7921台)
 ※ 11月18日:14式竹筒銃・乙追加
 ※ 11月21日:ハイドラント追加
 ※ 11月21日~22日:第8回フェス開催
11月16日~11月22日1万7681本(1万4684本)
 ※ 11月25日:バケットスロッシャーデコ追加
 ※ 11月28日:スクリュースロッシャー追加
11月23日~11月29日2万3823本(2万0256本)
 ※ 12月1日:Sagakeen開始
 ※ 12月4日:マヒマヒリゾート&スパ追加
11月30日~12月6日3万5256本(3万2604本)
 ※ 12月12日:スプラスピナーコラボ追加
12月7日~12月13日5万1138本(4万7890本)
 ※ 12月17日:新ステージ告知
 ※ 12月19日:ヒッセン・ヒュー追加
 ※ 12月19日:第9回フェス告知
12月14日~12月20日8万6332本(7万9266台)


 気付いたことを幾つか書いておきます。
 1週目のソフト売上を除けば、基本的に『Splatoon』ソフトの売上とWii U本体の売上げはほぼ連動していて、ソフト売上が上がれば本体売上が上がるし、ソフト売上が下がれば本体売上も下がる法則があります。唯一の例外は、『スーパーマリオメーカー』が発売された「9月7日~9月13日」の週です。この週を除けば、全ての週で「『Splatoon』の売上>Wii U本体の売上」となっているのです。

 一つには「『Splatoon』目当てにWii U本体を買う人」が毎週一定数いると言えますし、もう一つには「Wii Uを既に持っていた人」が『Splatoon』のソフトを買っているとも言えます。まぁ、そりゃそうなんですけど(笑)。そのどちらかに偏っているワケではないという話ですね。


 そして、気付いた大きなことがあります。
 『Splatoon』ソフトの売上も、Wii U本体の売上も、基本的にはずっと「微減」しているんですね。もちろんほとんどのゲームは初週にドカッと売れてその後にピタッと売れなくなることを考えれば、「微減」に留まっていることも立派にすごいのですが……『Splatoon』はロングセラーになって発売から7ヶ月間で100万本に到達したというニュースからはイメージ出来ないことだと思います。

 しかし、「微減」している『Splatoon』とWii U本体の売上げが、V字回復して右肩上がりになっているタイミングがあります。「7月20日~8月16日という夏休みの4週間」と「11月23日~のクリスマス&年末商戦」です。「9月21日~9月27日」も謎の回復をしているけど、これはなんでしょう。それらしいことはX JAPANのYOSHIKIさんがマックスむらいさんとゲーム対決をした1本目に『Splatoon』が使われたそうなんですけど、まさかこれ……?


 私が注目したのは「7月20日~8月16日という夏休みの4週間」です。
 夏休みという時期は、任天堂にとっては「クリスマス&年末商戦」に続く商戦期ということで、ここに大型商品をぶつけることがよくあります。2011年は「ニンテンドー3DSの値下げ」、2012年は「ニンテンドー3DS LL」に『Newマリオ2』『鬼トレ』、2013年は『ピクミン3』、2015年は『どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー』がありましたね。ちなみに『妖怪ウォッチ』も毎年7月に新作が発売されています。

 夏休みに入った子ども達に「ゲームを遊ぶ時間」が出来ること、お盆の時期に帰省などをして「ゲームをねだれる」or「お小遣いをもらえる」こと、大人は大人で夏のボーナスが出た後のちょっとだけまとまった休みがもらえる時期ということ……様々な理由があると思いますが、とにかく任天堂にとってこの時期は力を入れている時期なんですね。

 『Splatoon』はこのタイミングに合わせて、「夏の大型アップデート」を行い、プライベートマッチの実装や、新しい種類のブキの追加、少し遅れて「ガチホコ」のルールの追加などをしました。その大型アップデートに合わせてTVCMも投入しましたし、「夏休みこどもスプラトゥーン体験会」も行いました。フレンドのオンライン状況を見られるイカリングもサービス開始――――

 その結果、発売してからは微減を続けていて2万2557本まで減っていた週販が、4万1361本までV字回復したのです。


 「クリスマス&年末商戦」はそれに比べれば地味だと言えますが……
 11月12日には『Splatoon』の本体同梱版が発売、翌13日にはニンテンドーダイレクトが行われて「秋のアップデート」が告知されただけでなく、佐賀県とのコラボ「Sagakeen」も発表されました。
 まぁ、「Sagakeen」がどのくらい販促になっているのかは定かではありませんが(笑)、本体同梱版の発売以降は9000代まで落ち込んでいたWii U本体の週販がV字回復して、当然本体に同梱されている『Splatoon』ソフトも数字を伸ばすのでソフト&本体ともに高い売上を記録しています。この次の週が「クリスマス週」なので、ここがてっぺんかどうかは分かりませんけどね。



 『Splatoon』の発売は5月末でした。
 それを知った時、私は「任天堂的にはあんまり期待していないソフトなのかなー」と正直思いました。任天堂のキラーソフトは前述した通り、「7~8月」「11~12月」に発売されることが多いです。5月末というのはゴールデンウィークも終わったハザマの時期ですから、わざわざこんな時期に発売するのかーと思いました。

 しかし、任天堂は「このゲームは初動で売り切るゲームではない」と分かっていたのでしょう。新規IPのゲームですし、パッケージソフトの発注も恐らく数は多くないだろうし、そもそもこのゲームのことを知らない人がほとんどな状況で、商戦期に発売してもそれほど売れないと分かっていたのでしょう。

 5月末に発売された『Splatoon』は、どんどん追加される要素がTwitterや口コミで話題になり、ネコマリオタイムや『バッジとれ~るセンター』などで知れ渡り、「夏休み商戦」に合わせた「夏の大型アップデート」で一つ目の山を迎えます。
 その後はまたしばらく微減を続けるのですが、「クリスマス&年末商戦」を控えた11月に「本体同梱版」「秋のアップデート」「佐賀県とのコラボ」を行い二つ目の山を迎えたのが現在です。


 任天堂は「7~8月」と「11~12月」に2度の山が来ることを見越して、敢えて商戦期ではない「5月末」に『Splatoon』を発売したのでしょう。そして、商戦期に合わせて「大型アップデート」や「本体同梱版」を投入した―――その結果、国内だけで100万本を売り切る「大ヒット」達成です。

 今年のWii Uのソフトは、5月末に『Splatoon』、9月に『スーパーマリオメーカー』が発売され、その分だけ11~12月には碌なソフトがなかったと揶揄されたこともありました。『ゼルダ』は延期、『スターフォックス』も延期、『どうぶつの森』のすごろくは売上的には散々なものでした。
 しかし、オンラインでのアップデートを繰り返す『Splatoon』や『スーパーマリオメーカー』は「初動で売り切る」のではなく、長期に渡って展開していき、商戦期に合わせては「大型アップデート」などのプロモーションをしていくことが大事だと考えたのでしょう(※2)。その結果、両方のソフトは先週も8万本を売り上げて、『Splatoon』はパッケージソフトだけでも100万本目前、『スーパーマリオメーカー』は50万本を突破しました。

(※2:もちろん『スーパーマリオメーカー』は『スーパーマリオブラザーズ』30周年にあわせた発売時期でしたけどね)


 5月には「任天堂的にあんまり期待していないソフトなのかなー」と思っていた私なんかよりも、任天堂は『Splatoon』に期待をしていたし、『Splatoon』を売るための方法をよく考えていたと思います。二度の商戦期を活かしての100万本到達!お見事でした!


【ここさえ読めば十分な三行まとめ】
・初週の売上は、あくまで「よほどのゲーム好きしか知らない」売上だった
・「興味のある情報」と「まだ興味のない情報」をセットにするプロモーションが成功
・敢えて5月末に発売して、「夏休み」と「年末」の商戦期で二回のピークを作った


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| ゲーム雑記 | 18:02 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

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ストーリーを引っ張る“勝利条件”と“敗北条件”

 今日の記事を書こうと思ったきっかけは、先月に書いた『鉄血のオルフェンズ』の記事からです。

 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の魅力は「分かりやすさ」だ!

 序盤のネタバレを含むので、もしこれから『鉄血のオルフェンズ』を観始めようと思っている人がいたらここからの数行だけでも読み飛ばして欲しいのですが。
 『鉄血のオルフェンズ』は“目的”が分かりやすいのが魅力だと私は思っています。主人公達は「クーデリアを火星から地球まで運ぶ」のが目的で、これが主人公達の“勝利条件”です。一方の敵勢力は、彼らが地球に到達する前に「クーデリアを殺す」もしくは「クーデリアを捕獲する」のが目的で、主人公達から見ればそれをやられるのは“敗北条件”となります。

 主人公サイドにも敵サイドにもたくさんのキャラが出てきて、一人一人考えていることは違うのだけど、チームとしての目的は一応統一されているので―――視聴者は「無事に地球に辿りつけるのだろうか」「クーデリアが敵に捕まったりしないだろうか」というポイントに絞って観ることが出来るのです。なので私は、歴代ガンダム作品の中でも『鉄血のオルフェンズ』はトップクラスに分かりやすい作品だと思っています。


 さてさて、よくよく考えてみると「ロボットアニメ」「SFアニメ」において、「A地点から出発してB地点まで到達するのが“勝利条件”」という名作はたくさんあります。例を出すと序盤のネタバレになりますが、まぁ……最序盤のネタバレなので許してください。

 例えば、『宇宙戦艦ヤマト』も「地球からイスカンダルに向かう」というものすごく分かりやすい目的の話です。「1年以内に、地球からイスカンダルに向かい、コスモクリーナーDを受け取って、地球に帰還する」というのが“勝利条件”で、それが出来なければ地球の人類は滅亡するという“敗北条件”のストーリーでした。

 『機動戦士ガンダム』1作目も、ホワイトベースに乗ってサイド7を脱出した避難民が、ジオン軍に追撃されながら「地球の南米大陸にあるジャブローを目指す」のが“勝利条件”のストーリーでした。“敗北条件”はガンダムなどを奪われること。この“勝利条件”と“敗北条件”が、ストーリーが進むにつれて変わっていくというのが『ガンダム』のポイントなのですが、それは重要なネタバレなのでこの辺で。

 『超時空要塞マクロス』も、大まかな流れとしては冥王星付近から地球までマクロスが帰還するのが“勝利条件”のストーリーだったように記憶しています。観たのが昔すぎてあまり覚えていないので、時間が出来たらまた観返したいですけど。“勝利条件”を達成しても……というのは別の話。



 主人公達が何を目的として行動しているのかが分からないと、視聴者は感情移入できませんし応援もできません。「目的に一歩近づいた」という達成感も得られません。
 故に、漫画にしてもアニメにしても、長編作品には大きな流れでの「主人公達が達成しようとしていること=“勝利条件”」と「主人公達が防ごうとしていること=“敗北条件”」が提示されることがあり、これが分かりやすいかどうかで「初心者向けか、上級者向けか」が分析できるんじゃないかと考えました。


 例えば、『ガンダム』1作目に比べて、『Zガンダム』以降のガンダムシリーズってここがちょっと複雑だと思うんですね。細かいミッションは分かるのだけど、大局として今何をしようとしているのかが分かりづらい―――『ガンダム』を経験している人に向けて作られているからなのか、ちょっと複雑で上級者向けの話なように思えます。

 例えば、2014年の『アルドノア・ゼロ』の1クール目はものすごく分かりやすい話だったと思うんですね。「アセイラム姫を無事に地球連邦の本部まで連れて行く」のが勝利条件で、「アセイラム姫が暗殺される」のが敗北条件でした。
 ネタバレになるので詳しくは書きませんが、しかし、2クール目は「何が“勝利条件”で何が“敗北条件”なのか」分かりづらい話になっていきました。それがまぁ……希望のない「戦争」というものでもあるのですが。




 そして、もちろんこれは「ロボットアニメ」に限定した話ではありません。
 部活動を描いた作品は、「全国大会出場を目指す」「全国大会優勝を目指す」という“勝利条件”が自然と提示されるので、読者・視聴者にとって感情移入しやすいし応援しやすいし達成感も得やすいのだと思います。


 例えば、『けいおん!』には大きな流れでの“勝利条件”や“敗北条件”はありません。日常アニメと呼ばれる『きんいろモザイク』や『のんのんびより』や『ご注文はうさぎですか?』にも“勝利条件”や“敗北条件”はなく、一つ一つのエピソードの中からキャラが成長していく話です。
 故に、「中身がない」とか「ストーリーがない」とか「成長がない」みたいな批判もありますけど、「“敗北”がないから安心して観られる」という声もあります。

 『ガールズ&パンツァー』や『ラブライブ!』や『響け!ユーフォニアム』が、「全国大会出場」や「全国大会優勝」を目指して特訓する“勝利を目指す作品”ということを考えると……同じように「女のコがたくさん集まっている萌えアニメ」と呼ばれる作品であっても、この二つは全然違うジャンルだと言えます。
 というか、『ラブライブ!』や『響け!ユーフォニアム』は「“勝利条件”とは何だ?」という視点で考えると、かなり捻りのあるストーリーではあるんですよね。「私達が目的としていたことは本当に目的だったのか?」的な。詳しく書くとネタバレになるので、この辺にしておきますけど。

 『アイドルマスター』のアニメには大きな流れでの“勝利条件”や“敗北条件”はなく、一つ一つのエピソードの中で一人一人が成長するストーリーでしたが。『アイドルマスター シンデレラガールズ』の2クール目は、「部署の存続のために舞踏会ライブを成功させる」という大きな流れでの“勝利条件”や“敗北条件”が出来ました。それが、ストーリーを引っ張る推進力になっていたんですね。



 恋愛を描く作品も、「主人公とヒロインがくっつく」のが“勝利条件”で「ヒロインが別の男とくっつく」のが“敗北条件”と考えることができます(女性向け作品の場合は男女の役割を逆にしたり、BLや百合作品の場合はキャラの性別を調節して考えてください)。
 そうすると……ハーレムアニメって、視聴者ごとに違う「好きなヒロイン」が主人公とくっつくかどうかを楽しむアニメだと言えて、視聴者一人一人“勝利条件”と“敗北条件”が違うフレキシブルな作品という分析もできなくもないような気もしなくもない。

 まぁ……ギャルゲーは元々そういうものか。「主人公と、プレイヤーの好きなヒロインをくっつける」ことが“勝利条件”のゲームだと言えますもんね。
 でも、ハーレムアニメって「誰ともくっつかずに有耶無耶なまま終わる」か「正ヒロインとくっついて終わる」かの二つが大半であって、「この主人公は最終的に誰とくっつくんだろう……ワクワク」みたいな楽しまれ方ってあんまりしていないかな。

(関連記事:「貴方の好きなヒロイン」には、主人公とくっついて欲しいですか?




 “勝利条件”にしても、“敗北条件”にしても、それぞれストーリーを引っ張る推進力になります。
 『進撃の巨人』の何がすごいかというと、巨人に壁を突破されると人類がどんどん滅亡に近づいていくという“敗北条件”の分かりやすさだと思うのです。一方、“勝利条件”は(序盤は)よく分からないので、読者&視聴者としてもどうすれば勝ちになるかも分からない絶望感があるという。


 いつかブログで話題にしようしようと思いつつも、上手い切り口が思いつかなかった漫画の一つである『ダンジョン飯』も“勝利条件”と“敗北条件”という切り口で考えると「よく出来た漫画だなぁ」と思います。
 ダンジョンの奥でドラゴンに丸呑みにされてしまった妹を助けるため、妹が消化されるまでにダンジョンの奥に戻る―――というのが“勝利条件”で、間に合わずに妹が消化されてしまうというのが“敗北条件”の作品です。この“勝利条件”と“敗北条件”を最初に提示することで、「間に合うためにはダンジョンのモンスターを食料として食べなくてはならない」というこの作品特有のルールを自然に飲み込ませているのです。グルメ漫画だけになっ!!!

 今更私が紹介するまでもないくらい話題の漫画ですけど、とても面白い作品なので御存知ない方がいらしたら是非どうぞ>『ダンジョン飯』


 自分が「推理モノ」というジャンルを好きなのも、「謎を解く」とか「犯人を暴く」といった“勝利条件”が分かりやすく提示されるからなのだと思います。そこに興味が惹かれるから先が気になってグイグイ引きこまれるし、「謎を解けた」とか「犯人が暴かれた」時には“勝利条件”を満たしたというカタルシスが得られる。
 考えてみると、私自身はそうした作品を「謎を解こう」「犯人を当てよう」みたいには楽しんでいないように思います。恐らく「推理モノ」が好きな人の中には「歯応えのあるクイズ」のような楽しみ方をしている人も多いと思うのですが、私はそういう楽しみ方はしていなくて、名探偵なキャラクターが謎を解くことの爽快感を求めているような気がします(キャラが解くより先に自分が謎を解いてしまう作品は残念な気持ちになる)。


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 あれ……『ダンジョン飯』キンドル版の1巻、安くなっていますね。
 何かのセールをやっているのか……?


 はてさて。
 今日の記事、最初は「“目標”がストーリーを引っ張る」という記事にするつもりでした。「A地点からB地点までたどりつく」とか「全国大会で優勝する」とか「好きなあのコと恋人になる」みたいな目標があるからストーリーは進むのだし、読者&視聴者も引きこまれるのだろうと。

 しかし、ストーリーを進めるのは「こうしたい」という“目標”だけではなく、「こうしたくない」という“避けたいこと”のケースもあるよなぁと思ったのです。『進撃の巨人』の「壁を突破されてはならない」みたいな。


 ということで、それぞれの作品を“勝利条件”と“敗北条件”という切り口で考えてみると新たな発見がありましたし、ストーリーを作るという立場で考えても重要なことを言語化できたなと思います。今まで「何となく」でやっていたことも、分かりやすく、目的を持って出来るようになったなと思います。

 まぁ……今日の記事で言っていることは、「世の中の作品には“勝利条件”が提示されるものと、“敗北条件”が提示されるものと、どちらも提示されないものがあるんだ!」という「そりゃそうだろ」って話ではあるのですが(笑)。

| アニメ雑記 | 17:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「短く終わるゲーム」の需要はどのくらいあるのか?

 私のゲームプレイのスケジュールとしては、今月末に発売される『幻影異聞録 #FE』は既に予約済なので、それまでの間の11月~12月は「一つでも多く積みゲーを消化する」ことを優先してゲームをプレイしてきました。

 そのゲームは「1時間あたり御幾ら」ですか?
 そのゲーム機は「1時間あたり御幾ら」ですか?
 Wii Uで今まで遊んだ全ソフトを3行レビュー!

