2014年3月のまとめ
毎年3月末に書いている「今年度観たアニメの中でお気に入りTOP5」を、今年も書きます。「面白かった」順でも「素晴らしかった」順でもなく、「好きな作品」順だということと。あくまで“この1年間で自分が「最終回まで観たアニメ」”が対象なので、アニメ業界全般を総括するつもりだとかそういうことではありません。
(関連記事:「好きな作品」と「面白い作品」と「素晴らしい作品」は別)
過去4年間のTOP5はこんなカンジ。
【2009年度】
1.『とある科学の超電磁砲<レールガン>』 175点(ジェネオン/J.C.STAFF)
2.『けいおん!』 160点(ポニーキャニオン/京都アニメーション)
3.『かなめも』 75点(スターチャイルド/feel.)
4.『青い花』 65点(メディアファクトリー/J.C.STAFF)
5.『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』 60点(アニプレックス/A-1 Pictures)
【2010年度】
1.『魔法少女まどか☆マギカ』 145点(アニプレックス/シャフト)
2.『けいおん!!』 90点(ポニーキャニオン/京都アニメーション)
3.『四畳半神話大系』 85点(東宝/マッドハウス)
4.『放浪息子』 70点(アニプレックス/AIC Classic)
5.『屍鬼』 55点(アニプレックス/童夢)
【2011年度】
1.『ちはやふる』 150点(バップ/マッドハウス)
2.『花咲くいろは』 75点(ポニーキャニオン/P.A.WORKS)
3.『あの夏で待ってる』 70点(ジェネオン/J.C.STAFF)
4.『シュタインズ・ゲート』 60点(メディアファクトリー/WHITE FOX)
5.『テルマエ・ロマエ』 55点(東宝/DLE)
【2012年度】
1.『TARI TARI』 95点(ポニーキャニオン/P.A.WORKS)
2.『たまこまーけっと』 92点(ポニーキャニオン/京都アニメーション)
3.『琴浦さん』 80点(フライングドッグ/AIC Classic)
4.『氷菓』 75点(角川書店/京都アニメーション)
5.『まおゆう魔王勇者』 50点(ポニーキャニオン/アームス)
では、今年度のTOP5。
対象は2013年4月~2014年3月までに最終回を迎えたアニメで、自分がちゃんと全話観たものです。このブログの過去ログ漁って確認してみたところ、どうやら13作品が該当するみたいです。去年は6作品の中からTOP5を選んだのだけど、それに比べれば倍以上に増えました(笑)。
各作品評には多少のネタバレが含まれることを御了承下さい。
1.『銀の匙 Silver Spoon』155点(アニプレックス/A-1 Pictures)
2.『境界の彼方』120点(ポニーキャニオン/京都アニメーション)
3.『ガンダムビルドファイターズ』85点(バンダイビジュアル/サンライズ)
4.『未確認で進行形』80点(東宝/動画工房)
5.『進撃の巨人』65点(ポニーキャニオン/WIT STUDIO)
「普段アニメを観ない人にもアニメを薦めよう」という2012年の活動から発展させて、2013年の冬アニメから「自分が視聴予定のラインナップ」をブログ記事にして書くようにしました。ブログ記事にするくらいだから真剣に「どれが面白そうか」「どれが話題になりそうか」を吟味しなくてはならなくなったため、“面白いアニメ”にもたくさん出会えるようになりました。
この1年間は、2009年以降で言えば最もたくさんのアニメを観たし、最もたくさんの“面白いアニメ”に出会えたと思います。TOP5に入れなかった作品でも面白かった作品がたくさんありました。
5位『進撃の巨人』。
言うまでもなく2013年を代表する大ヒットアニメ。自分もものすごく楽しみました。
名前のあるキャラでも1つのミスでガンガン死んでいく緊張感、予測不能な展開でありながら突き放さない絶妙な脚本、絶望的な状況でも生命力に溢れるキャラクター達……大人気連載中の漫画が原作という期待に応える、アニメとしてとてつもなくクオリティの高い作品になっていたと思います。
でもまぁ……それだけ絶賛してても1位にしなかったのは、この記事に書いたような「俺達の戦いはこれからだ!」という典型的なラストだったから。伏線を山ほど残して!
これだけの大ヒットアニメなので2期があるのは確実でしょうから、首を長くして2期を待とうと思います。
4位『未確認で進行形』。
正直、悩みました。
このアニメが放送されていた3ヶ月間は家族が大変なことになっていて本当につらい3ヶ月間でしたが、「この作品に出会えたおかげで自分は生きていられた」と思いますし、「この作品のおかげで1週間を明るく過ごせた」と本当に思いました。娯楽の力ってホント凄いと思います。そういう観点で点数を付けるなら100点満点で250点を付けたいくらい。
でも、それって“アニメ単体”の評価じゃないんですよね。
“番組ラジオ”だったり、“ニコ生”だったり、“中の人達の魅力”だったり、“宣伝スタッフ達の遊び心”だったり、“楽曲の良さ”だったり、“ファン同士が一丸となって楽しんでいく雰囲気”だったり。その全てが楽しくてこの作品に救われたのだけど―――でも、この“祭り”感を1年後この記事を読んだ人が追体験できるかと言えばできないワケで。
だから、このTOP5は“アニメ単体”の好き度で考えて……この辺かなぁ、と。
もちろんだからと言って低い順位ではないのは、“アニメ単体”としてももちろんこの順位になるくらい面白かったからです。原作が会話劇の面白い4コマ漫画だったのを、細かい表情作画+若いキャスト陣の勢いのある演技で見事に表現していたと思います。
後半このはがストーリーに絡むようになってからは、「誰が何を知っている」という情報のすれちがいがコメディとして秀逸でした。屋上のくだりとか腹抱えて笑ったなぁ。
原作がまだ連載中なため、自分が期待していた「夜ノ森姉妹としての物語」は完結されなかったのだけが残念ではあるんですが……そこはまぁ2期に期待したいと思います。
(関連記事:『未確認で進行形』はハーレムアニメじゃないよ!)
