我が家のWii Uはすっかりバーチャルコンソール専用機と化しています。
『ファイアーエムブレム 紋章の謎』と『MOTHER2』で半年は遊べるので個人的には全く困っていないどころか時間が足りないくらいなんですけど、こんなにソフトが出ないと「Wii Uってよっぽどソフトを開発しづらいんだろうな。今後もそんなに数が出ないかもなぁ……」と不安になってきますよ。PS3の初期の頃に似ているというか……
まぁ、それは置いといて……
「Wii Uのバーチャルコンソール」は「Wiiのバーチャルコンソール」と比べてかなり進化しているのです。今はまだキャンペーン中のソフトしか販売していませんが、正式サービスがスタートするとますます「バーチャルコンソール専用機」になりそうな予感です(笑)。
ということで、今日は
まだWii Uを持っていない人に向けて「Wii Uのバーチャルコンソールはこんなに進化しているんだよ!」ってなことを書こうと思います。 ちなみに
Wiiで購入したバーチャルコンソールのソフトはWii Uに引っ越すことが出来ますが、現在は「Wiiモード」の中でしかプレイできず、今日の記事で書く「Wii Uのバーチャルコンソール」には該当しません。
Wii Uに引っ越した「Wiiのバーチャルコンソール」を「Wii Uのバーチャルコンソール」にバージョンアップするには、正式サービスがスタートした後に優待価格での購入が必要です(ファミコンソフトで100円、スーファミソフトで150円)。
また、恐らく全てのバーチャルコンソールのソフトが一気に「Wii Uのバーチャルコンソール」に対応するワケではありません。現時点では「ファミコン」「スーパーファミコン」「ゲームボーイアドバンス」が発表されているだけなので、「NINTENDO64」「ネオジオ」「PCエンジン」「メガドライブ」「マスターシステム」「MSX」「アーケード」の対応は発表されていません。これはライセンスの問題とか「まるごとバックアップ」の機能の問題とかが原因じゃないかと思うのですが……
「ファミコン」「スーパーファミコン」のソフトも全部一気に対応するんじゃなくて、週に数本ずつ対応ソフトが増えていくってカンジになるんじゃないかと思います。理由はこの記事のラストに書きます。
では、本題。
「Wii Uのバーチャルコンソール」は「Wiiのバーチャルコンソール」と比べてどこが変わったのか?
1.テレビがなくても遊べる これはまぁ、言うまでもない「Wii Uならでは」の最大の特徴ですね。
“テレビ画面”と“ゲームパッドの画面”は基本的に同じものが映っているので、大画面で遊びたい時は“テレビ画面”で、手元で遊びたい時は“ゲームパッドの画面”で、と使い分けることが可能なのです。
「家族がテレビを観ている時でも遊べる」のはもちろん、一人暮らしの人でも「スポーツ中継を観ながらレベル上げ」みたいなことが可能です。
ゲームに集中しすぎて試合が終わっていることも多々ありますが。 RPGとかシミュレーションとか、「時間のかかるゲーム」はとてつもない恩恵を受けますね。
自分は、テレビを家族が使っていない時でも“テレビ画面”ではなく“ゲームパッドの画面”のみでプレイしています。自分の好きな姿勢でプレイ出来るし、画面は想像以上にキレイに映っているし、手元の方が文字が見やすいし、“ステレオ”の音が左右のどちらかから聴こえているか分かりやすいし。
2.キーコンフィグが可能に これは
公式サイトにも書かれていないんで、もっとプッシュした方がイイと思う機能。
任天堂の理念として「キーコンフィグも難易度選択もさせないゲームを作る」ってのがあるからなのか、「Wiiのバーチャルコンソール」でも「3DSのバーチャルコンソール」でもキーコンフィグ機能は付いていませんでした。
3DSでも
ゲームギアのバーチャルコンソールには付いていたので、「任天堂はホントにキーコンフィグ嫌いなんだな!」と思ったほどです。しかし、今回「Wii Uのバーチャルコンソール」には付いているんです。
ごめんなさい。予め謝っておきます。
私は以前
この記事で「自分はキーコンフィグ機能がないゲームの方が好きだ」と書いていました。なので、「Wii Uのバーチャルコンソール」にその機能が付いていても「ふーん」くらいにしか思っていませんでしたが、