 そこで思ったのは、一つのソフトあたりの「プレイ時間」と「コストパフォーマンス」についてでした。『U-EXPLORE』は8時間、『カエルの為に鐘は鳴る』は6時間、『スチームワールド ディグ』は9時間―――と、ダウンロード専売のソフトやバーチャルコンソールのソフトをプレイしていたこともあって、どのソフトもクリア時間は10時間を切るものでした(もちろんプレイした人によってクリア時間は変わるので、あくまで私のクリア時間は……という話ですけどね)。

 短く終わってしまうゲームは「コストパフォーマンスが悪い」とも言えて、何百時間と長く楽しめる“終わりのないゲーム”に比べて損なのかも知れない―――と思ったことが、上のような記事を書くきっかけになりました。



 そういう記事を書いているとカウンターとして真反対なことを考えてしまうものですし、実際にそういうコメントも頂いたのですが、逆に「短く終わるゲーム」を求めている人もいるんじゃないのかなとも思ったのです。
 例えばです。「面白い漫画があるんだよ!」と私が薦められたとして、「全5巻」だとか「今は3巻まで出ている」とかだったら気軽に読んでみようかなと思えるけど、「全50巻」とか「今は30巻まで出ている」とかだったらかなりの覚悟がないと読み始められません。お金もかかるし、何より「膨大な時間」がかかります。漫画3~5冊なら週末に一気に読むことも出来ますが、漫画30~50冊を読むとなると数ヶ月単位での時間の調整が必要になってしまいます。

 同じように……「面白いゲームがあるんだよ!」と薦められたとして、「50時間かかる」「30時間かかる」というイメージで「そんな時間は作れないなぁ」と躊躇してしまう人も、「5時間で終わる」「3時間で終わる」という薦め方をすれば「ちょっとやってみようかな」と思ってもらえるんじゃないのかと考えたワケです。



 あ……えーっと、こういうことを書くと「長く遊べるゲームを否定するのか!」「お金のない子どもにとっては長く遊べることが大事に決まっているだろ!」と怒り出す人がいて、実際に炎上したこともあるんですけど、「最近ゲームを遊ぶ時間がないなぁ……」と思っている人に「短く終わる面白いゲームがあるよ!」とオススメしていくことは色んな選択肢を提示することにもなるので、ゲームの未来につながると思いますから……「短く終わる面白いゲーム」をオススメすることも許して欲しいんですけど……ダメですか、許せませんか、また「やまなしがゲームを批判したぞー!殺せー!」って拡散しますか、そうですか。





 じゃあ、しょうがねえな!(開き直り)

 マジメな話、スマホのゲームなどに多い「基本無料のオンラインゲーム」は、課金などの機会を増やすために長く遊ばせる必要があります。トータルのプレイ時間も長くなるし、アップデートやイベントなどでプレイ期間も長くなります。「週末にちょっと遊んでサクっと終わる」みたいなゲームにはならないんですね。
 一方のゲーム機用のゲームもパッケージソフトはプレイ時間が長くなる傾向にあって、一つのソフトを100時間以上遊べてしまうゲームなんてザラな状況です。

 つまり、「長く遊べるゲーム」はレッドオーシャンだと思うんです。
 そういうゲームはたくさんあって競争は激しいし、逆に言えば「長く遊べるゲームを求めているユーザー」は選び放題なワケですよ。TVCMを見ればスマホのゲームのCMがバンバン流れるし、ネット上で話題になり続けるゲームは「長く遊べるゲーム」ですからね。


 でも、そういうものについていけない人、ついていっているけどたまには口直しで他のものも食べてみたい人もいると思うんです。週末にちょっと数時間遊んで、そこで終わるとか。1~2週間ちょっとずつプレイするだけでエンディングに到達して満足できるとか。そういうゲームの需要もあるんじゃないのかって思うのです。

 それこそ私の好きな「ダウンロード専用ソフト」にはそういうゲームがたくさんあります。「買いきり」のゲームはプレイ時間を引き延ばさなくても構いませんし、「遊び終わったら中古屋に売られる」こともありませんからね。
 ここ1ヶ月間で私が遊んだ『U-EXPLORE』も『スチームワールドディグ』も10時間以内にサクッと終わって、「あー面白かった」と言えるゲームでした。『ラビラビ』シリーズなんかもプレイ時間はそれほどかかりませんね。アクションパズルなので「解き方が分からない!」で1週間くらい悩んだりしますけど(笑)。

 バーチャルコンソールのゲームなど「昔のゲーム」には、クリアまでにそれほど時間がかからないものも多いです。これは容量の問題もありますし、2Dアクションゲームやアクションパズルゲーム等の「クリアまでのボリュームを無尽蔵には増やせない」ジャンルは現在ではパッケージソフトでは厳しくてダウンロード専用ゲームが主流になってしまいましたが、昔はそういうジャンルのゲームもパッケージソフトで出ていましたからね。




 例えば、「10時間以内でクリア出来るニンテンドー3DS用の面白いゲームを紹介するよ!」みたいな切り口の記事を書いたら、どのくらい読みたい人がいるのか知りたいです。
 ゲームのレビューを読むと「短く終わること」はマイナス点として紹介されがちだと思うんです。私だって私自身は短く終わるコンパクトなゲームが好きなのに、人に薦める際には「1700円のゲームが8時間で終わっちゃうのはオススメしづらいかなぁ……」と思ってしまったワケですからね。

 もし「短く終わる面白いゲームを探しているんだ!」という需要が一定数あれば、「短く終わる面白いゲームを探している人がいるのか!じゃあ、これもこれももこれも面白いぞ!」と教えてくれる人はいっぱいいると思うんですね。
 また、「短く終わる面白いゲーム」の需要が大きいことが分かれば「ダウンロード専用ソフト」を作っているメーカーも「無駄にボリュームを増やす必要はないんだ」と思ってくれるかも知れませんしね。買いきりの「ダウンロード専用ソフト」なのにプレイ時間を水増ししようと似たようなステージを延々と繰り返させられるゲームもありますから……

(関連記事:DL専売ゲームでさえボリューム病に蝕まれるのか


 ということで……久々に「アンケート」とります!
 「オマエの書いた記事なんて一つも読みたくねえよ!ばーか!!」って人もいると思うので、「やまなしに書いて欲しい」ってことではなくて、「世の中にそういうレビューがあって欲しい」と思うかどうかでお願いします。アンケート期間は12月27日までで、投票は1人1回です。ご協力お願いします。







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| ゲーム雑記 | 18:00 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

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弱小チームが全国優勝してしまうことのリアリティについて

※ この記事は色々な作品の結末までのガッツリとしたネタバレを含みます。閲覧にはご注意下さい。


 とうとうやってしまいます!
 読んでくださる人が「まだその作品は観ていないからネタバレして欲しくなかった!」とショックを受けてしまうことを何より恐れてきたこのブログにおいて、“禁じ手”中の“禁じ手”を今日は使います!「色んな作品のネタバレ書くから、ネタバレ気にしない人だけ読んでくださいね」という記事です!

 というのも……今日の話題は「弱小チームが全国優勝してしまう作品」についてなので、「『○○』と『××』と『△△』のネタバレを含みます」って冒頭に書いてあったら「『○○』と『××』と『△△』ってラストは全国優勝するんだ!」と思われてしまうかも知れませんからね(実際にはそうでない作品のことも書いていますが)。注意書きのしようもないのです。
 一応、「これからこの作品についての話題を書きますよー」というところには、赤字&太字で作品名を書くので、その時点で引き返すというのも手です。


 今日の記事はネタバレ防止のために格納しておくので、TOPページから読んでいる人は「続きを読む」をクリックしてください。お手数をかけて申し訳ありません。

≫ 「続きを読む」

| アニメ雑記 | 17:59 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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「ゲームがつまらなくなった」という話に納得してしまう、ただ一つの理由

 この話は「自分が書かなければ誰が書くんだ」という話なので、覚悟を決めて書きます。

 正直なところ、今の時代ってゲーム好きには天国に近いと思うんだ不倒城さん)

 尊敬するしんざきさんの記事。
 “僕個人の話”としては、心の底から同意します。
 最近のゲームは超面白いです。
 しかも、2015年の我々は「最近のゲーム」も「昔のゲーム」もどっちも遊ぶことが出来ます。稼動しなくなったアーケードゲームやサービス終了してしまったオンラインゲームは別ですが、基本的に私達に与えられている選択肢は「今までに発売された全てのゲーム」です。2015年の我々はPS4のゲームもファミコンのゲームも遊べますが、1985年の人々にはPS4を遊ぶことが出来ません。「最近のゲーム」が肌に合わなくても、「昔のゲーム」を遊ぶことが出来る分だけ現代の方が恵まれているに決まっています。
 そうした「昔のゲーム」はバーチャルコンソールやゲームアーカイブスなどで安価にダウンロード販売されるものも多いですし、現物のソフトが欲しい人もインターネットを通じて通販やオークションなどで手に入れることが出来る分だけ「歩き回って探さなくてはならない時代」よりかは恵まれているでしょう。


 ということで、“私個人”としては「最近ゲームってつまらなくなったでしょ?」なんて言われても「いや、全然」と思うだけです。全くもってつまらなくはなっていないし、現代が一番のゲーム天国な時代だと思います。ただ、例えば“友達”から「最近ゲームがつまらなくなった」と言われたら、「そういう人もいるだろうなぁ……」と思ってしまう自分もいるのです。



 引っ張るような話ではないので、さっさと答えを書いてしまいますが……
 私がどうして「現代が一番のゲーム天国な時代だ」と思えるかというと、それは「自宅にインターネット回線を引いていて、それをゲーム機に接続できているから」です。逆に言えば、そうでない人にとっては「最近ゲームがつまらなくなった」と言いたくなる時代だろうなとも思うのです。


 私の友達には「自宅にインターネット回線を引いていない」人はたくさんいます。
 ゲーム機は持っていても、回線がないのでインターネットには繋いでいない人もいますし、回線は引いたけど接続方法が分からなくて解約してしまったという人もいました。そもそも「インターネット=危険」だから関わりたくないという人もいます。

 例えば、そういう人達に「『Splatoon』ってゲームが話題だからWii U買おうと思うんだけど」と言われたとしたら、私は何と答えるべきかって考え込んでしまいます。「インターネットに繋いだ方がイイよ」と言ったら恐らく「面倒くさいからじゃあ買うの辞めるわ」と言われるだろうけど、インターネットに繋いでいないWii Uをオススメ出来るか私は悩んでしまうことでしょう。

 『Splatoon』は超面白いゲームだと思いますけど、「オンライン対戦」がメインのゲームです。インターネットに接続せずに、一人用のヒーローモードだけを遊んで終わりにした人には『Splatoon』の楽しさの何割が味わえているのでしょうか。
 逆に言うと、インターネットに接続していない人から「ヒーローモードを全クリアしたけど、そんなに世間で絶賛されるほど面白くはなかった」と言われても、私は「オフラインでしか遊んでねえくせに分かった風なこと言うんじゃねえよおおおおおおおおお!!」とブチぎれずにいられるでしょうか。


 いや、『Splatoon』はまだマシな方かも知れません。
 自分の作ったコースをインターネット上に投稿して遊んでもらい、世界中の人が作ったコースをインターネット上から選んで遊べる『スーパーマリオメーカー』をインターネットに接続しないで遊んだ場合……最初から入っている見本みたいなコースを遊ぶのと、自分で作ったコースを自分で遊ぶことしか出来ません。
 PS1~PS2くらいの時代だったら「自分のセーブデータをメモリーカードに保存してそれを友達の家に持っていく」みたいな遊び方もありましたが、インターネット接続が当たり前になった最近のゲーム機にはそういう遊び方は出来ません。発売前のamiiboに期待していたのはそういうものだったのですが、実際に出てきたのはただのアンロックキーでしたからね……
 ともかく、インターネットに接続していない『スーパーマリオメーカー』なんて、魅力の1割も味わえないと思います。


 じゃあ、オンラインモード以外でも十分に楽しいゲームソフトを選べばイイじゃないかと思われるかも知れませんが、最近のゲームソフトは「発売後にアップデート」とか「有料DLCを販売」とかが普通に行われます。それ自体は別に悪いことではないと思うのですが……しかし、インターネットに繋いでいない人にとっては「ないのと一緒」な話ですよね。
 幾ら『スマブラ』で「リュウ参戦!」とか「クラウド参戦!」とか大々的に宣伝しても、あれらは有料DLCなのでインターネットに繋いでいない人にとっては関係のない話です。有料DLCに少しでも否定的なことを言うと「数百円すら払いたくないのか、貧乏人め!」みたいに罵られるんですけど、お金のことより、インターネットに繋いでいない人にとっては「ないのと一緒」なことが自分には気にかかるのです。


 いや、まぁ……「有料DLCが買えない」くらいなら、まだイイ方かも知れません。
 ダウンロード専売ソフトに関しては、インターネットに繋いでいない人はソフトを買うことすら出来ません。
 私の好きなジャンルである「パズルアクション」とか「2Dアクション」は、パッケージソフトでは一部の人気シリーズを除けばほぼ絶滅してしまったようなジャンルです。そうしたジャンルもダウンロード専売ソフトに市場を移して、数百円とかの安価な価格で販売されていますが、インターネットに繋いでいない人は買うことが出来ません。

 “インターネットに繋いでいない人”は、Wii Uを買っても『U-EXPLORE』も『クニットアンダーグラウンド』も『デスマッチラブコメ』も遊べないし、3DSを買っても『ラビラビ外伝』も『魔神少女2』も『スチームワールドディグ』も遊べません。
 バーチャルコンソールももちろん買えませんし、ダウンロードソフトの利点である「更に安くなる期間限定セール」の恩恵にも預かれません。これはゲーム機用のソフトだけでなく、Steamとかでもそうですね。


 “インターネットに繋いでいない人”から見たゲームの景色、を想像するとちょっとゾッとすることがあります。
 安価に色んなジャンルが楽しめるダウンロード専売ソフトは、そもそも買えませんから当然選択肢から外れます。しかし、ゲーム屋さんに行ってパッケージソフトを見ると、こっちはこっちで「インターネット対戦で長く楽しめます!」みたいなソフトがものすごく多いと思うんですね。
 5000円とか6000円とかでゲームを買ってもらう以上は長く楽しめるものにしなければならないし、中古に売られたくない、ということからインターネットのモードを入れているソフトは多いです。自分がプレイしたゲームで言えば、『新パルテナ』とか『レギンレイヴ』とか『ラストストーリー』とかは「メインモードは一人用」だけど「いつまでも遊べるオンラインモード」が別に入っていました。“インターネットに繋いでいない人”はこういうモードが入っている時点で選択肢から外すと思うんですね。

(関連記事:「たくさんのモードが入ったゲーム」と「最低限のモードだけのゲーム」

 ダウンロード専売ソフトもインターネットに対応したモードが入ったソフトも選択肢から外していくと、一部の人気シリーズとか、人気キャラのゲームくらいしか選択肢がなくなるので……そういう人が「定番ソフトしかないなぁ。ゲーム業界も停滞してるんだなぁ」みたいなことを言い出すんじゃないのかと思います。




 これは、「だから○○が悪いんだ!」みたいな話ではありません。

 メーカーに責任があることではないと思います。
 各社10年くらい前から「ゲーム機をインターネットに繋ぐとこんなにイイことがあるんですよ」と精一杯アピールしてきたと思います。Wii時代の任天堂はNTTと提携してネット接続の普及に取り組んでいましたものね。あれだけ頑張ってダメならば、もうやりようもなかったでしょう。
 メーカーがやるべきことを考えたら、インターネットに繋がない遊びを提案するよりも、“インターネットに繋いでいない人”がインターネットに繋ぎたくなるようなサービスをもっともっと提供していくしかないと思います。


 でも、“インターネットに繋いでいない人”が悪いとも言えません。
 子どもが「ゲーム機をインターネットに繋げたいから回線を引いて」と言っても、ゲームに理解のない親だったら良い顔をしないでしょうし。集合住宅の場合、用意されている回線が何故だかゲーム機と上手く接続されないからどうしようもないみたいな話もよく目にします。一人暮らしの社会人の場合、夜遅くまで残業して、家には寝に帰るだけ―――みたいな人も多いでしょうし、そういう人に毎月の料金を払ってインターネットに接続しなよと言っても「お金がもったいない」と考えてしまうかも知れません。

 3DSだったらセブンイレブンでインターネットに接続できるので、オンライン対戦とかはともかく、ダウンロード専売ソフトや有料DLCの購入くらいは出来る―――って話もよく聞くのですけど。
 正直、大人一人がお店の中でゲーム機をパカッと開いて接続するのなんて恥ずかしいって思う人もいるでしょう。というか、私は恥ずかしい。『とびだせ どうぶつの森』の時はセブンイレブンに、『カルチョビット』の時はマクドナルドに行って、限定のアイテムをダウンロードしてきましたけど……ゲームが好きで好きでブログまで書いている私ですら恥ずかしいんですから、「最近ゲームがつまらなくなった」と言っている人が恥ずかしがらずに出来るとは思いません。



 『Splatoon』が発売されてからしばらくの頃、スマホのテザリング機能を使って『Splatoon』のオンライン対戦をしている人がいて、そういう人と同じ部屋に入れられると他の7人もラグだらけでマトモに遊べなくなる―――みたいなことが話題になりました。あの話、確かに「テザリングでオンライン対戦なんてやるなよ」とは思うのだけど、自宅に“インターネットを繋いでいない人”でもオンライン対戦はやりたいんだ……と、今日の記事の象徴みたいな出来事だったと思うんですね。

 この時代にゲームを楽しみたいのならインターネット回線は必須で、それがない人間は除け者にされてしまうんだ―――



 DSの時代までは、「ゲーム機」と「ソフト」をお店で買ってくればそれだけでゲームが楽しめた時代だったと思います。インターネットの契約とか設定とかをしなくても十分に楽しめたと思います(もちろんインターネットに対応しているソフトもたくさんあったけど、それがなければ楽しめないみたいな意識は今ほどではなかっただろうと)。
 それくらい手軽に遊べるゲーム機がなくなったことが、現在の「ゲームはスマホで遊ぶ」という時代につながる要因なのかも知れませんが……この辺は私は詳しくないので迂闊なことは言わないようにしておきます(笑)。

 テザリングでゲーム機をネットに繋げることも「オンライン対戦」ではなく、「ダウンロード専売ソフトや有料DLCの購入」なんかだったらOKだと思いますが……機種や回線の使用状況によって事情は異なるんで、みなさんそれぞれ検索して調べてくださいな。



 私が言いたいのは、「だから○○が悪いんだ!」みたいな話ではありません。
 「立場が違っていれば意見も違うのが当然」という話がしたいのです。

 私は、現代こそが「ゲーム天国の時代」だと思っています。
 こないだWii Uにかかったお金とWii Uを遊んだ時間から「1時間あたりのお金」を計算した記事を書きましたが、ゲームがこんなに「安く」「長く」楽しめる娯楽になった時代はないんじゃないかと思いましたもの。
 しかし、あそこに挙げた59本の内“インターネットに繋いでいない人”でも楽しめるものが何本あったのかとも思うのです。ダウンロード専用のソフトやバーチャルコンソールはインターネットに繋いでいないと買えませんし、『Wii Fit U』なんかはインターネットに接続していたからキャンペーンソフトをダウンロード出来て安く楽しめているのです。『Splatoon』も『マリオメーカー』もインターネットを使ったモードが遊べないのなら魅力減だと思いますし、『スマブラ』もインターネットに繋がないと有料DLCが買えません。

 全く問題がないのは、『ニンテンドーランド』と『レゴシティ』と『The Wonderful101』と『Miiスタジオ』くらいですかね。インターネットに繋いでいないというだけで、3年間で59本が3年間で4本になってしまうって考えると……“インターネットに繋いでいない人”という立場から「最近ゲームがつまらなくなった」という意見が出てくるのも納得してしまうのです。


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| ゲーム雑記 | 17:52 | comments:44 | trackbacks:0 | TOP↑

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自分が期待している2016年の冬アニメラインナップ

※ 12月19日:『昭和元禄落語心中』の紹介を追記しました。
※ 12月19日:『ナースウィッチ小麦ちゃんR』の紹介を追記しました。
※ 12月19日:『紅殻のパンドラ』の番宣CMと、『灰と幻想のグリムガル』の放送時間を追記しました
※ 12月26日:『あにめも』さんへのリンク追加、『僕だけがいない街』の放送日程を追記、『紅殻のパンドラ』の放送日程を追記


 またこの時期が来ましたよ!
 3ヶ月に1度、来月から始まる(主に)深夜アニメの中から、自分が「とりあえず第1話だけでも観てみよう」とした作品をリストアップするだけの記事です!アニメ初心者の人は「たくさん作品があってどれを観てイイか分からない……」と絶望してしまうかも知れないので、その参考情報の一つになれればイイかなと思います。

 この文言ももう3年書き続けているので、「いい加減もう俺も初心者じゃねえよ!」って人もいるかもですが……新たにこのブログを読み始めた人や、今までもブログ読んでいたけどアニメの話題はスルーしていた人も、この記事をきっかけにアニメに興味を持ってくれるかも知れませんから!