(関連記事:正真正銘の豪華特典。『未確認で進行形』ブルーレイ1巻紹介)
3位『ガンダムビルドファイターズ』。
最初このアニメが始まると聞いた時は、全く期待していませんでした。
「新しいガンダム」を作れなくなったから「ネタに走る」とか「過去の遺産に頼る」みたいな印象しか受けませんでした。それがまぁ、始まってしまったら180度態度を変えて「これこそが俺の観たかったガンダム!」と何度も叫んでいました。
過去作からのパロディネタなんかが目立ったアニメではあるんですけど、でもこのストーリーの根幹にあったのは「群像劇」だったし「少年の成長」だったと思います。だから、パロネタがあまり好きでない自分も心の底から楽しめたし、何度も何度も号泣してしまいました。
「戦争が起こらないガンダム」だからこそ、熱い“戦う意志”を見せられたし。
単に本家のバトルをガンプラで再現するのではなく、ガンプラバトルでしか起こらないドラマをしっかり描いてくれたのが良かったです。最終話、この物語が描いてきたものが明らかになるところは本当に美しい帰結でした。お見事。こんんなに楽しいガンダムが作られるんだから、まだまだガンダムも捨てたもんじゃないですよ。
2位『境界の彼方』。
間違いなく、この1年間の中で最も私が言及したアニメですし、ブログ記事もたくさん書いたアニメでした。毎週毎週こんなに夢中になって、こんなにあれこれ言いながら観たアニメはないってくらい楽しみましたし、1話1話を何回も何回も観ました。
一見すると意味不明だけどしっかり計算された脚本、京アニの作画力と演出力の高さで見せられる巧みな心理描写、「毒にも薬にもならない話にはしたくない」と監督が言ったように心をえぐってくる後半の怒涛の展開、全員がそれぞれ自我を持ってそれぞれ生きているからこそ愛おしく見えてくるキャラクター達―――「面白いアニメ」という評価軸なら間違いなく1位にしたと思います。それくらい放送中は無我夢中になって楽しみました。
でも、2位。
やはりここだけは譲れませんでした……あれだけ緻密に計算された脚本と演出の作品なのに、「美月の伏線」を回収しないまま終わってしまったことが。あれを7月発売のブルーレイ7巻で回収するのか、2期か劇場版に繋げるつもりだったのかは分かりませんが。
テレビ放送された最終回までの評価では「緻密に計算された脚本と演出を台無しにしてしまった」と言いたくなってしまいました。
すんごく大好きなアニメだったからこそ、その嫌なところが許せない――――そんなアニメでした。
(関連:生きるためには食べなくてはならない!『境界の彼方』の食事シーンを読み解く)
(関連:初見では絶対にワケが分からないであろう『境界の彼方』の伏線をまとめました)
(関連記事:栗山未来は「何」になったのか――アニメ『境界の彼方』ラストシーン考察)
1位は『銀の匙』!!
ということで、今年度の1位はこの作品。
同じ作者の代表作『鋼の錬金術師』と同じようなテーマである「無から有は作れない」「色んな人間がいるから世界は成り立っている」を、“農業高校”や“酪農”という私達から近いようで遠い舞台で描き直してくれたことがまず嬉しかったですし。
原作が大人気連載中の漫画でありながら、「2クールのアニメとして」見事なまでにまとまっていて、最終話での父との対峙でこれまでの出来事が全てあのシーンに繋がっていたことに感動しました。細かいシーンが色んなところに繋がる構成になっていたのが鳥肌ものでした。
今原作を1巻から読んでいるところなんですが、八軒って最初はホント嫌なヤツだったんですよ。そんな彼をあそこまで成長させる様々な出来事があって、その成長をちゃんと説得力を持って描ききった作品だったと思います。
観ると、人生に手抜きしちゃダメだと思える青春アニメでした。
どうにもならないことやつらいことだってあるけど、下を向かずに前に走りたくなるような―――こういう作品をきっちり作れてしまう日本の漫画や日本のアニメはやっぱりすごいなと思うのです。
以上、「今年度観たアニメの中でお気に入りTOP5」でしたー。
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「2014年3月のまとめ」は私事・創作活動の報告などが大半なので、今月も読みたい人だけ「続きを読む」をクリックして下さいな。
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