超便利だねキーコンフィグ機能って! 例えば、『MOTHER2』の操作方法って原作はこんなカンジなんですよ。
・Aボタン ←コマンドメニューの表示
・Xボタン ←マップの表示
・Lボタン ←便利ボタン(話す&調べる)
これって原作が発売された1994年当時はそんなに変な操作方法じゃないんです。
1992年に発売された『ドラゴンクエスト5』が同じような操作方法で、『ドラクエ』シリーズで初めて便利ボタン(Lボタン、Rボタン、Xボタンだったかな)が採用されて、
特にLボタンの便利ボタンは「とうとう片手でドラクエが遊べるようになったぞ」と言われたほどでした。『MOTHER2』のLボタンもそうした狙いだと思われます。
でも、2013年現在はこれはスタンダードではないですよね。
Wii Uの『ドラゴンクエスト10』の操作方法はこんなカンジです。
・Aボタン ←便利ボタン(話す&調べる)
・Xボタン ←コマンドメニューの表示
・L&Rボタン同時押し ←カメラリセット
L&Rボタンの用途は作品によって違いますけど、「Aボタンで話す&調べる」「Xボタンでメニュー画面」というゲームが今では主流ですよね。『FF』がスタンダードになったというべきか、『どうぶつの森』ですらこの操作方法になっています。なので、
2013年の現在に1994年当時のスタンダードの操作方法で遊ぼうとすると違和感があるんです。 ということで自分は以下のようにキーコンフィグしてプレイします。
・Aボタン→Lボタンの役割 …便利ボタン(話す&調べる)
・Xボタン→Aボタンの役割 …コマンドメニューの表示
・スタートボタン→Xボタンの役割 …マップの表示
これによって他のゲームとボタンがごっちゃにならず「思ったように操作が出来ないストレス」を回避して遊ぶことが出来ています。
もちろん「自分なりのキーコンフィグ」をすれば、色んな遊び方が出来るでしょう。
例えば『スーパーマリオブラザーズ』のAボタン・BボタンをLボタン・ZLボタンに変えて「片手で遊ぶスーパーマリオ」みたいなことも出来るのです。指がつりそうだ!
3.「まるごとバックアップ」機能の追加 そもそも「Wiiのバーチャルコンソール」に「どこでも中断」機能があったことを知らない人って結構いるらしいんです。『FF5』をプレイしている時に「Wiiで遊ぶとどこでも中断できるから便利だわー」とTwitterに呟いたら、「Wii版にはそんな機能が追加されてるんですか!」というリプライをもらったくらいに。
「Wiiのバーチャルコンソール」のソフトは、HOMEボタンを押して「Wiiメニューへ」を選ぶとそこで「中断セーブデータ」が自動生成されて、次にそのソフトを起動した際にはそこから始まるんです。 ただし、64・ネオジオ・アーケードの一部のソフトではこの機能が使えません。
どうも「Wii Uのバーチャルコンソール」に64のソフトが予定されていないのはコレが理由じゃないかと考えているのですが……
「Wiiのバーチャルコンソール」の「どこでも中断」機能は「Wii Uのバーチャルコンソール」に引き継がれていて、HOMEボタンを押したところで中断セーブデータが自動生成されて、次にそのソフトを起動した際にはそこから始まるのは変わりません。
それに加えて「Wii Uのバーチャルコンソール」では、
「ここの状態をバックアップに取っておく」ことがいつでも可能になって何度でもその状態からやり直しできるようになりました。 これは「3DSのバーチャルコンソール」から採用されている機能で、
当時の「社長が訊く」にはこう書かれています。
<以下、引用>
田中「それから、ゲーム性に大きく影響するところではありますが、今回はいつでも好きなところで中断して何度でもやり直しができる、という仕様を追加しました。」
岩田「Wiiのバーチャルコンソールとは仕様を変えたんですね。」
田中「そうです。
Wiiでは中断セーブから何回もやり直すことができませんでした。
ただ、昔のソフトは電池寿命もありましたし、最後までクリアできなかった方が自分も含めて多いんじゃないかと思うんです。
しかも、昔のソフトは難易度が高いですから。」
岩田「昔のゲームソフトは、お客さんにきびしいですよね。」