 今季は特に、自分はものすごい“激戦の季”だと思っていますんで!注目ですよ!

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 今回も、今まで同様に「7作品をピックアップ+コメント欄やTwitterでオススメしてもらった作品も追記で紹介していく」方針で行こうと思います。
 来季始まるアニメを全部網羅したいという人は、『脳とアニメーション』さんの一覧記事『あにめも』さんのアニメチェックのページを見ると分かりやすいと思います。(※ 『あにめも』さんへのリンクを12月26日追記しました)



◇ 『ハルチカ ~ハルタとチカは青春する~』
 <公式サイト
 <男女男男女

【キンドル本】
退出ゲーム アニメカバー版<「ハルチカ」アニメカバー版シリーズ> (角川文庫) 初恋ソムリエ アニメカバー版<「ハルチカ」アニメカバー版シリーズ> (角川文庫) 空想オルガン アニメカバー版<「ハルチカ」アニメカバー版シリーズ> (角川文庫) 千年ジュリエット アニメカバー版<「ハルチカ」アニメカバー版シリーズ> (角川文庫)

 今季のイチ推し“第1枠目”はP.A.WORKSの新作だっ!!
 原作は初野晴先生の推理小説で、吹奏楽部の二人を主人公にした「日常の謎」というジャンルの作品ですね。

 監督は『TARI TARI』の橋本昌和さん、シリーズ構成は『けいおん!』『ガールズ&パンツァー』の吉田玲子さん、キャラクターデザインを『ラブライブ!』の西田亜沙子さんが担当―――って、何でしょうこの「ぼくのかんがえたさいきょうのあにめすたっふです」感は!ここまで私の大好きな人を集められると、逆に不安になってきます!(笑)


 「学園+日常の謎」というジャンルのアニメ化で言えば、京アニが2012年にアニメ化した『氷菓』を思い出しますし。「吹奏楽部」のアニメ化と言えば、これまた京アニが2015年にアニメ化した『響け!ユーフォニアム』を思い出しますし。P.A.と京アニというのは題材が微妙に重なるというのが興味深いです。

 原作が同じ角川なので『氷菓』(古典部シリーズ)と同じようなプッシュがされていて、原作小説に期間限定でアニメビジュアルカバーが付いてきます。『氷菓』の頃よりも電子書籍も普及しているため、キンドルでも12月18日から「中身は同じだけど表紙だけアニメ絵になったバージョン」が発売されます。期間限定らしいので、欲しい人は確保しておきましょう。
 ちなみに、原作は5巻(『惑星カロン』)まで出ているのですが、まだ文庫化されていないためにアニメビジュアルカバーは付いていませんしお値段もちょっとお高め。まとめてポチポチ購入してたら「5冊目だけ高っ!」となりかねないので、商品リンクは貼っていません。

 私は推理小説が大好きだし、『氷菓』も好きだったし、P.A.WORKSも大大好きだし、超期待しているので“第1枠目”に選びました!!



 放送日程は、
 TOKYO MXでは1月6日~(水曜日深夜)
 サンテレビでは1月6日~(水曜日深夜)
 静岡放送では1月7日~(木曜日深夜)
 北日本放送では1月7日~(木曜日深夜)
 テレ玉では1月10日~(日曜日深夜)
 チバテレでは1月10日~(日曜日深夜)
 tvkでは1月10日~(日曜日深夜)
 岐阜放送では1月11日~(月曜日深夜)
 BS11では1月11日~(月曜日深夜)
 三重テレビ放送では1月12日~(火曜日深夜)
 TVQ九州放送では1月12日~(火曜日深夜)

 放送局が多いのはイイのだけど、P.A.作品にしては深い時間帯での放送になるんですね……

【紙の本】
 退出ゲーム (角川文庫) 初恋ソムリエ (角川文庫) 空想オルガン (角川文庫) 千年ジュリエット (角川文庫)



◇ 『僕だけがいない街』
 <公式サイト
 <男女女男男

【キンドル本】
僕だけがいない街(1)<僕だけがいない街> (角川コミックス・エース) 僕だけがいない街(2)<僕だけがいない街> (角川コミックス・エース) 僕だけがいない街(3)<僕だけがいない街> (角川コミックス・エース) 僕だけがいない街(4)<僕だけがいない街> (角川コミックス・エース) 僕だけがいない街(5)<僕だけがいない街> (角川コミックス・エース) 僕だけがいない街(6)<僕だけがいない街> (角川コミックス・エース)

 今季のノイタミナ枠は『僕だけがいない街』です!
 原作は三部けい先生によるサスペンス漫画で、詳しく調べると(私への)ネタバレになるのでふんわりとした説明に留めておきますが、あまりに壮絶な話ゆえに各地で話題沸騰、伊集院さんなど有名人の方でも絶賛している方が結構いらっしゃいますね。
 私も原作は出ている巻は全巻購入済、ですが読み始める前にアニメ化が発表されたので読み始めずにアニメを待つことにしました。

 スタッフも、ノイタミナ枠ということで当然気合の入った布陣になっていて、監督は『ソードアート・オンライン』の伊藤智彦さん、シリーズ構成は『うさぎドロップ』『ハイキュー!!』の岸本卓さん、アニメーション制作はA-1 Picturesということで『銀の匙』のメンバーですね。
 キャストは、主人公の幼少期に女優の土屋太鳳さん、青年期に俳優の満島真之介さんを起用。って、なんで?

 「アニメのアフレコ初挑戦」の二人に主役を任せるというのはリスキーだとも思うのだけど、伊藤監督は『時をかける少女』や『サマーウォーズ』の助監督もやっているので、そのメリットもデメリットも分かった上でメリットを活かしてくれるのだと信じたい……信じるしかない……
 「主役は演技慣れしていない方が良い」という説もあるし、注目度を上げるためだけじゃなく、作品を良くする可能性も全然あると思いますしね。こればっかしは放送を楽しみにしたいです。



 放送日程は、
 フジテレビでは1月7日~(木曜日深夜)
 岩手めんこいテレビでは1月7日~(木曜日深夜)
 さくらんぼテレビでは1月7日~(木曜日深夜)
 テレビ愛媛では1月7日~(木曜日深夜)
 秋田テレビでは1月7日~(木曜日深夜)
 テレビ静岡では1月7日~(木曜日深夜)
 新潟総合テレビでは1月7日~(木曜日深夜)
 テレビ熊本では1月7日~(木曜日深夜)
 福島テレビでは1月7日より~(木曜日深夜)
 関西テレビでは1月7日~(木曜日深夜)
 テレビ西日本では1月7日~(木曜日深夜)
 テレビ新広島では1月7日~(木曜日深夜)
 仙台放送では1月7日~(木曜日深夜)
 鹿児島テレビでは1月7日より~(木曜日深夜)
 東海テレビでは1月7日~(木曜日深夜)
 サガテレビでは1月8日~(金曜日深夜)
 北海道文化放送では1月10日~(日曜日深夜)

【紙の本】
僕だけがいない街 (1) (カドカワコミックス・エース) 僕だけがいない街 (2) (カドカワコミックス・エース) 僕だけがいない街 (3) (カドカワコミックス・エース) 僕だけがいない街 (4) (カドカワコミックス・エース) 僕だけがいない街 (5) (カドカワコミックス・エース) 僕だけがいない街 (6) (カドカワコミックス・エース) 僕だけがいない街 (7) (カドカワコミックス・エース)


◇ 『無彩限のファントム・ワールド』
 <公式サイト
 <男女女女女

【紙の本】
無彩限のファントム・ワールド (KAエスマ文庫) 無彩限のファントム・ワールド 2 (KAエスマ文庫)

 “3枠目”は京都アニメーションの新作です!
 京アニのテレビアニメは、春の『響け!ユーフォニアム』以来ですね。京アニが公募している京都アニメーション大賞で2013年の奨励賞を獲った小説が原作です。この賞からのアニメ化は2010年の『中二病でも恋がしたい!』(2012年にアニメ化)、2011年の『ハイ☆スピード!』(2013年に『Free!』としてアニメ化)、同じく2011年の『境界の彼方』(2013年にアニメ化)に続いて4作目となります。

 PVを見たところ、超能力バトルものみたいですね。
 監督は『涼宮ハルヒ』シリーズや『響け!ユーフォニアム』の石原立也さん、キャラクターデザインは『中二病でも恋がしたい!』の池田和美さん、シリーズ構成は『未確認で進行形』や『甘城ブリリアントパーク』の志茂文彦さん、ということで『Kanon』『CLANNAD』と同じメインスタッフになります。

 京アニのバトル担当と言えば石立太一さんだと思うのですが、それだと『境界の彼方』と変わり映えがしないってことなんですかねぇ。PVを見た時点では「絵が京アニなだけで普通のラノベアニメみたいだ。おっぱい大きいし」って感想なので、これを良い意味でで裏切ってくれることを期待します。



 放送日程は、
 TOKYO MXでは1月6日~(水曜日深夜)
 テレビ愛知では1月6日~(水曜日深夜)
 ABC朝日放送では1月6日~(水曜日深夜)
 BS11では1月7日~(木曜日深夜)


◇ 『紅殻のパンドラ』
 <公式サイト
 <女女女男女?

【キンドル本】
【電子版】紅殻のパンドラ(1)<紅殻のパンドラ> (角川コミックス・エース) 【電子版】紅殻のパンドラ(2)<紅殻のパンドラ> (角川コミックス・エース) 【電子版】紅殻のパンドラ(3)<紅殻のパンドラ> (角川コミックス・エース) 【電子版】紅殻のパンドラ(4)<紅殻のパンドラ> (角川コミックス・エース) 【電子版】紅殻のパンドラ(5)<紅殻のパンドラ> (角川コミックス・エース) 【電子版】紅殻のパンドラ(6)<紅殻のパンドラ> (角川コミックス・エース)

 原作は『エクセル・サーガ』の六道神士先生によるSF漫画で、原案を『攻殻機動隊』の士郎正宗先生が担当されています。
 士郎先生が原案に留まり自身で執筆しないのは今までの作風に引っ張られないためで、大部分を六道先生に任せることで「明るくて楽しい作品」にしようという狙いだそうです。『攻殻機動隊』とも直接繋がりがあるワケではないみたいなので、その辺の知識がなくても楽しめるんじゃないかと思います。

 ということで、士郎先生の考えた世界観で、六道先生の明るいノリを楽しめる作品になっているのが原作みたいなんですね。
 アニメは12月5日より劇場で上映される50分の作品として発表されていたのですが、その初日に1月からテレビ放送が始まると発表されました。どういう繋がりになるのかはまだ分かりませんが、50分の劇場版を5分アニメにしてちょっとずつ1クールかけて流すという形ではなさそう(笑)。劇場版の続きをテレビ版でやるってカンジなんですかね。


 自分は『攻殻機動隊』のアニメはちょこちょこと観ていたのですが「世界観は面白いんだけど、キャラとストーリーが暗くて重たい……」とあまり楽しめなかったので、こういう路線の作品はすごく楽しみです。



 放送日程は、
 AT-Xでは1月8日~(金曜日夜)
 TOKYO MXでは1月8日~(金曜日深夜)
 KBS京都では1月8日~(金曜日深夜)
 BS11では1月9日~(土曜日深夜)
 チバテレでは1月10日~(日曜日深夜)
 テレビ神奈川では1月10日~(日曜日深夜)
 テレ玉では1月10日~(日曜日深夜)
 サンテレビでは1月10日~(日曜日深夜)
 岐阜放送では1月12日~(火曜日深夜)
 三重テレビでは1月13日~(水曜日深夜)
 TVQ九州では1月13日~(水曜日深夜)

【紙の本】
紅殻のパンドラ (1) (カドカワコミックス・エース) 紅殻のパンドラ (2) (カドカワコミックス・エース) 紅殻のパンドラ (3) (カドカワコミックス・エース) 紅殻のパンドラ (4) (カドカワコミックス・エース) 紅殻のパンドラ (5) (カドカワコミックス・エース) 紅殻のパンドラ (6) (カドカワコミックス・エース) 紅殻のパンドラ (7) (カドカワコミックス・エース)


◇ 『灰と幻想のグリムガル』
 <公式サイト
 <男男男男女>

【キンドル本】
灰と幻想のグリムガル level.1 ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ (オーバーラップ文庫) 灰と幻想のグリムガル level.2 大切じゃないものなんか、ない。 (オーバーラップ文庫) 灰と幻想のグリムガル level.3 思い通りに行かないのが世の中だと割り切るしかなくても (オーバーラップ文庫) 灰と幻想のグリムガル level.4 導き導かれし者たち (オーバーラップ文庫) 灰と幻想のグリムガル level.5 笑わないで聞いておくれよ (オーバーラップ文庫) 灰と幻想のグリムガル level.6 とるにたらない栄光に向かって (オーバーラップ文庫)

 原作は十文字青先生によるライトノベルで、ジャンルとしては「異世界転生モノ」です。『ソード・アート・オンライン』とか『ログホライズン』とか、もはや定番と化したジャンルだと思いますが、この作品の特徴は「異世界なりのリアリティ」にあるみたいです。主人公達はゴブリンにも苦戦するし、ゴブリン達にも「社会」があるし、ファンタジーでありながら「その世界」をしっかり描こうとしている作品だそうです。

 監督・脚本を『魍魎の匣』『あいうら』の中村亮介さん、アニメーション制作をA-1 Picturesが担当しています。
 この手の作品は世界観に入り込めるかどうかが全てで、それがハマればどっぷりとその作品世界にハマってしまうのだけど、ハマれないと「オリジナルの用語ばっかりでついていけない……」となってしまいがち。とりあえず第1話だけ観て判断していこうかなと思います。PV観る限り、作画はかなり良さそうですし。



 放送日程は、
 TOKYO MXでは1月10日~(日曜日深夜)
 AT-Xでは1月10日~(日曜日深夜)
 ABC朝日放送では1月13日~(水曜日深夜)
 BS11では1月15日~(金曜日深夜)

【紙の本】
灰と幻想のグリムガル level.1 ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ (オーバーラップ文庫) 灰と幻想のグリムガル level.2 大切じゃないものなんか、ない。 (オーバーラップ文庫) 灰と幻想のグリムガル level.3 思い通りに行かないのが世の中だと割り切るしかなくても (オーバーラップ文庫) 灰と幻想のグリムガル level.4 導き導かれし者たち (オーバーラップ文庫) 灰と幻想のグリムガル level.5 笑わないで聞いておくれよ (オーバーラップ文庫) 灰と幻想のグリムガル level.6 とるにたらない栄光に向かって (オーバーラップ文庫) 灰と幻想のグリムガル level.7 彼方の虹 (オーバーラップ文庫)


◇ 『魔法少女なんてもういいですから。』
 <公式サイト
 <女男?女女女

 “6枠目”は日常アニメを入れたいということで、これを選びました!
 「女のコだらけののほほんとした日常を描いたアニメ」というジャンルは一定の人気がありますが、2015年の春は『きんいろモザイク』2期、2015年の夏は『のんのんびより』2期、2015年の秋は『ご注文はうさぎですか?』2期と『ゆるゆり』3期―――と、人気作品の2期・3期が立て続けだったんですね。

 そのラッシュが終わった来季こそ、新しい風が必要だろう!とこの作品を選びました。
 この作品は新しい作品も何も、まだ単行本1巻すら出ていないのにアニメ化するんです。無茶しすぎでしょう、アース・スター!

