舞-HiMEプロジェクト第3弾!『舞-HiME★DESTINY 龍の巫女 プリズン・キャスト』感想
なんか……懐かしいノリだな。
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舞-HiMEプロジェクト―――風華学園を舞台にした『舞-HiME』、惑星エアルを舞台にした『舞-乙HiME』に続くスターシステムの第3弾。今度の舞台は北海道の隔離された学校・星之宮風華学園で、アニメ展開を軸としていたこれまでの舞-HiMEプロジェクトと異なり、今回はこの小説版がベースとなる模様です(アニメ化の予定は今のところないみたい)。
テレビアニメ化と同時の少年チャンピオンでの連載が二つ続いた過去2作と比べると、小説版&ドラマCDという明らかに動いている資本が縮小している第3弾な上に、これまでプロジェクトを引っ張ってきた吉野さんや小原さんが絡んでいないっぽし、今作のW主人公とも言える真夜としおんのキャラデザも今までの主人公達に比べると微妙な気もあったりで不安だったのですが………
読んでみたら、フツーに楽しめたので簡単に紹介します。
ただ、巻数表示がないくせに明らかに「第1巻目」で、中途半端なところで「次巻に続く」となってしまうのには注意が必要ですね。「えぇっ!ここで1巻目は終わり!?」と思ってしまいました。2巻目の発売はいつなんでしょう……
○ 設定
上述したように、今度の舞台は日本の北海道……ということで、『舞-HiME』→『舞-乙HiME』と連続登場して“大人”として描かれていたナツキやシズルなんかも高校生に逆戻りでした。ただ、一応新メンバーが1年生で旧メンバーは2年生以上というのが基本なのかな?(奈緒のように例外もいましたが)
アニメ版『舞-乙HiME』では、アニメ版『舞-HiME』で成長したキャラの内面や関係性が引き継がれている辺りが見所だったのですが……今作はまだよく分かりませんね。全体的に旧キャラはどのコも落ち着いている気がしますけど。
そうそう。アニメ版、漫画版と二つの流れが続いていた『舞-HiME』→『舞-乙HiME』ですけれど、この小説版『舞-HiME★DESTINY』はアニメ版の流れを汲んでいるみたいです。遥の見た夢とか、なつきと奈緒の関係なんかはまさにそんな流れでしたね。まー、流れに気付いた描写はその程度でしたけど。
スタンドバトルのHiMEと、変身ヒロインの乙HiMEと来て……今作は学園の生徒全員が超能力者で、中でも能力が高い者(?)をMiKOと呼んでいるそう。
まだまだ未知数ですけど、設定自体は「ベタだなぁ」という印象でしたし、この設定のままアニメ化してもバトル部分などは映えそうにないと思いました。前二作が練りこまれていた設定だっただけに、物足りないというか……手錠をつけられたヒロインというのも絵にしたらエロエロそうなんですが、超能力が使える分あまり不自由していなくて、単にアクセサリの一つというカンジ。
逆に言うと、そうした「絵にしても映えなさそうな設定」だからこそ小説ならではの面白さがあると思いました。どちらかというと心理描写寄りというか、絵では大したことなさそうな攻撃も文章だと迫力が出てくるものですね。
この『舞-HiME★DESTINY』がどの程度続くのかは分かりませんし、舞-HiMEプロジェクト自体もいつまで続くかは分かりませんが……OVAにまでなって“行くトコまで行ってしまった”プロジェクトにおいて、ここで映像表現を捨てて小説&ドラマCDという“想像力の媒体”という反対の方向に来たのはイイ判断だったのかも。
○ キャラ配置
基本的には、今度の新キャラは真夜としおんの二人だけで―――残りは『舞-HiME』『舞-乙HiME』のキャラみたいですが。舞衣も命もアリカもニナもエルスも出てきていないので、1巻目はかなり落ち着いた地味な話とも言えます。ドラマCDの方には、舞衣っぽいコがジャケットに描かれていますが……果たして。
キャラ同士の関係はどことなく引きずりつつ、シャッフルして配置し直している分、新鮮な一面が見れるのがイイですね。後輩とつるんでいるなつきとか、本当に17歳の碧とか。そういや、舞-HiME系の小説を読むのは初めてだったのですが、碧や奈緒の髪って「赤みがかった」と表現されるんですね。「赤みがかった」というか、「赤」だろアレは。
今回はストレートな学園モノなので、ストーリーも学園内での生徒同士の派閥争いをメインに進んでいました。雰囲気としては、漫画版『舞-HiME』の初期に近いようなカンジ。学園内の派閥が大好きな僕としては、こういう方向は(地味だけど)嬉しかったです。
んでんで、そうした派閥間の争いの中に転入生として主人公がやってきてしまい、ギリギリ保たれていたパワーバランスが崩れてしまうと……何か、文章にしてみると恐ろしく懐かしいタイプの転校生話ですね(笑)。王道には王道なりの安定感があるので、コレはコレで楽しいです。
今作のW主人公について。
これまでも数々の巨乳キャラがいた舞-HiMEにおいて「歴代最強の巨乳!」と言われる真夜と、ヒロイン格では初のメガネキャラのしおん。細かい性格は違いますが、組み合わせ的にはアリカ&ニナに近いので新鮮味はさほどないです。アリカ&ニナと違って最初からイチャイチャしてくれているのは萌えますけどね!
どちらかというと、面倒見のイイなつきの方が輝いているというか………
そんなことよりも、真夜のなつきの第一印象が「ファッションモデル顔負けの凄い美人」だったのに笑いました。そうだ、なつきって元々は“近寄りがたいほどの美人”という設定だったんだ。度重なるセクハラ被害ですっかり忘れてました。
○ 描写
ストーリーに関して直接述べるのは無粋として……展開のさせ方としては、情報過多になり過ぎないように気を使いながら上手くキャラを出していたという印象でした。『舞-HiME』『舞-乙HiME』で出てきたキャラはやたら多いのでバシバシ出したい気持ちもあると思うのですが、登場キャラを限定してセーブしているなぁと。
第1話はOVA収録のドラマCDで聴いていた分、「声優さんの演技って偉大だわ」と小説には物足りなさを感じていたのですが―――第2話以降は逆に、“声優さんの声が耳に残っている分”各キャラのセリフがちゃんとキャストの声で読めて感情移入できるようになりました。
単純に僕が舞-HiMEのキャラを好きすぎるだけという気もしますが、「読ませる」のに無駄のない文章でサクサクと読み進めてしまいました。その分、「えっ!ここで終わりなの?」という中途半端さは気になりましたけどね(笑)。
まだまだ本領は出ていないのだと思いつつ、やはりプロジェクト第3弾のベースとなる作品だけあってしっかり作ってあるなぁという印象でした。OVAやドラマCDに比べれば安価な文庫本ですし、続きも是非楽しみにしたいと思います。
ただ、個人的には明日発売のドラマCDは様子見……
確かに茅原さんの真夜は可愛いから欲しいっちゃ欲しいんですけど、ドラマCDの3000円ってちょっと高いですよね。ジャケ絵の中に(小説版1巻には出てこない)舞衣っぽいキャラがいたり、主題歌を栗林さんが歌っていたり、興味はあるんですけどねー。
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