田中「はい。今回、バーチャルコンソールをはじめて買っていただいたお客さんが「難しい!」とあきらめてしまうことがあったら、もったいないなと思ったんです。
今回追加した「いつでも保存して何度もやり直せる機能」を使うことで、昔できなかったゲームをクリアできるのではないかと期待しています。
実際、わたしは昔『スーパーマリオランド』をクリアできなかったんですが、この機能を使って何度も遊んでいるうちに、2周してはじめて“ステージセレクト機能”があることに気づきました(笑)。</ここまで>
言ってしまえばこれは「ゲーム性の破壊」でもあるので、賛否両論あると思います。
ただ、「昔のゲームをそのまま遊ぶ」だけでは今の時代には即していないところもありますから、
「昔とは違った遊び方が出来る」ようにするという狙いでこの機能は“英断”だったと思います。
例えば『ファイアーエムブレム 紋章の謎』は、この機能があるおかげでステージの途中でいつでもバックアップが取れるようになりました。それだけで初心者にも安心して遊べるゲームになりましたし、上級者の人も「このキャラを闘技場で育ててみようかな」みたいな遊び方が気楽に出来るようになったのです。
また『MOTHER2』ではボス戦の前にバックアップを取って、挑んで負けたらそこからやり直しということが出来るようになりました。
当時のファンからすると「それじゃゲーム性が変わっちゃうよ」と思えるかも知れませんが、『ファイアーエムブレム』も最近の作品はカジュアルモードを入れるなどしてファン層の拡大を頑張っていて、RPGも最近は「ボス戦の前にセーブポイントがある」なんて普通のことですし。
名作を、より多くの人に楽しんでもらうには、こういう機能はシンプルだけど超有効な機能だと思うのです。 これは「3DSのバーチャルコンソール」の話ですけど、この機能を使って『スーパーマリオブラザーズ2』をクリアしたって人がいましたからね。当時は難しくてクリア出来なかったゲームにリベンジするという遊び方が、Wii Uでは出来るんじゃないかと思うのです。
4.家族別々に「どこでも中断セーブデータ」が用意される 先ほど自分は“「Wiiのバーチャルコンソール」に「どこでも中断」機能があった”と書きましたが、コレには実は致命的な欠点がありまして、
家族で一台のWiiを遊んでいる人には「起動してみたら家族の中断データが始まっちゃった」ということが起こる仕様だったんですね。
弟が『スーパーマリオ』の8-4まで進めて中断しておいたら、お兄ちゃんがソレを知らずに「マリオやろうっと」と起動して8-4から始まって、よく分からない内に全機失ってゲームオーバーになっちゃって――――みたいなことが起こりかねなかったのです。
で、Wii Uなんですけど……
Wii Uは起動時に「自分のMiiを選んでください」と表示されて、それがネットワークIDなんかに紐付けされているんですが
バーチャルコンソール等のセーブデータもこのMiiに紐付けされるのです。
「どこでも中断」のセーブデータも、「まるごとバックアップ」のセーブデータも、ゲームソフト側で記録できるセーブデータも……「お兄ちゃんのMii」と「弟のMii」で分けて記録されるみたいです。セーブデータが一つしかないようなゲームも、Miiを分けることで家族別々に遊べるということでもありますね。
Wii Uの本体機能は批判されることが多いですけど、こういう素晴らしいところももっとたくさんの人に知ってもらいたいなと思います。
5.Miiverseでみんなと話題を共有 これは正直、一長一短あります。
『ファイアーエムブレム 紋章の謎』のMiiverseは
以前の記事に書いた通り、ものすごく楽しいです。
5面でドーガが死んじゃったことをMiiverseに書き込んだら、「7面キツイっすね!」「代わりに○○使ってみたらどうですか」「◇面でアーマーナイト仲間になるからそこまで頑張って!」と様々な励まし&アドバイスをもらいまして、“一人用のゲームなのにみんなで遊んでいる感”を強く感じました。
ただ、それは『ファイアーエムブレム 紋章の謎』がMiiverse向きのゲームだったことと、自分はこのゲームをスーファミ当時に何周も遊んでいたからであって。