 原作は双見酔先生による4コマ漫画で、単行本1巻が1月12日に発売されますが、現在はWEB上でも無料で読めるみたいです。私はアニメ→原作の順で観たいので、まだ読んでいませんが。

 放送枠を見てみると5分アニメだと思われますし、アース・スターとしては『ヤマノススメ』の後釜ってカンジのポジションなのかも知れませんね。シリーズ構成のふでやすかずゆきさんは『ヤマノススメ』2期の脚本、キャラクターデザインの嶋田和晃さんは『ヤマノススメ』1期・2期の作画監督もされていますし(原画全部一人で描いた回もありました)。

 放送日程は、
 東京MXでは1月11日~(月曜日深夜)
 サンテレビでは1月11日~(月曜日深夜)


◇ 『だがしかし』
 <公式サイト
 <女男女男男

【キンドル本】
だがしかし(1) (少年サンデーコミックス) だがしかし(2) (少年サンデーコミックス) だがしかし(3) (少年サンデーコミックス)

 “7枠目”は「自分一人だったら選ばなかったけど、世間の注目度は高いし、ブログで話題にするからには食わず嫌いをせずに幅を広げてみよう」枠です。今季のこれは別に“7枠目”じゃなくても良さそうな気もしますけど……“7枠目”にした理由は後述します。

 原作はコトヤマ先生によるギャグ漫画で、駄菓子を題材にしたグルメ漫画というジャンルなんですかね。原作はまだ3巻までしか出ていませんが、放送枠を見る限りは5分アニメではなくてがっつり30分アニメっぽいですけどどうなるんでしょう。
 監督の高柳滋仁さんって名前見たことあるけど誰だっけ……と検索してみたら、『かなめも』の監督だと!!!アニメーション制作のfeel.も『かなめも』作っていた会社じゃないか!!!

 『かなめも』は石見翔子先生による4コマ漫画を原作に、2009年にテレビアニメ化されました。
 恐らく当時こちらもそれほど原作のストックがなかったこともあってアニメオリジナルの展開が多く、突然ミュージカルが始まったり、お色気路線が行き過ぎてそれを隠すフキダシ地獄だったり、(理由は分かりませんが)カットされたシーンで尺が足りないから「今週のダイジェスト」という前代未聞の尺稼ぎだったり、クセの多いアニメではあったのですが……最終的には号泣させられて、色んな意味で自分の人生の中でも忘れられない1作です。


 なので……こちらの作品も人気原作のアニメ化ながら、ものすごーーーーく「人を選ぶアニメ」になるんじゃないかと思って“7枠目”にしました。


 放送日程は、
 TBSでは1月7日~(木曜日深夜)
 CBCでは1月7日~(木曜日深夜)
 サンテレビでは1月8日~(金曜日夜)
 BS-TBSでは1月9日~(土曜日深夜)
 CS-TBSチャンネル1では1月17日~(日曜日深夜)

【紙の本】
だがしかし 1 (少年サンデーコミックス) だがしかし 2 (少年サンデーコミックス) だがしかし 3 (少年サンデーコミックス) だがしかし(4) 通常版: 少年サンデーコミックス

 以上、7作品をチョイスしました。
 今季は2期ものやシリーズものが少なく、一見すると「来季のラインナップは地味だなぁ……」と思っている人がいるかも知れません。ですが、自分としてはP.A.と京アニが久々に揃いますし、ノイタミナも超注目作のアニメ化ですし、7作品を選ぶのはものすごく悩みました。最後の最後に泣く泣く外したものもあります。誰が決めたんでしょうか、「7作品しか紹介できない」というルール(笑)。


 そういうこともあって、今回も他にオススメ作品があったら教えてください。
 ブログのコメント欄やTwitter等でオススメされた作品も追記で紹介していきます。ただ、数が多すぎると私の負担も大きくなっちゃうので、紹介するのはその中で「自分が観る気になったもの」に限らせていただきます。なので、気楽にオススメしてくださると助かります。

 それでは、よろしくお願いします。




--12月19日追記--
 ここからはコメント欄やTwitterなどでオススメされた作品を挙げていきます。
 私もとりあえず第1話は観てみようと思っています。

◆ 「昭和元禄落語心中」
 <公式サイト
 <男男男女女

【キンドル本】
昭和元禄落語心中(1) (ITANコミックス) 昭和元禄落語心中(2) (ITANコミックス) 昭和元禄落語心中(3) (ITANコミックス) 昭和元禄落語心中(4) (ITANコミックス) 昭和元禄落語心中(5) (ITANコミックス) 昭和元禄落語心中(6) (ITANコミックス) 昭和元禄落語心中(7) (ITANコミックス) 昭和元禄落語心中(8) (ITANコミックス)

 原作は雲田はるこ先生による落語を題材にした漫画です。
 第1話は1時間スペシャルとして、既にコミックス第7巻と第8巻の特装版に収録されたOVA「与太郎放浪編」をテレビサイズに再編集したものを放送、第2話から「八雲と助六編」が放送されるそうです。「与太郎放浪編」は昭和50年代の物語で、「八雲と助六編」はその過去となる昭和30年代の物語みたいですね。

 落語という題材もさることながら、石田彰、関智一、山寺宏一、林原めぐみといったベテラン勢で固められたメインキャストや、昭和50年代・30年代という時代に生きた人を描こうとしていることも……かなり骨太で異色なアニメになりそうです。

 ちょっと気になるのは放送時間で……まだ確定していませんが、『紅殻のパンドラ』とぶつかりかねない時間帯のような……



 放送日程は、
 TBSでは1月8日~(金曜日深夜)
 MBSでは1月8日~(金曜日深夜)
 CBCでは1月8日~(金曜日深夜)
 BS-TBSでは1月9日~(土曜日深夜)

【紙の本】
昭和元禄落語心中(1) (KCx) 昭和元禄落語心中(2) (KCx) 昭和元禄落語心中(3) (KCx) 昭和元禄落語心中(4) (KCx) 昭和元禄落語心中(5) (KCx) 昭和元禄落語心中(6) (KCx) 昭和元禄落語心中(7) (KCx) 昭和元禄落語心中(8) (KCx)


◇ ナースウィッチ小麦ちゃんR
 <公式サイト
 <女女女男男?

 うーむ……説明が厄介なやつがオススメされてしまった……
 元々は2001年にWOWOWで放送された『The Soul Taker ~魂狩~』というアニメに出てくる「中原小麦」というキャラクターにスポットを当てて、彼女が主人公のパラレルワールドのギャグアニメとして作られた『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』と『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルてZ』という作品があります。2002年~2005年の間に『アニメTV』で先行放送→OVAとして発売されました。

 私はこれらの作品を観ていないので今回の作品もスルーでイイかなと思っていたのですが(前段の話はWikipediaの情報です)、今回の『R』は登場人物を一新した作品だそうで、主人公も「吉田小麦」という別キャラクターになっています。これならシリーズ作品を1作も観ていなくてもなんとかなるかなと思ったので、とりあえず第1話だけでも観てみます。予備知識なしで楽しめるとイイのだけど……


 放送日程は、
 日本テレビでは1月9日~(土曜日深夜)

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≫ EDIT

Wii Uで今まで遊んだ全ソフトを3行レビュー!

 12月8日で、日本でWii Uが発売されて3年になりました。
 実を言うと……Wii Uの発売日を12月12日だと勘違いしていて、「たまたまだけど今から3行レビュー書けば3周年に間に合うじゃん!」と書き始めてから気付きました。12月12日はPSPの発売日だった……

 Wiiで今まで遊んだ全ソフトを3行レビュー!(最終版)

 Wiiの時は『みんなのニンテンドーチャンネル』で表示されるプレイ時間ランキングに合わせて、4年経った時点と6年経った時点で二度「3行レビュー」の記事を書いていました。

 Wii UはWiiほどたくさんのゲームを私が遊んでいないような気がしますし、『みんなのニンテンドーチャンネル』もなくなっちゃってプレイ時間ランキングもなくなっちゃったので、Wiiの時のように「3行レビュー」は書けないなぁ……と思っていたのですが。
 この記事を書いていたら「たくさんのソフトを紹介する」ことの意味もあるような気がしてきましたし、調べたらWiiを4年経過した時点でプレイしていたソフトが62本だったのに対してWii Uを3年経過した時点でプレイしたソフトが59本だと測定できましたし、何よりWii Uは今『Splatoon』と『スーパーマリオメーカー』目当てで買っている人がたくさんいる時期です。

 Wii Uで遊んだソフトを「3行レビュー」するのは今しかない!と思ったのです。
 Wii Uには「プレイ時間ランキング」はないので、『毎日のきろく』から全ソフトのプレイ時間をスクリーンショットに取って1つ1つ並べてランキングを作りました。「パッケージソフト」「パッケージソフトのダウンロード版」「ダウンロードソフト」「バーチャルコンソール」「Wiiソフトのダウンロード販売」、全部ごちゃ混ぜです。

 「体験版」は除きました。数分プレイしてやめて、レビューの書きようもないものが大半でしたから……『ドラクエX』のベータテストは10時間、『Splatoon』の試射会は5時間以上プレイしていましたが、今更レビューを書いてもそれをプレイすることは出来ないので外しました。その割に『ブタメダル』とかは入れているんですけどね……

 記事は、過去に自分がブログに書いたそのソフトについての記事へのリンクです。
 公式は公式サイトへのリンクですが、サードメーカーのソフトの場合は「メーカーのページ」ではなく「任天堂のページ」を貼っています。これはこの冬から導入された「ニンテンドーアカウント」でログインしていると、そのページからすぐにダウンロード購入手続きが出来るからです。気になったソフトは是非どうぞ。


 始める前から書くのもアレなんですけど……
 こういうことは私だけがやるんじゃなくて、もっと広まればイイなぁと思っています。元々私が始めたのも他所の人気ブログがやっていたのを読んで「こういうことはみんながやらなくちゃ!」と思ったからですし。Wii Uに限らず「自分が応援しているゲーム機」とか「スマホのゲーム」でもイイし「Steamで遊んだゲーム」でもイイからまとめてレビューする文化が根付いたらなって思います。
 そうすることで日の目の当たらないマイナーなソフトに注目される機会が生まれるし、1ソフト3行ならばそんなに時間かかりませんし。もし「自分も書いてみたぜ!」という人がいらっしゃいましたら、トラックバックを送ってくだされば喜んで読みに行かせてもらいます。




【1位:Wii Fit U(CP)】212時間21分公式><1st
WiiU_screenshot_GamePad_004C0_2015113023340764b.jpg
・「テレビを観ながら体重測定&トレーニングが出来る!」 この一言に尽きる
・メニューが横一列になったのと、ダンスにはリモプラ2本必要なのは擁護できない
・前作『plus』の完成度が高すぎたんだよなぁ……

【2位:スーパーマリオメーカー】156時間42分公式><記事1記事2
WiiU_screenshot_GamePad_004C0_201511302334396cb.jpg 
・「永遠に増え続けるコース」と「本編ではありえないコース」で、“遊ぶ”分には大満足
・しかし、“作る”分には自分のアイディアの少なさがすぐに露呈するのよね……
・「面白いコースを探すのが難しい」のはアプデで何とかしてくれることを期待

【3位:Splatoon】154時間09分公式><紹介
WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20151130233537625.jpg
・右スティックが使えなくてもジャイロ操作で、下手くそにも考慮されたマッチングシステムで
・日本ではハードルの高かったTPSというゲームを、誰にでも楽しめるよう仕立てあげた!
・毎週のようにブキやステージがどんどん追加されていった時期が楽しかったなぁ……

【4位:Miiverse】133時間23分公式><記事1記事2>※ 無料ソフト
WiiU_screenshot_GamePad_004C0_2015120722493548e.jpg
・不満がないワケではないけど……何だかんだ3年間、コイツがあったから楽しかった!
・アプデがある度に「また使いづらくなった!」と悲鳴をあげる時のみんなの一体感(笑)
・要望を言うと、自分の投稿の過去ログを探しやすくして欲しい。月別表示とか

【5位:大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U】118時間08分公式
WiiU_screenshot_GamePad_004C0_2015113023350769d.jpg
・まさに「オールスター」という超豪華メンバーに、変わらない『スマブラ』の遊びの安定感
・しかし、Wii U版の売りである「広いステージ」は小さなテレビだとキッツイ……
・別売り周辺機器が必要とは言え、GCコンに対応してくれたのは本当に感謝している

【6位:バンダイチャンネル】68時間16分公式><記事>※ 無料ソフト
WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20151207230718554.jpg
・月額1080円を支払っての「有料会員は見放題」専用のソフトとも言える
・難点は、何と言ってもフリーズ地獄。音は進むけど絵は止まる、みたいなことも
・PCの画面をテレビに出力する方法を知った今、特に使う必要ももうないかな……

【7位:スーパーマリオギャラクシー2】61時間17分公式><紹介
WiiU_screenshot_GamePad_004C0_201512072258050bb.jpg
・やりこみ要素を無視すれば、「任天堂遊園地」とも言える極上のアトラクションが楽しめる
・ただ……正直、「前作の焼き直し」感は否めなくて、あまり新鮮なカンジはなかった
・エンディングで「前作の続きではなくて前作のパラレルワールド」なことに初めて気付いた

【8位:クニットアンダーグラウンド】59時間40分公式><紹介
WiiU_screenshot_GamePad_004C0_201511302337502c6.jpg
・ストーリー、やりこみ要素、多数のキャラクターなど、様々な魅力のあるゲームだけど…
・ボールに変化して跳ねると気持ちいい、アクションパズルの操作性の良さが大きい
・操作しているだけで楽しいから、「広大なマップを探索して埋めていく」のも楽しいのだ!

【9位:インターネットブラウザー】58時間23分公式>※ 無料ソフト
WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20151207225037751.jpg
・実を言うと、初期はここから結構Twitterに投稿していた(居間にはPCがないので)
・現在はFC2ブログにスクショを保存するのに大活躍中
・Miiverseのアルバムに保存するよりも速いから重宝しています

【10位:ニンテンドーeショップ】49時間50分公式>※ 無料ソフト
WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20151207225008d89.jpg
・Wii時代は「PVを見る」のと「ソフトを買う」のが別のチャンネルだったんだよね……
・今はホームページでほぼ代用できてしまうのだけど、なんだかんだ起動しているなぁ
・最新の映像一覧とか、もうちょっと見やすいとこに置いてくれって思うけど

【11位:ニンテンドーランド】40時間31分公式><紹介
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・何はともあれ『マリオチェイス』。非対称の対戦プレイの極みをロンチでやっちゃった
・しかし、これを遊ぶ環境(5人プレイにリモコン4つ)を揃えるのが何よりも難易度高い…
・1人用のアトラクションもつまらなくはないけど、コンティニュー出来ないのがしんどい

【12位:Nintendo TVii】35時間37分公式>※ 無料ソフト
WiiU_screenshot_GamePad_004C0_201512072251087bf.jpg
・え!?……え!?と二度見してしまった。こんなプレイ時間が長いの?
・ソフトからMiiverseに投稿する場合、プレイ時間はこっちにカウントされるのね
・毎シーズンごとに新アニメの応援イラストを投稿しているので、その合計時間っぽい

【13位:ライブ・ア・ライブ】29時間19分公式><紹介
WiiU_screenshot_GamePad_004C0_201512072253071c0.jpg
・RPG全盛期に「RPGの色んな形」をオムニバスで見せた実験作
・自分はSF編、原始編、現代編、西部編、功夫編あたりがお気に入りだった
・ただ、オムニバスだと「肌に合わない」ものが1コくらいあって、自分はそれが最後に…

【14位:The Wonderful 101】25時間57分公式><紹介
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・「凄いゲーム」なのは間違いない、この時代によくこんなものを作った、ミニゲームも良い
・ただ、1ステージが超長いので、「あのミニゲームだけ遊ぼう」みたいな遊び方が出来ない
・特撮などに思い入れがないせいか、ストーリーにも特にノれなかった

【15位:トライン2 三つの力と不可思議の森】25時間38分公式
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・発売日に見知らぬ人とボイスチャットでワーキャー叫びながら遊んだのが超楽しかった
・日が経つと「解き方を知っている」人が淡々と解いちゃって、後をついていくだけゲーに
・一人でプレイすると「魔法使い」でゴリ押しになっちゃうしねぇ……

【16位:MOTHER2 ギーグの逆襲】25時間16分公式><記事紹介
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・10日間でクリアして、エンディングで大号泣してた。当時書いた記事を読んでまた泣いた
・システムはよくある『ドラクエ』式RPGなんだけど、こんなゲームは他にはない
・やっぱりこれは糸井さんが「人」と「社会」を描ける人だからだろうなぁと思いまする

【17位:D.M.L.C. -デスマッチラブコメ-】22時間26分公式><紹介
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・必要最低限な機能に、必要最低限しか用意されていない絵…チープさは否定できない
・しかし、どんどん解き明かされていく謎に、熱いストーリーに、美弥様かわいい!!
・ノベルゲームはストーリーとキャラが魅力的なら一点突破できるんだという好例だと思う

【18位:レゴ(R)シティ アンダーカバー】22時間26分公式><1st
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・明るいノリと明るい世界観で、車乗ったりヘリ乗ったり、町中を探索するのが楽しい!
・カーチェイスしたり、刑務所に侵入したり、「映画の主人公」っぽいことも超楽しい!
・難点はロード時間と進行不能バグ……これさえなければなぁ

【19位:@SIMPLE DLシリーズ for Wii U Vol.2 THE 密室からの脱出2】18時間06分公式><紹介
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・DS時代の傑作をWii U用に再利用。シチュエーションや分岐もとても凝ってる
・しかし、根本的なことに自分は「このジャンル」のゲームが好きではないと思い知った
・大好きなアクションパズルとは、似てるようで正反対のジャンルなんだよねぇ……

【20位:スーパーメトロイド】14時間45分公式
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・1周目はキッククライムやって肩を傷めて断念という体たらく
・2周目は攻略サイトとまるごとバックアップ頼みで何とかクリア出来た
・操作感覚が独特なこともあって、すっごいシビアなゲームという印象だった

【21位:マーヴェラス ~もうひとつの宝島~】14時間11分公式><紹介
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・任天堂のテキストアドベンチャーとアクションアドベンチャーの融合作品であり到達点
・主人公が「普通の子ども達」なことが、『ゼルダ』とは別の魅力を出している
・「男の子達の大冒険小説」という雰囲気がイイんだ。第3章の島が特にお気に入り

【22位:リトル インフェルノ】12時間05分公式><紹介
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・“リスク”も“戦略性”もなく、アイテムをガンガン燃やしてお金を生むゲーム
・この「頭からっぽにして破壊だけを楽しむ」カンジが魅力と言える
・任天堂版の売りだった「300種類に増えたコンボ」が1周では出てこないのが残念

【23位:ファイアーエムブレム 紋章の謎】11時間08分公式
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・スーファミ版で何度もクリアしているゲームだけど、当時は30円だったので……
・「既存のゲームがMiiverseで面白くなる」を実感するプレイでもあった。ドーガ……
・ノーリセットプレイは、いつかまた精神に余裕がある時に挑戦したいなぁ

【24位:役満 鳳凰】9時間48分公式>※ 無料ソフト
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・無料でも1日1戦だけプレイ出来るので、リハビリがてらCPU対戦してた
・Wii Uゲームパッドを修理に出すことで、SIMPLEシリーズの『麻雀』買ってお役御免
・「1日1戦だけプレイ出来る」のは遊びすぎなくて済むので、むしろ助かった

【25位:ニコニコ】9時間32分公式>※ 無料ソフト
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・居間に置いていた頃は、これで生放送とか観ていたなぁ(主に野球中継)
・現在はWii U本体を自室に移したのでほとんど使っていません。横にPCあるし……
今でも細かくバージョンアップされているの、意外だった

【26位:U-EXPLORE SPACE ADVENTURES】8時間33分公式><1st
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・「Wii Uはゲームパッドを活かしたゲームが出たら買うよ」って言ってたヤツら全員買え!
・ゲームパッドならば小さな会社にも『鉄騎』が作れるんだというドリームを感じる
・『クニットアンダーグラウンド』の作者らしいストーリーもお見事。Miiverseが阿鼻叫喚

【27位:いけいけ!熱血ホッケー部】8時間06分公式><紹介
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・「アイスホッケーならではの魅力」をファミコンで再現したのだからスゴイ
・部活ごとのコスプレで能力を付けるというのも、この時代にやっていたのかー
・とっつきの悪さだけが残念。壁を超えるとすんごく面白いのに……

【28位:Wii Street U powered by Google】7時間30分公式
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・「既存のサービスもゲームパッドで劇的に変わるんだ!」を見せてくれたソフト
・Miiverseへのスクショ投稿は、ソフト内からは見られるんだね
・世界中に隠れてるキャラを探す要素など、遊ぼうと思えばかなりの時間泥棒にもなる

【29位:スーパーマリオワールド】7時間04分公式
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・何年かに1回くらいやりたくなるゲーム。シリーズの中でも一番好き
・ライトに遊ぶことも、縛りプレイややりこみ要素など多彩な遊び方もできる
・『マリオメーカー』やった後だと、ヨッシーいてこのバランスというのは神だと思える

【30位:星のカービィ 夢の泉の物語】6時間30分公式
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・ファミコンの限界を超えたファミコン末期の傑作2Dアクション
・Wiiでもプレイしたけど、Wiiのプレイ時間は6時間25分でした。ほぼ一緒(笑)
・ソフト不足の当時のWii Uだったけど、何だかんだ楽しんでたんだなと思う

【31位:クインティ】5時間42分公式><紹介
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・プレイヤーの操作はシンプルに、でも奥が深いお手本のようなゲーム
・「スターパネルを集める」か「さっさと敵を倒すか」が悩ましいんだ
・ステージ構成や敵の能力などがバラエティ豊かで飽きずに最後までプレイ出来る

【32位:スーパーマリオブラザーズ】5時間19分公式><記事
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・改めてプレイすると分かる、「名作は何故に名作になれたのか」
・“Bダッシュ”というものを知らない当時の人達に向けて考え尽くされた構成に震える
・念願だった「2周目」は、序盤以外はあんまり面白くなかった(笑)。

【33位:ブタメダル】5時間17分1st>※ 無料ソフト ※ 配信終了
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・こういうシンプルなゲームを作らせたら、そりゃ任天堂は上手い。お気に入りの一本
・このゲーム自体は無料なのに、無限に残高が使えない緊張感が面白かった
・逆に、残高をドカッと投入すると緊張感なくなって面白くなるという

【34位:がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻】4時間11分公式
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・見た目に反して意外にシビア。Wii時代はクリア出来ませんでした
・Wii Uの「まるごとバックアップ」使って無事にクリア。賭場で所持金増やすのオススメ
・ゲーセンや競馬など、盛りだくさんなゲームだったことに初めて気付いた

【35位:マリオブラザーズ】3時間58分公式><紹介
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・ステージの多彩さで遊ばせる『マリオ』シリーズの中では異質な存在
・ステージの構造は一つ。でも、色んなことが起こるんだ
・『スマッシュブラザーズ』がこの名を引き継いでいるのも、そういうことなのだろうか

【36位:熱血高校ドッジボール部 サッカー編】2時間37分公式><紹介
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・「操作出来るキャラは一人だけ」という仕様の意図を当時は理解していなかった
・サッカーは“ボールを持っていない時の動き”が大事だというゲームなんだよね
・対戦プレイで使えるチーム数が少ないのが痛い

【37位:Miiスタジオ】1時間57分公式>※ 無料ソフト
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・『Miiコンテストチャンネル』がなくなったので、Wii UはMii作っていないなぁ…
・『トモコレ』のために3DSで作ったMiiを移したくらい
・肖像権の問題もあるんだろうけど、『Miiコンテストチャンネル』復活して欲しい

【38位:ワイワイワールド2 SOS!!パセリ城】1時間54分公式
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この記事を書くために、わざわざ購入してクリアまで遊んだ
・『1』とは別物だという批判も分かるけど、自分はこっちの方が好き
・「色んなゲームのオムニバス」感があるのが楽しい。当時のコナミは最先端だった

【39位:熱血高校ドッジボール部】1時間41分公式
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・一見「雑なゲーム」に見えるけど、奥が深い!くにおスポーツの原点
・チーム数が多くて、各国それぞれに特徴があるのが良いんだ
・子どもの頃、これで国名を覚えたので「アフリカ」という国があるんだと思ってた

【40位:任天堂ゲームセミナー2013受講生作品】1時間40分公式>※ 無料ソフト
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・どうかしているとしか思えない奇ゲー『ポッポハンター』
・対戦する友達が欲しくなった『センターヒーローズ』、普通に良ゲー『しまながめ』
・難しくてクリア出来なかった『戦闘団地』。バランス取れたラインナップだね

【41位:バルーンファイト】1時間31分公式
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・「思ったように動かせない」からこそ、白熱するし上達するアクションゲーム
・これやると『ニンテンドーランド』の「バルーントリップ」もやりたくなる(笑)
・課長と一緒に、オレンジ色の風船を目指したこともあったなぁ……

【42位:脳を鍛える大人のDSトレーニング】1時間03分公式
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・流行ってた当時「こんなブームはすぐに終わる」みたいな批判も多かったけど…
・たまーに起動して「脳年齢測定」とかしたくなるのよね
・そういう意味では、自分の中では『マリオ』とかと同じような位置のゲームだ

【43位:You Tube】0時間54分公式>※ 無料ソフト
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・何のために起動したのか全然覚えていない……
・テレビ画面でYouTubeを観るという習慣がないので自分は使っていないけど
・テレビ画面と手元の画面を選んで動画を再生できるのは便利だよね

【44位:スーパーマリオ64】0時間51分公式
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この記事を書くためにわざわざ購入してプレイして「中間ポイントがない」ことを確認した
・Wii時代にはクリアしています。どうしても分からなかったとこがあって攻略サイトを使い、
・「オマエみたいなヤツはゲーマー名乗んなwww」と言われた記憶しかない

【45位:ヨッシーのたまご】0時間51分公式
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・数ある落ちモノパズルゲームの中でも、かなりシンプルな部類だよね……
・なので、子どもの頃は対戦などで(ゲーム下手な人とも)盛り上がったけど
・大人になってから一人で遊んだら、正直物足りなかった……

【46位:Wii Sports Club】0時間51分公式>※ 24時間無料プレイ可能
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この記事を書くためだけに起動権を使いました
・「細かな動きを検出」にも「オンライン対戦可能」にも、個人的には心が動かされない。
・『Wii Sports』の魅力ってそういうとこじゃなかったじゃん、って正直思う……

【47位:ドンキーコングJR.】0時間30分公式
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・『ドンキーコング』のジャンプ操作に、ツタの昇り降りという新アクションが追加
・ネタバレだけど、詳細なレビューを当時Miiverseに書いていました(笑)
・ステージ構成の見事さで、3作の中では一番好きかな

【48位:メタルスレイダーグローリー】0時間29分公式
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7月13日、色んな想いがあったので序盤だけプレイするために購入
・Wiiではクリア済。ファミコンなのにアニメーションするというトンでもないゲームだった
・ただまぁ……今から始めるならスーファミ版の方がイイかもだけど……

【49位:ドキドキ手紙リレー】0時間28分公式>※ 無料ソフト
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・2014年ゲームセミナー作品の中で一番好き
・懐かしくて分かりやすい題材に、「先生の癖」が難易度になってるのがイイ
・裏面は難しすぎて断念。まぁ、それも難易度曲線としては正しい形かな

【50位:ゴルフ】0時間23分公式
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・こちらも7月13日にプレイする為に購入
・後のゴルフゲームに多大な影響を与えまくったため、後の作品の方が遊びやすい(笑)
・「名作すぎて真似されまくる」結果、オリジナルが古臭くなる典型例だなーと

【51位:ドンキーコング】0時間21分公式><記事
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・オリジナルは間違いなく名作、だがファミコン版は50mがないのだ……
・「ジャンプ」というこのゲーム独自のアクションを、ステージ構成で徐々に覚えさせる
・任天堂イズムはこの頃から健在。『スーマリ』以上に宮本茂の天才っぷりを感じる

【52位:タンク!タンク!タンク!(DL)】0時間21分公式>※ 1日3プレイまで無料
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・「フリー・トゥ・スタート」の試みとしては非常に面白かったと思う
・ただ、自分は3Dアクションが好きではないので、プレイしてもあまり楽しめなかった
・しかし、今でもMiiverseは盛り上がってるんだよね…無料の力ってすごい

【53位:ジカンサタンサ】0時間21分公式>※ 無料ソフト
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『ニンテンドーランド』に似たようなゲームがあったような……
・でも、プレイ感覚は微妙に違うし、このジャンルは安定して面白いとも言える
・2014年ゲームセミナー作品の中では二番目に好きだった

【54位:アルクラッシュ】0時間20分公式>※ 無料ソフト
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・「操作しづらい」をゲーム性に落とし込んでいるのはイイと思う
・でも、ステージがそれに見合っていないというか、後半は「ただイライラさせるだけ」に
・結局、最終面がクリアできなくて投げてしまった

【55位:ミチコジャンプ!】0時間18分公式>※ 無料ソフト
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・逆『ひゅ~ストン』、上へ上へと飛び上がれ!
・ただ、距離感がつかめないので後半は難しいというか勘でプレイするというか…
・これもクリア出来ずに投げちゃいました

【56位:タッチ!amiibo いきなりファミコン名シーン】0時間17分公式>※ 無料ソフト
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・「amiiboの販促」がしたいのは分かるが、もうちょい方法があるだろ……
・人気ゲームが出やすいみたいで、自分も『スーパーマリオワールド』だった
・持っているゲームの名場面だけ遊べても……ねぇ?

【57位:どうぶつの森 こもれび広場】0時間12分公式>※ 無料ソフト ※ 配信終了
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・自分は面倒くさくてほぼ起動していなかったけど、狙いは良かったと思う
・ソフト不足の当時のWii Uで、Miiverseの楽しさを伝えて、3DS版とも連動
・このソフトの配信終了までにはWii Uの新作を出したかったんだろうけどね……

【58位:Hulu】0時間02分公式>※ 無料ソフト
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この記事を書くためだけに起動しました
・ゲームパッドがない状態での起動でしたが、ストレスなく操作できました
・2分しか起動していないソフトにレビューなんて書けるか!

【59位:出前館】0時間01分公式>※ 無料ソフト
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・1分しか起動していないソフト来た!
・履歴をたどったところ、配信翌日に起動だけしたみたい
・1行余ったのでとっておきのダジャレを。「アルパカに尻尾ってあるんか?」



 これらのプレイ時間は、基本的には12月7日の夜までのプレイ時間となっています。
 つまり、2012年12月8日~2015年12月7日の3年間の集計なんですね。

 体験版を除いて、私のプレイしたソフトは59本。
 プレイ時間の合計は1470時間57分となりました。



 さて、こんな記事を書いたからには調べてみたくなりました。
 これらのソフトの購入金額と、Wii U本体と周辺機器にかかったお金を全部足して、1470時間57分で割れば、私にとってWii Uというゲーム機のコストパフォーマンス「1時間あたり幾ら」が算出できるのです。ダウンロードで買ったソフトはニンテンドーアカウントから購入履歴が調べられますし、Amazonで買ったソフトも注文履歴から調べられます。店頭で買ったものは幾つか正確な値段が分からないものもありましたが、それは「大体の記憶」に任せるとして……

 エクセルに入力して「私がこれまでWii Uに使った金額」が出ました。
 これはあくまで「私が使ったお金」なので、例えば『MOTHER2』はセール中に30円で買ったのだし、『スーパーマリオワールド』はWii版も持っていたので優待価格150円で買いました。WiiリモコンプラスやGCコンは既に持っていたので含んでいません。外付けハードディスクも悩んだのですが、外しました。普段は外しっぱなしですし、他の用途でも使えるものですし、


 「私がこれまでWii Uに使った金額」89724円 / Wii Uをプレイした時間1471時間 =「1時間あたり61円」と出ました!

 正直、「思ったよりお金かかっていないんだなぁ……」と驚きました。
 本体だけで3万円以上、『スマブラ』関連で1万円以上かかっているのに、全体ではそんなもんなんですね。パッケージソフトをあまり買っていないというのが大きいんですかね。


 しかし、ですよ!話はここでは終わりません。
 まだ積みゲーがあるのです!!
 購入履歴から調べてみたところ、「買ったはいいけど1分も起動していないので『毎日のきろく』にカウントされていないソフト」が18本ありました。その総額は14820円!全部足すと……

 「私がこれまでWii Uに使った金額」104544円 / Wii Uをプレイした時間1471時間 =「1時間あたり71円」と出ました!


 あんまり変わらないな!
 まぁ……積みゲーの多くは「セールされているから今はまだやる時間ないけど、セール価格で買っておこう」ってものだし、積みゲーの総額が安くなるのは当然と言えば当然か。


 とにかく、私のWii Uは3年間で「1時間あたり71円」というコストパフォーマンスなことが分かりました。これ、毎年計算すると面白そうですよね。次に私が買うゲーム機が何になるのかは分かりませんが、プレイ時間が記録される機能があったら、1年目・2年目・3年目……と、プレイ時間とコストパフォーマンスを計算していこうかなと思いました。

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| ゲーム雑記 | 17:54 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

デジタルエロの隠し場所

 「本棚を見れば、その人がどんな人間かが分かる」なんてことがかつては言われていました。本を読んで得たもので人間は形成されるのだし、どういう本を買っているかでその人の興味が分かるし、並べ方や揃え方にもその人の性格が表れますからね。

 しかし、だからこそ我々は「本棚」を隠さねばならないのです。
 えっちな雑誌も、えっちな漫画も、えっちなビデオも、えっちな小説も、えっちな写真集も、えっちな同人誌も、間違いなく「私を形成するもの」だったし、「私が興味を持っているもの」だったし、「私」という人間の根幹とも言える部分なのだけど―――だからこそ、それを人には見せてはいけないのです。

 「真の名前を相手に知られることは死を意味する」というファンタジー小説のように、我々の世界では「どんなエロを嗜んでいるかを知られることは(社会的な)死を意味する」のです。特にロリものとか、痴漢ものとか、スカトロものとか、イリーガルだったりアウトローだったりするものが好きな場合は、死んでもバレてはならないと思うものです。
 もしバレてしまったら、いくら「私が嗜んでいるのは創作物ですから!現実にはこんなことやらかしませんから!」なんて主張しても、誰も信じてくれないこの世の中です。犯罪者予備軍だと疎まれて一生を生きなければならなくなるのです。そんな時に助けてくれる人などいません。本当の意味で“信頼できる人”なんてこの世界にはいないのです。

 だから、我々はそうしたえっちなアイテムをベッドの下とか、引き出しの奥とか、使わないカバンの中とかに隠すのです。




 ………


 ……スカトロは実行に移しても、別に犯罪じゃなくない?




 ここまでは前置き。
 そんな時代もありましたというお話でした。

 インターネットが普及してからは、「本棚」よりもインターネットブラウザの「ブックマーク」と「履歴」の方が「その人がどんな人間かが分かる」ようになったと思いますし。
 電子書籍を導入してからの私はえっちな雑誌も、えっちな漫画も、えっちな小説も、えっちな写真集も、紙の本では買わなくなったし。えっちな同人誌も自炊して現物を残さないようにしているし。えっちなビデオに関してはDMMからストリーミング再生で観るようになったので、端末にダウンロード保存することすらなくなりました。

 そう!
 僕らはもう「エロ本の隠し場所」に苦難する日々から解放されたのです!!

 ぶっちゃけた話、今の10代の男子とかがこの記事を読んでいても全然ピンと来ていないと思います。
 「昔はエロ本というものをコンビニで買って、それをベッドの下に隠しておかないとおっぱいが見られなかったの!?『三丁目の夕日』くらいの時代の話ですか!?」と驚いているかも知れません。インターネットのおかげで手軽におっぱいが見られるようになったんだよ……という反面、テレビ番組からはおっぱいが消えたというのは興味深い話なんですけど、今日の話には関係ないんで割愛します。


 さてさて、こんな風に「物理メディア」という枷から解放されて「デジタルデータ」という大海原に飛び出すことで、我々は「エロ本が見つかる恐怖」から解放されたのだ!!と言いたいところなのですが……状況はより深刻に、我々にとって厳しくなったと言えるのかも知れません。

 だってもう、「エロの隠し場所」は「パソコン」か「スマホ」か「タブレット端末」のどれかだってバレてるってことじゃん。これを抑えられたらもう終わりじゃないですか。


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 3年前から電子書籍を導入して、クラウドに保存されているキンドル本を数えてみたらちょうど360冊で「何この区切りイイ数字!ちょうど1周!」と驚いた私ですが……キンドルでは、えっちな本は買わないようにしてきました。

 というのも……こうしたデジタルデータの購入は、「端末から削除したり、端末を買い換えたりしても、アカウントに購入履歴が紐付けされているからいつでも再ダウンロードできる」ことがメリットだと私は考えています(もちろん企業がそのサービスを続けている限りは……という話ではありますが)。
 逆に言うと、今日買ったエロ本は10年後も20年後もクラウドに残り続けてしまうことになります。


 例えばですよ。モテなくてモテなくて本当にモテなくて仕方がない私も、いつか女神のような女性と出会って結婚することがあるかも知れないじゃないですか。ないですか?ここは「あるかも知れない。可能性は0%ではない」と譲歩してくれないと話が進まないので譲歩してください。可能性は0%ですか?ああ、そうですかそうですか。じゃあ、ここから書くことは精神を病んでしまって妄想と現実の区別が付かなくなった私の妄想した未来ということでイイですよ。叙述トリックです。第1話の最後で「実はやまなしは誰もいない教室で存在していない奥さんと喋っていたんだーーーー」と明らかになるオチでいいですよ。


 死にたい。



 例えば、私がこれから先に結婚したとします。
 奥さんが手塚治虫の『ブッダ』を全巻買おうかなと言い出したら、自分が「あぁ、それならキンドルで全巻持っているよ。キンドルが3周年だった時に半額セールをしていたから全巻買ったんだ。まだ読んでいないけど!」と答えるでしょう。同じ本を夫婦で1冊ずつ買うのはお金がもったいないように思えますからね。
 家族でAmazonのアカウントを共有することがOKなのかは分かりませんが、海外では家族間でキンドル本を共有できる「Family Library」というサービスが始まっているので、日本でもそれが始まっている未来だとします。

 「じゃあ、夫婦のアカウントを関連づけて『ブッダ』全巻ダウンロードするね」と奥さんが言った時点で、私は終わりです。私がこれまで買ってきた全てのキンドル本が白日の下に晒され、『ブッダ』だけではなく、その横にあるえっちな雑誌も、えっちな漫画も、えっちな小説も、えっちな写真集も、私が数年かけて買い続けてきたエロコレクションが全て奥さんの知るところになってしまうのです。
 もちろん購入済のキンドル本をクラウドから完全削除する方法もあります。しかし、それでは私が「久々に読みたいな」と思った時に再ダウンロードすることが出来なくなってしまいます。エロ本をベッドの下に隠すのは、「読みたいときにまた読み返したいから」じゃないですか!この方法は使えません!