『MOTHER2』のMiiverseはネタバレ満載なので、もう見ないようにしています。 「Miiverseとネタバレ問題」については後日これだけで記事を書くつもりなんですけど、今のままのMiiverseだと「ネタバレを気にしない人」しか楽しめない空間になっちゃっているなーと思います。ネタバレ防止のための仕様が全く機能していないんです。今回初プレイの自分にとっては、『MOTHER2』のMiiverseはほとんど楽しめないです。
バーチャルコンソールの場合、「原作プレイ済みの人」と「今回初めてプレイする人」でコミュニティを分ければイイと思うんですけど……コミュニティを分けたところで、「フレンド&フォロー」の人は容赦なくネタバレ投稿をしてくるので。Twitterみたいに「リムーブ」「ミュート」が気軽に出来ないのが後々に苦しくなってきそうな……
ということで、ここは「すげー面白い」反面「不安要素でもある」機能かなと。
まとめてみると分かりやすいですね。
「Wiiのバーチャルコンソール」はなるべく“当時のままのゲームを楽しむ”ように作られていたと思います。光の調整とか中断機能とかはありますが、「ゲーム性が変わってしまうようなこと」は避けられていました。
それに比べて
「Wii Uのバーチャルコンソール」は「まるごとバックアップ」「キーコンフィグ」「Miiverse」などの機能をつけて、
“当時のゲームを今という時代に遊びやすく”なるようにしているんだなと思いました。
昔はクリアできなかったゲームを「Wii Uでリベンジ」が出来るようにしてあるんです。 そういう意味ではバーチャルコンソールは進化して「第2段階」に入ったとも言えます。
“原作のまま”ではなく、“原作の魅力をより多くの人に伝えられる”ように。
これでボイスチャット付きのオンライン対戦も追加してくれれば最高なんですけど、そこまで望むのは高望みか(笑)。
ただ、だからこそラインナップが問題になります。
「Wiiのバーチャルコンソール」は「○○が入っていない!」という不満点もありますけど、物凄いタイトル数のラインナップがあったことは否定できないと思います。公式サイトで検索したら649タイトルですって。半端ないわ。
それと同じ数を「Wii Uのバーチャルコンソール」は揃えられないと思います。 ここからは推測ですが……
今の時点で発表されているハードが「ファミコン」「スーパーファミコン」「ゲームボーイアドバンス」なのは、今日紹介した「Wii Uのバーチャルコンソールならではの新機能」が問題なく使えるからだと思われます。
多分「NINTENDO64」のソフトは「まるごとバックアップ」が使えないんだと思うのです。「Wiiのバーチャルコンソール」でも「どこでも中断」機能が使えませんでしたし。
また「PCエンジン」「メガドライブ」などの他社ハードの場合、優待価格の問題が生まれるんだと思います。例えばカプコンが出していたメガドライブのソフトを優待価格100円でバージョンアップした場合、利益は「カプコン」と「セガ」と「任天堂」とで分けて黒字になるのかって話です。
また、「ファミコン」「スーパーファミコン」のソフトも「Wiiのバーチャルコンソール」と同じラインナップが一気に出ることは考えにくいです。「ファミコン」で148タイトル、「スーファミ」で102タイトルあるそうです。
いきなり250ものMiiverseコミュニティが増えたら、多分はてなの中の人が死んじゃいます。 プレイヤーからしても「250ものMiiverseコミュニティが出来ました!」って言われても、正直そんなに書き込めませんし、キャンペーンで配信された『バルーンファイト』『ファイアーエムブレム 紋章の謎』『MOTHER2』のように「みんなで同じゲームを遊んでいる」感は得られないと思います。
なのでまー、
多くとも週に1~2本のペースで「Wii Uのバーチャルコンソール」対応ソフトが増えていくってカンジになるんじゃないかと予想します。
自分もあのソフトをゲームパッドの画面で遊びたいから出ないかな!と思っているソフトが幾つもあるんで、一度に全部対応してくれたら嬉しいなという気持ちもあるんですけど……メーカーもプレイヤーもはてなの中の人も、みんなが幸せになるためには「週に1~2本のペース」というのが現実的かなと。
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