 そうした未来を避けるために、私はキンドルではえっちな本を買わないようにしてきたのです!!健全な本しか買っていません!いつクラウドを覗かれても大丈夫!!



 ということで、私エロコンテンツはDMMで買っています。
 元々Amazonはエロの取扱に厳しく、ロリ系のえっちな本が販売されなかったり、インスタントビデオからアダルト作品が消えたり(商品ページは残っているので購入済な商品の再ダウンロードは出来るっぽいですが)、そもそもラインナップが貧弱だったりしていたので……私は、エロはDMM、それ以外はAmazonと使い分けるようにしてきました。

 これならば、将来結婚したとしても「DMMのアプリ」は削除しておいて、ブラウザからDMMにアクセスするけど「ブックマーク」にも「履歴」にも残さないようにして、パスワードも記録しないように設定すれば――――私がDMMで何を買っているかなどバレようもない!これぞ計算されつくした完全犯罪だ!!


 と言いたいところなのですが……最近、困った事態が起こりました。
 私がインターネットを始めた頃に、WEBに投稿されていた(一方的に)とてもお世話になったエロ小説が幾つかありました。しかし、多くの個人サイトやブログがいつしか更新が止まってしまい閉鎖していってしまったように、私の愛したそうしたエロ小説達もアーカイブスすら残さずにWEBから消滅していってしまいました。

 最近ふとそのことを思い出して「ああいう人達って今は何をしているのかなー」と検索してみたのです。お世話になった母校の恩師の姿を見たくなった―――みたいな話です。

 すると、割と複数の方々が、昨今の電子書籍ブームを受けて、ホームページを再び立ち上げて、「新作のエロ小説」を書き、電子書籍をセルフ出版していたのです!
 かつての恩師の元気なお姿に感激した私は、「若い頃にとてもお世話になりました」という思いを込めて著作を買い漁ろうとしました。決してエロイ気持ちでではありません。自分を大きくしてくれた(色んな意味で)恩師に、「お金を払って著作物を買う」という形で恩返しをしたかったのです。エロイ気持ちではないのです。ええ、そうなのですそうなのです。


 しかしです……
 それらのエロ小説の中には「キンドル独占」で販売しているものもあったのです。私も「キンドル独占」で電子書籍を発売している身ですから、その理由は痛いほど分かります。とにもかくにも、DMMでは代用できないのです。



 私はすごく悩みました。
 恩師の活動を応援するためには「キンドル」で買うしかありません。しかし、「キンドル」で買ってしまうと、この記録がクラウドが残り続けて奥さんにバレてしまいます。「男の人がえっちな本を読むのは仕方がないことだ」レベルでは済まされないえげつない作品なので、下手すれば離婚訴訟です。


 恩師をとるか、奥さんをとるか――――
 悩みに悩みました。1週間くらいは悩んでいたと思います。




 そこでようやく気付いたのです。








 俺、奥さんいなかったわ。

 本当に大好きだからこそ、いつか卒業しなければならない時が来るのです。
 「妄想」を捨てて、私は「現実」と向き合わなければなりません!存在していない奥さんのことを乗り越えて、私はエロ小説をポチりました。ようこそ「現実」!!


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| ひび雑記 | 17:54 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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そのゲーム機は「1時間あたり御幾ら」ですか?

 この記事の続きのお話。

 そのゲームは「1時間あたり御幾ら」ですか?

 その娯楽にかかる金額を、その娯楽に楽しませてもらっている時間で割ることで、その娯楽の「1時間あたりのコストパフォーマンス」が数値化できて。ゲームソフトは、とてもコストパフォーマンスが高い娯楽なんだよ―――といったカンジの記事でした。


 しかし、あの話には「敢えて書かなかったこと」が実はあります。
 というのも、その話を書き始めるとその話だけで恐ろしく尺を使ってしまう上に、読んでくださる人にとっても何が主題かが分かりづらくなってしまう恐れがありました。なので、前回の記事を「前編」、今回の記事を「後編」と二つの記事に分けて、今日はその話にしぼって書こうと思います。

 「ゲームソフトはコストパフォーマンスが高い娯楽だ」というのは、実は“既にゲーム機を持っている場合は”という条件付きの話なんですね。
 『U-EXPLORE』がどんなに面白いゲームで「みんなにもオススメだよ!」「プレイ時間は短いかも知れないけどそんなにコストパフォーマンス悪くないよ!」と言ったところで、Wii U本体を持っていない人にとっては「ゲーム機ごと買う程ではなぁ……」と思われるだけなんです。

 今からWii U本体を買う場合、『Splatoon』セットや、『マリオメーカー』セット、『幻影異聞録 #FE』セットなどがありますが……あくまで『U-EXPLORE』だけを目当てにWii U本体を買った場合と考えて、ソフトの付いてこないプレミアムセット(税別30000円)で計算しましょう。

+WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20151127022225b5d.jpg

 {Wii U本体(31955円)+『U-EXPLORE』(1700円)} / 『U-EXPLORE』のプレイ時間8時間 = 「1時間あたり4206円」


 高ぇ!
 前回の記事で書いたどんな娯楽よりもコストパフォーマンスは悪く、1時間あたりの単価で考えるならライブイベントとか遊園地とかよりも高くなると思います(交通費とか考えるとアレだけど……)。単独の娯楽でこれを上回るのは性風俗くらいではなかろうか。



 インターネットでゲームの話題をしていると、「このゲームは自分の持っているゲーム機用で出して欲しかった」みたいな話がしょっちゅう出てきます。「『モンハン』はVitaで出して欲しかった」「『ベヨネッタ2』はPS3で出して欲しかった」「『ドラクエ』はスマホで出して欲しかった」うんぬんかんぬん。
 その実現性はさておき……私はその気持ちは分からなくはないです。誰だって、払うお金は少ない方がイイでしょう。「本当にゲームを遊びたいのならゲーム機ごとソフトを買うのがゲーマーだろうが」と言われても、「持ってる機種で出てくれた方が出費が少なくて助かる」って考えるのは仕方がないと思いますよ。

 私にも「このゲーム、3DS用で出ていたら買っただろうなー」というVita用のソフトとかありますもの。

 『U-EXPLORE』は本当に面白いゲームだと思いますが、Wii Uを持っていない人に「8時間のために33655円を払えるほど面白いか?」と聞かれると流石にそこまでの責任は背負いきれません。




 あ、それはそうと……『U-EXPLORE』は2月に無料アップデートを行って、海外版では既に配信されていている「激ムズ追加コース」が遊べるようになるそうです。ファミ通.comがスタッフのインタビューを掲載してくれていて、非常に読み応えがあるので是非どうぞ。

 『U-EXPLORE SPACE ADVENTURES(ユー エクスプロー スペース アドベンチャー)』の開発者に聞く デンマークとスウェーデン合同チームで生まれた斬新な意欲作

<以下、引用>
 任天堂が最初に Wii U GamePadを発表したときに、私たちのゲームディレクターであるニクラス・ニグレンが、彼は『Knytt Underground』の制作者なのですが、Wii U GamePadを見てすぐに思ったそうなんです。「この GamePadのタッチスクリーンで、宇宙船を動かしたり、いろいろな操作をしたりできるようなゲームを作ったら、ものすごく楽しいものになるに違いない!」って。

 カプコンの『鉄騎』というゲームが大きなインスピレーションになりました。『鉄騎』は大きな二足歩行のメカをプレイヤーが操作するというゲームで、非常に大きなオリジナルのコントローラが必要でした。
 小さなインディーゲームスタジオでは、独自のオリジナルコントローラを作って販売する予算はありません。でもWii U GamePadのタッチスクチーンなら、大きなコントローラの代わりになれる。コントローラをどんな形にでも変えることができますから、私たちが求めるようなボタンやスライダーといったものを画面上に配置することができるんです。

</ここまで>
※ 改行・強調は引用者が行いました

 何というイイ話!
 岩田さんがご存命だったら、是非にでも「社長が訊く」をやって欲しかったです。それが無理ならニンテンドーダイレクトで扱って欲しかったです。Wii Uゲームパッドに「これで今まで出来なかったゲームが作れるんだ!」という夢を抱いて、しっかりと形にした人達がいたのだから……



 話が横道に逸れてしまったので、軌道修正。
 なので、私は「遊びたいゲームが1本でもあればその1本のためにゲーム機を買うべきだ」とはなかなか言えません。よく言われる「遊びたいゲームが3本あったらそのゲーム機の買いどき」というのも、ケースバイケースじゃないかなと思います。

 例えば『U-EXPLORE』みたいなゲームを3本遊びたいとしても……


+WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20151127022225b5d.jpg+WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20151127022225b5d.jpg+WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20151127022225b5d.jpg

 {Wii U本体(31955円)+『U-EXPLORE』(1700円)+『U-EXPLORE'』(1700円)+『U-EXPLOREターボ』(1700円)} /{ 『U-EXPLORE』のプレイ時間8時間+『U-EXPLORE'』のプレイ時間8時間+『U-EXPLOREターボ』のプレイ時間8時間} = 「1時間あたり1544円」


 これでもまだちょっと高いですよね……
 遊ぶソフトが多ければ多いほど「1時間あたりの価格」は下がってきますが、プレイ時間の短いソフトばかりだとそれほどお得感はありません。





WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20151130233537625.jpg
 では、プレイ時間の長いソフトの場合は?
 今からWii U本体を買う場合は、『Splatoon』と本体のセットが34000円で売っています。amiiboはあくまでやりこみ要素なんでなくてもイイと考えて、プレイ時間は前回の記事に書いた私のプレイ時間を使って計算すると。

 『Splatoon』と本体のセット36374円 / 154時間=「1時間あたり236円」

 かなりコストパフォーマンスが改善されましたね。
 前回の記事で語った「ゲーム以外の娯楽」と比較しても、漫画や小説よりもコストパフォーマンスが良く、DVDレンタルにギリギリ負けるくらい。まぁ、DVDレンタルも「DVDを再生する機械」が必要なんですけど……


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 「遊びたいゲームが3本あったらそのゲーム機の買いどき」という話があったので、この二つも足してみますか。購入金額は前回の記事とは違い、現在のAmazonでの販売価格にしました。『スマブラ』はamiibo抜きでキャラとステージの有料DLCは全部買った価格にしましたが、追加ステージはAmazonには売っていないのでeShopから購入した定価です。

++++++

 { 『Splatoon』と本体のセット36374円+ 『スーパーマリオメーカー』4568円+ 『スマブラ』7011円+ミュウツー405円+リュウとステージ585円+リュカ405円+ロイ405円+プププランド250円+ハイラル城250円+ピーチ城 上空250円+海賊船250円+スーパーマリオメーカーステージ300円 }/ { 『Splatoon』のプレイ時間154時間+ 『スーパーマリオメーカー』のプレイ時間156時間45分+ 『スマブラ』のプレイ時間118時間 }=「1時間あたり119円」


 DVDレンタルに勝ちました!
 しかし、逆に言うと……100時間越えのゲーム3本を遊んでも、このくらいのコストパフォーマンスなんですね。「遊びたいゲームが3本あったらそのゲーム機の買いどき」と言われても、3本が3本とも100時間遊べるゲームなんてケースは早々ないでしょうから、現実的にはもっともっとコストパフォーマンスは悪くなると思います。
 ジャンルによっては「長時間遊ばせる」ことが苦手なものもあります。2Dアクションとかアクションパズルとかは、どんなに面白くても数時間で終わってしまうものだったりします。

 「ゲーマーだったら遊びたいゲーム1本のためにゲーム機が買えるはずだ」と言われても、その1本が何百時間と遊べるゲームならばそれは分かるのですが、数時間で終わってしまうゲームのために3万円とか4万円をポンと払える人ってのはそうはいないんじゃないかと思うのですよ。




 例えば『モンハン』とか『どうぶつの森』とか、Wii Uで言えば『Splatoon』とか、ああいうゲームがゲーム機本体を牽引して「ソフトとゲーム機が一緒に買われる」のって「面白さ」だけでなく、「このゲームなら元を取れるくらいは遊べる」というプレイ時間が保証されているってのも大きいのかもなあって思います。

 「長く遊べる1本のキラーソフト」の力は大きいと思いますし、そういうソフトが出せない内は「面白いソフトがたくさんあるからトータルではコストパフォーマンスが高くなるよ!」とアピールしていくのがイイかもですね。
 これまで私は「オススメのゲーム10本紹介します!」みたいな記事ってあんまり意味がないと思ってたんですね。10本もゲーム紹介されても遊ぶ時間ねえよってみんな思うだろうなって(笑)。でも、ゲーム機本体という高価な買い物をした人に少しでも元を取ったと思ってもらうためには、コレもコレもコレもコレもコレもコレもコレもコレもコレもコレもあるってアピールする意味はあるのかなぁと思いました。

 3周年には間に合いそうにないけど、Wii Uでそういう記事を書いてみるかなぁ……みなさんも自分の応援したいゲーム機で書いてみましょう!

| ゲーム雑記 | 17:57 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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新語・流行語大賞はどうすれば納得してもらえるものになるのか

 もう年の瀬なんですね。

 2015年の新語・流行語大賞が発表 「爆買い」「トリプルスリー」他に決定!

 12月になると「その年の新語・流行語大賞」が発表され、それに対して「流行語だって言われてるけど全く聞いたことがない」「誰が使っているの」「どこで流行っているの」「世の中を知らない老人達が勝手に決めただけだ」といった批判的な意見がぶつけられるのが毎年の恒例となっています。

 しかし、今年はその批判的意見が例年の比ではない思います。
 特に「トリプルスリー」に関しては思いっきり野球用語ということもあって、野球ファン以外の人からは「初めて聞いた」「今時野球の用語を“流行語”と言い張っちゃう老人のセンス」とボロクソに言われているのはもちろん、野球ファンからも「野球ファン以外に知らないでしょ」「流石にどうかと思う」と全く擁護されていない有様です。


 ここまで叩かれていると、どうしても「叩かれている方」に同情してしまうのが私なので……どうして「トリプルスリー」が選ばれたのか毎年毎年ボロクソに言われている「新語・流行語大賞」はどう変わればみんなに納得してもらえるのかを考えていこうかと思います。


◇ そもそも「何のための賞」なのか?
 大人になれば大概の人が分かることだと思いますが、世に溢れるコンテンツは「お金」があるから作れるものです。
 民放のテレビ番組は「スポンサー」がいてくれるから作れるのだし、NHKのテレビ番組は「受信料」を払ってもらえるから作れるのです。ゲームは「お金を払って新品で買う人」がいてくれるから開発する人の給料を支払えるのだし、アニメは「DVD・ブルーレイを買う人」がいてくれるからメーカーがスポンサーとなって制作費を出してそれがアニメーターなどのギャラになっていくのです。

 「新語・流行語大賞」も慈善事業で行われているワケではありません。
 この賞は『現代用語の基礎知識』という百科事典を出版している自由国民社という出版社による賞です(※1)。ノミネート作品も読者アンケートを参考にして選ばれます。この賞で選ばれた「新語」「流行語」は毎年発売されている『現代用語の基礎知識』に加えられるので……「世相を反映する百科事典」に新しく加えられる言葉を決めて、なおかつ「その百科事典」を宣伝するのための賞とも言えるのです。

(※1:2003年からはユーキャンがスポンサーに加わる)

現代用語の基礎知識2016
現代用語の基礎知識2016



 この賞が始まったのは1984年ですが、1990年までは「新語」部門と「流行語」部門に分かれていてそれぞれに金賞までの賞が与えられていました。
 「新語」は流行とは関係のない「今までは使われてこなかった新しい言葉」が多いですね。ペレストロイカ(1988年)とかね。ファジィ(1990年)とかセクシャル・ハラスメント(1989年)とか、今では普通に使う言葉も当時は「新語」として受賞していました。
 一方の「流行語」はその時代を反映した言葉が多いです。オバタリアン(1989年)、新人類(1986年)とか。イッキ!イッキ!(1985年)なんて、まさに時代を象徴する言葉ですね。


 しかし、どうも「新語」と「流行語」に分かれていると盛り上がりに欠けると思ったのか、1991年からは部門を越えた「年間大賞」が選ばれるようになり、1994年からは「新語」も「流行語」も一緒くたにトップテンという形で発表されるようになりました。
 そのせいか「新語・流行語大賞」という名称なのに、「流行語大賞」という賞だと誤解されて、近年の批判は「流行したかどうか」の側面でばかり批判されているように思えるのです。毎年毎年「これが流行語大賞だなんて言われても一度も聞いたことがない!」みたいな批判を見かけるのは、そのためでしょう。


 例えば、「トリプルスリー」は確かに「流行語」とは言えないと思います。
 しかし、新たに百科事典に加えるべき「新語」と考えるのなら、違和感のない言葉だと私は思います。
 「そんな言葉は聞いたことがない」という批判は、むしろその通りで。この記録は長いプロ野球の歴史の中で(今年の2人を除けば)8人しか達成したことのない記録ですが、騒がれるようになったのはここ最近のことだそうです。2002年の松井稼頭央選手を最後に12年間誰も達成できず、シーズン前に目標に掲げる選手は多いものの達成できない「幻の記録」のような存在でした。

 それが今年2人も達成したことで野球ファンですら「こんな記録があるんだ」と知った人も多かったでしょうし、最近の野球に興味がない人が「こんな言葉は聞いたことがない」と思うのは当然なんです。だから、「2015年の新語」として百科事典に記録しておくんですね。


◇ 「年間大賞」と「トップテン」の差
 この記事の後半に、1984年~1990年の「新語」「流行語」の金賞と、1991年以降の「年間大賞」のリストを載せました。このリストを作るにあたり、それぞれの年ごとの「年間大賞」と「トップテン」を見たのですが、「トップテン」はかなりバラエティに富んだ言葉が並んでいるんですね。例えば昨年は「ありのままで」や「妖怪ウォッチ」なんかも入っています。

 しかし、「年間大賞」に選ばれる言葉を並べてみると、「年間大賞」に選ばれる言葉はかなり制限がかかっているんだなということが見えてきます。

 例えば、「特定の商品」を推す言葉・表す言葉は選ばれにくいです。「年間大賞」が選ばれるようになった1991年以降だと、1997年の「失楽園」、2006年の「品格」、くらいですかね。「テレビドラマ」から選ばれるものは数多いのですが、「映画」から選ばれるものはほぼありません。「失楽園」がかろうじてそうか。
 理由は幾つか推測できますが……恐らくワイドショーなどでニュースになる際に、スポンサーなどの対抗企業の商品の宣伝になっちゃうから報じない、みたいなことを避けるためかなと思います。「年間大賞」には選ばれないけど「トップテン」には選ばれる法則から考えるに、「トップテン」は報じなくても何とかなるけど「年間大賞」は報じないワケにはいきませんからね。

 昨年の「ありのままで」や「妖怪ウォッチ」がトップテンどまりで対象にならなかったのはこのためだと思われますし。今年で言えば、「まいにち、修造」がそうかなと思います。ノミネートどまりだった「火花」「結果にコミットする」辺りもそうかもですね。
 個人的には、「結果にコミットする」よりも「ドゥープドゥッドゥドゥープドゥッドゥ」というフレーズが選ばれて欲しかったけど、もはや「新“語”」でも「流行“語”」でもない(笑)。


 あとは、分かりやすいのは「ネガティブな言葉」は選ばれませんね。
 今年で言えば「ISIL」とか「シリア情勢」という言葉をたくさん耳にしたと思うのですが、悲惨な事件や、大災害、不祥事の類はまず選ばれません。過去の年間大賞を見ても、「テロ」とか「震災」がらみの言葉は一つも選ばれていません。逆に「震災」から立ち直ろうというスローガンだった「がんばろうKOBE(1995年)」は選ばれています。

 今年のトップテンで選ばれたもので言えば、「エンブレム」「ドローン」なんかはネガティブなニュースが多かったので年間大賞にはなりませんでした。「新語」として考えると「ドローン」は是非『現代用語の基礎知識』に加えるべき言葉だと思いますが、この賞の「年間大賞」には選ばれないものなんですね。



 あと、これはバランスが難しいところですが……「政治的なワード」でも、特定の立場や思想を応援するような形の言葉は選ばれにくいと思います。
 昨年は「集団的自衛権」が選ばれていますし、今年もトップテンにはかなり入っているので「左に偏っている」みたいな批判も多かったですが……年間大賞に選ばれるものは、そういう批判を避けるために考慮されていることが多いかなと思います。
 例えば「SEALDs」はSEALDsに賛成の人も反対の人もこの一年間でよく聞いたワードだと思いますが、「2015年の年間大賞はSEALDsです!」となるとSEALDsを応援しているようになるため、SEALDsに反対の人はいい気分にはならないでしょうから年間大賞には選ばれにくいんですね。同じことは「一億総活躍社会」にも言えます。

 ここ10年で選ばれた政治的なワードと言えば、先に挙げた「集団的自衛権(2014年)」を除けば、「どげんかせんといかん(2007年)」「政権交代(2009年)」です。話題性から考えれば、この二つは何かに偏っているというワケでもなく妥当かなと思います。


 そう考えていくと……
 「新語・流行語大賞」の「年間大賞」って、

・特定の商品を表すものはダメ
・ネガティブなものはダメ
・特定の立場を応援するような言葉は避けたい


 と、かなりのがんじがらめな条件で選ばなければならず……そうすると、「スポーツ」と「テレビ(お笑い)」がどうしても多くなってしまうんですね。

 特にスポーツは「オリンピック」「サッカーW杯」といった国民的行事が狙い目で、「自分で自分をほめたい(1996年)」はアトランタ五輪、「W杯(2002年)」は日韓W杯、「チョー気持ちいい(2004年)」はアテネ五輪、「イナバウアー(2006年)」はトリノ五輪、「なでしこジャパン(2011年)」は女子W杯ドイツ大会、「お・も・て・な・し(2013年)」は東京五輪の招致活動――――と、数多く受賞しています。

 しかし、今年は五輪は夏季も冬季もなく、男子のサッカーW杯もなく、女子のサッカーW杯は優勝できませんでした。スポーツ界の国際大会での明るいニュースは「男子ラグビーW杯での快挙」くらいでした。
 しかし、個人的には「今年の新語・流行語大賞の年間大賞は五郎丸です!」ってのは、違和感あるんですね。「人名じゃん!」というか。いや、過去に「イチロー」も獲っているから前例がないワケじゃないんですけど、「男子ラグビーW杯での快挙」を「五郎丸」で表彰するのは他の選手に失礼じゃないのかなって思うのです。それこそ2011年が「なでしこジャパン」でなく「澤」だったら、「澤以外の選手の立場は!!」って思っちゃったでしょうから。



◇ 有名人が受賞者でなければならない
 今年の年間大賞は「爆買い」と「トリプルスリー」でした。
 受賞者として表彰式に出席したのは、「爆買い」がラオックスの社長で、「トリプルスリー」は柳田悠岐選手と山田哲人選手でした。

 年間大賞に複数の言葉が選ばれることは珍しくありませんが、2つの言葉の受賞者が「堅い立場の人」と「有名人」という組み合わせになるケースも実は多いです。いや、あの……ラオックスの社長さんも「有名人」なのかも知れませんが、お茶の間の人気者という意味でね……

 2014年の「集団的自衛権(受賞者辞退)」と「ダメよ~ダメダメ(日本エレキテル連合)」、2006年の「品格(藤原正彦)」と「イナバウアー(荒川静香)」、2005年の「小泉劇場(武部勤ほか)」と「想定内(外) (堀江貴文)」、2003年の「毒まんじゅう(野中広務)」と「なんでだろう~(テツ and トモ)」、2000年の「IT革命(木下斉)」と「おっはー(慎吾ママ)」などなどはそうかなと思います。


 これは、恐らくですけど少なくとも片方を「有名人」にすることで、表彰式の様子をニュースで扱ってもらう時間を増やそうという意図なのかなと推測できます。
 「今年の新語・流行語大賞の年間大賞は○○に決まりました」という一行をニュースキャスターが読んで終わりだと、大した宣伝効果はありません。有名人が出席して受賞後のコメントを述べると、各ニュースでVTRという形で表彰式の様子を流してもらえるので、インタビューボードに名前が入っているユーキャンの宣伝にもなりますし、『現代用語の基礎知識』の宣伝にもなります。

 そのためか、年間大賞の受賞者は「政治家」「スポーツ選手」「タレント」が多いんですね。「政治家」が呼ばれれば一般のニュースでも扱ってもらえますし、「スポーツ選手」が呼ばれればスポーツニュースで扱ってもらえますし、「タレント」が呼ばれればワイドショーなどで扱ってもらえます。
 田中真紀子さん(1998年)、小泉純一郎さん(2001年)なんかは、当時は「視聴率を持っている政治家」と言われていましたからね。


 今年の大賞に「五郎丸」が選ばれなかったのは五郎丸選手が式に出席できなかったから―――みたいな憶測もされていますね。真偽のほどは定かではありませんが、確かに「今年の年間大賞は「爆買い」と「五郎丸」です!」と言われて出てくるのがラオックスの社長さんだけなら、ラオックスの社長さんには申し訳ないですが、ニュースとして尺が稼げそうにないなぁ……と思ってしまいます。




 ちょっと横道に話が逸れますが……歴代の「新語・流行語大賞の年間大賞」で野球とサッカーを比較すると、野球の用語は90年代を中心に多くて今回が8つ目で、対照的にサッカーの用語は3つしか選ばれていません。「審査員がオッサンばかりで野球びいきだ!」という声もあるんですけど、サッカー選手ってこの時期は思いっきりシーズン中なので表彰式には出られないんですね。

 「新語・流行語大賞の表彰式」は毎年12月1日前後ですが、この時期はJリーグの最終節付近です。今年は「チャンピオンシップ第1戦」の前日でした。あと、1週間遅ければ余裕が出てきますが、そうすると「Jリーグアウォーズ」なんかと日程が被りそうですし。
 そもそも今のサッカー日本代表の選手の大半はヨーロッパのチームに所属していて、ヨーロッパは秋~春のシーズンなので12月の初週なんて絶対に帰国できない時期です。

 サッカーに関する用語が受賞した3回に出席したのは、1993年の「Jリーグ」は川淵チェアマン、2002年の「W杯」は中津江村の村長、2011年の「なでしこジャパン」は日本サッカー協会の会長の代理で女子委員会委員長―――って、申し訳ないですけど「地味……」と言わざるを得ません。カズとか、中田ヒデとか、澤とかじゃないんですよ!


 逆に、野球選手はこの時期はオフシーズンなため、比較的時間に余裕があります。
 1994年のイチロー選手、1995年の仰木監督、1996年の長島監督、1998年の佐々木投手、1999年の松坂投手と上原投手、今回の山田選手と柳田選手……と、1995年の野茂投手以外はみな表彰式に出席しているみたいです。「時の人」と呼ばれる人もみんな出席しているんですね。そりゃ野球に関するワードが多く受賞するワケだなぁって思います。


 あと、ノミネートが決まる11月初旬という日程は、スポーツ界では多くの競技がまだシーズン中なので「結果が出ていない」ことがほとんどなんですね。今年で言えば羽生選手の300点越えなんかは間に合わないワケです。この時点で全日程が終わっているのはプロ野球くらい。
 これはお笑いにも言えて、漫才日本一を決める「M-1グランプリ」や「THE MANZAI」は12月末ですから間に合わないんです。まぁ、コント日本一を決める「キングオブコント」は9月末~10月初旬なのに今まで1本も受賞していないのであまり関係ないかも知れませんが。



 閑話休題。
 そう考えていくと……今年の「トリプルスリー」の対抗馬って、「安心してください」くらいしかなかったと思うんですね。特定商品を表すものではなく、ネガティブなものでもなく、政治的に偏ってもなく、お茶の間の人気者が、表彰式にも出席してくれる―――「安心してください」は全ての条件を満たしています。
 もちろん「安心してください」が年間大賞だったとしても「そんなの使ったことねーや」と上から目線で言う人は間違いなくいたでしょうが、ここまでの批判にはならなかったと思います。

 となると……「安心してください」が選ばれなかった理由は、「下ネタだから」ってことですかねぇ。
 いや、もちろん「ダメよ~ダメダメ(2014年)」だって酷い下ネタだと思いますが、アチラは下ネタだとは知らずに使っている子どもとかも多そうなのに対して、「安心してください」は子どもでも下ネタだと分かる下ネタです。2007年の「そんなの関係ねぇ」もトップテンどまりだったことを考えると、「裸になる」ネタは堅いニュース番組では流されない可能性を考慮したとかなのかも。



◇ 傾向と改善策
 ここまでの話を踏まえた上で、「新語・流行語大賞」の1984年~1990年の各部門の金賞、1991年以降の年間大賞の一覧をご覧下さい。カッコの中の分類は私が何となくで考えたものです。

1984年
・新語:オシンドローム(芸能・テレビドラマ)
・流行語:まるきん まるび(社会現象)

1985年
・新語:分衆(社会現象)
・流行語:イッキ!イッキ!(社会現象)

1986年
・新語:究極(漫画)
・流行語:新人類(社会現象)

1987年
・新語:マルサ(映画)
・流行語:懲りない○○(小説、映画)

1988年
・新語:ペレストロイカ(政治)
・流行語:今宵はここまでに(いたしとうござりまする) (芸能・テレビドラマ)

1989年
・新語:セクシャル・ハラスメント (社会現象?)
・流行語:オバタリアン/オバタリアン(旋風) (漫画)(社会現象)

1990年
・新語:ファジィ
・流行語:ちびまる子ちゃん(現象) (漫画・テレビアニメ)

1991年
・…じゃあ~りませんか(芸能・お笑い)

1992年
・きんさん・ぎんさん(芸能・テレビCM)

1993年
・Jリーグ(スポーツ・サッカー)

1994年
・すったもんだがありました(芸能・テレビCM)
・同情するならカネをくれ(芸能・テレビドラマ)
・イチロー(効果) (スポーツ・野球)

1995年
・無党派(政治)
・NOMO(スポーツ・野球)
・がんばろうKOBE(スポーツ・野球)

1996年
・自分で自分をほめたい(スポーツ・マラソン・オリンピック)
・メークドラマ(スポーツ・野球)
・友愛/排除の論理(政治)

1997年
・失楽園(小説、映画、テレビドラマ)

1998年
・ハマの大魔神(スポーツ・野球)
・凡人・軍人・変人(政治)
・だっちゅーの(芸能・お笑い)

1999年
・雑草魂(スポーツ・野球)
・リベンジ(スポーツ・野球)
・ブッチホン(政治)

2000年
・おっはー(芸能・バラエティ)
・IT革命(社会現象)

2001年
・米百俵
・聖域なき改革
・恐れず怯まず捉われず
・骨太の方針
・ワイドショー内閣
・改革の「痛み」(政治)

2002年
・タマちゃん(ワイドショー)
・W杯(中津江村) (スポーツ・サッカーW杯)

2003年
・毒まんじゅう(政治)
・なんでだろう~(芸能・お笑い)

2004年
・チョー気持ちいい(スポーツ・水泳・オリンピック)

2005年
・小泉劇場(政治)
・想定内(外) (ワイドショー?)

2006年
・イナバウアー(スポーツ・フィギュアスケート・オリンピック)
・品格(新書)(社会現象)

2007年
・(宮崎を)どげんかせんといかん(政治)
・ハニカミ王子(スポーツ・ゴルフ)

2008年
・アラフォー(芸能・テレビドラマ)(社会現象)
・グ~!(芸能・お笑い)

2009年
・政権交代(政治)

2010年
・ゲゲゲの(芸能・テレビドラマ)

2011年
・なでしこジャパン(スポーツ・サッカー女子W杯)

2012年
・ワイルドだろぉ(芸能・お笑い)

2013年
・今でしょ!(芸能・テレビCM、バラエティ)
・お・も・て・な・し(スポーツ・オリンピック招致)
・じぇじぇじぇ(芸能・テレビドラマ)
・倍返し(芸能・テレビドラマ)

2014年
・ダメよ~ダメダメ(芸能・お笑い)
・集団的自衛権(政治)

2015年
・爆買い(社会現象)
・トリプルスリー(スポーツ・野球)


 1991年に「年間大賞」を決めるようになってからは、かなり「お茶の間」視点の言葉が増えているように思えます。言ってしまえば「テレビの中の言葉」です。スポーツ、お笑い、テレビドラマはもちろんそうですし、政治もニュースとして頻繁に扱われた言葉が多いです。
 しかし、この記事で推測してきたような数々の「しがらみ」の中では、それも仕方がないのかなと思います。テレビのニュースで扱ってもらえるような有名人を表彰式に呼ぶと考えるなら、「スポーツ」「お笑い」「テレビドラマ」は外せないでしょうしね。


 「新語・流行語大賞はどうすれば納得してもらえるものになるのか」を考えると、かなり“詰んでいる”状況かも知れません。浅はかなことを言う人なら「スポンサーを外せ」とか言うかも知れませんが、そうするとこの賞自体がなくなるでしょうし、「選考委員を変えろ」と言ってもこの“しがらみ”の中ではあまり変わらないと思います。


改善案1:「新語」部門と「流行語」部門に戻す
 ということで、この条件で考えた私の改善案です。
 かつてのこの賞がそうだったように、「新語」と「流行語」に分けてそれぞれに大賞を選ぶという形にすればイイんじゃないかと思います。

 そもそも多くの人が「新語・流行語大賞」を「流行語大賞」と勝手に言い換えて批判していますからね。この賞がどういう賞なのかが伝わっていないのです。それは1991年に「年間大賞」を決めるようになったことに原因があると思うので、いっそのことその前の状況に戻せばイイんじゃないかと思います。

 正直「年間大賞」と言いながら2個も3個も選ぶんなら、「新語」と「流行語」に分かれて一つずつを選んでいた時代と実質的には変わらないワケですよ。
 「新語」と「流行語」それぞれに一つずつを選ぶのではなく、この年は「新語が二つ」受賞するとか、ある年は「流行語が一つだけ」の受賞とかだってイイと思います。やることは今と大して変わりませんが、受賞理由が「新語だから」なのか「流行語だから」なのかが誰にでもハッキリと分かるというメリットがあります。

 今現在の批判のマトになっている「選考委員が偏っているのでは」という点も、二部門に分けて、例えば「新語」の選考委員は年配者が多くて「流行語」の選考委員は若者が多いとかにすれば納得する人は多くなるような気がしますしね。


改善案2:日程を変える
 今年のスケジュールで言うと、「新語・流行語大賞」のノミネートが発表されたのが11月10日、2016年版の『現代用語の基礎知識』が発売されたのが11月11日、「年間大賞」と「トップテン」が発表されたのが12月1日だったみたいです。

 『現代用語の基礎知識』の発売日に合わせているのでしょうが、「今年の新語・流行語」のエントリーを11月初旬の時点で締め切っちゃうのはどうなのよって思います。スポーツで言えばほとんどの競技がまだシーズン中ですし、お笑いのショーレースもM-1がまだですし、テレビドラマも10月から始まったドラマは大して認知度を上げることが出来ません。


 『現代用語の基礎知識』の発売時期をズラすことが出来ないのなら、逆に『現代用語の基礎知識』の発売に合わせて「読者アンケート」を始めるというのはどうでしょうか。
 「今年も『現代用語の基礎知識』が発売され、新語・流行語大賞のノミネートが開始されました」というニュースを11月の初旬に流してもらい、そこから1ヶ月以上アンケートを集めて、年末年始辺りに表彰式を行い「大賞」を発表する―――これならばギリギリまで「今年の新語・流行語」を受け付けることが出来ます。

 まぁ……年始に表彰式をやったら、逆に芸能人の出席率は下がりそうですが(笑)。

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 いや……正直、私は別に「新語・流行語大賞」がどうなろうが知ったこっちゃないんですけどね。毎年特に気にすることなく生きてきましたし、「トリプルスリー?そんなのありえねえだろ!」と文句を言うほどの熱量を持っていません。「新語」は割と好きだけど、「流行語」に関してはそもそも「世の中の流行」自体に無頓着ですからねぇ……


 でも、わざわざ記事を書いてみて思ったのは、「長く続いている」ことによってそれはそれで歴史になっていくんだなということです。「年間大賞」には私自身が使ったことのある言葉なんてほとんどありませんし、「こんなの聞いたことねえよ」ってものも多いんですが……それを一覧にして並べてみると、それはそれで面白いもんだなと思いました。

 一部分だとしても、それは確かに「時代」なんだろうと。
 「すったもんだがありました」と「同情するならカネをくれ」が同じ年なんだー、みたいな。

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| ひび雑記 | 18:04 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

そのゲームは「1時間あたり御幾ら」ですか?

 Wii Uの『U-EXPLORE SPACE ADVENTURES』をクリアしました。
 「『クニットアンダーグラウンド』の作者がWii Uのために作ったWii Uの機能を活かしたゲーム」という期待を1ミリも裏切らない見事な出来でした。「ゲームパッドを活かす」「二画面を活かす」「Miiverseを活かす」ゲームデザインが素晴らしく……「アクションパズルが嫌い」「怖い雰囲気のゲームが苦手」という人には流石にオススメしませんが、そうでない人には「Wii Uというゲーム機を語るに欠かせない一作」だったとオススメしたいです。

 海外名の『Affordable Space Adventures』から名前が変わっているのは何だろうと思っていたのですが、日本名の『U-EXPLORE』の「U」は、Wii Uの「U」なんですね。Wii Uでしか遊べないWii U独占のゲームという意味。

(関連記事:『U-EXPLORE SPACE ADVENTURES』1stインプレッション/ゲームパッドを活かしたWii Uならではのパズルアクション!



 さて、こんな風に絶賛&オススメしたいゲームだったのですが……「ブログでオススメしよう」と考えるにあたって、少し思って、そこで思った自分の思考に対して感じた違和感が今日の記事のスタート地点です。

WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20151127022225b5d.jpg

 私のこのゲームのプレイ時間は8時間30分でした。
 ファーストインプレッションの記事を書くために難易度を変えたり、マルチプレイを試したり(1人で)したので、実質的なクリア時間は8時間くらいかなと思います。もちろんアクションパズルは「進み方が分からないで右往左往する時間」があるので、個人差はかなりあるとは思うんですけどね。

 そして、このゲームの価格は1700円。
 「このプレイ時間にして、1700円はちょっと高いかなー」というのが、「ブログでオススメしよう」と考えるにあたって最初に思ったことだったんですね。私自身は長いゲームよりもこれくらいのプレイ時間のゲームの方が間延びせずに一気にクリア出来るので好きなんですが、人にはオススメしづらいなと思ったんです。


WiiU_screenshot_GamePad_004C0_201511302337502c6.jpg

 同じ作者の『クニットアンダーグラウンド』のプレイ時間は約60時間でした。
 ただ、私はこのゲームを実績コンプのために2周しているので(激ムズな隠しコースは1周しかやっていないけど)、1周目のプレイ時間は30~40時間くらいだったと思います。価格は1200円。



 『U-EXPLORE』の「1時間あたりの価格」を計算すると、「1700円/8時間」=「212.5円」
 『クニットアンダーグラウンド』は、「1200円/30時間」=「40円」

 『U-EXPLORE』には『クニットアンダーグラウンド』のような隠し要素ややりこみ要素がないというのが大きいのですが、「1時間あたりの価格」が5倍以上ちがうんですね。なので、私は最初に「このプレイ時間にして、1700円はちょっと高いかなー」と思ってしまったのです。

 しかし、ちょっと間を置くと、「1時間あたり212.5円」ってそんなにコストパフォーマンスが悪いか?とちょっと考え直してきました。「ゲーム以外の娯楽」で考えるならこんなにコストパフォーマンスの高いものってそんなにないんじゃないのかと思うのです。

 例えば「漫画」
 もちろん、「どんな作品」を「誰」が読むかにも依るのですが……私の読書スピードだと1冊読み終わるのに30分くらいで、価格は500円くらいが平均ですかね。そうすると「1時間あたり1000円」という計算になります。気に入った漫画は何周も読み返すじゃんとも言えるのですが、それを言ったらゲームもそうですからね。

 例えば「映画」
 映画館で観る場合の一般価格は1800円ですが、割引などを活用する人も多いでしょうから平均すると1500円くらいですかね。1本2時間だとすると「1時間あたり750円」ってところでしょうか。
 DVDで観る場合はどうかというと、購入する場合は大体4000円くらい?そうすると「1時間あたり2000円」くらい。3回は観ないと映画館より割高になってしまいます。
 しかし、DVDレンタルだと……これも割引とかありますけど、レンタル料300円だとすると「1時間あたり150円」!

 「小説」もピンからキリまでありますが……
 自分がこないだ読んだ推理小説は、キンドル版の定価が1200円で4時間くらいで読み終わりました。「1時間あたり300円」。紙の本だと定価が1700円みたいなので「1時間あたり425円」ですが、古本とか文庫本とか考え始めるとキリがなくなるのでこの辺で。

 コストパフォーマンスの話で忘れられないのが「見放題な映像コンテンツ」の価格。
 dアニメストアは月額432円で、私は2~3月の2ヶ月間で285話を観たという記事を書きました。1話25分で計算すると118時間45分だと思います。「1時間あたり7円ちょっと」という計算になります。次元が違うコストパフォーマンス(笑)。
 まぁ、正直こんなにたくさん観ると健康面でものすごい大変なことになるのでオススメはしませんが、1クール12話の作品を1ヶ月で観ようと考えるなら「1時間あたり86.4円」ですか。これでも全然コストパフォーマンスが高いですね。


 遊園地などのレジャー施設、ライブなどのイベント事なんかも比較していくと面白そうですし、エロ動画、エロ漫画、エロ小説のコストパフォーマンスの比較なんかもやってみたいのですが……時間が幾らあっても足りなくなってしまうので、この辺で。

 「1時間あたり212.5円」というゲームは、決して割高ではないとは思えたんじゃないでしょうか。勝てるのは「DVDレンタル」と「見放題サービス」くらい。


 しかし、私は「このプレイ時間にして、1700円はちょっと高いかなー」と最初に思ってしまったんですね。だって、世の中には「長く遊べて安いゲーム」が溢れていますから。
 私自身は「長いゲームは好きじゃない」「短くてコンパクトにまとまったゲームが好き」なのに、人に勧める際には「この価格ならこのくらいのボリュームはなければダメだろう」なんて考えてしまったんです。

 それってゲームの「1時間あたりの価値」がどんどん下がっているということじゃないかと思いますし、私自身もそうした考えに侵されているのだと思ったのです。

満願満願
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 こないだまで読んでいた桜井政博さんのコラム本にも、ゲーム作りに関して「パッケージソフトで払ってもらう価格が決まっている以上はこのくらいのボリュームは必要」みたいな表現が確かどこかに書かれていました。
 私はそれが結構意外だったんですね。桜井さんという人は、『スーパーマリオ』以後の2Dジャンプアクション全盛期に『星のカービィ』という「空を浮かべる主人公」のゲームを発売したように、「みんながやっているからそうしよう」という固定概念を覆すことに秀でた人だと思います。そんな桜井さんであっても「1時間あたりの価格」からは逃げられないのか、と。


 そして、思い出したことがありました。
 桜井さんの作った『新パルテナ』に対しても、「シングルモードが長すぎる。この半分くらいのボリュームで構わない」という感想を見かけたことがあったのです。

jikan-patrena.jpg
 私のプレイ時間は13時間。
 もちろん「やりこみ要素」とか「オンライン対戦」にハマった人は100時間単位で遊んだと思うのですが、シングルモードを「とりあえずエンディングまで」だけ遊んだ私のプレイ時間はこんなものでした。

 『新パルテナ』のパッケージ版の定価は5800円です(消費税が5%だった当時)。
 「5800円/13時間」で計算すると「1時間あたり446円」になります。実際の販売価格はもっと低いでしょうから、15%オフだと「1時間あたり379円」。シングルモードを1周しか遊ばない人を念頭に置くと、これ以上はプレイ時間を短く出来ないかなーとも思いますね。

 ちなみに私はこのゲームは「2本で1本キャンペーン」でもらったので、出費はニンテンドー3DS専用スタンドを買った654円だけです。これだと「1時間あたり50円」。コストパフォーマンス高すぎる……



jikan-kamitri.jpg
 面白そうなんで、他のゲームも見ていきます。
 次は、発売当時ボリュームが少ないとか何とか言われていた『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』。1月1日以降は起動していないと記憶していましたが、3月に1回起動しているんですね……最後に起動したこの時期は家族がかなり大変な時期だったので何か思うところがあったのかも。

 自分の購入価格は3894円でした。当時の定価は4800円。
 「3894円/25時間」=「1時間あたり155.76円」
 こんな比較をされるとは当人達も考えやしないと思いますが、DVDレンタルとほぼ同じコストパフォーマンスです。


jikan-calcho.jpg
 プレイ時間が長そうな『カルチョビット』
 クリアはしていません。確か、1部リーグに上がったところで降格争いが2年続いちゃって起動が面倒くさくなったんだと思いました。購入金額は3927円、当時の定価は4800円。

 「3927円/78時間」=「1時間あたり51円」でした。


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 『トモダチコレクション 新生活』。これはAmazonで買ったんじゃなくて、確かフラッと立ち寄ったセブンイレブンで売っていたんでそこでDLカードを買ったんだと思います。故に購入金額は分かりません。定価はこれも4800円。セブンだから、多分大した割引率ではなかったかなぁ……

 「4800円/187時間」=「1時間あたり25.67円」


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 「2本で1本キャンペーン」のために、値崩れした新品ソフトを探して買ったゲーム『レイトンvs逆転裁判』。購入金額は1570円でした。

 「1570円/23時間30分」=「1時間あたり66.8円」。デフレが深刻すぎて、ちょっと高く感じてしまったが、よくよく考えたら恐ろしいコストパフォーマンスだった。


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 ダウンロード専売ソフトも見ていきましょう。3DSで一番好きなゲーム『ラビラビ外伝』
 『ラビラビ3』の記事を書くために2周目をプレイしているので、1周のクリア時間はもっと短いです。確か7時間くらいだったと思うんですが、アクションパズルゲームは一度解いているんだから2周目の方が短くなるものであって長くはならんはずですよね。何だろうこの時間は……

 ということで、1周9時間で計算しました。価格は700円。
 「700円/9時間」=「1時間あたり77.7777円」


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 バーチャルコンソールから、ついさっきクリアしたばかりの『カエルの為に鐘は鳴る』です。現在の販売価格は411円、私はセール中に288円で買いました。当時の定価は検索してみたところ3990円だそうです。

 「411円/6時間」=「1時間あたり68.5円」
 「288円/6時間」=「1時間あたり48円」
 「3990円/6時間」=「1時間あたり665円」

 どうも、「1時間あたりのゲームの価値」を下げているのはバーチャルコンソールのような旧作のダウンロード販売が普及したからじゃないかという気もします。



WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20151130233537625.jpg
 ついでだからWii Uのソフトも見ていこう!
 2015年を代表するゲーム!『Splatoon』だ!
 自分は現在はプレイを休んでいますが、使用するブキの内「シューター」は手付かずのまま休みに入っちゃったので、その内に復帰するかも知れません。イカのamiibo買ったのにコンプしていないしね。

 購入金額は5040円。Amazonで「試射会」をダウンロードしたら500円値引きという謎のサービスをやってたんだった。しかし、私は『Splatoon』用のamiiboを3体買っています。店頭で買ったものもあるので正確な購入金額は分かりませんが、1体1200円で計算しましょうか。

 「(5040+1200*3)円/154時間」=「1時間あたり56.1円」と出ました。
 amiiboなしだったら「5040円/154時間」=「1時間あたり32.72円」


WiiU_screenshot_GamePad_004C0_201511302334396cb.jpg
 意外にも、『Splatoon』よりこっちの方がプレイ時間が長かったです。
 『スーパーマリオメーカー』。全身全霊を込めて書いたオススメコースの記事の反応がイマイチだったので、心がぼっきり折れてしまって最近は起動していませんね。購入金額は4465円でした。

 「4465円/156時間45分」=「1時間あたり28.48円」と出ました。
 『トモダチコレクション』には届かず!って、何を競っているんだか分からなくなってきました。


WiiU_screenshot_GamePad_004C0_2015113023350769d.jpg
 こう考えると、Wii Uのソフトってプレイ時間の長いゲームが多いですね……
 『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』は店頭で買ったので正確な購入金額が分かりません。定価は7776円です。
 しかし、『スマブラ』はamiiboやら有料DLCを買いまくっているので計算が大変です。amiibo1体1113円、ミュウツー450円、リュウ+ステージが585円、リュカが405円、ロイが405円、ステージはプププランドが250円、ハイラル城が250円、ピーチ城 上空が250円、海賊船が250円、スーパーマリオメーカーが300円……

 「(7776+1113+450+585+405+405+250+250+250+250+300)円/118時間」=「1時間あたり102円」と出ました。有料DLCを含むとコストパフォーマンスはどうしても落ちてしまいますね。でも、追加キャラがあるからプレイ再開することもありますし、今後も追加キャラは全部買うつもりなので、金額もプレイ時間もこれから先も増えていくと思います。


WiiU_screenshot_GamePad_004C0_2015113023340764b.jpg
 そもそも、コストパフォーマンスが高いのが正義ってワケじゃないですからね。
 我がWii Uの中で最もプレイ時間が長いのは『Wii Fit U』でした。半分以上は「ながらジョギング」の時間でしょうけどね!

 プレイ時間が長いことも脅威ですが、このソフトは「早期にWii U本体を買った人に無料配布されたソフト」なんです。プレイ出来るのは1ヶ月間だけですが、Wii Fitメーターを買って登録すればずっとプレイし続けられます。つまり、Wii Fitメーターの価格2145円しか出費していないんです。

 「2145円/212時間20分」=「1時間あたり10円」でした。
 これでも届かないdアニメストアのコストパフォーマンス「1時間あたり7円」って一体……


WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20151130233704a70.jpg
 その他、めぼしいソフトを。『ニンテンドーランド』
 「4935円/40時間30分」=「1時間あたり121.85円」


WiiU_screenshot_GamePad_004C0_201511302336368cf.jpg
 ダウンロードソフトから『D.M.L.C.-デスマッチラブコメ-』
 定価は1080円ですが、私が買ったのはセール中だったので500円での購入でした。

 「500円/22時間30分」=「1時間あたり22.22円」
 『トモコレ』を超えてる!!『Wii Fit U』がなければ1位だった……とは言えなかった。


WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20151130234043f46.jpg
 はい、オチの時間です。
 バーチャルコンソールよりスーパーファミコンの名作『MOTHER2』です。
 現在の販売価格は926円ですが、スーパーファミコンでの定価は検索してみたところ税抜9800円だったそうです。当時の消費税は3%だから10094円。実際の販売価格は2割引で8075円くらいですかね。しかし、このゲーム私は30円で買っているのです!スタートダッシュに失敗しまくったWii Uが取った苦肉中の苦肉の策、「バーチャルコンソールを30円で販売キャンペーン」によって私はこのゲームを30円で買ったのです。

 「926円/25時間」=「1時間あたり37円」
 「8075円/25時間」=「1時間あたり323円」
 「30円/25時間」=「1時間あたり1.2円」





 「1時間あたり1.2円」




 やった!!!
 とうとうdアニメストアを倒したぞ!!!

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 本来の趣旨はどこに行ったんだ(笑)。
 こう見ると、やはり『U-EXPLORE』の「1時間あたり212.5円」は「ゲームにしては高い」ってカンジがしますね。「長いゲームが好きではない」と言っている私でも、平均の数値を取ると「50円~100円」辺りに集まるのは興味深いです。『MOTHER2』のオチは酷いけれど、通常価格の926円であっても「1時間あたり37円」ですからね。

 ゲームのダウンロード販売が普及して、「昔のゲーム」や「コンパクトなゲーム」は自由な価格設定で販売できるようになってしまったことで、結果的に「パッケージソフト」も「ダウンロードソフト」も「バーチャルコンソールのソフト」も「1時間あたり50円~100円」の値に収まるようになっていったのかなぁと思います。終わりのないゲームを「飽きて辞めた」場合も、値崩れして安くなったゲームも、同じくらいの数値になったというのも気になります。


 今日の記事、「だから何だ?」と思われるかも知れませんが……
 我々「ゲームを遊ぶ人間」の時間は有限です。1年間でゲームに使える時間が、例えば「300時間」だったとします。ゲームボーイやスーファミの時代は「1時間あたり300円」払ってもらっていたものが、現在では「1時間あたり50円」しか払ってもらえなくなったとしたら、ゲーム業界に入るお金はかつては「300円×300時間=90000円」だったものが現在では「50円×300時間=6000円」にしかならないワケです。

 ゲームが「安く」、「長く」遊べるようになったことは果たして正しいことなのか……?
 そんなことを思ってしまいました。

 「1時間あたりの価格」が高めのゲームも、「贅沢なゲーム」として許容されるような業界にならないとこの先は苦しくなっていっちゃうのかもと不安になってきました。ということで、「1時間あたり212.5円」の『U-EXPLORE』をみんなも買おう!




 今日の記事の切り口は、ソーシャルゲームの「課金/無課金」の話とか、月額課金のサービスは「どれくらいの利用時間ならば元を取ったと思えるのか」とかの話にも応用できそうですね。

 あと、今後また別の記事で書こうと思ったので今回の記事では敢えて言及しなかったことに、「ゲーム機を買う前に“元が取れそう”と思えるかどうか」の話というのもあります。
 例えば、Wii Uは私にとってかなり満足度の高いゲーム機なんですが、それは何故かというと「プレイ時間100時間越え」のソフトが4本もあるからなんですね。単純に3万円を400時間で割れば「1時間あたり75円」です。Wiiの時は家族共有だったので、自分だけのプレイ時間は分かりませんが自分しか遊んでいないゲームで100時間を超えていたのは『スマブラ』1本だけでしたからね。3DSも自分だけがプレイした有料ソフトは『トモコレ』だけでした。無料ソフトも含めれば『いつの間に交換日記』と『3DSサウンド』が入りますが。


 この「娯楽に対するコスト意識」という話題はもっと掘り下げられそうなんで、色んな分野で考えてみるかもです。

-12月13日追記-
 後編に続く


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